日経記事;『IT大手、新興国を開拓 NTTデータは財務システム受注』に関する考察 [海外進出・海外移管]
2012年2月11日
皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
2月11日付の日経新聞に、『IT大手、新興国を開拓 NTTデータは財務システム受注』のタイトルで記事が掲載されました。
本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は以下の通りです。
『IT(情報技術)大手が中国で新事業に相次ぎ乗り出す。富士通はクラウドサービスを提供するデータセンターを稼働。NTTデータは中国企業の財務システム構築を請け負う事業を始める。
中国のIT市場は2011年に日本を上回り、今後も年率10%を超える成長が見込める。製造業に比べて新興国開拓が遅れていたが、欧州財政危機をきっかけに海外展開の重心を新興国へ移す。
富士通は4月、広東省仏山市でデータセンターを稼働させる。中国企業向けにデータセンターを貸し出すほか、サーバーや外部記憶装置(ストレージ)などのITインフラを時間貸しするクラウドサービスを始める計画だ。
これまで香港や上海で他社のデータセンターに間借りする形でサービスを提供してきたが、自社の運営としては第1号となる。セキュリティーなど信頼性の高さを売り物にする。
NTTデータは中国の大手IT企業である東華軟件(DHCソフトウエア、北京)と共同で、国有通信大手の中国移動通信集団(チャイナモバイル)から財務システムの構築事業を受注した。
中国政府は企業の財務報告書の電子化を急いでおり、NTTデータが中国企業から直接請け負うのはこれが初めて。今回の受注を手始めに同様の需要を掘り起こす考えだ。年間5億円の売り上げを目指す。
調査会社のIDCジャパンによると、環境配慮型都市「スマートシティ」の構築や企業のIT導入などで、中国のIT市場は11年に初めて日本を上回り、15年には日本の7割増の約2300億ドルの見通し。一方、日本は11年以降、1500億ドル前後で横ばいだ。
中国ではこれまで主に国内企業がシステム構築を手掛けてきたが、国際競争力の強化に向け、最新鋭のシステム構築やクラウド分野で日本のIT企業の技術への需要が高まっているという。
欧州財政危機を背景に先進国ではIT投資を先送りする動きが広がっているが、「新興国のIT投資は堅調に伸びている」(IT大手役員)といい、各社は新興国の市場開拓に経営資源を振り向ける。』
これまで国内市場を中心に事業を行ってきたIT大手が新規需要獲得のため、中国のような新興国市場進出に関する記事です。
国内や欧州は、経済の低迷から総じて新規IT投資には慎重です。国内IT大手は、今まで積極的に海外展開を行ってきませんでしたが、事業拡大には新興国を中心とした海外市場開拓が必要と判断したようです。
今まで国内中心に事業をしてきた企業が海外展開する場合、大手といえども腰を据えて事業を行わないと足元が揺らぐ可能性があります。海外には強力なIT大手企業が数多くおり、既に海外展開を日常的に行っていますので、これらの競合他社への備えも十分に行いながら事業する必要があります。
進出先には中国が多いようですが、技術やノウハウ流出に対する備えも必要です。
私の支援先である中小のITベンダーや関係企業の中には、事業開始当時から海外展開を視野に置いて事業しているところがあります。
これらの企業は、進出先の国情、経済環境、法規制などをある程度事前に調査・確認してから、事業を始めています。また、開業当初から海外市場を意識していますので、英語を話せる・書ける人材を用意して国内の商慣習にとらわれない形でビジネスをしています。
IT市場と言っても、各国の状況や商慣習、市場ニーズなども異なりますので、進出先の事情に合わせて柔軟に事業することが重要です。
ITの場合、国を超えて共通的な考え方や専門用語で会話し理解を得ることが出来る部分も多いのも事実です。同時に、このことは、競合他社にとっても同じであり、多くの競合相手が存在することを意味します。
国内企業が海外展開する場合、英語や現地語でのコミュニケーションが取れないことが難しさの一つになっていると言われます。
私は、コミュニケーションの難しさは言語の問題ではなく、進出先の事情や商慣習、或いは顧客ニーズなどを十分に理解出来ないことから来るとみています。
国内中心に事業を行ってきた中小企業が、国内市場での考え方をベースに相手企業と交渉することがありますが、ほとんどのケースは失敗しています。
製造業でよく言われているように、進出先の現地ニーズ・仕様・価格などにあった商品を提供しないと売れない時代です。
IT企業は、国内の常識を捨てて、ゼロリセットで進出先で事業する必要があります。
国内市場のみで事業しても拡大が難しいので、海外展開することは大事ですし、必要でしょう。
これから海外展開を考えているIT企業は、既に海外展開している他社や上記記事にある大手の動きなどを良く勉強して、十分な事前準備することが肝要です。
動き出したら一気に行動する必要があります。IT業界は変化が激しく顧客も早期に結果や成果を求める傾向が強いからです。
よろしくお願いいたします。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁










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