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日経記事;『日の丸GPS、誤差6センチ 衛星みちびき打ち上げ成功 自動運転や農業に活用』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                            2017年6月2日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

6月2日付の日経新聞に、『日の丸GPS、誤差6センチ 衛星みちびき打ち上げ成功 自動運転や農業に活用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『日本版GPS(全地球測位システム)の核となる準天頂衛星「みちびき」の2号機を載せたH2Aロケット34号機が1日、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。2号機は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。

日本版GPSは2018年春の本格運用に向け一歩前進し、高精度の測位情報をビジネスに生かす取り組みが活発になってきた。

2号機は2週間ほどで日本の上空を回る軌道に到達する。政府は18年3月までにあと2機打ち上げる。鶴保庸介科学技術相は記者会見で「4基体制になれば、産業利用が広がる。ビジネスチャンスも大きい」と強調した。H2Aの打ち上げ成功は28回連続となった。

米国が主導するGPSはカーナビゲーションシステムやスマートフォン(スマホ)の測位情報に広く使われるが、誤差が10メートルある。

みちびきが4基体制になると、GPSと組み合わせれば誤差は1メートル以下になり、最小で6センチメートルに抑えられる。

人工衛星の電波が届きにくいビルの谷間や山間部でも、より正確に位置を捕捉できる。10年9月に打ち上げた1号機の情報はすでに一部のカーナビやスマホで使われている。2号機の打ち上げ成功でビジネスへの活用がさらに広がりそうだ。

期待を集めるのが車のカーナビ機能の高度化だ。現在はどの車線を走っているかまではわからないが、例えば交差点で右折する場合、どのルートを進んだら良いか導く精度などが上がる。自動運転も可能になる。

東日本高速道路(NEXCO東日本)は高速道路で除雪車を最適なルートで走らせる研究に取り組んでいる。猛吹雪でも正確な位置を把握でき、経験の少ない運転者でもベテラン並みの効率的な除雪が可能になるという。今冬にも北海道で実証実験を始める。

日立造船はみちびきの電波受信機を開発し、離島などに荷物を運ぶドローン(小型無人飛行機)への応用に取り組んでいる。熊本県天草地方で離島に物資を運ぶ実験に成功した。

無人のトラクターを稲と稲の間を走らせる実験も実施。みちびきの電波が届くオーストラリアや東南アジアでのビジネスも検討中だ。

大林組は建設現場でクレーンが電線に触れないように位置を細かく把握しながら動かしたり、ショベルカーで土を掘る際に深さを確認できたりする機器を開発した。建機の無人運転の精度を高める技術の導入で、現場の人手を減らす狙いだ。

政府は宇宙ビジネスの規模を30年に現在の約2倍の2兆円に引き上げる方針で、みちびきの活用が一翼を担うとみる。』

GPSは、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System, 全地球測位システム)の略称です。

元々は、アメリカが軍事目的で運用される衛星測位システムです。ロシア軍による大韓航空機撃墜事件が発生したあと、民間機の安全な航行のために民生用途)でも使えるよう開放された経緯があります。

今やGPSは、自動車のカーナビゲーションシステムや、スマートフォンの位置情報運用などに使われおり、個人・社会・ビジネスを支える社会インフラの一つになっています。

現在のGPS精度は、使用条件によっては誤差が10メートルくらいになる問題をもっています。

今回、日本が独自に打ち上げた日の丸GPS:みちびきは、準天頂衛星です。JAXA(宇宙航空研究開発機構)のWebサイトには、準天頂衛星は以下のように記載されています。

「通常の静止衛星は赤道上に位置しますが、その軌道を斜めに傾け、日本の真上を通る軌道にします。しかし、1つの人工衛星が常に日本上空に滞在するわけではありません。軌道が斜めに傾いているので、地球の自転とともに人工衛星も少しずつ角度を変え、南北に移動していきます。1機の人工衛星が日本の真上に滞在できる時間は7~9時間程度です。そのため、複数機を時間差で入れ替えることにより、常に1機が日本の上空に滞在させることになります。 」

みちびきは、日本の真上に滞在しませんが、今後2018年3月までにあと2機打ち上げられますので、その後4基のみちびきが日本の上に存在することになります。

みちびきは、7~9時間掛けて日本の上を移動しますので、4基のみちびきは、交代で常に日本の上空にいることになります。

このみちびきが利用可能になると、位置情報精度が飛躍的に向上しますので、さまざまなビジネス用途に使用できることになります。

本日の記事にありますように、2020年ころに開発・実用化される自動運転車の機能・性能向上に限りなく貢献します。

みちびきの利用により、地方過疎地での自動運転バスや自動運転タクシーの運用精度が拡大に向上します。

客がもっているスマートフォンなどの電子端末機器の位置情報から、自動運転バスや自動運転タクシーが、客のいるところの近くまで移動して、乗車できるようなサービス提供が可能になります。

日本の農業は、現在転換期に入りつつあります。政府は、現在順次農地法の規制緩和を進めています。

更なる農地法の規制緩和が進むと、多くの企業が農業事業に参入することが想定されています。

国内の余った農地を集約して、大規模な農地が確保できると、省力化・自動化されたトラクターやコンバインなどを利用して、経済合理性の高い農業を実現できます。

このトラクターやコンバインなどの農業機械を、みちびきの高い精度の位置情報をもとに自動化されれば、農業は将来日本の食料自給率を向上させるとともに、輸出事業の拡大に貢献する可能性があります。

最近、ヤマト運輸が打ち出した当日配達からの撤退や、宅配費の値上げなどは、物流・運送事業を支える人手が、大幅に不足し始めたことが主な要因になります。

この人手不足は、日本の15歳から64歳までの生産年齢人口が急速に減少していきますので、恒常的に続きます。

物流・運送機能を自動化・省力化する必要が高まっています。IoT・人工知能(AI)・ロボットを活用する機会が非常に高くなります。この時に、重要な役割を果たすのが、みちびきからの正確な位置情報になります。

本日の記事にありますように、日立造船はみちびきの電波受信機を開発し、離島などに荷物を運ぶドローン(小型無人飛行機)への応用に取り組んでいます。

このみちびき活用から上記するような新規事業立上には、たとえば、みちびきからの位置情報を受け取る受信デバイスの価格が高いなど、今後解決すべき課題があります。

しかし、みちびきを活用する必要性は確実に存在しますので、電子機器メーカー、ITベンチャー、ITベンダー、使用者企業などが、必要なデバイス、ソフトウェア、ビジネスモデルなどを新規に開発・実用化する動きを加速させることで、これらの課題解決を実現するとみています。

ITベンチャーや中小企業には、みちびき活用により新規事業立上の機会につながるのは確実です。

この視点から、みちびき活用の拡大について注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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