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日経記事;『トヨタ、19年にも中国でEV量産 環境規制対応』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                            2017年7月22日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

7月22日付の日経新聞(日経電子版)に、『トヨタ、19年にも中国でEV量産 環境規制対応』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『トヨタ自動車は2019年にも中国で電気自動車(EV)を量産する検討を始めた。中国政府はEVなどの走行時の環境負荷が低い車を「新エネルギー車」と定義し、18年以降に自動車メーカーに一定規模の生産を義務付ける方針を示している。

基幹部品である電池の現地生産も検討し、世界最大市場のエコカー規制に対応する。

トヨタは12年に米テスラのリチウムイオン2次電池を搭載した多目的スポーツ車(SUV)「RAV4 EV」を発売したが、販売は2500台にとどまり、生産を打ち切っている。EVの本格的な量産が明らかになったのは初めて。

中国で量産する台数などは未定だが、中国市場で人気のSUVでのEV投入を検討している。小型車よりも電池やモーターなどを載せやすく、製品化が早いメリットもある。

トヨタは長期的には燃料電池車(FCV)を環境車の主力と位置づけるが、水素の補給インフラの整備には時間がかかる。米国や中国などで厳しくなる環境規制に対応するため、20年までの投入をめざしてEVの開発を急いでいた。

16年末にはデンソーや豊田自動織機、アイシン精機といったグループ企業が参画するEV開発の社内ベンチャーを立ち上げた。

中国はこれまで補助金の支給によってエコカーの販売を促してきた。だが今後は自動車メーカーの総販売台数に応じて、一定のEVやFCV、プラグインハイブリッド車(PHV)の販売を義務付ける方針を出している。

EVは中国市場全体の2%程度にとどまっているが、厳しい環境規制によって、自動車メーカー各社はEVやPHVなどの投入の対応を迫られている。』
 

トヨタ自動車の次世代環境対応車の本命は、燃料電池車(FCV)と想定して今まで巨額投資を行って開発・実用化を行っています。

しかし、燃料電池車に実用化には、車体価格の低減と、水素ステーションの設置が必要になります。

水素ステーションの設置コストは、高額なため、この事業を行う企業は、FCVの普及を見据えてから、実行することが合理的です。

一方、FCVは水素ステーションの設置数が十分でないと、普及しません。FCVの普及と水素ステーションの設置数増加は、「鶏が先か卵が先か」の議論と同じです。

トヨタは、FCVが普及するまで、HVやPHVの販売台数を増やして、環境規制に対応する施策を取ってきました。

トヨタは、この施策を急遽変更せざるを得ない事業環境が昨年から起こりました。

一つ目は、米国のカリフォルニア州やニューヨーク州などの環境先進州が、HVをZEV規制に合致しない方針を明確化したことです。理由は、HVはガソリンエンジン車であることによります。

二つ目は、ドイツのフォルクスワーゲン社などの自動車メーカーが、ディーゼルエンジンのソフトウェアを不正に操作して、実際より環境負荷が軽くなるように見せていたことです。

この事態発生後、すべてのドイツ自動車メーカーは、ディーゼルエンジン車の開発を終了して、EVの開発・実用化に傾注すると方針転換を行いました。

三つ目は、世界最大の自動車市場をもつ中国が、環境負荷軽減のため、EVの開発・実用化を後押しして一気に普及させる施策を打ち出したことです。

中国政府はEVなど走行時の環境負荷が低い車を「新エネルギー車」と定義し、2018年以降、一定規模の生産を義務付ける方針です。

「新エネルギー車」として認定されるには、政府から認定を受けた中国現地のメーカーの電池を搭載することが条件となるようです。

中国政府は、世界最大の自動車市場であることテコにして、一気にEVの先進国となる思惑をもっていることは、確実です。

EVの心臓部の部品の一つが、電池になります。中国政府が、「新エネルギー車」と認定することの条件として、中国メーカーの電池搭載が、条件になっています。

多くの海外メーカーは、中国内の電池を使用することになるので、常識的には中国の電池の開発・実用化・製造は一気に加速します。

今までEVの普及を妨げてきたのは、電池性能が限定されていることです。セダンタイプの自動車で、1回の充電でガソリンエンジン車並みの走行距離を実現できないことが、大きなネックになっていました。

しかし、米EVベンダーのテスラモーターズや、欧州、中国の自動車メーカーが、電池メーカーとタイアップして、一気にEVの開発・実用化を加速化させれば、電池性能も向上する可能性が高くなります。

トヨタは、このようなEV事業環境の急変に早急に対応していかないと、市場・顧客を失う可能性が高くなります。

私は、すでにトヨタはEVの開発・実用化の目処を付けていると考えます。トヨタが最近市場に投入したPHVタイプのプリウスにEVの片鱗が見られることによります。

自動車業界にとっては、もう一つの大きな動きが自動運転車の開発・実用化です。米大手ITベンダーのグーグルが、自動運転機能付EVの開発・実用化を加速させています。

他の自動車メーカーも、自動運転車の開発・実用化を加速させています。そのほとんどがEVになっています。

一般的にEVの開発・実用化は、ガソリンエンジン車に比べて、難易度が低くなりますので、グーグルのように既存自動車メーカーでない企業も、EVの開発・実用化競争に参入することになります。

トヨタは、FCV、EV、自動運転機能の三つの大きな開発・実用化を加速させ、実現することが必要になります。

私は、トヨタはFCVの開発・実用化より、EVと自動運転機能の開発・実用化を先行させるとみています。

トヨタの今後の動きに注目していきます。この事業環境急変の荒波を、トヨタがどのように対応していくのか、オープンイノベーションの積極的な採用を行うと仮定していることも含めて、今後の動きに大きな関心をもっています。

トヨタの動き方は、中小企業がますます世界市場で激化する競争への対応策を計画・実行するうえで参考になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『サービス業の付加価値を上げるには』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                2017年6月5日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

6月5日付の日経新聞に、『サービス業の付加価値を上げるには』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『運送業界で、現在はトラック運転手が無料で引き受けることも多い荷物の積み下ろしなどを有料化する動きが広がりつつある。付加的なサービスを有料で提供し、従業員一人ひとりが生み出す利益の増加につなげる狙いだ。

国土交通省によれば、運転手による荷造りや積み込みなどの荷役業務の4割に対価が支払われていない。荷主の都合による工場周辺などでの待ち時間も、運送業務の半分近くで発生している。いずれのコストも商慣行から運送会社の負担とされてきた。

トラックの運賃は輸送距離で決まることが多い。しかし近年、小口荷物の扱いが増え、集荷先や納入先などでの作業が増えた。こうしたサービスの価値は運賃に十分反映されておらず、低収益・長時間労働を生んできた。

付帯業務には丁寧な検品や荷造りなど、本来は高い価値を生んでいるサービスも多い。現場での作業やコストを整理点検し「見える化」を進めた結果、付加価値を生んでいると判断すれば有料化を求めていくべきだ。国交省も付帯業務の有料化を盛り込んだ新しい契約のひな型を作る方針だ。

きめ細かいサービスが収益につながる仕組みができれば、働く人には提供するサービスの質を高める動機になる。能力や努力により賃金が上がる流れができれば、人材の確保にも生かせる。付帯業務を荷主が肩代わりした場合は、運転手の仕事の軽減につながる。

生産性向上はサービス業界共通のテーマだ。現場の仕事を「見える化」し、無駄を省くと同時に、価値を生む仕事からきちんと対価を得ることが必要になる。人手不足に悩む運送業界の試みは、その試金石になるのではないか。

流通、宿泊、飲食業などでもいま一度、社員の仕事を点検し、無駄な待機時間がないか、付加価値を生む作業にきちんと対価を得ているか、などの点をきちんと見極めたい。例えば百貨店などで包装を省略し希望者のみ有料で引き受ければ、客も店員も時間を節約でき、収益源の多様化にもなる。

教育、福祉、医療など公的サービスでも「見える化」は有効だ。教師や保育士が部活指導や行事の下準備を外部に任せ、子供の指導やケアに集中すれば、サービスの質の向上と労働環境の改善を両立できるかもしれない。慣行や常識を捨て、仕事の仕組みと働き方の見直しに取り組みたい。』

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、日本は今後未曾有の労働力不足問題に直面していきます。

これは、日本の15歳から64歳までの生産年齢人口が急減少していることによります。

この深刻な問題の解決は、容易ではなく、今後の日本は、他国からの移民受け入れ、女性労働力の発掘、60歳以上の労働力の活用などと共に、徹底的な自動化・省力化を行う必要があります。

日本のオフィスワークやサービス業などの生産性は、OECD加盟国の中で最低順位に近い方にランク付けされています。

日本のサービス業や流通などの基盤整備は、江戸時代に確立されました。江戸は、全国から、農業では生活が成り立たない人が多く集まったため、これらの人々に働き口を提供して、生活基盤を確立する必要がありました。

現在からみると、不効率なサービス業や流通などの仕組みは、社会を安定させるために、多くの雇用の場を提供・確保する必要がありました。

明治以降も、第二次世界大戦で敗戦した後も含めて、日本の人口は右肩上がりで増え続けてきました。

今後、上記しましたように、国内の生産年齢人口が急減少していきますので、今までと同じ働き方やビジネスの仕方を続けていることができないのは、自明の理です。

宅急便事業最大手のクロネコヤマトが、当日配達を止めたり、宅配費の値上方針を打ち出したのは、人手不足と人件費の上昇によります。

上記のような物流、建設、製造、店舗、飲食、サービスなど多くの人手を要する業界が、深刻な人手不足に直面しています。

特に、中小企業は、いくら好条件の賃金制度などを提示して応募をかけても、応募者がほとんどない状況が起こっています。

これらの業界の会社は、今後、人手を確保することが難しい状況下での事業展開を考える必要があります。

1つの切り口は、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)・ロボットを徹底的に活用した、自動化・省力化を行うやり方になります。

これらのツールや仕組みを導入するには、投資が必要になります。以前と比べると、投資金額自体は、総じて安くなりましたが、中小企業には一定規模の負担になります。

私の支援先企業の中に、インターネット・IT・IoTを導入して、生産性を上げて、従業員数の削減を行った会社があります。

この会社は、導入時に一定規模の投資金額が必要になりました。この投資は、3年で回収できるように、労働力削減とビジネスの付加価値向上を盛り込んだ事業計画を作成して、実行しました。

自動化・省力化を行うために、社内の事務作業から可能な限り書類を無くして、Webサイト上での情報管理と見える化を行いました。

取引先とのやり取りも、価格、納期の確認などは、Webサイトえお通じて行い、電話によるやり取りを大幅に削減しました。

また、以前は自社にサーバーを置いていたため、サーバー管理者を必要としていましたが、すべてのITインフラをクラウドサービスを活用することで、当該管理者の配置や、サーバーやパソコン、タブレット端末機器などの管理も行う必要がなくなりました。

経営や営業、開発などにかかわるすべての情報・データを、クラウドサービスで管理していますので、この会社はインターネットにアクセスできるパソコン、スマートフォン、タブレット端末を社員に提供すること以外の、管理業務は発生していません。

会計処理は、freeeなどのITベンダーが提供するプラットフォーム・ツールを使っていますので、税理士のサポートを受ければ、自社内に経理に詳しい従業員を雇う必要もなくなりました。

売上、コスト計算、在庫、営業利益などの経営す数字も、ほぼリアルタイムで見れるようになるため、営業政策や経営判断も迅速に行えるようになっており、本日の記事にあります付加価値向上につながっています。

この会社は、不要になった管理業務者や経理・総務担当者などを、売上拡大に貢献する仕事に再配置しています。

中小企業は、現在の労働力不足問題が深刻化する中で、ビジネスのやり方を徹底的に見直す必要があります。自動化・省力化を行う必要があります。

上記の例にありますように、クラウドサービスを含めたインターネット・IT・IoTなどのプラットフォーム・ツールは、以前よりはるかに使い勝手が良くなっています。

これらのプラットフォーム・ツールを導入するには、一定規模の投資が必要になります。

その投資額を回収できるように、徹底的な自動化・省力化を行うと共に、ビジネスの付加価値を上げて、収益確保・拡大を実現することが、重要であり、必要になります。

また、ITベンチャーや中小のITベンダーは、さらに中小企業にとって使い勝手が良く、コストパフォーマンスに優れたプラットフォーム・ツールをクラウドサービス活用で提供すれば、今後、大きな新規事業機会が生まれることになります。

私は、この両面から中小企業の自動化・省力化、および事業の付加価値向上の動きをみていきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『日の丸GPS、誤差6センチ 衛星みちびき打ち上げ成功 自動運転や農業に活用』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                            2017年6月2日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

6月2日付の日経新聞に、『日の丸GPS、誤差6センチ 衛星みちびき打ち上げ成功 自動運転や農業に活用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『日本版GPS(全地球測位システム)の核となる準天頂衛星「みちびき」の2号機を載せたH2Aロケット34号機が1日、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。2号機は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。

日本版GPSは2018年春の本格運用に向け一歩前進し、高精度の測位情報をビジネスに生かす取り組みが活発になってきた。

2号機は2週間ほどで日本の上空を回る軌道に到達する。政府は18年3月までにあと2機打ち上げる。鶴保庸介科学技術相は記者会見で「4基体制になれば、産業利用が広がる。ビジネスチャンスも大きい」と強調した。H2Aの打ち上げ成功は28回連続となった。

米国が主導するGPSはカーナビゲーションシステムやスマートフォン(スマホ)の測位情報に広く使われるが、誤差が10メートルある。

みちびきが4基体制になると、GPSと組み合わせれば誤差は1メートル以下になり、最小で6センチメートルに抑えられる。

人工衛星の電波が届きにくいビルの谷間や山間部でも、より正確に位置を捕捉できる。10年9月に打ち上げた1号機の情報はすでに一部のカーナビやスマホで使われている。2号機の打ち上げ成功でビジネスへの活用がさらに広がりそうだ。

期待を集めるのが車のカーナビ機能の高度化だ。現在はどの車線を走っているかまではわからないが、例えば交差点で右折する場合、どのルートを進んだら良いか導く精度などが上がる。自動運転も可能になる。

東日本高速道路(NEXCO東日本)は高速道路で除雪車を最適なルートで走らせる研究に取り組んでいる。猛吹雪でも正確な位置を把握でき、経験の少ない運転者でもベテラン並みの効率的な除雪が可能になるという。今冬にも北海道で実証実験を始める。

日立造船はみちびきの電波受信機を開発し、離島などに荷物を運ぶドローン(小型無人飛行機)への応用に取り組んでいる。熊本県天草地方で離島に物資を運ぶ実験に成功した。

無人のトラクターを稲と稲の間を走らせる実験も実施。みちびきの電波が届くオーストラリアや東南アジアでのビジネスも検討中だ。

大林組は建設現場でクレーンが電線に触れないように位置を細かく把握しながら動かしたり、ショベルカーで土を掘る際に深さを確認できたりする機器を開発した。建機の無人運転の精度を高める技術の導入で、現場の人手を減らす狙いだ。

政府は宇宙ビジネスの規模を30年に現在の約2倍の2兆円に引き上げる方針で、みちびきの活用が一翼を担うとみる。』

GPSは、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System, 全地球測位システム)の略称です。

元々は、アメリカが軍事目的で運用される衛星測位システムです。ロシア軍による大韓航空機撃墜事件が発生したあと、民間機の安全な航行のために民生用途)でも使えるよう開放された経緯があります。

今やGPSは、自動車のカーナビゲーションシステムや、スマートフォンの位置情報運用などに使われおり、個人・社会・ビジネスを支える社会インフラの一つになっています。

現在のGPS精度は、使用条件によっては誤差が10メートルくらいになる問題をもっています。

今回、日本が独自に打ち上げた日の丸GPS:みちびきは、準天頂衛星です。JAXA(宇宙航空研究開発機構)のWebサイトには、準天頂衛星は以下のように記載されています。

「通常の静止衛星は赤道上に位置しますが、その軌道を斜めに傾け、日本の真上を通る軌道にします。しかし、1つの人工衛星が常に日本上空に滞在するわけではありません。軌道が斜めに傾いているので、地球の自転とともに人工衛星も少しずつ角度を変え、南北に移動していきます。1機の人工衛星が日本の真上に滞在できる時間は7~9時間程度です。そのため、複数機を時間差で入れ替えることにより、常に1機が日本の上空に滞在させることになります。 」

みちびきは、日本の真上に滞在しませんが、今後2018年3月までにあと2機打ち上げられますので、その後4基のみちびきが日本の上に存在することになります。

みちびきは、7~9時間掛けて日本の上を移動しますので、4基のみちびきは、交代で常に日本の上空にいることになります。

このみちびきが利用可能になると、位置情報精度が飛躍的に向上しますので、さまざまなビジネス用途に使用できることになります。

本日の記事にありますように、2020年ころに開発・実用化される自動運転車の機能・性能向上に限りなく貢献します。

みちびきの利用により、地方過疎地での自動運転バスや自動運転タクシーの運用精度が拡大に向上します。

客がもっているスマートフォンなどの電子端末機器の位置情報から、自動運転バスや自動運転タクシーが、客のいるところの近くまで移動して、乗車できるようなサービス提供が可能になります。

日本の農業は、現在転換期に入りつつあります。政府は、現在順次農地法の規制緩和を進めています。

更なる農地法の規制緩和が進むと、多くの企業が農業事業に参入することが想定されています。

国内の余った農地を集約して、大規模な農地が確保できると、省力化・自動化されたトラクターやコンバインなどを利用して、経済合理性の高い農業を実現できます。

このトラクターやコンバインなどの農業機械を、みちびきの高い精度の位置情報をもとに自動化されれば、農業は将来日本の食料自給率を向上させるとともに、輸出事業の拡大に貢献する可能性があります。

最近、ヤマト運輸が打ち出した当日配達からの撤退や、宅配費の値上げなどは、物流・運送事業を支える人手が、大幅に不足し始めたことが主な要因になります。

この人手不足は、日本の15歳から64歳までの生産年齢人口が急速に減少していきますので、恒常的に続きます。

物流・運送機能を自動化・省力化する必要が高まっています。IoT・人工知能(AI)・ロボットを活用する機会が非常に高くなります。この時に、重要な役割を果たすのが、みちびきからの正確な位置情報になります。

本日の記事にありますように、日立造船はみちびきの電波受信機を開発し、離島などに荷物を運ぶドローン(小型無人飛行機)への応用に取り組んでいます。

このみちびき活用から上記するような新規事業立上には、たとえば、みちびきからの位置情報を受け取る受信デバイスの価格が高いなど、今後解決すべき課題があります。

しかし、みちびきを活用する必要性は確実に存在しますので、電子機器メーカー、ITベンチャー、ITベンダー、使用者企業などが、必要なデバイス、ソフトウェア、ビジネスモデルなどを新規に開発・実用化する動きを加速させることで、これらの課題解決を実現するとみています。

ITベンチャーや中小企業には、みちびき活用により新規事業立上の機会につながるのは確実です。

この視点から、みちびき活用の拡大について注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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日経記事;『留守宅を遠隔解錠、宅配受け取り 20社と経産省、実用化探る スマホに来訪者映像』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                       2017年5月21日

皆様、

こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月21日付の日経新聞に、『留守宅を遠隔解錠、宅配受け取り 20社と経産省、実用化探る スマホに来訪者映像』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『家電や住宅設備をスマートフォン(スマホ)などを使って操作する「スマートホーム」の範囲が広がってきた。

住宅メーカーや宅配大手が実証実験を始め、外出時に来訪者をスマホ画面で確認する技術を施錠・解錠の遠隔操作などと組み合わせる。住民が不在でも宅配物を配達員が玄関内に置けるようにするなど人手不足対策にもつなげる。

実証実験にはヤマトホールディングス傘下のヤマトシステム開発(東京・江東)や大和ハウス工業、積水ハウスのほか、日立製作所など約20社が参加する。経済産業省も加わり、24日に検討会を立ち上げる。

実証実験は8月をメドに始める。対象は新設の戸建てが30世帯、マンションが30世帯。マンションではインターネットを介してドアホンや家電と情報をやり取りできるようにする。

外出時にドアホンが鳴ったら、スマホに玄関で待つ来訪者の映像を伝える。スマホの操作を通じて施錠・解錠できる技術と組み合わせ、配達物を屋内の指定した場所に置いてもらうサービスなどにつなげる。

戸建てでは音声認識ロボットやセンサーを使って生活情報をネット上に蓄積する。一人暮らしの高齢者世帯などを想定し、日用品の買い足しが必要になった際に自動的にネットで注文し、自宅まで届けるといったサービスの創出をめざす。

実証実験を通じて、機器どうしで情報をやり取りするルールを整備する。データの流出を防ぐセキュリティー対策なども検討する。経産省は実証実験の対象を来年以降に数百世帯の規模に増やして、こうしたサービスを2019年度以降に順次実用化させたい考えだ。』
 
スマートハウス、あるいはスマートホームという言葉は、1980年代に家の中に設置されている家電製品などを通信回線を使ってつなぎ、いろいろな機器制御を自動的に行う仕組みとして提唱されました。

今の言葉で言うと、家のIoT対応になります。

日本では、2~3年前に提唱されたHEMS (home energy management system) と呼ばれるシステムでm家庭のエネルギー管理システムで家電、太陽光発電、蓄電池、電気自動車等を一元的に管理する住宅となります。

さて本日の記事にありますスマートホームは、使う出口端末を多くの人がもっているスマートフォンにして、留守宅遠隔解錠、宅配受け取りなどの機能をもつ家となっています。

スマホを出口端末とするメリットは、一般消費者が「スマートホーム」の機能を使うために、大きな負担をかけないですむことにあります。

スマホ自身が動くIoT機器であり、常時インターネットにつながっています。本日の記事には、「外出時にドアホンが鳴ったら、スマホに玄関で待つ来訪者の映像を伝える。スマホの操作を通じて施錠・解錠できる技術と組み合わせ、配達物を屋内の指定した場所に置いてもらうサービスなどにつなげる。」と書かれています。

この仕組みが実用化されると、今問題になっている宅配便の再配達の負荷を軽減できる可能性があります。

このスマホを使う仕組みは、留守中に家の中で異変があった時のアラーム情報の受信、映像で家の中の状況確認などの機能も付加できます。

今、アメリカの家庭で爆発的に普及し始めているのがAmazonのAmazon Echoです。日本では、まだ販売されていません。

Amazon Echoには、Alexaという人工知能(AI)が搭載されています。Alexaは色々な質問に応えてくれます。音楽の再生(ネット上のストリーミングサービスも対応)、ニュース・Kindle書籍の読み上げ、スポーツのスコアや天気情報など話しかけると、様々な情報を音声で提供します。

Amazon Echoは、アマゾンの注文履歴から再注文の依頼、ピザの注文、Uberの呼び出しも可能です。

Amazon Echoの使用者が、毎日使うと、Alexaは学習して、ますますAmazon Echoの使い勝手が良くなるようになっています。

Amazon Echoも、スマートホームを支える重要な機器の一つになると考えています。当然の如く、スマホと連動します。

GoogleもGoogle Homeという音声アシスト機器を商品化しています。Amazon Echoと類似した機能をもっています。

家のIoT対応は、今後急速普及するとみます。コアとなる機器は、スマホや上記音声アシスト機器になります。

これらの機器と、各種センサーデバイスやインターネット通信機能を付けた家電製品がつながることで、その利便性は飛躍的に向上します。

Amazon、Google、Appleなどの人工知能(AI)対応の音声認識機能の性能は、驚くほど向上しています。

これらの音声アシスト機能は、米国ITベンダーや国内自動車メーカーが開発・実用化を進めている自動運転車にも搭載されます。自動運転車は、音声アシスト機能で操作されるようになるとみています。

日本は、今までインターネットやIT分野で、プラットフォーム構築はできず、すべてアメリカの企業に先行されてきました。

この観点から、上記する国内版「家のIoT対応」が、早期に開発・実用化の目処をつけて、急速に普及することを期待します。

「家のIoT対応」は、国内ITベンダーに新規事業機会を提供します。ハードウェアは、スマホ、センサーデバイス、インターネット通信機能付家電製品などがあれば大きな投資なしに構築できます。

これらのハードウェア上で動く、人工知能(AI)を含むアプリケーションソフトの開発・実用化が重要になります。

「家のIoT対応」は、日本国内に潜在需要がありますので、ソニー、パナソニックなどの国内家電メーカーや、ITベンダーがより使い勝手の良いサービス提供を早期に実現することを期待します。

今後、自動運転車とともに、スマートホームの開発・実用化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『「空飛ぶクルマ」離陸 トヨタが支援 20年の実用化目標』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                            2017年5月14日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月14日付の日経新聞に、『「空飛ぶクルマ」離陸 トヨタが支援 20年の実用化目標』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『トヨタ自動車が「空飛ぶクルマ」の実用化に向けて、社内の若手有志が中心になって進めてきたプロジェクトに資金拠出する方針を固めた。

米国の新興企業や航空機会社が相次ぎ参入を表明するなど、今最も注目を集める分野だ。次世代モビリティー(移動手段)論争が熱を帯びるなか、「空」が有力な選択肢として浮上している。

空飛ぶクルマは従来、有志団体「カーティベーター」のメンバーが勤務時間外に開発を進めてきた。資金はネットで広く支援を募るクラウドファンディングなどに頼っていた。今回、トヨタやグループ会社が4千万円規模の資金を提供することで大筋合意した。

今後は複数のプロペラを制御し機体を安定させる技術を確立し、2018年末までに有人飛行が可能な試作機を完成させる計画だ。東京五輪が開催される20年の実用化を目指す。

クルマは進化を続けて利便性を高めてきたが、排ガスによる環境問題や新興国などの渋滞は深刻だ。ひずみ解消へ自動車各社は電気自動車(EV)や燃料電池車など新たな動力源のクルマを開発、自動運転の研究も進めている。

個人の移動手段として空飛ぶクルマがにわかに注目を集めるのは、従来の延長線上ではない形で、現在の自動車が抱える問題を解決できると期待されているからだ。道路そのものが不要になれば、渋滞はなくなる。垂直で離着陸できれば滑走路も不要だ。人の動き、流れが劇的に変わる可能性を秘める。

「フライヤー」など呼び名は様々だが、すでに米グーグル共同創業者、ラリー・ペイジ氏が出資する米新興企業、キティホークなどが実用化計画を示している。

欧州航空機大手エアバスは年内に試験飛行を始めると公表。ライドシェア(相乗り)の米ウーバーテクノロジーズは4月、空飛ぶタクシーの開発計画を発表した。「空飛ぶ」は決して絵空事ではない。

安全性の確保に加え、免許や交通ルールなどの法整備といった課題は山積する。EVや宇宙開発といった野心的な事業計画で知られる米起業家イーロン・マスク氏でさえ「騒音や風といった課題があり、頭上を飛行すると不安に思う」と発言している。ただ、トヨタなど大手企業が支援して開発が加速すれば、議論が厚みを増すのは確実だ。

カーティベーターは12年、現代表の中村翼氏が社外のビジネスコンテストに参加したのをきっかけに発足。オーダーメードのEVという計画で優勝し、その後、アイデアを練り直すなかで空飛ぶクルマにたどり着いた。

「わくわくするモビリティーを実現したい」。こんな思いに賛同し、デザインや機械設計などを担当する約30人が加わる。グループ外からもドローン(小型無人機)の開発で実績を持つ三輪昌史徳島大准教授らが参画した。ガンホー・オンライン・エンターテイメントの創業者、孫泰蔵氏らも支援者に名を連ねる。

一方、事業の推進体制はなかなか固まらなかった。開発加速のために独立やベンチャーキャピタルからの資金調達なども模索するが、思い通りに進まない。

15年半ばにはトヨタ幹部に支援を直訴するが、具体的な動きにはつながらなかった。「悔しい」。メンバーのひとりは漏らしていた。

トヨタの研究開発に対する姿勢が徐々に変わり始める。15年11月に技術系の新興企業に投資するファンドを設立することを決め、16年に入ると外部の専門家をトップに据えた人工知能(AI)の研究開発子会社を米国に設立した。

トヨタは10日、18年3月期の研究開発費を過去最高水準に迫る1兆500億円とする計画を発表した。技術革新への備えは盤石なようにみえるが実態はやや異なる。

「将来のクルマは現在とは全く異なる形になっているかもしれない」。トヨタ幹部は危機感をあらわにする。IT(情報技術)企業や新興企業など、異質な考え方や速さを持つ新たなライバルとの競争が始まっており、従来の枠組みを超えた突き抜けた発想も必要とみる。

カーティベーターは社員でありながらチームの組成や資金調達といった経験を重ね、外部とのつながりを強めていた。一部には慎重な見方があったものの関係者によると内山田竹志会長が「技術の完成を待って資金を出すやり方では前進しない」と判断。草の根の革新に賭ける。

トヨタはかつて、事業の柱を自動織機から自動車へと大胆に変えた経験を持つ。それからおよそ80年。再び技術の大転換期を迎えている。小さな一歩だが、新たな取り組みは非連続な変化を乗り越えるきっかけになるかもしれない。』

最近のトヨタ自動車は、かっての垂直統合型の固い自動車製造事業者としての顔から、明らかに変化しつつあります。

きっかけは、国内外の自動車産業を取り巻く事業環境の急変化にあります。典型的な動きは、米大手ITベンダーであるグーグルが、自動運転機能付EVの開発・実用化を積極的に進めており、近々に市場導入する状況になりつつあることによります。

グーグルは、自動車メーカーになる経営的意図はありません。自社のインターネット広告の収益拡大のために、インターネットの出口端末を広げる必要があり、自動運転車(EV)を出口端末にすることが、グーグルの事業目的です。

おそらく、アマゾンやアップルなどの米大手ITベンダーも、同じような事業目的で、自動運転車(EV)の開発・実用化を進めています。

また、EVでは、テスラモーターズが強力な競合先として存在しており、この会社も自動運転車の開発・実用化を積極的に進めています。

自動運転車がEVであることは、現時点では二酸化炭素などの排出がない完全な環境対応車であることと、ガソリンエンジン車や水素燃料電池車に比べて、自動車本体の構造が簡単であることから、選ばれています。

要は、EVは少々極論を言いますと、今までの自動車開発・実用化のノウハウを持っていなくても、どの企業でも事業化できます。

米大手ITベンダーは、今まで既存事業基盤を破壊・再構築してきた歴史をもっています。自動車事業も例外になりません。

しかも、米大手ITベンダーは、自社に工場を持たないで、ファブレスでハードウェアを開発・実用化して、オープンイノベーションを徹底的に活用して、迅速かつ急激に事業化してきました。

トヨタ自動車は、自動車のIT化、電気自動車化(EV)の流れと今後の既存事業基盤への深刻な影響を十分に理解しているとみます。

トヨタ自動車が、2016年に米国シリコンバレーに巨額を投じて、本格的なIT・人工知能(AI)の開発拠点を構築したことと、人工知能(AI)国内ベンチャーであるプリファード・ネットワークス(PFN)への資本提携などを行っていることは、上記の背景があることは明確です。

本日の記事は、トヨタ自動車などが社内の若手社員が中心になって結成した有志団体「カーティベーター」に、彼らが開発・実用化を進めている「空飛ぶクルマ」に4千万円規模の資金を提供することについて書いています。

この「カーティベーター」は、トヨタの正式な開発・実用化のプロジェクトではありません。このプロジェクトには、トヨタ社員以外の人たちも参加しています。

トヨタが今回4千万円の資金提供を決めたことは、今後の新規事業立上の可能性の芽を外部の専門的知見や知識・ノウハウを活用して、取り入れられるものは、採用していこうとの意思表明だと理解しています。

空飛ぶ車は、すでにグーグル、ウーバーなどの大手ITベンダーが開発・実用化を進めています。多分、ドローンの物流用途開発・実用化を進めているアマゾンも、確実にこの空飛ぶ車事業に参入してきます。

トヨタは、これらの大手ITベンダーのなどの動きを見ながら、この未来商品の開発・実用化を短期間に行うために、4千万円の資金提供を決めたと推測します。

トヨタなどの国内製造事業者は、米GEの事業のやり方を参考にする必要があります。GEは、競争力の無くなった家電事業などは、売却、あるいは事業撤退しながら、インターネット・IT・人工知能(AI)の動きを先取りする形で、ソフトウェア開発力を集中化して短期間に競争力を高めようとしています。

また、GEは稼ぐビジネスモデルをハードウェアの単体販売から、IoT対応などにより付加価値をつけて、顧客側と継続的な事業関係を構築して、連続的に収益確保を図れる形に変えつつあります。

トヨタが、国内大手製造事業者の先陣を切って、GEのようにインターネット・IT・人工知能(AI)をフル活用して、既存の自動車単体の製造・販売のビジネスモデルから、GEと同じように顧客と継続的な関係作りができるやり方に変えることを期待しています。

自動運転機能付EVが急速に普及すると、今のガソリンエンジン車の単体販売のビジネスモデルは、維持できなくと推測します。

自動運転機能付EVは、各個人が所有するより、シェアする、あるいは必要な時だけレンタルで使うやり方に変わっていくと推測していることによります。

商品開発・実用化の難易度や開発期間の短縮や迅速化など、大きな事業環境の変化も起こるとみています。

上記視点から、今後のトヨタの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『ZARA、自前主義の力 物流網スペイン集約 社内に建築家約30人』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                         2017年5月13日

皆様、

こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月13日付の日経新聞に、『ZARA、自前主義の力 物流網スペイン集約 社内に建築家約30人』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『「ZARA」ブランドを展開する衣料世界大手インディテックス(スペイン)の強さが際立っている。流行をとり入れつつ低価格を誇るファストファッションは伸び悩みが指摘されるが、その中でも力強い成長力を持続。

売り上げ規模、効率で「ユニクロ」など競合他社を上回り、時価総額でも圧倒する。秘訣は徹底した本社主義、自前主義だ。

スペイン国内から発送された商品は48時間以内に世界中の店舗に届く。

東京・新宿にあるZARA店舗。ワンピースやシャツなど店頭に並ぶ服は48時間前までスペインにあった。空輸も駆使して2日で世界中に届けるサプライチェーン(供給網)は、ファッショントレンドの小さな変化を逃さないインディテックスの生命線。支えるのは、スペインに10カ所ある自社物流施設だ。

首都マドリード近郊の18万平方メートルの巨大拠点では、毎日100万着の服が搬入され、世界の店舗へと発送される。人の姿はまばら。店舗ごとに振り分けた2千超のレールをハンガーにつるされた商品が通っていく。

案内人は色柄などの情報を書き込んだ電子タグだ。過去4~5年で10億ユーロ(約1200億円)を物流や情報システムの技術開発に充てている。

国外で縫製した洋服も全て一度スペインに集める。物流の非効率さよりも、配送ミス排除、品質チェックの徹底など1カ所から世界中に発送するメリットを重視する。

世界2、3位のヘネス・アンド・マウリッツ(H&M、スウェーデン)、ファーストリテイリングも売り上げを伸ばすが、増収率や売上高営業利益率で届かない。時価総額は14兆円とほぼ3倍。一人勝ちの様相だ。

商品面では「ものづくり」としての企業哲学が色濃く残る。H&Mは婦人服店、ファストリは山口県宇部市で開いた紳士服店が発祥。一方、インディテックスは1963年に開いた工場がスタートラインだ。

小売りが「売り逃しを嫌って多く仕入れる」のに対し、期中で機動的に生産量を調整できるのが同社の高利益率をあげられる秘訣だ。在庫を最小限に抑えられるので在庫処分のセールは少ない。

必要なものは自分たちでつくる――。グローバル企業となった今でも、創業の地ラコルーニャに本部を置くのはものづくりへの強いこだわりだ。

自社工場で生地を裁断し、スペインやポルトガル、モロッコなどで縫製。再び自社工場に戻しアイロンなど仕上げを担う。「衣料品といえばアジア生産」だが、インディテックスは60%を欧州など近隣国でつくる。人件費が多少高くても求められる商品を素早く、というスピード最優先の表れだ。

店舗の内外壁、什器(じゅうき)のデザインも自社で担う。本社内にはいくつもの店舗を模した一角がある。手掛けたのは、約30人の社内建築家。世界のZARA店舗の基本思想を固める。広告宣伝を多く投じない同社は、店舗を最大の情報発信拠点と位置づける。デザイン、色合い、材質に徹底的にこだわれる。

「企画、生産、販売の会社だった。これからは服に関する全部のことをやる」。ファストリの柳井正会長兼社長はこう語り、今、物流や情報システムに力を注ぐ。服作りにかかわるすべての工程に自社が関わる体制を構築しようとする視線の先にあるのは、世界王者インディテックスなのだろう。』

私は、数カ月に一度バンコク、ハノイ、ホーチミンなどのアセアン地域を訪問しています。

この時に、感じるのがファッション市場でのZARAブランドの強さです。衣料品の販売価格帯が、3千円から1万5千円クラスの「ローワーミドル(Lower-middle)」クラス帯の市場規模が最も大きい分野では、ZARAブランドが他社を圧倒しています。

この分野では、ZARA、H&M、ユニクロなどのファストファッション系や現地大衆ブランドの衣料品が、主役になります。

現時点では、日本のユニクロは残念ながらZARAのように主役になっていません。

ZARAのビジネスのやり方は、メーカーそのものです。このやり方は、パソコン大手のDELLが、世界で初めてパソコンの世界市場向けインターネット・IT・人工知能(AI)の基盤を作ったやり方と同じです。

DELLは、米国テキサス州オースティンの本社にて、パソコンの企画・開発・設計を行い、協力企業から部品、基板などを調達するとともに、半完成品をノックダウン、あるいはフルノックダウンの形で製造してもらい、それをオースティン本社工場に搬入して、DELLブランド付きの完成品として、米国内及び海外に輸出していました。

顧客からの発注は、すべてWebサイトで受けて、受注後顧客の要求仕様にあったものにカスタマイズして、出荷していました。

毎朝、オースティン本社工場に部品や半完成品が搬入され、最終組み立てと出荷検査を半日で行い、昼過ぎには工場から出荷されるやり方でした。

当時、私は、会社員であり、DELLのパートナー企業に勤務しており、この半完成品に関わるモノやお金の流れ、ビジネスフロー構築を、当時最先端のインターネットシステムを使いながら構築支援していました。

当時のDELLの経営スピードは、日本の製造企業とは比べもにならないほど速く、大きな感銘を受けました。

DELLのオースティン本社や本社工場には、たびたび訪問して、彼らの意思決定の速さや合理的基準の設定の仕方などをつぶさに学びました。

この原体験が、今の経営コンサルタントとして、支援先企業が新規事業立上や海外販路開拓などを行うときに支援する基礎の一つになっています。

このDELLのやり方は、自社で本格的な製造ラインをもたず、自社は商品の企画・開発・設計・マーケティングに特化して、ファブレスかつ、水平分業型であり、インターネットをフル活用する(インターネット通販)ビジネスモデルのハシリであったと考えます。

このやり方をさらに推し進めたのが、アップルです。iPhoneは、水平分業型のオープンイノベーションを徹底的に推し進めたビジネスモデルで商品化されています。

ZARAは、衣料品分野でDELLのような先駆的なやり方で、業務効率を上げています。ZARAのWebサイトなどをみますと、ZARAはトヨタ自動車のカンバン方式;ジャストインタイム(JIT)システムを導入して、数日で材料、製造、製品の完成、世界中の店舗への流通の段階で自己封じ込めるビジネスモデルを確立しています。

要は、ZARAは新製商品を開発してから、当該商品を店舗に持ち込むのに1週間しかかからず、毎年約12,000の新しいデザインを発売しています。

ちなみに、衣料品業界では、一般的に新商品開発してから、店舗に持ち込むのに数カ月かかっています。

ZARAは、商品化リードタイムの短縮を第一優先にしているので、衣料品製作は、すべてスペイン本社の近隣の工場に委託しています。決して中国やアジアには製作委託していません。製造コスト削減より、製造リードタイムの短縮化を優先しています。

このZARAのやり方自体は、初期のDELLと同じメーカーの発想とロジックで一貫性をもって運用されています。

最近、ユニクロを事業展開しているファーストリテイリングが全社を挙げて進めるているのが「有明プロジェクト」です。

これは、東京・有明に大型のオフィス兼物流拠点を開設。2017年2月にオフィス部分が稼働し、これまで東京・赤坂の本部で勤務していた社員など約1000人が移動しました。

商品企画、マーケティング、生産など、ほぼ全ての部署を1フロアに集めたのが特徴であり、ITをフル活用すると表明されています。

ユニクロの場合、現在、半年から1年前にデザインを決めて素材を調達し、商品を作る「期初生産」が主流です。

このやり方だと、不良在庫が出るリスクがありますので、ユニクロは新体制で不良在庫の徹底的な削減を目指しています。

ユニクロの新規のやり方は、ZARAを意識しているとみています。ユニクロが世界市場でZARAやH&Mなどの世界企業で競争して、打ち勝つためには更なる自己革新が必要になります。

米国のアマゾンは、今後、ZARAやH&Mを意識して、さまざまなやり方で事業展開してくるのは確実です。

今後、「ローワーミドル(Lower-middle)」クラス帯の市場規模が最も大きい分野での競争は、熾烈を極めます。

この事業環境下で、ユニクロがどのような手を打って、ZARA、H&M、アマゾンなどと競争していくのか、および、ZARAの今後の事業展開のやり方にも強い関心をもって注目していきます。

ZARAの経営のやり方は、国内製造事業者が世界市場で事業するときの、参考事例の一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『生産性改革(下)AI活用し「知」の価値を高めよ』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                          2017年5月7日


皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月7日付の日経新聞に、『生産性改革(下)AI活用し「知」の価値を高めよ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『人工知能(AI)の技術革新により、研究開発や企画・設計、医療など「知」を扱う仕事が様変わりするかもしれない。AIが得意な分析などは機械に任せ、人はより創造的な仕事に専念できるようになる可能性があるからだ。

AIを用いて知的活動の生産性を高めるには、膨大な情報を集めたデータベースの育成や知的財産権をめぐる法整備などが欠かせない。官民で議論を深めるときだ。

専門的な仕事のうちAI利用が目前に迫っているのは医療だ。

「この症状から疑われる病気は何ですか」。かかりつけの医師が患者の皮膚の画像をスマートフォンで送って尋ねると、別の医師から返事があった。「アトピー性皮膚炎の可能性が高いです」

医療ベンチャーのエクスメディオ(高知市)は医師同士が助言しあう情報サイトを運営している。特定の疾患には詳しくない家庭医らが、専門家の判断を仰いで治療できる。AIに画像を学ばせて診断する技術も研究中で、実用水準に近づいている。

「医師にとって診断の負担が大きく減り、治療や患者との対話に専念できる」(同社)。AIをいかした診断はがんなどの病気で研究が進んでおり、医療を変える可能性が大きい。

ものづくりでも設計にAIを活用する例が広がり始めた。

外資系企業が集まる東京・赤坂の一角に、最先端の3次元(3D)プリンターやレーザー加工機が並ぶ工房がある。富士通が米国企業と契約して設けた「テックショップ東京」で、未来の起業家たち約400人が足しげく通う。

3Dプリンターの利点は、コンピューターのデータをもとに医療器具や航空機などの複雑な部品をつくれることだけではない。形や用途が似た部品のデータを共有し、設計の手間を省ける。

米国では多様な設計情報を収めたデータベースが公開され、AIで欲しいデータを探す技術も生まれた。試作品を簡単につくれるようになり、ベンチャー企業がさらに生まれやすくなっている。

大学の研究室では、論文やその引用状況が一目でわかる情報サイトが不可欠な道具になってきた。オランダの出版大手エルゼビアなどが提供する交流サイトでは、研究者たちが関心を持つテーマについて意見を交わしている。これらをAIで分析して有望なテーマを助言するサービスも登場した。

「今後は研究者の独創性が一段と問われる。博識なだけでは淘汰される」との声もあがる。

AIを知的生産にどう活用していくか。政府が近くまとめる「新産業構造ビジョン」は、AIの利用で後れを取らぬよう企業などに対応を促す。だが、それだけでは足りない。AIを支える情報基盤や法律の整備が欠かせない。

まず大切なのはデータベース(プラットフォーム)の育成だ。AIが画像などを学んで信頼性の高い判断を下すには、数十万~100万のデータが必要とされる。しかし、医療や設計など個別の分野でそんな規模に達したプラットフォームは、日本には少ない。

医療では、情報化の入り口である電子カルテですら医療機関の導入率は34%にとどまる。患者の個人情報の扱いに配慮しつつ、画像をどんな機器でも読み出せる標準化や、病院同士を結ぶネットワークを築かなくてはならない。

ものづくりの設計データも、業界団体などが中心になり整備を急ぐべきだ。論文など研究情報を収めたプラットフォームは、国が資金を投じてよい分野だろう。

知的財産の保護と活用へ制度を整えることも重要な課題だ。

まだ初歩的ながら小説や脚本を書いたり作曲したりするAIが登場した。だが、いまの著作権法では「著作者が思想や感情を創作的に表現したもの」が著作物とみなされ、AI作品は該当しない。

「AIの開発には巨額の費用や手間がかかる。開発者の権利を認めるべきだ」との意見もある。3Dプリンターで使うデータも、元の設計者の権利を保護しながら活用を促すルールが要る。

政府の審議会は法整備の検討を始めたが、欧米より遅れ気味だ。企業や研究者、創作に携わる人たちの意見を広く聞くと同時に、海外とも足並みをそろえたルールづくりが求められる。』

日本では、人工知能(AI)を生産性向上の視点から活用する動きが広がっています。

これは、日本の15歳から64歳までの生産年齢人口の急減少に伴って、労働力不足が顕在化・深刻化する社会状況の中で止め終えないことです。

また、日本企業のインターネット・ITの活用は、省力化・自動化といった経営管理システムの高効率化に主眼を置いたものに偏っていたことにもよります。

今後の、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)の活用が、省力化・自動化のみに主眼をおいていくと、世界市場で勝ち組になることはほとんど不可能なことになります。

今後、日本企業の競争力の源泉は、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)の活用をベースに置かないと、素材や部材以外の分野では、世界市場で勝ち組になることはできません。

過去、インターネット・ITは、既存事業基盤を破壊・再構築してきた歴史をもっています。また、ITベンダーは、既存事業者の垣根を破壊して、過去の秩序や商習慣に関係なく事業基盤を新規に創造し、拡大してきました。

アマゾンがリアル小売事業者の市場を破壊し、インターネット通販事業の急拡大を実現したり、グーグルが自動運転技術を武器に、EV対応の自動運転車を近々に事業化することなどが、この例になります。

インターネット・ITは、既存事業の垣根を壊すやり方の一つとして、水平分業型のビジネスモデルを開発・実用化してきました。

アップルが市場創造したスマートフォンは、アップルがデザイン、開発、設計を行って、製造は台湾などの外部事業者に委託しました。

この水平分業型のやり方が、オープンイノベーションと呼ばれて、他社との事業連携(アライアンス)をいかに巧みに行うかも、企業の競争力を左右するようになっています。

国内の大手製造事業者が、従来の事業のやり方や垣根にこだわっていると、欧米企業などに簡単にかつ短期間に足元を救われます。

アップルが、ソニーやパナソニックなどの国内家電メーカーから、エンターテインメント用途の商品市場を奪ったことが好事例の一つになります。

米国では、3Dプリンター技術が日々進化発展しています。同時に、周辺の関連した設計技術が体系的に蓄積され、その膨大なデータ・情報がインターネット上に公開されています。その中で多くのデータ・ノウハウがオープンソースとして無料で提供されています。

多様なデータ・情報は、人工知能(AI)の導入により、さらに高効率に発見できたり、活用しやすくなっています。

人工知能(AI)は、多くのデータ・情報がないとその実力を発揮できませんが、毎日そのシステムのデータベースに多くのデータ・情報が蓄積されていきますので、実力自体が進化・発展し続けるポジティブサイクルになっています。

米国では、ソフトエアだけでなく、ハードウェアも3Dプリンターの活用などで、新規に起業することがより容易にできるようになっています。

国内企業は、米国のベンチャーや企業が、このようにして実力を向上して、差別化・差異化可能な商品やサービスを開発・実用化して、世界市場に出てくる事態を直視する必要があります。

国内ベンチャーや企業の中には、米国に拠点を設けて、米国内企業と同じようなやり方でビジネス展開するところもありますが、まだ少数です。

日本は、もっとインターネット・IT・IoT・人工知能(AI)をフル活用して、オープンイノベーションを加速化させて、各企業が自社の強みを最大限発揮できる仕組みを早急に確立し、実現することが非常に重要になります。

インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)活用は、自動化・省力化だけでなく、企業の競争力を高めて、自社の商品やサービスの付加価値強化・向上につなげる姿勢が必要です。

自動化・省力化は、以前に本ブログ・コラムで述べたように、行政機関や企業から紙に関わる事務作業をなくせば、達成できます。

紙を使わない事務作業は、インターネット・IT・人工知能(AI)を活用して、合理的なビジネスフローを作らないと実現できないことによります。

国内には、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)を取り入れた多くのITベンチャーや中小企業が育ちつつあります。

これらのベンチャーや中小企業が起爆剤となって、日本発で世界市場で通用する商品やサービスが開発・実用化されることを大いに期待します。

政府は、国内ベンチャーや中小企業が動きやすい事業環境を、積極的な規制緩和などにより実現することと、事務作業の自動化・省力化を徹底的に行うことを期待します。

この両者が実現すると、国内ベンチャーや中小企業にも多くの新規事業機会が生まれ、そこから世界市場で通用する商品やサービスが生まれる可能性があります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『「自動運転車、高速道で隊列」22年商業化を明記 政府成長戦略』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                             2017年5月3日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月3日付の日経新聞に、『「自動運転車、高速道で隊列」22年商業化を明記 政府成長戦略』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『政府が6月にまとめる成長戦略の概要がわかった。流通業などの省力化につながる高速道路での自動運転を2022年に商業化すると明記するほか、小売業でも外国から従業員を受け入れられるようにする。深刻化する人手不足問題への対応と人工知能(AI)などを活用した生産性の向上の両輪で成長を目指す。

過疎地で運行が減るバスやタクシーに代わり、公道で無人車を走らせる実証実験を今年度から始める。東京五輪の会場を含め、20年に無人走行による移動サービスを実現する目標だ。ドライバー不足に対応するため、高速道路でのトラックの隊列走行も早ければ22年に商業化すると明記する。

自動運転などと並ぶ柱の一つが外国人材の受け入れだ。製造業には外国人の短期間の転勤を可能にする「受け入れ事業」制度がある。海外のグループ社員が簡単な手続きで日本の在留資格を受けられる仕組みだ。この制度を参考に流通業でも今年度中に外国人を受け入れられるようにすることを検討する。

今後は小売り以外の成長分野でも適用を検討する。

高度人材の卵である外国人留学生は今夏以降の5年間でアジアの理系大学から1000人を受け入れる。留学生の日本での就職率を上げるため、日本語教育などの専門プログラムも国内12大学で始める。優れた経営手腕や技術を持つ高度外国人材は22年末までに16年10月の3倍超となる2万人を目指す。

ネットなどを使って、余っているスペースや車を個人間で融通するシェアリングエコノミーのモデル事業も今年度中に全国30カ所に広げる。金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックの推進なども盛り込む。』

本日の日経新聞に、以下の記事が掲載されています。
★宅配クライシスヤマト、1万人採用 人件費160億円増 残業を抑制
★業種超え人材争奪 ヤマト1万人採用 人への投資手厚く
★中小製造業の人手不足最高に 4月の判断指数

どの記事も、日本全体で15歳から64歳までの生産年齢人口が急減少することらくる、労働力不足を解決するための対応や課題について書いています。

政府が6月にまとめる成長戦略の基本骨子案が、本日の日経記事で書かれています。

主な対策は、インターネット・IT・人工知能(AI)を活用した省力化・自動化と外国人材の受け入れです。

まず、人件費は労働者不足のため、一般的に上昇することになります。宅配事業最大手のヤマト運輸が、1万人を採用して、賃金を上げれば、必然的に他の運送会社も賃金を上げないと、運転手や物流センターでの要員確保が困難になることによります。

すでに、飲食業や店舗などの接客やサービスなどを行う人たちの賃金は、上昇しつつあります。

また、製造業、建設業などの現場で働く人材も大幅に不足していますので、少しでも賃金を上げて、他社より1人でも多くの人材獲得競争が起こっています。

今後、多くの国内企業は、労働力の確保と高くなる人件費の課題に直面していきます。

人手不足を補うために、5月1日に、日経記事;『人手不足 進化する職場(上)働き手に寄り添う 制約超え全員参加』に関する考察 [ベンチャー・中小企業支援]のタイトルで書きましたように、女性労働力確保や柔軟な働き方を認めるなどとする対応を国内企業は、行う必要があります。

さらに国全体で必要なことが、あらゆる分野での自動化・省力化の実現になります。

日本のオフィスワークの生産性は、公益財団法人日本生産性本部が2016年12月19日に発表した「労働生産性の国際比較 2016 年版」によると、以下の通りです。

1. 労働生産性の国際比較 (従来基準による比較)
・OECD データに基づく2015 年の日本の時間当たり労働生産性は、42.1 ドル(4,439 円)。米国の6 割強の水準で、順位はOECD加盟35カ国中20 位だった。1 人当たり労働生産性は、74,315ドル(783 万円)、OECD加盟35カ国中22位となっている。

2. GDP 新基準に基づく労働生産性の国際比較
・GDP 基準改定後の数値をもとに試算すすると、2015 年の時間当たり労働生産性(就業1 時間当たり名目付加価値)は44.8 ドル(4,718 円/購買力平価(PPP)換算)。従来基準から6.3%上昇し、順位もOECD加盟35カ国中19位と従来基準による順位から1 つ上昇している。
・1 人当たり労働生産性(就業者1 人当たり名目付加価値)は78,997 ドル(832 万円)。順位は、OECD加盟35カ国中22位となっている。


上記にありまように、決して日本のオフィスワークの生産性は、OECD加盟国の中で高くない状態になっています。

少々極論を言いますと、行政機関を含めた日本のすべてのオフィスから紙による作業を無くして、電子化するやり方に変えれば、オフィスワークの生産性は、一気に向上します。

これに伴って、定型的な事務作業をインターネット・IT・人工知能(AI)をフル活用して、自動化・省力化を図れば、人手に頼る依存度が減少します。

自動車運転手の仕事も、バス、トラック、タクシーなどで自動運転化が進むと、交通事故や交通渋滞が減少するとともに、人手に頼る依存度が減少します。

ITを支えるソフトエアや人工知能(AI)がさらに進化し続けると、これらを活用するためのコストも減少することが、今までの経験則ではその可能性が高まります。

「必要は発明の母」です。今の日本は、OECD加盟国の中で先陣を切って少子高齢化、生産年齢人口の急減少という非常に難しい課題に直面することになります。

政府が6月にまとめる成長戦略は、上記深刻な課題を解決するための処方箋になります。

この処方箋は、官民一体となって、解決するための仕組みを早期に開発・実用化する必要があります。

この仕組みづくりに成功すると、日本は人口減少化で、活気ある社会・経済状況を維持拡大できることになります。

他のOECD加盟国や中国が、そう遠くない将来直面する人口減少化の課題解決に、日本のノウハウが役に立つとともに、新規事業機会が生まれます。

最近、テレビ東京のワールドビジネスサテライト放送で、日本生命保険相互会社がコールセンター業務に導入している「Robotic Process Automation(RPA)」が紹介されました。

RPAとは、ロボットプロセスオートメーションの略であり、ハード的なロボットではなく、パソコンに搭載されたソフトエアロボットのことを言います。

このソフトウェアは、人工知能(AI)や各種アプリケーションアルゴリズムなどを活用して作られています。

日本生命保険は現在、新規契約や請求書のデータ入力など16の業務に6台のロボットを活用しています。 ロボット6台で20名分以上の仕事をしているとのこと。コールセンター業務の担当者数を削減できています。

市などの行政機関の多くの手続は、定型化されたものですから、市民がインターネット上のWebサイトから各種手続きを申し込むと、RPAが自動で行えます。その結果、役人の数を減らせて、当該人員を民間企業に回せることになるとともに、行政コストも削減できます。

私は、政府が6月に発表する成長戦略の内容とその具体的な実施状況に大きな関心をもっています。

この自動化・省力化分野には、多くのITベンチャーや中小企業に大きな新規事業機会を生み出すことになります。

これらの視点から、国内の自動化・省力化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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日経記事;『生保にフィンテック AI・ビッグデータ駆使。。。』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                    2017年4月26日

皆様、

こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

4月26日付の日経新聞に、『生保にフィンテック AI・ビッグデータ駆使 第一生命、糖尿病向け開発 住友生命、健康に応じ負担 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『生命保険大手が人工知能(AI)やビッグデータを駆使した「フィンテック保険」の開発を進めている。

第一生命ホールディングス(HD)は糖尿病患者らが入れる保険商品の開発に着手。

住友生命保険などは腕時計型のウエアラブル端末などを使い、健康状態が良くなったり、体に良い取り組みをしたりすると保険料が安くなる保険の商品化をめざす。

第一生命は藤田保健衛生大学(愛知県豊明市)と共同で、日本IBMのAI型コンピューター「ワトソン」を使った実証実験を始めた。糖尿病患者6万~7万人分の電子カルテのビッグデータを解析し、今夏にも結果をまとめる。

体格や病状、生活習慣などから効果的な治療法や引き起こしやすい合併症を分析する。糖尿病患者向けに、治療プログラムと合わせた保険商品の開発などをめざす。

個人保険の保険料は主に年齢と性別によって分かれている。過去に重い病気にかかったり、健康診断の結果が悪かったりすると、加入できない商品も多い。カルテや健康診断の結果などのビッグデータを、AIできめ細かく分析すれば、病気にかかっていても、症状の段階に応じて保険に加入できる可能性が高まる。

一方、住友生命は2018年夏をメドに提携先の南アフリカの保険会社やソフトバンクと共同で健康状態や運動量に応じて保険料を決める商品を発売する。今後、スポーツジムやスーパーといった健康に関連する企業とも協力。腕時計型端末などで運動や食事に関するデータも集めて、健康への取り組み状況を4~5段階に分けて評価。結果に応じ保険料が変動する仕組みを検討する。

たとえばスポーツジムに通ったり、スーパーで野菜を買ったりすればポイントがもらえ、保険料が安くなるといった具合だ。病気の未然防止に役立つ可能性がある。

日本生命も16年10月に買収したオーストラリアのMLCを通じ、健康状態に応じて保険料を決める実証実験を始めた。

腕時計型端末をMLCの社員につけ、健康状態や活動データを取得。平均歩数が一定の数値を上回った場合などに個人保険や死亡保険の保険料を割り引く。

日本でも同様の実験をして、商品やサービスに生かすことを検討する。

フィンテックの中で保険分野は「インシュアテック」「インステック」とも呼ばれる。生保は保障内容で商品に差を付けにくくなっている。病気の未然防止を促す保険や、きめ細かい保険料の設定などに開発の軸足を移している。』

人工知能(AI)やその応用分野の一つであるフィンテックの言葉は、毎日新聞記事に登場しています。

多くの金融機関は、ブロックチェーン技術や仮想通貨の活用に関して、実証実験を開始しているか、近々に開始することになっています。

そう遠くない将来、銀行分野でフィンテックにより、既存事業基盤の破壊や再構築を行うことになるとみています。

フィンテックの利便性は、確認されつつありますので、その実現性・信頼性・安定性などが確認できれば、部分的であってもフィンテック導入が現実化してきます。

本日の記事は、フィンテックの1分野である保険での人工知能(AI)活用について書いています。

保険分野でのフィンテックは、金融機関向けのものと分けるため、保険分野・Tech(テクノロジー)を融合する意味から、保険(Insurance)の頭文字をとってInsurtech(インシュアテック)やInsTech(インステック)と言われています。

保険商品は、生命保険や自動車保険など多様なサービスメニューがあります。インシュアテックは、より柔軟にかつ効率的な保険商品を開発・実用化することを目的に、開発・実用化の動きが出ています。

一般的に、保険の契約や解約手続きは、非常に煩雑で複雑です。このため、すでに保険会社は、個人がインターネット上のWebサイトから契約手続をできるようにしています。Webサイトからの入力は、書類への記入より利便性が向上しています。

たとえば、自動車保険の場合、Webサイト上で運転歴の長さ、運転免許証の色(ゴールド、ブルー、その他)などの入力を要求されます。

この入力内容により、保険料は大枠で設定された保険料基準のなかで決められます。
 
欧米では、この保険料設定が、個人の状況を反映してよりきめ細かに行えるようになりつつあります。

具体的には、保険会社は保険加入希望者の自動車にIoTデバイスを取り付け、アクセルやブレーキの利用状況のほか、平均時速から走った経路まで記録、クラウドシステムで保険会社にデータが送られる仕組みを作っています。

これにより、現在の大まかなやり方より何倍も緻密に「運転技術」が蓄積され、運転技術の秀でた人は保険料が大幅に格安にすることになります。逆に、運転技術が未熟であったり、乱暴だと保険料が標準より高くなります。

このIoTデバイスを使ったやり方は、保険会社と契約者双方にメリットがあります。もっとも、未熟な運転で高い保険料が負荷されるようになると、高額な保険料を嫌って、任意保険に加入しない個人も現れる可能性があります。

また、自動車に自動ブレーキや自動運転機能が設置されると、保険料率体系が大幅に変更されます。

生命保険の場合、もっと個人の健康状態によりきめ細かな保険料設定が可能になります。

たとえば、本日の記事にありますように、腕の一部にウエラブル端末を取り付け、既往歴がある人はもちろん、血圧や心電図、体脂肪率のデータを算出して、生命保険会社に送って、契約者の健康状況に応じた保険料設定を行います。

このやり方のメリットの一つが、既往歴をもつ個人に対するよりきめ細かな保険商品の提供が可能になることです。

既往歴により通常の生命保険に加入できない人は、引受基準緩和型や無選択型など保険料の高い商品を選択する方法しかありませんでした。

既往歴があってもウエラブル端末から入ってくるデータで、一定基準を満たす健康改善がみられるなら、より安い保険料で保険に加入できます。

IoTデバイスやウエラブル端末などから自動でクラウドに入ってくるデータは、当該目的のアルゴリズムや人工知能(AI)などのツールで、短時間に自動処理されますので、保険会社の負担は小さくてすみます。

このインシュアテックには、国内外の多数のITベンダーが参入しつつあります。ITベンダーにとっては、IoT・人工知能(AI)対応の新規事業分野になります。

このインシュアテックが、銀行などの既存事業基盤を破壊・再構築していくのと同じように、保険業界の既存事業基盤がどう変貌していくのか注目していきます。

これは、上記しましたように、ITベンダーやウエラブル端末を含むIoTデバイス関連企業に大きな新規事業機会を与えることになるからです。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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日経記事;『AIと世界ロボットと競えますか 日本の仕事、5割代替 主要国トップ』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                        2017年4月23日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

4月23日付の日経新聞に、『AIと世界ロボットと競えますか 日本の仕事、5割代替 主要国トップ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『人工知能(AI)の登場でロボットの存在感が世界で増している。日本経済新聞と英フィナンシャル・タイムズ(FT)が実施した共同の調査研究では、人が携わる約2千種類の仕事(業務)のうち3割はロボットへの置き換えが可能なことが分かった。

焦点を日本に絞ると主要国で最大となる5割強の業務を自動化できることも明らかになった。人とロボットが仕事を競い合う時代はすでに始まっている。

日経とFTは、読者が自分の職業を選択・入力するとロボットに仕事を奪われる確率をはじき出す分析ツールを共同開発し、22日に日経電子版で公開した。

米マッキンゼー・アンド・カンパニーが820種の職業に含まれる計2069業務の自動化動向をまとめた膨大なデータを日経・FTが再集計し、ツールの開発と共同調査に活用した。

■丸ごと自動化も

調査の結果、全業務の34%に当たる710の業務がロボットに置き換え可能と分かった。一部の眼科技師や食品加工、石こうの塗装工などの職業では、すべての業務が丸ごとロボットに置き換わる可能性があることも判明した。

ただ、明日は我が身と過度に心配する必要はない。大半の職業はロボットでは代替できない複雑な業務が残るため、完全自動化できる職業は全体の5%未満にとどまる。

19世紀の産業革命に始まる製造業の歴史は、自動化への挑戦そのものだった。200年を経た今、AIの進化が新たな自動化の波を起こしつつある。

マッキンゼーによるとエンジンを組み立てる工場労働者の場合、77ある業務の75%が自動化できる。部品の組み立てや製品の箱詰め作業などだ。米ゼネラル・モーターズ(GM)は世界各国に合計3万台のロボットを導入しており、うち8500台のロボットは稼働情報を共有して生産ラインに故障の前兆がないかAIが目を光らせている。

自動化の流れは、難しいとされたホワイトカラーや事務系職場にも押し寄せる。米通信大手のAT&Tは顧客の注文の文書化やパスワードのリセット作業など500業務相当をソフトウエアロボットで自動化している。データ抽出や数値計算は人より高速にできるため「2017年末にはさらに3倍に増やす」(同社)計画だ。

ホワイトカラーの象徴といえる金融機関でも自動化が進む。事務職では60ある業務のうちファイル作成など65%がロボットに代替できる。米ゴールドマン・サックスでは00年に600人いたトレーダーが株式売買の自動化システムに置き換わり現在は数人に減った。著名投資家のジム・ロジャーズ氏も「AIが進化すれば証券ブローカーなどの仕事は消える」と断言する。

一方で意思決定や計画立案にかかわる仕事、想像力を働かせる仕事はロボットの苦手分野だ。最高経営責任者(CEO)など経営幹部には63の業務があるが、ロボット化が可能なのは業務進捗表の作成など22%にとどまる。俳優や音楽家など芸術関連の職業も65ある業務のうち自動化対象は17%にすぎない。

■人手不足の解

今ある業務が自動化される割合を国別に比較すると、日本はロボットの導入余地が主要国の中で最も大きいことが明らかになった。マッキンゼーの試算では自動化が可能な業務の割合は日本が55%で、米国の46%、欧州の47%を上回る。農業や製造業など人手に頼る職業の比重が大きい中国(51%)やインド(52%)をも上回る結果となった。

日本は金融・保険、官公庁の事務職や製造業で、他国よりもロボットに適した資料作成など単純業務の割合が高いという。米国などに比べ弁護士や官公庁事務職などで業務の自動化が遅れている面もある。

米国の大手法律事務所では膨大な資料の山から証拠を見つけ出す作業にAIを使う動きが急速に広がっているが、日本はこれからだ。

一部の職場ではすでに雇用が失われ始めるなどロボット化には負の側面が確かにある。それでも生産年齢人口が50年後に4割減る見通しの日本では、ロボットに任せられる業務は任せて生産性を高めることが国力の維持に欠かせない。』


日本が置かれている今後の経済状況は、今の状態を放置すれば決してバラ色ではありません。その決定的な要因の一つが、15歳から64歳までの生産年齢人口の急激な減少です。

私は、   2017年3月3日に 日経記事;『物流 30年完全無人化 AI活用 政府が工程表』に関する考察 [新規事業開拓・立上] のタイトルでブログ・コラムを書きました。

その中で、人工知能(AI)の産業化に向けた政府の工程表について書いています。政府がこの人工知能(AI)の産業化を国策として行う理由と必要性について書いています。

日本は、今後国民の意識変化や政策面での決定的な施策実施を行わない限り、内閣府が発表した「平成28年版高齢社会白書(全体版)」によると、以下のように15歳から64歳までの生産年齢人口は急激に減少する予測が示されています。

生産年齢人口とは、前述のブログ・コラムで書いていますように、自分で稼いで消費する人たちを意味します。つまりその国の中間所得層であり、経済・市場規模の中核になります。また、実労働者人口にもなります。

生産年齢人口減少は、労働力不足と国内市場規模の縮小を意味しており、日本にとって深刻な状態になることを示しています。

わが国の総人口は、平成27(2015)年10月1日現在、1億2,711万人となっています。

65歳以上の高齢者人口は、3,392万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)は26.7%であり、生産年齢人口(15~64歳)は、7,708万人でした。

この生産年齢人口は、現在減少し続けており、平成42(2030)年には、6,773万人、平成72(2060)年には、4,418万人にになる推計結果が示されています。

2060年度の生産年齢人口は、2015年に比べると、実に、3290万人減少する試算結果になります。

日本の取るべき対策は、当然のごとく、子供を増やして生産年齢人口のレベルを維持・拡大することになりますが、現時点での国民の意識の変化、政府や企業の子育て支援策の強化充実が短期間に起こらないと不可能です。

これらの変化は、当面あり得ないとみます。

企業の視点から、今後の国内市場・経済環境をみますと、市場規模の縮小と労働力不足の二重の負荷が大きくかかることになります。

国内企業は、事業収益の維持拡大のために、必然的に海外市場・販路開拓を行うことになります。

また、製造事業者は、労働力不足を補うために海外での現地生産を強化することになります。

国内生産を続ける製造事業者、建設業者、流通・飲食などの店舗事業者、運輸・倉庫などの物流事業者、ITベンダー、サービス提供事業者など国内で事業する企業は、労働力不足を自前で解決する必要があります。

これらの事業者・企業は、労働力不足を解決するために、徹底的な自動化・省力化を行う必要があります。

ここに人工知能(AI)対応のロボットに対する潜在需要は、非常に大きいものがあります。

必要は、発明の母になります。

一般的に、国内のITベンダーや企業は、マイクロソフト、グーグル、アップル、アマゾン、フェースブックなどの米大手ITベンダーのように、世界レベルでのインフラやプラットフォームを構築できることはできません。

しかし、自分たちで創意工夫しないと、ビジネスの維持拡大ができない状況に追い込まれると、改善・改良の知恵が最大限発揮できる能力を国内のITベンダーや企業はもっています。

第2次世界大戦後の、日本でアメリカらから導入された品質管理運動や、製造現場での高効率化運動(トヨタ自動車のカンバン方式など)、国内製造事業者はその当時世界一の品質や生産性をあげました。

戦後、各製造事業者は、売上拡大を行う切迫感・必要性をもっており、これが上記発明・創意工夫の母になりました。

日本では、すでに、製造現場、建設現場、運輸・倉庫などの物流現場、飲食店、店舗などの分野で、深刻な人手不足・労働者不足が顕在化しています。

この問題を抜本的に解決していくためには、可能な限り徹底的な自動化・省力化を行う必要があります。

この必要性が、インターネット、IT、IoT、人工知能(AI)、ロボットなどの最先端技術を徹底的に使いこなす、創意工夫・発明の母になることは確実です。

国内のITベンチャー・中小企業、中堅・大手企業には、大きな新規事業機会が生まれています。

すでに多くの国内関連企業が、省力化・自動化を実現する仕組みやサービスなどの提供したり、検討しています。

この省力化・自動化を徹底的に行うためには、政府や地方自治体などの行政機関の対応も必要になります。

経団連は、2017年2月14日に「Society 5.0に向けた電子政府の構築を求める」のタイトルで、政策提言を政府に対して行っています。

この政策提言の中で、ICTを最大限に活用し幅広い産業構造の変革、働き方やライフスタイルの変化を促すとともに産業競争力強化につなげる「Society 5.0(超スマート社会)」を重視するように、政府に求めています。

この政策提言は、極めて非効率な紙による事務作業を、インターネット・IT・人工知能(AI)を徹底的に活用して、単純化しましょうということと理解しています。

現在の政府や地方自治体などの事務作業はの多くは、紙を前提に行われており複雑です。

当然のごとく、対応する企業も事務作業を紙で行っている実態があります。国内企業のオフィスワークの生産性は、先進国の中で最低レベルになっているのは、紙による事務作業をまだ多くの企業で行われていることも一因です。

インターネットやITの歴史は、例外なく、既存事業基盤を破壊し、再構築してきました。

今後もその歴史は変わらないし、人工知能(AI)、IoT、ロボットの積極活用はその動きを加速します。

日本には、生産年齢人口の急減少という、「深刻な必要性」があります。この必要性を解決する「母」は、インターネット、IT、IoT、人工知能(AI)、ロボットの積極活用になります。

国内ITベンダーや関連企業は、この深刻な課題を解決するために、多くの創意工夫・発明が必要であり、必然的に新規事業機会が生まれます。

この国内ITベンダーや関連企業が生み出す創意工夫・発明の仕組みを、同じような課題を抱える先進国を中心に新規事業化することで、企業と国も潤います。

政府には、上記経団連の政策提言も含めて、行政手続・事務作業の電子化を行いながら、各種規制緩和も積極的に行って、企業が、自動化・省力化により高効率化を実現する後押しすることを期待します。

今後の、インターネット、IT、IoT、人工知能(AI)、ロボットの普及・活用と、関連企業の新規事業立上に、強い関心をもって見ていきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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