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日経記事;『覇者・松下の失速 変化への感度鈍く IT勢の後じん、次の柱なお模索。。。』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                     2017年10月21日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月21日付の日経新聞に、『覇者・松下の失速 変化への感度鈍く IT勢の後じん、次の柱なお模索 昭和から平成へ(3)』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『未曽有の高成長を遂げた昭和から一変し、平成の日本経済は足踏みを続けた。そんな2つの時代の対比を最も鮮明に映し出すのが一時は世界を席巻した家電産業の失速であり、その盟主パナソニックの迷いに満ちた30年だ。

「これから管を喉に入れます。ご辛抱ください」という主治医の呼びかけに、風邪をこじらせ、極度に衰弱した老人は「いやいやお願いするのは私のほうです」とか細い声を振り絞って感謝の気持ちを伝えた。これが最期の言葉だった。

その数日後、松下電器産業(現パナソニック)グループという巨大な家電帝国を一代で築き上げ、「経営の神様」と称賛された松下幸之助氏は94年の生涯を終えた。

時は1989年4月27日。その年の初めに昭和天皇が崩御し、元号が平成に替わって間もないころだ。翌月の葬儀にはブッシュ米大統領や竹下登首相も弔辞を寄せた。当時の谷井昭雄社長は「(創業者の残した)経営基本方針を忘れることなく実践していく限り、当社は繁栄し続けます」と全社員に呼びかけた。

だが、この言葉が実現したとは言い難い。偉大な創業者の死が何かの合図だったかのように、昭和の時代に急成長したパナソニックは平成になって迷走を始める。

世界を席巻するようなヒット商品は姿を消し、韓国サムスン電子をはじめとするアジア勢に競争力で逆転を許した。本業の「稼ぎ」を示す営業利益の過去最高はVHS型VTRが飛ぶように売れた1984年度の5757億円で、30年以上たった今も更新できないまま。「失われた20年」といわれた日本経済の縮図のような存在にも映る。

つまずきの石は何だったのか。円高などの環境変化はあったにしても、それが根本の原因ではない。

2000年に社長に就任し、改革に辣腕を振るった中村邦夫相談役は「社長になる以前、米国に駐在していた時にマイクロソフトの『ウィンドウズ95』が発売された。あの時の衝撃は忘れられない」という。

パナソニックにとって、会社の顔というべき商品は常にテレビだった。リビングルームの中心にはテレビが座り、ビデオカメラなど他の家電もテレビとつながってはじめて機能を発揮する。

そんな「テレビが主役」のアナログ技術の黄金期は終わり、それとは異質のデジタル技術が世界を引っ張る――。「ウィンドウズ95」を搭載したパソコンや普及し始めたばかりのインターネットに接して、中村氏はこう直感したという。

だが、大阪の本社はのんびりしたもの。国内のライバルとの内向きの競争ばかりに気を取られ、外部の変化への感度は鈍かった。

加えて単品家電の世界で腕を磨いてきたパナソニックにデジタル技術やネットワーク技術の蓄積は浅く、「米国のIT(情報技術)大手とまともに戦える能力は正直なかった」と中村氏は振り返る。

ソニーの出井伸之社長が「インターネットは隕石(いんせき)」説を唱えたのもこのころだ。地球上を我が物顔でのし歩いた恐竜が巨大隕石の衝突による気候変動で死滅したように、ネットという新たな環境に適応できない企業は衰退する。

そんな警鐘は残念ながら的中し、一時は世界に覇を唱えた日本のエレクトロニクス産業の競争力は後退した。その後、携帯音楽プレーヤーやスマートフォン、そして今注目を集めるAIスピーカーなど21世紀のヒット商品はいずれもデジタル技術やネット接続がキモであり、日本勢の存在感は希薄なままだ。

製品ばかりではなく、部品ビジネスにも影響は及んだ。日の丸半導体はテレビやVTRなど日本の家電が元気だったころに大きく伸びたが、パソコン時代の到来で米インテルなどに主導権を譲り渡した。

既存の産業秩序を根底から覆す――そんな技術革新をハーバード大のクリステンセン教授は「ディスラプティブ・イノベーション」と名付けたが、インターネットこそ近年最大の破壊的革新であり、日本の電機産業は「破壊する側」ではなく「破壊される側」の役割に甘んじた。

経営コンサルタントでパナソニックの社外取締役を務める冨山和彦氏は「日本の電機産業は今ようやく“敗戦”を認めた段階」という。三洋電機がなくなり、シャープが台湾資本の傘下に入り、東芝の事実上の解体が進む。来年創業100周年を迎えるパナソニックもテレビなどは縮小し、自動車用の2次電池などの新分野に注力する。次の1世紀を支えるに足る「ポスト家電」時代の事業モデルを構築できるか。挑戦は続く。』

本日の記事は、パナソニックの30年のビジネス推移について書いています。私も、パナソニックではありませんが、別のAV電気機器メーカーで働いていたときにこの渦中にいました。

当時の家電メーカーは、本日の記事にありますように、アナログ技術全盛の時期でした。

そのアナログ技術に基づく事業基盤を一気に破壊し、再構築を短時間に迅速に行ったのが、米ITベンダーでした。

米ITベンダーで一気にビジネス環境を激変させたのが、マイクロソフトでした。マイクロソフトがWindows95のOSとOfficeアプリケーションソフトを開発・実用化したインパクトは、当時の日本の家電メーカーには想像できませんでした。

当時、我々はマイクロソフトや他の米ITベンチャーの動きを、デジタル革命、デジタル化などと読んでいました。

私の働いていた会社には、アナログ技術者は優秀な人材を豊富に抱えていましたが、当日読んでいたデジタル技術者はいませんでした。

このWindows95やフリーのOSとして開発・実用化されたLinuxが、急速に普及・拡大した結果、パソコンベースで動く多様なアプリケーションソフトウエアの提供が急拡大しました。

たとえば、アナログ技術で実現していた機能や性能を、これらのアプリケーションソフトを使うと、1/10くらいのコストや価格で実現できました。

顧客は、当然の如く、パソコンベースのアプリケーションソフトを買うようになり、我々のビジネスは大きな影響を受けました。

その結果、パナソニックやソニーなどの日本の大手家電メーカーは、事業収益が一気に激減して、大規模な合理化を「集中と選択」という名で行いました。

私は、米ITベンダーによるインターネットとITを駆使したビジネス展開による、既存事業基盤を一気に破壊・再構築を短期間に行う凄みを体感しました。

私が働いていた会社では、事業撤退を行いながら、並行してデジタル技術を短期間に獲得するため、M&Aや事業連携・提携(アライアンス)を積極的に行いました。私も当時、チームの一員として、これらの作業を10年くらい行いました。

その時培ったノウハウが、今、経営コンサルタントとしての事業領域の一つになっています。

さて、パナソニックは、本日の記事にあるように、ビジネスの主軸をEV用の電池などの産業用途などで、テレビなどの従来の大型家電商品に代わる柱を打ち立てようとしています。

ソニーは、テレビ、パソコン、スマートフォンなどの赤字ビジネスの合理化が終わったことで、赤字状態が解消すると共に、新規事業分野として、スマートフォン用センサーデバイスの売上が好調なことから、事業基盤が好転しています。

ソニーの場合、独創的な機能・性能でデザイン性に優れた家電商品を開発・実用化できれば、真の意味での復活になります。

最近、ソニーは、2018年春よりAIBO事業に再参入をすると発表しました。ソニーがかってのAIBOで起こした感動を再現できるような、新型AIBOを開発・実用化できるかどうか関心をもっています。

現在の家電業界には、英国のダイソンや国内のバルミューダのような、商品企画・デザインが優れた家電ベンチャーが出現しています。

両社は、創業者である現経営者が、商品開発・実用化を自ら積極的に行い、世の中にないものを提供しているため、多くの顧客を獲得しています。

ソニーがこれらの家電ベンチャーと同じように、あるいはそれ以上の独創的な機能・性能でデザイン性をもつ新AIBOが開発・実用化できれば、ソニーの復活は本物と言えます。これは、アップルの後塵を拝したソニーへの復活期待から来ています。

家庭用ロボットは、参入企業が多い激戦事業分野です。ロボットですので、IoT・人工知能(AI)対応は、必須です。

アップルなどの米大手ITベンダーと競争するには、優れたソフトウエア開発力も必要です。

アップルの力の源泉は、商品企画・開発・デザインの優秀さとソフトウエア開発力になります。

ソニーが、1社単独で商品企画・開発・デザインの優秀さとソフトウエア開発力をもつことは、難しいとみています。

米大手ITベンダーが積極的に採用しているオープンイノベーション・連携・協業のやり方を有効に活用するのが、一つのやり方になります。

ちなみに、パナソニックが得意な白物家電も、IoT・人工知能対応が必要になっています。パナソニックは、本日の記事によると、「米シリコンバレーの人工知能(AI)スタートアップを月内にも買収する。製品の稼働データを解析する「頭脳」を手に入れ、製品の省エネや故障予測などの新サービスにつなげる。」と書かれています。

このやり方もオープンイノベーションの一つになります。

パナソニックやソニーなどの国内大手家電メーカーが、どのように競争力のある商品を開発・実用化していくか注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事:『村田製、ソニーから工場 スマホ高機能部品を増産』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                 2017年10月15日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月15日付の日経新聞に、『村田製、ソニーから工場 スマホ高機能部品を増産』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『村田製作所はソニーから石川県にある部品工場を取得する。スマートフォン(スマホ)に搭載する高機能基板の新工場として使い、全体の生産能力を2018年春に16年度比で2倍強に増やす。工場取得後の設備投資を含めた総投資額は300億~400億円。

米アップルのiPhoneなどスマホの薄型化に対応する独自性の高い高機能部品を増産し、高収益の維持につなげたい考えだ。

ソニーのカメラ向け配線基板を手掛けていた旧根上工場(石川県能美市)を取得する。ソニーは14年に生産を休止し、半導体組み立てのジェイデバイス(大分県臼杵市)に建物を貸与していた。同社も半導体の生産を移管し、撤退したことから村田製が取得する。村田製は独自に開発した樹脂多層基板を生産する。

スマホに使う基板は回路の役割を果たし、汎用的な製品は台湾などに大手メーカーがある。村田製はフィルム状の樹脂を積層する独自の技術を使うことで狭いスマホの内部に搭載しやすくした。隙間にはわせるように置いたり、折り紙のように曲げたりできる。

スマホは機能が飛躍的に向上する一方、薄くなるほど多くの部品を実装するのが難しくなっている。電子部品は性能向上と同時に小型化が欠かせない。場所を多く取らない樹脂多層基板は、薄型化が進み、デザインも変化するスマホやタブレット端末への採用が広がると村田製は見ている。

村田製は既に富山市の工場などで樹脂多層基板を生産しているが需要に追いついていなかった。取得する工場は石川県にある村田製の別の工場に近く、人員の移動がしやすいほか、既存の建物が利用できることから生産を早期に立ち上げられると判断した。石川県の補助金も一部利用する。

村田製は世界的に高シェアのセラミックコンデンサーなど主力の電子部品に続く製品や事業を育成中だ。直近では9月にソニーの電池事業を買収した。小型センサーを開発する米医療機器ベンチャーのヴァイオス・メディカル、基板材料を手掛けるプライマテック(東京・世田谷)を買収するなど攻勢を強めている。』

村田製作所は、セラミックコンデンサなどの電子部品メーカーで、世界をリードする国内メーカーの一つです。連結売上高は、1兆円を超えています。

村田製作所は、セラミックコンデンサ以外の下記部品で世界一のシェアを確保しています。

SAWフィルタ 
wi-fiモジュール 
EMIフィルタ 
ショックセンサ

この村田製作所が、最近、部品ビジネスの再強化を行っています。具体的には、たとえば、ソニーから今年9月に約175億円かけて買収したソニーの電池事業になります。

これは、上記部品群が通信関連分野の電子部品であることから、新規事業領域の開拓を行うことを目的にしています。

さらに、本日の記事にありますように、村田製作所は、主力事業についても、現状他社が追いついていない樹脂多層基板についても、ソニーのカメラ向け配線基板を手掛けていた旧根上工場を買収して、生産能力の強化を行っています。

つまり、村田製作所は、本日の記事にありますように、新規事業分野立上と製造能力の増加の両面で競争力強化を行っています。

今後、電気電子部品の需要は、スマートフォンやパソコンなどの通信機器・IT機器だけでなく、自動車のEV化・自動運転機能対応(人工知能やIoT対応)、工場の自動化・インダストリー4.0対応などの分野で、飛躍的に高くなります。

中国政府は、最近、自動車のEV化対応を国策として進める方針を発表しています。このEV化対応を行うことで、排気ガスの汚染問題緩和とEVの基幹部品である電池やその他電気・電子部品の内製化比率を高めようとしています。

中国は、13億人強の人口をもっていますので、国内需要だけで十分な事業規模になります。

中国政府は、当然の如く、EVの自動運転機能化も加速していきます。これらの施策により、中国政府は、自国電気・電子部品や機器の競争力強化を図って行くことは確実です。

村田製作所は、多分このような近未来の事業環境を予測して、現在、開発・製造の両面で競争力強化を行っているとみています。

ソフトウエア、人工知能(AI)、IoT対応は、これらのプログラムやソフトウエアなどが効率良く機能・性能を発揮することで成り立ちます。

この機能・性能を発揮する基盤になるのが、電気・電子部品や電気・電子機器になります。

村田製作所は、基盤となる電気・電子部品分野で、競合他社との差別化・差異化をさらに強化しようとしています。

急拡大する電気・電子部品分野で、M&Aの手法を活用して、一気に開発・製造の両分野にて競争力強化を行うやり方は、合理的です。

他の国内電気・電子部品分野で、他の国内メーカーが刺激されて、積極的な事業展開を行う可能性があります。

電気・電子部品事業は、国内経済を支える柱の一つですので、今後の村田製作所などの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事:『最先端の技術開発「マザー工場」再び脚光 製造業の6割、国内に』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                  2017年10月14日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月14日付の日経新聞に、『最先端の技術開発「マザー工場」再び脚光 製造業の6割、国内に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『企業の競争力の源泉となる「マザー工場」を国内で拡充する動きが広がっている。日本政策投資銀行(DBJ)が初めてまとめた調査で国内に同工場を持つ製造業は6割近くに上った。

海外の人件費上昇や円安定着などで企業による生産拠点の国内回帰が強まり、最先端の技術開発を担うマザー工場の機能強化が再び脚光を浴びている。

ホンダはマザー工場である寄居工場を強化する(埼玉県寄居町)

「日本のものづくりをもう一度強化する」。ホンダの八郷隆弘社長は強調する。同社は4日、2021年度をメドに狭山工場(埼玉県狭山市)での生産を寄居工場(同寄居町)に集約する再編策を発表。電気自動車(EV)が台頭するなか、寄居工場を電動化のマザー工場として強化し、国内でより効率的な生産体制をつくる狙いだ。

マザー工場に明確な定義はないものの、先端技術の開発やグローバル展開する他工場への生産技術支援など競争力向上の源泉となる「母体」工場を指すことが多い。

かつては円高やグローバル化などで企業の海外生産が加速した。しかし、ここ数年の円安や自動化技術の発展などで国内生産も再評価されつつある。キヤノンはマザー工場の大分工場で培った自動化ノウハウを他工場に展開。ロボットを活用した自動化ラインの導入で国内回帰を進めている。

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」やEVなど新市場の急速な広がりも、開発面の「司令塔」であるマザー工場の機能を充実させる必要性を高めている。

DBJの調査では今後強化するマザー工場の機能は「新製品の開発・設計・初期量産化」が65%で最も多い。最先端の生産・製造技術の開発も6割近くを占めた。

安価な人件費を武器に「世界の工場」としての地位を確立した中国は経済発展で人件費が大きく上昇中だ。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると北京の一般工の月給は10年前に比べて3~8倍に膨張。一般工の人件費は日本よりまだ安いが「生産拠点としての中国の魅力は年々低下している」(中国に工場を持つ中小企業)。

人材争奪戦が激しくなっていることもある。大手製造業の多くは海外展開しているが、現地での優秀な技術者の獲得は知名度不足などで「条件面が不利になりがち」(DBJ)。海外での開発強化は限界がある。

受け入れる自治体側の期待も大きい。シャープの亀山工場などがある三重県は、13年度にマザー工場を誘致するための補助金制度を創設。

一定の条件を満たせば最大で5億円を補助する。「企業の重要拠点であるマザー工場なら県内で永続的な立地が見込める」(企業誘致推進課)

マザー工場の増強で長期的に雇用が確保できるほか、技術革新を通じて経済の生産性拡大に寄与するといった効果は大きそうだ。もっともグローバルな産業の潮流を見誤ればマザー工場から生まれる新技術も「ガラパゴス」に陥りかねないリスクもある。』

本日の記事は、国内製造事業者が製造事業者を戻しつつある動きについて書いています。

国内製造事業者は、1980年代から製造コストを下げるため、安い人件費を求めて中国に工場建設を加速させました。

特に、衣料品や靴などの労働集約型の製造事業者は、人件費が高騰した日本から、安い労働力を大量に供給できた中国に工場移管を積極的に行いました。

ここ数年間、中国での人件費は、毎年二桁で高くなっていることと、キツイ、汚い、危険な労働環境の工場で働きたくない人が増えており、実質的に、中国内での労働集約型の工場は維持運営できない状況になっています。

その結果、工場投資の相手先は、ベトナム、インドネシア、フィリピン、バングラデシュ、ミャンマーなどの国々にシフトしています。

タイの場合、国内製造事業者が第二次世界大戦後、50年以上にわたって投資してきた結果、バンコク周辺に3000以上といわれる製造事業所が存在するとされています。

タイでは、現時点で失業率がほとんどゼロに近い状態であり、人件費も高いことから新規に工場を作るのは現実的ではありません。

その結果、タイは豊かな中間所得層をターゲットにした、サービス、飲食などの非製造分野での有望な投資先になっています。

中国でも、人件費が高騰した結果、都市部を中心に豊かな中間所得層が誕生しています。

タイヤ中国の状況は、将来のベトナム、インドネシア、フィリピン、バングラデシュ、ミャンマーなどの国々の姿になります。

安い人件費を求めて工場を作っても、将来的には人件費が高くなり、低い製造コストの魅力が薄れていきます。

中国では、製造コストを下げるため、多くの製造事業者が工場の自動化を進め始めています。

一方、ドイツやアメリカなどの国では、工場の自動化やIoT対応することでの、インダストリー4.0(製造工程のデジタル化・自動化・バーチャル化のレベルを現在よりも大幅に高めることにより、コストの極小化を目指すこと。)を積極的に進めています。

インダストリー4.0は、自動化を含めた人手をほとんどかけない、究極の無人化工場に近いものになります。工場だけでなく、資材調達、製造、流通、販売までの全てのワークフローを自動化する仕組みになります。

日本は、今後15歳から64歳までの生産年齢人口急減少の影響を受けて、労働力不足が深刻化するのは確実です。

日本は、国内製造を続ける場合、必然的にインダストリー4.0対応をすることになります。

このような状況下、本日の記事にありますように、国内大手製造事業者が、国内に最先端技術を活用する製品の製造拠点として、あるいはインダストリー4.0対応の最先端工場となる、マザー工場をもって運営することは、最先端の技術やノウハウを開発・実用化する上で極めて有効なやり方になります。

ファナックやキヤノンなどの製造事業所は、国内にほぼ自動化した工場をもっており、自社商品の差別化・差異化を可能にすることで、人件費をかけずに、かつ為替レートの変動にも影響を受けない形で輸出ビジネスを維持拡大しようとしています。

日本は、労働力不足の課題解決を行う必要性が「母」となって、さまざまな形でインダストリー4.0を実現できる可能性があります。

このような製造の国内回帰の動きが、大手だけでなく、中堅・中小企業にも広がっていき、インダストリー4.0が着実に広がって効果を生むことを期待します。

今後、国内でのインダストリー4.0の実用化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事:『経営の視点:次世代エコカーと薄型TV 競争こそ技術革新生む』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                           2017年10月9日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月9日付の日経新聞に、『経営の視点:次世代エコカーと薄型TV 競争こそ技術革新生む』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県)や九州電力玄海原発4号機(佐賀県)などで原発再稼働に向けた動きが続く。一方、原発停止で電力が不足した時期に省エネルギー機器や再生可能エネルギーが普及し、節電活動も浸透した。

電力の需給バランスが様変わりし、電力会社が需要喚起策に悩む想定外の事態に陥るかもしれない。

電力各社は節電活動を考慮して控えていた省エネ型電気給湯器「エコキュート」のCMを再開した。三菱電機の杉山武史執行役副社長は「いきなりエコキュートの売れ行きが伸びた」と言う。電力需要を底上げしているが、今までにない需要も膨らもうとしている。

電気自動車(EV)だ。エネルギー戦略研究所の山家公雄所長は「米国では太陽光など再エネが広がって電力消費が減った分をEV向け充電が補う」と語る。

世界を見渡せば、フランスと英国が相次ぎ、2040年までにガソリン車やディーゼル車の新車販売を禁止すると表明。欧州の自動車メーカーはEVシフトを急ぐ。先月にはトヨタ自動車とマツダ、デンソーの3社がEVの基幹技術を開発する新会社設立を発表。EVラッシュが起きている。

EVの基幹部品であるリチウムイオン電池は異常時の発火や有毒ガス発生という課題を抱える。エリーパワー(東京・品川)のリチウムイオン電池は機関銃で撃っても火を噴かない安全性を誇るが、採用されたのはホンダの一部のバイク。自動車向けはまだ先だ。

電池搭載量を増やして長距離走行できるEVは急速充電器でもチャージに30~40分かかる。お盆や年末年始に、長距離型EV2台で急速充電器1基を1時間占有すれば、高速道路のサービスエリア(SA)で充電待ち渋滞が生じかねない。

その点、次世代エコカーでライバル格の燃料電池車(FCV)は燃料に使う水素の充填が速い。カナダの燃料電池大手、バラード・パワー・システムズ社のランディ・マキューエン社長は「400~500キロメートル走れる燃料電池バスでも7~12分で済む」と話す。ただ、燃料電池フォークリフトを手掛ける米プラグパワー社のビン・ドゥ博士は「製品開発のパートナー企業が少ない」と指摘する。

FCV対EVは、かつてプラズマと液晶が争った薄型テレビと構図が似る。当初、プラズマは液晶より大型化に向き、高速で動くモノの表示が得意とされたが、パイオニア、日立製作所などメーカーが次々脱落した。協力会社も減少してコスト削減が滞り、最後まで残ったパナソニックも13年度に撤退した。国内外にメーカーが多数いた液晶は激しい競合を通じて弱点を解消、今日の隆盛を迎えた。

現在は自動車用空調を手がけていないダイキン工業の十河政則社長は「ウチのヒートポンプ技術でEVのカーエアコン向け消費電力を削減できる」と話す。電池が長持ちすれば、SAの充電待ち渋滞回避につながる。

海上自衛隊の次世代潜水艦は燃料電池で起こした電気をリチウムイオン電池に蓄える。それらの技術の波及効果はFCV、EVのいずれに及ぶのか。次世代エコカーの台頭は技術革新の循環を生み出していく。』

最近、毎日EVに関する記事が、日経新聞などの新聞に掲載されています。ヨーロッパの国や中国が、将来の無公害自動車として、EVの使用を義務付けようとしていることが大きな影響を与えています。

また、米国のカリフォルニア州やニューヨーク州などの環境対策に熱心な州では、ZEV規制(排ガスゼロ車規制)をより厳格に適用して、EVか燃料電池車(FCV)の普及率を一定程度にする動きを加速させています。

EVは、何度か本ブログ・コラムで述べていますように、現在のガソリンエンジン車に比べて、構造が単純であり、電池を動力源としますので、ガソリンエンジン車特有の独特なノウハウ蓄積を必要とせずに、開発・実用化できます。

米国では、EV専業メーカーのテスラモーターズや、大手ITベンダーであるグーグルが、自動運転機能付EVの開発・実用化を加速させています。

過去の技術革新の歴史をみますと、多くの企業が参入して、積極的、かつ合理的な競争が世界市場で始まりますと、大きな技術革新が生まれています。

EVは、その一つになる可能性があります。地球温暖化対策や大気の汚染対策は、待ったなしの状況になっており、中国を含めた世界市場で共通の解決すべき課題になっていることによります。

故にEVの市場規模は、非常に大きいものになります。

一方、グーグル、アマゾン、アップルなどの米大手ITベンダーが、積極的に自動運転機能付EVの開発・実用化を進めていきますと、現在の既存自動車メーカーが築いてきた事業基盤を破壊・再構築する可能性があります。

EVの開発・実用化のスピードは、今の自動車産業より飛躍的に速くなると予想しています。

今のEVに使用される電池は、リチウムイオン電池です。この電池は、本日の記事にありますように、異常時の発火や有毒ガス発生、高コストなどの課題をもっています。

EVの市場が急成長して、電池需要も急拡大していきますと、リチウムイオン電池に代わる新型電池の開発・実用化を進めるために投資しやすくなる事業環境が成り立ちます。

たとえば、最近、その代替電池の一つとして、全固体電池(電解質として従来の液体の代わりに固体材料を用いているため、全固体電池と呼ばれています。)があります。

全固体電池は、リチウムイオン電池に比べて、安全性が高い、電解質が固体であることで液漏れが起こらない、揮発成分がないか、あってもわずかなため発火しにくいなどのメリットがあるとされています。

全固体電池の概要は、従来からありましたが、EVの市場急拡大の見込みから、その開発・実用化が日本の内外で加速しています。

課題解決という必要性は、発明の母になります。

EVの需要が世界市場で急拡大していくことになれば、多くの関連企業が切磋琢磨して、技術開発・実用化を進めますので、現在の課題は、将来解決される可能性があります。

トヨタやホンダは、EVの将来に対していろいろな仮設を設定して、EVやFCVの開発・実用化を進めているとみています。

このように、技術革新が迅速化し、市場規模が急拡大するような事業環境下では、開発・実用化のリソースをすべて自社内に頼るのではなく、オープンイノベーションのやり方を、合理的、かつ柔軟に取り入れていくことが重要になります。

既存の開発・実用化のやり方にとらわれないで、市場や競合他社の動きなどをみながら、コアとなる差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウを武器に、オープンイノベーション・連携・協業を巧みに行っていくことが、世界市場で勝ち組になるために必要です。

オープンイノベーション・連携・協業は、お互いに差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウをもつ企業同士が、組むことで効果を発揮します。

トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーが、この激しい技術革新の荒波にどう対応していくか注目しています。

これらの企業の動き方は、ベンチャーや中小企業に大きな参考になることによります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『クルマ 異次元競争突入 ルノー・日産、22年に完全自動運転/販売の3割 電動車に』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                  2017年9月16日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月16日付の日経新聞に、『クルマ 異次元競争突入 ルノー・日産、22年に完全自動運転/販売の3割 電動車に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『仏ルノー・日産自動車連合は15日、6年間の中期経営計画を発表した。2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車を実用化するほか、販売台数に占める電動車の割合を3割に高めるのが柱だ。

世界のトップメーカーの一角が自動運転と電動化という技術転換に同時に乗り出すことで、モビリティー(移動手段)を巡る異次元の競争が始まる。

「自動車産業はこの先10年、過去50年よりも多くの変革を経験する」。ルノー・日産連合の統括会社で会長を務めるカルロス・ゴーン氏は15日にパリ市内で開いた記者会見で、アライアンス(企業連合)として初めての中期経営計画を策定した背景を説明した。

自動運転技術や無公害社会の実現を目指す各国の政策によって「自動車産業を大転換させる革命が近づきつつある」と指摘した。

ガソリンエンジンなど内燃機関は参入障壁が高く、米日欧など限られた国の大手メーカーが部品を含む産業ピラミッドを形作り、富の蓄積を享受してきた。

3万点の部品が電気自動車(EV)では4割減るとされ、繊細な技術が必要な機械部品は減る。「T型フォード」誕生から110年。内燃機関と大量生産モデルで成長したサプライチェーンが崩れ、新興メーカーの追い上げを許す。

それでも英仏が40年までにガソリン車の販売を禁止する方針を打ち出すなど世界のEVシフトはとどまるところを知らない。ゴーン氏も15日、「カーメーカーに選択の余地はない。やらざるを得ない」と拳を振った。

中期経営計画では三菱自動車を加えた3社で20年までにEV専用の共通プラットホーム(車台)を用意するとした。開発効率を高め、3社で22年までに12車種のEVを発売する工程表も示した。

三菱自が強みをもつ家庭用電源で充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)もルノーや日産と技術を共有する。EVやPHVなど電動車の販売比率は22年に全体の3割に高まる見通しだ。

自動運転分野では22年までにドライバーが運転に関与しない完全自動運転車を開発すると明記した。無人運転車を使った配車サービス分野に参入する方針も示した。

自動運転では米グーグルなど新たなプレーヤーが出現した。自動車メーカーは協力しながらも付加価値をどうやって自陣に残すかが問われる。

EVでは米テスラや新規参入組との競争が始まる。ただルノー・日産は世界で累計50万台のEVを販売するなど市場をリードしており、むしろゴーン氏は産業の転換を歓迎するフシすらある。会見で「我々にはビジョンがあった」と強調した。

16年10月に傘下に収めた三菱自を加え世界販売は17年1~6月に526万台となり、独フォルクスワーゲンを抜き首位に立った。ゴーン氏は世界市場が22年に16年比12%増の1億500万台を超えると予測。

ルノー・日産は市場の伸びを上回り、22年の世界販売が16年比4割増の1400万台になる見通し。「我々は規模を生かし競争力を高める方法を分かっている」。ゴーン氏はスケールメリットを武器に競争を勝ち抜く考えを強調した。』

自動車産業のEV化や自動運転車の開発・実用化については、たびたび本ブログ・コラムで述べています。

本日のブログ・コラムもその一つになります。

本日の記事は、日産・ルノーグループのトップであるゴーン氏が、2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車を実用化するほか、販売台数に占めるEVの割合を3割にする方針を示したことについて書いています。

ゴーン氏は、抽象的な経営施策を発表しませんので、真剣にこの方針を実現して競争力強化を維持強化することを考えていると推測します。

ここ最近、世界の自動車業界には、大きな影響を与えることがありました。その一つは、イギリス、フランス、中国が将来新規に販売する自動車は、すべてEVにするという規制方針を公式に発表したことです。

フランスは、地球温暖化対策の国際的な枠組みである「パリ協定」の目標達成のために、2040年までにガソリン車、ディーゼル車を販売禁止にする方針です。

イギリス政府は、フランスと同じようにガソリン車やディーゼル車の販売を2040年以降禁止し、EVの技術や普及で世界をリードすると発表しました。

中国は、北京などの大都市で深刻な大気汚染問題を抱えていますので、この国も遠くない将来に、EVにするという施策を公式に発表するとされています。

インドも中国と同じように深刻な大気汚染問題に直面しており、今年6月に、エネルギー相が「国内で販売する自動車を2030年までに全てEVに限定する」という政策を発表しました。

アメリカでは、カリフォルニア州やニューヨーク州などの環境対策先進州では、近々に走行中に排出ガスを一切出さない、ZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)規制を全面的に適用しようとしています。

ZEV規制が完全適用さえると、自動車メーカーは、EVか燃料電池車以外の新車を販売できない状況になります。

このように、世界の大勢がEV化の動きになっています。燃料電池車は、トヨタ自動車やホンダが開発・実用化を進めていますが、当面、世界の主流になる見込みが低くなっています。

加えて、自動運転車の開発・実用化も、米欧日の自動車メーカーが積極的に行っています。

今後の新規自動車は、自動運機能付EVの開発・実用化の動きとなります。この分野は、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車を主体とした既存自動車メーカーには、馴染みが浅いものです。

このため、トヨタやホンダは、アメリカのシリコンバレーにIT・IoT・人工知能(AI)の大型開発拠点を構えて、積極的研究・開発を行っています。

また、自動運転機能付EVの開発・実用化では、アメリカの大手ITベンダーであるグーグルが、1歩先行しており、多くの実証実験から数多くのノウハウ蓄積をしています。

恐らくグーグルは、EV自体は自社で製造せず、外部に委託する仕組みで事業化すると考えています。

グーグルは、決して自動車メーカーになるつもりはなく、自動運転機能付EVを、移動する電子端末機器として位置付けます。

自社の検索エンジンを使う電子端末機器(出口端末)を増やして、広告収入の拡大が狙いになります。

他のアメリカの大手ITベンダーであるアマゾンやアップルも、自動運転機能付EVを活用して、自社の事業収入を拡大する動きに出てくるとみています。

アメリカの大手ITベンダーは、インターネット・ITを武器に、既存事業基盤を破壊・再構築してきました。

これらの大手ITベンダーが、EV市場に本格参入すると、今までの既存自動車メーカー同士の競争とは、異なる形での競争が生まれます。

事業革新のスピードが早く、既存市場基盤の変化も急速に発生しました。一つの例が、アメリカやヨーロッパなどで急速普及していますシェアリングエコノミーです。

自動車を所有せず、必要なときだけ使うやり方になります。自動運転機能付EVは、快適な移動手段になりますので、移動するときだけ使い、所有しないやり方が、特に都市部では定着するとみています。

トヨタ、日産自動車、ホンダなどの国内自動車メーカーは、自動運転機能付EVが主流になる可能性のある事業環境下で、今後の経営施策をどう打ち出して、実行していくか、極めて困難な状況になっていると考えます。

EVの開発・実用化は、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車の開発・実用化に比べて、敷居が低くなりますので、多くの新規参入企業が生まれると考えます。

既存の自動車関連事業者(素材メーカー、部材メーカー、部品メーカーなど)は、今後の方向性を良く見極めて、自動運転機能付EVが主流になったときの対応を今から準備して、実行する必要があります。

しかも、短期間に行う必要があります。このときに有効な手段の一つとして、他社とのオープンイノベーションを行って、事業推進するやり方があります。

特に、中小企業は、既存の考え方ややり方に固執しないで、事業環境を良く見据えて、自社の強みを最大化するやり方で、他社との勝者連合となるようにオープンイノベーションを活用していくことが重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁




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日経記事;『電気自動車時代の足音が近づいてきた』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                        2017年9月10日


皆様、
こんにちは。山本 雅暁です。

9月10日付の日経新聞に、『電気自動車時代の足音が近づいてきた』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『電気自動車(EV)シフトの動きが世界的に高まっている。日産自動車はEV「リーフ」の初のフルモデルチェンジを実施し、西川広人社長は「日産のコアになる車」と表明した。米国ではテスラが50万台という破格の予約を集めた「モデル3」の納車を始めた。

メーカーだけでなく各国政府もEVの普及に熱心だ。仏英両国は2040年までにガソリン車などの販売を禁止する「脱エンジン」の方針を打ち出した。中国やインド政府、あるいは米国でもカリフォルニアをはじめとする有力州がEVの普及を後押ししている。

以前のEVブームは尻すぼみに終わったが、今回は本物だろう。日本としてもここで競争に負けて、基幹産業の自動車を失うわけにはいかない。EV化の波を「脅威」ではなく、電池の部材や車の新素材、関連する電子部品など幅広い産業を浮揚させる「好機」ととらえ、変化を先取りしたい。

ただ、いたずらに慌てる必要はない。携帯端末の世界では、スマートフォンがいわゆる「ガラケー」に取って代わるのに10年もかからなかったが、車の動きはもっとゆっくりだろう。

米金融大手のゴールドマン・サックスは2040年時点でも世界の新車販売におけるEVの比率は32%にとどまり、エンジン車の45%を下回ると予測する。

電池の性能向上や量産体制の確立、さらにリチウムやコバルトなど電池に使用される金属資源の増産にはかなりの時間が必要になる。使用済み電池のリサイクル技術の確立も未解決の課題だ。

とはいえ変化の波は確実に押し寄せる。過去100年続いた「エンジンだけが車の動力源」だった時代が終わる衝撃は予想以上に大きいかもしれない。独自動車工業会などは「エンジンがなくなれば、ドイツ国内で60万人以上の雇用が影響を受ける」と試算した。

日本でも「脱エンジン」の加速で、一部の自動車部品メーカーなどが痛みを被る恐れはある。

こうした負の側面の一方で、EV化は電子部品や軽量な炭素繊維などの需要を広げるだろう。

EVは自動運転技術との相性がよく、機械が人の運転手をサポートすることで、交通事故が大幅に減る可能性もある。そして何より排ガスがゼロになるので、新興国を中心に大気汚染に苦しむ地域には朗報だ。EV時代の足音を、冷静に前向きに受け止めたい。』

欧・米・中国・インドで電気自動車(EV)の開発・実用化が加速しています。この動きは、加速化が進むことはあっても、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車の方に比重が傾く事態は、本日の記事にありますように、動かないとみています。

その理由は、以下の通りです。

・欧州の自動車メーカーが、ディーゼルエンジン車の不正燃費問題から、今後の新車開発・実用化の方向性をEVとしている。

・アメリカのカリフォルニア州やニューヨーク州などで、ZEV規制が完全適用されて、EVや燃料電池車などの、CO2をまったく出さない自動車の販売しか認められなくなる。

・誠に残念ながら、トヨタ自動車やホンダが積極的に開発・実用化を行っている燃料電池車の普及は、水素ステーションの設置に多額の資金が必要になることと、低価格化の実用化には、時間がかかることなどの状況から、当面進まないことが予想される。

・中国やインドは、EVの普及を加速させて、大量のガソリンエンジン車から排出されるCO2などの有害物質の産出量を抑える必要に迫られていることと、この機会にEVを国内の基幹産業化する思惑をもっている。

・アメリカの大手ITベンダーであるグーグルなどが、自動運機能付EVの開発・実用化を進めている。グーグルは、EVの製造機能はもたず、外部メーカーに製造委託するやり方で行うことから、失敗するリスクが低い。

・アメリカのEV専業メーカーであるテスラモーターズが、一般的に消費者が購入できる普及型EVの開発・実用化を積極的に進めている。また、テスラモーターズも自動運転車の開発・実用化も積極的に進めている。

・EVの基本構造は、ガソリンエンジン車、ディーゼルエンジン車、燃料電池車に比べてシンプルになっており、新規企業にとって技術的参入障壁が低い。

・アメリカのアマゾン、アップルなどの他の大手ITベンダーも、自動運機能付EVビジネスに参入する可能性がある。

・EVを支える電池性能が飛躍的に向上しており、1回の充電で500㎞走れる電池性能の実現可能性が高くなっている。

たとえば、日産自動車は、9月6日に1回の充電で走れる航続距離を従来の1.4倍の400キロメートルに延ばし、補助金活用で最安モデルを275万円前後と旧型の価格並みにした新型リーフを発表しました。

テスラモーターズも、パナソニックとの協業で高性能電池の開発・実用化を加速させています。

・EVの高性能化を支える軽量化技術が、炭素繊維などの活用などで実用できる事業環境になっている。など

トヨタ自動車やホンダなどの国内自動車メーカーは、自動運機能付EVの開発・実用化と普及の加速に、大きな危機感をもっているとみています。

トヨタ自動車は、自動運機能付EVの開発・実用化に大きな投資を行っており、急激な自動車産業の激変に備えています。

自動運機能付EVの開発・実用化は、既存企業だけでなく、新規企業が積極的に参入してくる可能性があります。

グーグルは、発表資料を読む限り、自動車メーカーになる意思はなく、自動運機能付EVを、動くインターネット端末機器としてとらえています。自社のインターネットサービスメニューの使用機会を増やすことで、広告宣伝収入を増大させるやり方になります。

アマゾンやアップルも何らかの形で、自動運機能付EVビジネスを行うことで、インターネット関連ビジネスの拡大を行うやり方を取ると考えます。

米大手ITベンダーやテスラモーターズは、既存事業基盤を破壊・再構築してきました。

これらの状況から、自動運機能付EVの開発・実用化・普及は、加速していくとみています。

自動車産業は、現在の日本経済を支える基幹事業になっています。自動運機能付EVの開発・実用化で、海外企業に後れを取ると、大きなマイナス影響があります。

当然のごとく、国内関連企業は、自動運機能付EVの普及を見据えて、電池メーカー、素材メーカー、モーターなどの基幹部品メーカーが、関連商品の開発・実用化を加速させています。

今後の自動運機能付EVの開発・実用化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『トヨタ、19年にも中国でEV量産 環境規制対応』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                            2017年7月22日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

7月22日付の日経新聞(日経電子版)に、『トヨタ、19年にも中国でEV量産 環境規制対応』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『トヨタ自動車は2019年にも中国で電気自動車(EV)を量産する検討を始めた。中国政府はEVなどの走行時の環境負荷が低い車を「新エネルギー車」と定義し、18年以降に自動車メーカーに一定規模の生産を義務付ける方針を示している。

基幹部品である電池の現地生産も検討し、世界最大市場のエコカー規制に対応する。

トヨタは12年に米テスラのリチウムイオン2次電池を搭載した多目的スポーツ車(SUV)「RAV4 EV」を発売したが、販売は2500台にとどまり、生産を打ち切っている。EVの本格的な量産が明らかになったのは初めて。

中国で量産する台数などは未定だが、中国市場で人気のSUVでのEV投入を検討している。小型車よりも電池やモーターなどを載せやすく、製品化が早いメリットもある。

トヨタは長期的には燃料電池車(FCV)を環境車の主力と位置づけるが、水素の補給インフラの整備には時間がかかる。米国や中国などで厳しくなる環境規制に対応するため、20年までの投入をめざしてEVの開発を急いでいた。

16年末にはデンソーや豊田自動織機、アイシン精機といったグループ企業が参画するEV開発の社内ベンチャーを立ち上げた。

中国はこれまで補助金の支給によってエコカーの販売を促してきた。だが今後は自動車メーカーの総販売台数に応じて、一定のEVやFCV、プラグインハイブリッド車(PHV)の販売を義務付ける方針を出している。

EVは中国市場全体の2%程度にとどまっているが、厳しい環境規制によって、自動車メーカー各社はEVやPHVなどの投入の対応を迫られている。』
 

トヨタ自動車の次世代環境対応車の本命は、燃料電池車(FCV)と想定して今まで巨額投資を行って開発・実用化を行っています。

しかし、燃料電池車に実用化には、車体価格の低減と、水素ステーションの設置が必要になります。

水素ステーションの設置コストは、高額なため、この事業を行う企業は、FCVの普及を見据えてから、実行することが合理的です。

一方、FCVは水素ステーションの設置数が十分でないと、普及しません。FCVの普及と水素ステーションの設置数増加は、「鶏が先か卵が先か」の議論と同じです。

トヨタは、FCVが普及するまで、HVやPHVの販売台数を増やして、環境規制に対応する施策を取ってきました。

トヨタは、この施策を急遽変更せざるを得ない事業環境が昨年から起こりました。

一つ目は、米国のカリフォルニア州やニューヨーク州などの環境先進州が、HVをZEV規制に合致しない方針を明確化したことです。理由は、HVはガソリンエンジン車であることによります。

二つ目は、ドイツのフォルクスワーゲン社などの自動車メーカーが、ディーゼルエンジンのソフトウェアを不正に操作して、実際より環境負荷が軽くなるように見せていたことです。

この事態発生後、すべてのドイツ自動車メーカーは、ディーゼルエンジン車の開発を終了して、EVの開発・実用化に傾注すると方針転換を行いました。

三つ目は、世界最大の自動車市場をもつ中国が、環境負荷軽減のため、EVの開発・実用化を後押しして一気に普及させる施策を打ち出したことです。

中国政府はEVなど走行時の環境負荷が低い車を「新エネルギー車」と定義し、2018年以降、一定規模の生産を義務付ける方針です。

「新エネルギー車」として認定されるには、政府から認定を受けた中国現地のメーカーの電池を搭載することが条件となるようです。

中国政府は、世界最大の自動車市場であることテコにして、一気にEVの先進国となる思惑をもっていることは、確実です。

EVの心臓部の部品の一つが、電池になります。中国政府が、「新エネルギー車」と認定することの条件として、中国メーカーの電池搭載が、条件になっています。

多くの海外メーカーは、中国内の電池を使用することになるので、常識的には中国の電池の開発・実用化・製造は一気に加速します。

今までEVの普及を妨げてきたのは、電池性能が限定されていることです。セダンタイプの自動車で、1回の充電でガソリンエンジン車並みの走行距離を実現できないことが、大きなネックになっていました。

しかし、米EVベンダーのテスラモーターズや、欧州、中国の自動車メーカーが、電池メーカーとタイアップして、一気にEVの開発・実用化を加速化させれば、電池性能も向上する可能性が高くなります。

トヨタは、このようなEV事業環境の急変に早急に対応していかないと、市場・顧客を失う可能性が高くなります。

私は、すでにトヨタはEVの開発・実用化の目処を付けていると考えます。トヨタが最近市場に投入したPHVタイプのプリウスにEVの片鱗が見られることによります。

自動車業界にとっては、もう一つの大きな動きが自動運転車の開発・実用化です。米大手ITベンダーのグーグルが、自動運転機能付EVの開発・実用化を加速させています。

他の自動車メーカーも、自動運転車の開発・実用化を加速させています。そのほとんどがEVになっています。

一般的にEVの開発・実用化は、ガソリンエンジン車に比べて、難易度が低くなりますので、グーグルのように既存自動車メーカーでない企業も、EVの開発・実用化競争に参入することになります。

トヨタは、FCV、EV、自動運転機能の三つの大きな開発・実用化を加速させ、実現することが必要になります。

私は、トヨタはFCVの開発・実用化より、EVと自動運転機能の開発・実用化を先行させるとみています。

トヨタの今後の動きに注目していきます。この事業環境急変の荒波を、トヨタがどのように対応していくのか、オープンイノベーションの積極的な採用を行うと仮定していることも含めて、今後の動きに大きな関心をもっています。

トヨタの動き方は、中小企業がますます世界市場で激化する競争への対応策を計画・実行するうえで参考になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『サービス業の付加価値を上げるには』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                2017年6月5日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

6月5日付の日経新聞に、『サービス業の付加価値を上げるには』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『運送業界で、現在はトラック運転手が無料で引き受けることも多い荷物の積み下ろしなどを有料化する動きが広がりつつある。付加的なサービスを有料で提供し、従業員一人ひとりが生み出す利益の増加につなげる狙いだ。

国土交通省によれば、運転手による荷造りや積み込みなどの荷役業務の4割に対価が支払われていない。荷主の都合による工場周辺などでの待ち時間も、運送業務の半分近くで発生している。いずれのコストも商慣行から運送会社の負担とされてきた。

トラックの運賃は輸送距離で決まることが多い。しかし近年、小口荷物の扱いが増え、集荷先や納入先などでの作業が増えた。こうしたサービスの価値は運賃に十分反映されておらず、低収益・長時間労働を生んできた。

付帯業務には丁寧な検品や荷造りなど、本来は高い価値を生んでいるサービスも多い。現場での作業やコストを整理点検し「見える化」を進めた結果、付加価値を生んでいると判断すれば有料化を求めていくべきだ。国交省も付帯業務の有料化を盛り込んだ新しい契約のひな型を作る方針だ。

きめ細かいサービスが収益につながる仕組みができれば、働く人には提供するサービスの質を高める動機になる。能力や努力により賃金が上がる流れができれば、人材の確保にも生かせる。付帯業務を荷主が肩代わりした場合は、運転手の仕事の軽減につながる。

生産性向上はサービス業界共通のテーマだ。現場の仕事を「見える化」し、無駄を省くと同時に、価値を生む仕事からきちんと対価を得ることが必要になる。人手不足に悩む運送業界の試みは、その試金石になるのではないか。

流通、宿泊、飲食業などでもいま一度、社員の仕事を点検し、無駄な待機時間がないか、付加価値を生む作業にきちんと対価を得ているか、などの点をきちんと見極めたい。例えば百貨店などで包装を省略し希望者のみ有料で引き受ければ、客も店員も時間を節約でき、収益源の多様化にもなる。

教育、福祉、医療など公的サービスでも「見える化」は有効だ。教師や保育士が部活指導や行事の下準備を外部に任せ、子供の指導やケアに集中すれば、サービスの質の向上と労働環境の改善を両立できるかもしれない。慣行や常識を捨て、仕事の仕組みと働き方の見直しに取り組みたい。』

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、日本は今後未曾有の労働力不足問題に直面していきます。

これは、日本の15歳から64歳までの生産年齢人口が急減少していることによります。

この深刻な問題の解決は、容易ではなく、今後の日本は、他国からの移民受け入れ、女性労働力の発掘、60歳以上の労働力の活用などと共に、徹底的な自動化・省力化を行う必要があります。

日本のオフィスワークやサービス業などの生産性は、OECD加盟国の中で最低順位に近い方にランク付けされています。

日本のサービス業や流通などの基盤整備は、江戸時代に確立されました。江戸は、全国から、農業では生活が成り立たない人が多く集まったため、これらの人々に働き口を提供して、生活基盤を確立する必要がありました。

現在からみると、不効率なサービス業や流通などの仕組みは、社会を安定させるために、多くの雇用の場を提供・確保する必要がありました。

明治以降も、第二次世界大戦で敗戦した後も含めて、日本の人口は右肩上がりで増え続けてきました。

今後、上記しましたように、国内の生産年齢人口が急減少していきますので、今までと同じ働き方やビジネスの仕方を続けていることができないのは、自明の理です。

宅急便事業最大手のクロネコヤマトが、当日配達を止めたり、宅配費の値上方針を打ち出したのは、人手不足と人件費の上昇によります。

上記のような物流、建設、製造、店舗、飲食、サービスなど多くの人手を要する業界が、深刻な人手不足に直面しています。

特に、中小企業は、いくら好条件の賃金制度などを提示して応募をかけても、応募者がほとんどない状況が起こっています。

これらの業界の会社は、今後、人手を確保することが難しい状況下での事業展開を考える必要があります。

1つの切り口は、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)・ロボットを徹底的に活用した、自動化・省力化を行うやり方になります。

これらのツールや仕組みを導入するには、投資が必要になります。以前と比べると、投資金額自体は、総じて安くなりましたが、中小企業には一定規模の負担になります。

私の支援先企業の中に、インターネット・IT・IoTを導入して、生産性を上げて、従業員数の削減を行った会社があります。

この会社は、導入時に一定規模の投資金額が必要になりました。この投資は、3年で回収できるように、労働力削減とビジネスの付加価値向上を盛り込んだ事業計画を作成して、実行しました。

自動化・省力化を行うために、社内の事務作業から可能な限り書類を無くして、Webサイト上での情報管理と見える化を行いました。

取引先とのやり取りも、価格、納期の確認などは、Webサイトえお通じて行い、電話によるやり取りを大幅に削減しました。

また、以前は自社にサーバーを置いていたため、サーバー管理者を必要としていましたが、すべてのITインフラをクラウドサービスを活用することで、当該管理者の配置や、サーバーやパソコン、タブレット端末機器などの管理も行う必要がなくなりました。

経営や営業、開発などにかかわるすべての情報・データを、クラウドサービスで管理していますので、この会社はインターネットにアクセスできるパソコン、スマートフォン、タブレット端末を社員に提供すること以外の、管理業務は発生していません。

会計処理は、freeeなどのITベンダーが提供するプラットフォーム・ツールを使っていますので、税理士のサポートを受ければ、自社内に経理に詳しい従業員を雇う必要もなくなりました。

売上、コスト計算、在庫、営業利益などの経営す数字も、ほぼリアルタイムで見れるようになるため、営業政策や経営判断も迅速に行えるようになっており、本日の記事にあります付加価値向上につながっています。

この会社は、不要になった管理業務者や経理・総務担当者などを、売上拡大に貢献する仕事に再配置しています。

中小企業は、現在の労働力不足問題が深刻化する中で、ビジネスのやり方を徹底的に見直す必要があります。自動化・省力化を行う必要があります。

上記の例にありますように、クラウドサービスを含めたインターネット・IT・IoTなどのプラットフォーム・ツールは、以前よりはるかに使い勝手が良くなっています。

これらのプラットフォーム・ツールを導入するには、一定規模の投資が必要になります。

その投資額を回収できるように、徹底的な自動化・省力化を行うと共に、ビジネスの付加価値を上げて、収益確保・拡大を実現することが、重要であり、必要になります。

また、ITベンチャーや中小のITベンダーは、さらに中小企業にとって使い勝手が良く、コストパフォーマンスに優れたプラットフォーム・ツールをクラウドサービス活用で提供すれば、今後、大きな新規事業機会が生まれることになります。

私は、この両面から中小企業の自動化・省力化、および事業の付加価値向上の動きをみていきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『日の丸GPS、誤差6センチ 衛星みちびき打ち上げ成功 自動運転や農業に活用』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                            2017年6月2日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

6月2日付の日経新聞に、『日の丸GPS、誤差6センチ 衛星みちびき打ち上げ成功 自動運転や農業に活用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『日本版GPS(全地球測位システム)の核となる準天頂衛星「みちびき」の2号機を載せたH2Aロケット34号機が1日、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。2号機は予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。

日本版GPSは2018年春の本格運用に向け一歩前進し、高精度の測位情報をビジネスに生かす取り組みが活発になってきた。

2号機は2週間ほどで日本の上空を回る軌道に到達する。政府は18年3月までにあと2機打ち上げる。鶴保庸介科学技術相は記者会見で「4基体制になれば、産業利用が広がる。ビジネスチャンスも大きい」と強調した。H2Aの打ち上げ成功は28回連続となった。

米国が主導するGPSはカーナビゲーションシステムやスマートフォン(スマホ)の測位情報に広く使われるが、誤差が10メートルある。

みちびきが4基体制になると、GPSと組み合わせれば誤差は1メートル以下になり、最小で6センチメートルに抑えられる。

人工衛星の電波が届きにくいビルの谷間や山間部でも、より正確に位置を捕捉できる。10年9月に打ち上げた1号機の情報はすでに一部のカーナビやスマホで使われている。2号機の打ち上げ成功でビジネスへの活用がさらに広がりそうだ。

期待を集めるのが車のカーナビ機能の高度化だ。現在はどの車線を走っているかまではわからないが、例えば交差点で右折する場合、どのルートを進んだら良いか導く精度などが上がる。自動運転も可能になる。

東日本高速道路(NEXCO東日本)は高速道路で除雪車を最適なルートで走らせる研究に取り組んでいる。猛吹雪でも正確な位置を把握でき、経験の少ない運転者でもベテラン並みの効率的な除雪が可能になるという。今冬にも北海道で実証実験を始める。

日立造船はみちびきの電波受信機を開発し、離島などに荷物を運ぶドローン(小型無人飛行機)への応用に取り組んでいる。熊本県天草地方で離島に物資を運ぶ実験に成功した。

無人のトラクターを稲と稲の間を走らせる実験も実施。みちびきの電波が届くオーストラリアや東南アジアでのビジネスも検討中だ。

大林組は建設現場でクレーンが電線に触れないように位置を細かく把握しながら動かしたり、ショベルカーで土を掘る際に深さを確認できたりする機器を開発した。建機の無人運転の精度を高める技術の導入で、現場の人手を減らす狙いだ。

政府は宇宙ビジネスの規模を30年に現在の約2倍の2兆円に引き上げる方針で、みちびきの活用が一翼を担うとみる。』

GPSは、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System, 全地球測位システム)の略称です。

元々は、アメリカが軍事目的で運用される衛星測位システムです。ロシア軍による大韓航空機撃墜事件が発生したあと、民間機の安全な航行のために民生用途)でも使えるよう開放された経緯があります。

今やGPSは、自動車のカーナビゲーションシステムや、スマートフォンの位置情報運用などに使われおり、個人・社会・ビジネスを支える社会インフラの一つになっています。

現在のGPS精度は、使用条件によっては誤差が10メートルくらいになる問題をもっています。

今回、日本が独自に打ち上げた日の丸GPS:みちびきは、準天頂衛星です。JAXA(宇宙航空研究開発機構)のWebサイトには、準天頂衛星は以下のように記載されています。

「通常の静止衛星は赤道上に位置しますが、その軌道を斜めに傾け、日本の真上を通る軌道にします。しかし、1つの人工衛星が常に日本上空に滞在するわけではありません。軌道が斜めに傾いているので、地球の自転とともに人工衛星も少しずつ角度を変え、南北に移動していきます。1機の人工衛星が日本の真上に滞在できる時間は7~9時間程度です。そのため、複数機を時間差で入れ替えることにより、常に1機が日本の上空に滞在させることになります。 」

みちびきは、日本の真上に滞在しませんが、今後2018年3月までにあと2機打ち上げられますので、その後4基のみちびきが日本の上に存在することになります。

みちびきは、7~9時間掛けて日本の上を移動しますので、4基のみちびきは、交代で常に日本の上空にいることになります。

このみちびきが利用可能になると、位置情報精度が飛躍的に向上しますので、さまざまなビジネス用途に使用できることになります。

本日の記事にありますように、2020年ころに開発・実用化される自動運転車の機能・性能向上に限りなく貢献します。

みちびきの利用により、地方過疎地での自動運転バスや自動運転タクシーの運用精度が拡大に向上します。

客がもっているスマートフォンなどの電子端末機器の位置情報から、自動運転バスや自動運転タクシーが、客のいるところの近くまで移動して、乗車できるようなサービス提供が可能になります。

日本の農業は、現在転換期に入りつつあります。政府は、現在順次農地法の規制緩和を進めています。

更なる農地法の規制緩和が進むと、多くの企業が農業事業に参入することが想定されています。

国内の余った農地を集約して、大規模な農地が確保できると、省力化・自動化されたトラクターやコンバインなどを利用して、経済合理性の高い農業を実現できます。

このトラクターやコンバインなどの農業機械を、みちびきの高い精度の位置情報をもとに自動化されれば、農業は将来日本の食料自給率を向上させるとともに、輸出事業の拡大に貢献する可能性があります。

最近、ヤマト運輸が打ち出した当日配達からの撤退や、宅配費の値上げなどは、物流・運送事業を支える人手が、大幅に不足し始めたことが主な要因になります。

この人手不足は、日本の15歳から64歳までの生産年齢人口が急速に減少していきますので、恒常的に続きます。

物流・運送機能を自動化・省力化する必要が高まっています。IoT・人工知能(AI)・ロボットを活用する機会が非常に高くなります。この時に、重要な役割を果たすのが、みちびきからの正確な位置情報になります。

本日の記事にありますように、日立造船はみちびきの電波受信機を開発し、離島などに荷物を運ぶドローン(小型無人飛行機)への応用に取り組んでいます。

このみちびき活用から上記するような新規事業立上には、たとえば、みちびきからの位置情報を受け取る受信デバイスの価格が高いなど、今後解決すべき課題があります。

しかし、みちびきを活用する必要性は確実に存在しますので、電子機器メーカー、ITベンチャー、ITベンダー、使用者企業などが、必要なデバイス、ソフトウェア、ビジネスモデルなどを新規に開発・実用化する動きを加速させることで、これらの課題解決を実現するとみています。

ITベンチャーや中小企業には、みちびき活用により新規事業立上の機会につながるのは確実です。

この視点から、みちびき活用の拡大について注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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日経記事;『留守宅を遠隔解錠、宅配受け取り 20社と経産省、実用化探る スマホに来訪者映像』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                       2017年5月21日

皆様、

こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月21日付の日経新聞に、『留守宅を遠隔解錠、宅配受け取り 20社と経産省、実用化探る スマホに来訪者映像』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『家電や住宅設備をスマートフォン(スマホ)などを使って操作する「スマートホーム」の範囲が広がってきた。

住宅メーカーや宅配大手が実証実験を始め、外出時に来訪者をスマホ画面で確認する技術を施錠・解錠の遠隔操作などと組み合わせる。住民が不在でも宅配物を配達員が玄関内に置けるようにするなど人手不足対策にもつなげる。

実証実験にはヤマトホールディングス傘下のヤマトシステム開発(東京・江東)や大和ハウス工業、積水ハウスのほか、日立製作所など約20社が参加する。経済産業省も加わり、24日に検討会を立ち上げる。

実証実験は8月をメドに始める。対象は新設の戸建てが30世帯、マンションが30世帯。マンションではインターネットを介してドアホンや家電と情報をやり取りできるようにする。

外出時にドアホンが鳴ったら、スマホに玄関で待つ来訪者の映像を伝える。スマホの操作を通じて施錠・解錠できる技術と組み合わせ、配達物を屋内の指定した場所に置いてもらうサービスなどにつなげる。

戸建てでは音声認識ロボットやセンサーを使って生活情報をネット上に蓄積する。一人暮らしの高齢者世帯などを想定し、日用品の買い足しが必要になった際に自動的にネットで注文し、自宅まで届けるといったサービスの創出をめざす。

実証実験を通じて、機器どうしで情報をやり取りするルールを整備する。データの流出を防ぐセキュリティー対策なども検討する。経産省は実証実験の対象を来年以降に数百世帯の規模に増やして、こうしたサービスを2019年度以降に順次実用化させたい考えだ。』
 
スマートハウス、あるいはスマートホームという言葉は、1980年代に家の中に設置されている家電製品などを通信回線を使ってつなぎ、いろいろな機器制御を自動的に行う仕組みとして提唱されました。

今の言葉で言うと、家のIoT対応になります。

日本では、2~3年前に提唱されたHEMS (home energy management system) と呼ばれるシステムでm家庭のエネルギー管理システムで家電、太陽光発電、蓄電池、電気自動車等を一元的に管理する住宅となります。

さて本日の記事にありますスマートホームは、使う出口端末を多くの人がもっているスマートフォンにして、留守宅遠隔解錠、宅配受け取りなどの機能をもつ家となっています。

スマホを出口端末とするメリットは、一般消費者が「スマートホーム」の機能を使うために、大きな負担をかけないですむことにあります。

スマホ自身が動くIoT機器であり、常時インターネットにつながっています。本日の記事には、「外出時にドアホンが鳴ったら、スマホに玄関で待つ来訪者の映像を伝える。スマホの操作を通じて施錠・解錠できる技術と組み合わせ、配達物を屋内の指定した場所に置いてもらうサービスなどにつなげる。」と書かれています。

この仕組みが実用化されると、今問題になっている宅配便の再配達の負荷を軽減できる可能性があります。

このスマホを使う仕組みは、留守中に家の中で異変があった時のアラーム情報の受信、映像で家の中の状況確認などの機能も付加できます。

今、アメリカの家庭で爆発的に普及し始めているのがAmazonのAmazon Echoです。日本では、まだ販売されていません。

Amazon Echoには、Alexaという人工知能(AI)が搭載されています。Alexaは色々な質問に応えてくれます。音楽の再生(ネット上のストリーミングサービスも対応)、ニュース・Kindle書籍の読み上げ、スポーツのスコアや天気情報など話しかけると、様々な情報を音声で提供します。

Amazon Echoは、アマゾンの注文履歴から再注文の依頼、ピザの注文、Uberの呼び出しも可能です。

Amazon Echoの使用者が、毎日使うと、Alexaは学習して、ますますAmazon Echoの使い勝手が良くなるようになっています。

Amazon Echoも、スマートホームを支える重要な機器の一つになると考えています。当然の如く、スマホと連動します。

GoogleもGoogle Homeという音声アシスト機器を商品化しています。Amazon Echoと類似した機能をもっています。

家のIoT対応は、今後急速普及するとみます。コアとなる機器は、スマホや上記音声アシスト機器になります。

これらの機器と、各種センサーデバイスやインターネット通信機能を付けた家電製品がつながることで、その利便性は飛躍的に向上します。

Amazon、Google、Appleなどの人工知能(AI)対応の音声認識機能の性能は、驚くほど向上しています。

これらの音声アシスト機能は、米国ITベンダーや国内自動車メーカーが開発・実用化を進めている自動運転車にも搭載されます。自動運転車は、音声アシスト機能で操作されるようになるとみています。

日本は、今までインターネットやIT分野で、プラットフォーム構築はできず、すべてアメリカの企業に先行されてきました。

この観点から、上記する国内版「家のIoT対応」が、早期に開発・実用化の目処をつけて、急速に普及することを期待します。

「家のIoT対応」は、国内ITベンダーに新規事業機会を提供します。ハードウェアは、スマホ、センサーデバイス、インターネット通信機能付家電製品などがあれば大きな投資なしに構築できます。

これらのハードウェア上で動く、人工知能(AI)を含むアプリケーションソフトの開発・実用化が重要になります。

「家のIoT対応」は、日本国内に潜在需要がありますので、ソニー、パナソニックなどの国内家電メーカーや、ITベンダーがより使い勝手の良いサービス提供を早期に実現することを期待します。

今後、自動運転車とともに、スマートホームの開発・実用化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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