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日経記事;『プロ人材、移籍制限歯止め 公取委、独禁法で保護 働き方、自由度高く』に関する考察 [インターネット・IT]

                                                  2017年7月16日

皆様、

こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

7月16日付の日経新聞に、『プロ人材、移籍制限歯止め 公取委、独禁法で保護 働き方、自由度高く』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『企業と雇用契約を結ばずに働くフリーのプロフェッショナル人材らの労働環境改善に向け、公正取引委員会は独占禁止法を活用する。力関係の差を背景に企業が転職制限をかけたり引き抜き防止協定を結んだりして人材を囲い込む恐れがあるためだ。

生産性の高いプロ人材が働きやすい環境を整備することは日本の国際競争力強化にも欠かせない。公取委は不公正な慣行を是正し、プロ人材らの自由度を高める。

公取委は8月に厚生労働省、スポーツ庁と研究会を立ち上げて実態を調査する。働き方改革や個人がネット経由で仕事を受注して働く「クラウドソーシング」の急速な普及に伴い、日本でもフリーランスの人材が増える傾向にある。

公取委などは企業による優越的地位の乱用などからこうした人材を保護する必要が高まったと判断した。

活用、欧米に遅れ

フリーランスの人材は企業と対等な関係で仕事を受ける専門職で、クラウドソーシング大手ランサーズ(東京・渋谷)によると日本で約1122万人に上る。

このうち専門性が高いプロ人材と呼ばれる人や独立した自営業・個人事業主らはほぼ3分の1の約390万人だ。米国ではフリーランス全体で約5500万人に上り、日本は欧米などに比べ専門性を持った人材の活用が遅れている。

みずほ証券は国際税務・会計のプロ人材に四半期ごとに契約日数を決めて企業統治に関わるリポート作成を発注。サイバーエージェントはアプリ開発のためにフリーのプログラマーやイラストレーターと契約している。

プロスポーツ選手や芸能人も同様だ。高齢化による人手不足で介護やベビーシッターといった人材も活動の場が広がる。

一方でプロ人材らは雇用契約を結ばないことから労働基準法など労働法による権利保護のクッションが乏しい。法的位置づけが曖昧なまま「人材獲得競争が熱を帯びている」(公取委の山田昭典事務総長)のが実情だ。

公取委は労働分野への独禁法適用に消極的だった。1978年に参院法務委員会で、フリーランスであるプロ野球選手の契約については「雇用契約に類するものには独禁法は適用しがたいと考えて運用している」と当時の幹部が答弁したからだ。

「原材料のカルテルは摘発するのに、人材を巡るカルテルや不公正な取引慣行を見過ごすのはおかしい」(ある公取委幹部)。公取委は従来の枠にとらわれずプロ人材らを囲い込むための不当な取引条件や、獲得競争による報酬上昇を回避するためのカルテルを是正する。

独禁法に詳しい植村幸也弁護士は「公取委が法律の運用スタンスを変えれば法改正なしでも労働分野にメスを入れることは可能」と指摘する。

不当契約を是正

仕事を発注する条件として競合他社との取引を長期間制限したり、自社で使う人に仕事を発注しないよう同業他社に求めたりすれば「拘束条件付き取引」や「取引妨害」になる可能性がある。

プログラマーや会計士といった専門家は人材争奪で報酬が高騰することもある。そうした事態を回避しようと企業同士で引き抜き防止や賃金水準をそろえるカルテルを結ぶことも独禁法違反だ。

労働分野への独禁法適用は欧米が先行する。米司法省と米連邦取引委員会(FTC)は昨年10月に指針を公表。企業の人材獲得競争は労働条件だけでなく、製品・サービスの向上につながり、消費者に恩恵をもたらすと指摘した。米で問題になったのも企業同士の報酬条件のすり合わせや引き抜き防止協定などだ。

欧州ではオランダで、病院間の医師の引き抜き防止協定が独禁法違反のカルテルに当たるとされた判決がある。

企業や研究機関などが業種の垣根を越えて連携するオープンイノベーションの拡大に伴い専門的な技能を持った人材が一つの職場に縛られずに働く機会が増える。

公正で流動性が高い市場を整備してプロ人材らの就労機会を増やすことができれば企業の生産性も上がり、競争力を高めることにつながる。フリーランスを巡る様々な問題が起きる中で公取委による独禁法適用は改善に向けた半歩でしかない。』

今日のアメリカの姿は、明日の日本であることが多いです。本日の記事にありますフリーランスもその一つになります。

アメリカのフリーランスは、フリーランスが労働力人口の35%にあたる5500万人規模に達しています。

これに対して、正確な統計はありませんが、本日の記事にありますように、クラウドソーシングのランサーズの推計によると、副業も含めた広義のフリーランス人口は1064万人になります。

このフリーランス人口には、副業を持つ人416万人が含まれます。現在、副業を認める企業が増えていますので、このフリーランス人口は増加する可能性が高くなります。

政府は、今年の3月に所得補償保険の創設の検討を発表しました。損保大手と専用の商品を開発し、契約がなくなった場合にも所得を得られるようにする仕組みづくりです。

今年発足した業界団体「フリーランス協会」に加入すれば、保険料が最大5割軽減される団体割引の仕組みとなります。日本では企業の正社員として働いていない人は、社会保障制度が手薄なことによります。

このほか、政府は契約ルールを明確にしたガイドライン作成を企業に求めると共に、教育機会の拡充も検討するとしています。介護や子育てを理由に自宅で働く人も増えており、若年層や女性の多様な働き方を支える施策です。

本日の記事にあります独禁法の活用でフリーランスの労働環境改善は、その具体化の一つになります。

私は、この動きを大いに歓迎します。

現在の日本は、人手不足が深刻化していますが、特にアプリケーションソフトの開発、Webサイトの制作などのIT技術者の不足も、大きな問題の一つです。

私の支援先企業は、主に中小の製造事業者とITベンダーです。製造事業者にとって、開発・実用化する商品の差別化・差異化を実現するうえで、ソフトウエアの能力が大きな影響をもつようになっています。

ITベンダーは、ソフトウエア開発能力がその競争力を直接左右します。

しかし、中小の製造事業者やITベンダーは、プログラマーの確保ができない状況になっています。

そこで、多くの場合、クラウドワークス、ランサーズ、ギークスなどのWebサイトから、フリーランスのプログラマーを探して、条件が合う人をプロジェクトベースで確保するケースが増えています。

Webサイトの制作や更新などは、家庭で子育て中の女性プログラマーに依頼することが多くなっています。

プログラマーの仕事は、パソコンとインターネット環境があれば、リモートワークで仕事ができます。

私の支援先企業には、フリーランスのプログラマーは住んでいる場所を限定しないで、実力をもつ専門家を確保するように、アドバイスしています。

遠隔地に住んでいるフリーランスのプログラマーとは、eメール、Skype、Slackなどのさまざまなツールを使ってコミュニケーションが取れます。

実力があり誠実なフリーランスのプログラマーが見つかると、継続して仕事を発注することが、当然のごとく多くなります。

中には、要求する技術レベルに届かないフリーランスのプログラマーも、ときどき見受けられます。

今後、より深刻化するIT技術者の不足問題は、フリーランスのプログラマーに対する需要拡大につながります。

フリーランスのプログラマーが安定した収入を確保するためには、一定程度の技術力を維持強化することが必要になります。

このためには、フリーランスのプログラマーは、仕事や勉強などを通じて常に自分の専門性を磨くための普段の努力が必要になります。

以前、支援先のITベンダーが、アメリカ人のフリーランスプログラマーを活用することを支援しました。

アメリカ人のプログラマーは、GitHubから候補者を探して、eメールとSkypeによる会話で仕事の依頼を決めました。

このアメリカ人のプログラマーの実力は、我々の期待以上であり、彼の貢献で当該プロジェクトを前倒しで完了できました。

そのプログラマーには、難易度の高いプロジェクトに継続して入ってもらいようにしています。

アメリカ人の優秀なプログラマーには、一定程度の報酬を払うことになります。高額な報酬を払っても、このプログラマーの専門的知見・ノウハウが必要なため、決して法外に高額であるとの印象をもちません。

このITベンダーは、自社のサーバー使用をやめて、クラウドサービスを活用することにして、自社にサーバー管理者をおく必要がなくなりました。

自社には、少数のプログラマーしか確保できませんが、アメリカ人のプログラマーも含めて、外部のフリーランスプログラマーの協力を得ながら、多くのプロジェクトをこなしています。

このように、多くのフリーランスプログラマーに対する期待は、大きいものがあります。

実力を磨いて、自分の専門性を高めることで、より高額な報酬・謝金を獲得できるようになることが、非常に重要です。

単に安いフリーランスプログラマーを探している依頼企業を避けて、実力に見合った報酬・謝金を払ってくれる企業に受け入れられるようにすることが必要です。

中小の製造事業者やITベンダーは、より差別化・差異化を可能にする商品やサービスを開発・実用化しないと勝ち残れません。

この事業環境下で、有効なやり方の一つがオープンイノベーションになります。このオープンイノベーションの実施では、フリーランスプログラマーが活躍できる場面が多くなります。

政府の支援策が有効に働いて、日本でもっと実力のあるフリーランスが活躍できるようになることを大いに期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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