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日経記事;『社説;開かれた研究開発でEV時代の先導を』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                               2018年6月19日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


6月19日付の日経新聞に、『社説;開かれた研究開発でEV時代の先導を』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『電気自動車(EV)をめぐって、日本車メーカーの提携戦略が活発化している。電池関連などの技術や人材といった自社に足りない経営資源を外部のパートナーと連携することで補う狙いだ。


日本車が電動技術で世界をリードできるか否かは、日本経済全体の浮沈にも直結する事項だ。各社の努力に期待したい。


最近の動きで注目されるのは、これまで「技術の自前主義」にこだわり、他社との連携に消極的だったホンダの変身だ。


今月初めに北米市場向けEVに搭載する電池を米ゼネラル・モーターズと共同開発すると発表した。中国の新興電池メーカーで、昨年車載用リチウムイオン電池の出荷量で世界首位に躍り出たCATL社とも連携を強化する。


他方で「日本連合」というべき国内勢の大同団結的な動きの中核をなすのがトヨタ自動車だ。


昨秋にマツダ、デンソーの両社と共同出資で技術開発会社をつくった。そこにスズキやSUBARUの技術者も加わり、エンジン車の延長線上ではない、EVに最適化した車両の開発に取り組む。


電池については、パナソニックや政府系機関と共同開発を進める。トヨタの寺師茂樹副社長は「(一連の提携で)電動化へのアクセルを踏み込む」と述べた。


日本勢としていち早くEV「リーフ」を商品化した日産自動車は、提携関係にある仏ルノーや三菱自動車と協力を進める。


提携が相次ぐ背景には2つの危機感がある。1つはエンジン車やハイブリッド車の開発では世界を先導した日本メーカーだが、EVについては出遅れ感があることだ。古い技術の覇者が新技術の台頭で存在感を失う。そんな事態を避けるために、ライバルとも手を結ぼうという機運が高まった。


もう1つはEVへの社会的な関心の高まりにもかかわらず、EVの採算がいまだによくないことだ。電池のコストダウンが思うように進まず、各社は電動車両の比重が高まるほど収益が悪化する悩みを抱えている。巨額の開発投資を複数社で分担することで、負担を軽減する狙いがある。


外部と柔軟に連携しながら、新しいモノを生み出す「オープン・イノベーション」が今ほど重要なときはない。国家戦略としてEV化に旗をふる中国の電池メーカーなどとどう付き合うかも、戦略的な判断を迫られる課題である。』


最近の日経記事の中で、電気自動車(EV)の開発・実用化に関するものが多くなっています。


これは、欧州や中国、インドなどで、次世代環境対応車の決めてとして、当面の間、EVが主役になることによります。


日本政府やトヨタ、ホンダなどの国内自動車メーカーは、水素燃料電池車の開発・実用化を進めていますが、水素ステーションの設置などの社会インフラ整備や、車体価格が高いことなどがボトルネックとなって、近未来の普及発展は、困難な状況です。


米EVベンチャーであるテスラモーターズのCEOは、次世代環境対応車はEVであり、水素燃料電池車ではないと言い切っています。


この事業環境下、トヨタ、日産、ホンダなどの国内自動車メーカーは、それぞれのやり方で、EVの開発・実用化を積極的に行っています。


EVのコア技術であり、コア部品は、何と言っても電池です。このEV用電池は、ざっくりと言いますと、大きな二つの課題をもっています。


一つは、1回の充電で走行できる距離の実現です。一般的に現在のガソリンエンジン車は、気象条件にもよりますが、1回の給油で500㎞~600㎞くらい走行可能です。


トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーが、開発・実用化したハイブリッド車(HV)は、もっと実用的な電池が開発・実用化されるまでの短期的であり、現実的な解の一つです。


しかし、欧州、中国、米国のカリフォルニア州などの国や地域では、HVはガソリンエンジンを使うという視点から、重要視されていません。次世代環境対応車は、EVであることになっています。


電池のもう一つの課題が、高コストであることです。現在の主力電池は、リチウムイオン電池です。


このリチウムイオン電池は、レアアースが使用されていることもあって、高コスト体質になっています。なかなか、量産効果で低コスト化できない状況になっています。


このことは、自動車メーカーがEVシフトを進めると、採算性が悪化することになります。


これらの現状抱えている電池の課題解決のために、6月16日付の”ブログ・コラム日経記事;『次世代電池へ日本連合「全固体」を開発 トヨタ・NEDOなど』に関する考察”で書きましたように、NEDO、トヨタ、パナソニックなどが主導して、高効率な次世代電池とされる「全固体電池」の開発・実用化を急ピッチで行うことになっています。 


世界をみますと、欧州は次世代環境対応車をEVとして、政府と自動車メーカーが一体となって、電池を含めて開発・実用化を進めています。


中国の場合、EVを国策で主要な産業に育成しようとしていますので、なおさら電池の開発・実用化を含めて積極的になっています。また、中国は、欧米企業と連携・協業(アライアンス)を組んで、EVの開発・実用化を早めようとしています。


本日の記事は、この世界的な次世代環境対応車の事業環境下で、トヨタ、ホンダ、日産などの国内自動車メーカーは、EVの開発・実用化を加速させる必要があり、その開発・実用化をオープンイノベーションのやり方で短期的に、高効率に実現する必要性について書いています。


私は、この記事の視点は合理的であり、賛成します。


もう一つの次世代環境対応車に搭載されるのは、自動ブレーキや自動運転機能です。


自動運転機能付EVは、言わば、動くインターネット端末機器になります。米グーグルが、自動運転機能付EVの開発・実用化を進めているのが、インターネット端末機器の台数を増やすことにあります。


トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーにとって、グーグルなどの米大手ITベンダーは、今まで直接競合していない企業になります。


グーグルが、他の自動車メーカーと異なるのは、この企業は自動車本体から高収益を確保・拡大するビジネスモデルをもっていないことです。


グーグルは、自動運転機能付EVをインターネット端末機器のプラットフォームとして普及させて、その上でインターネット広告宣伝収益確保・拡大を目指すやり方になります。


トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーは、既存自動車メーカーに加えて、グーグルのような異業種企業との激しい競争に、世界市場で勝たないと事業基盤を失います。


しかも、グーグルなどの米大手ITベンダーは、今まで徹底的なオープンイノベーションのやり方で、急速に既存事業基盤を急速に破壊・再構築してきた歴史をもっています。


トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーは、EV本体の開発・実用化と、自動運転機能を可能にするための、IoT・人工知能(AI)対応を並行して行う必要があります。


どの世界企業でも、1社単独で自動運転機能付EVの開発・実用化は、不可能です。
トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーは、今後、オープンイノベーションのやり方を取り入れて、競争力のある自動車を実現することが必要になります。


このオープンイノベーションのやり方は、ベンチャーや中小企業にも大いに活用していくことが重要であり、必要です。


この視点からも、トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁




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日経記事;『次世代電池へ日本連合 「全固体」を開発 トヨタ・NEDOなど』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                2018年6月16日


皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


6月16日付の日経新聞に、『次世代電池へ日本連合 「全固体」を開発 トヨタ・NEDOなど』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は15日、トヨタ自動車やパナソニックなどと高効率な次世代電池とされる「全固体電池」の基盤技術の開発を始めると発表した。2022年度までの技術確立を目指す。


電気自動車(EV)に使うリチウムイオン電池では中国勢に追い抜かれた。「オールジャパン」で開発に取り組み、電池産業の復権を目指す。


既にNEDOは全固体電池の研究を素材メーカーを中心に進めていた。15日発足した新たなプロジェクトではトヨタや日産自動車、ホンダなど自動車メーカーも加わり、総勢23社で活動する。EVへの搭載や量産も視野に入れた研究をする。


リチウムイオン電池は主要部材に液体の電解質を使うが、航続距離やコスト面での課題が多い。全固体は固体を使うため液漏れの心配がなく安全性が高まるほか、出力も高くなる。小型化しやすく設計の自由度も増す。


プロジェクトでは22年度までの活動を通じて全固体電池の基盤技術の確立を目指す。30年ごろには電池パックのコストを1キロワット時あたりで現在のリチウムイオン電池の3分の1となる1万円台とし、急速充電にかかる時間も3分の1の10分を目指す。


車載電池の開発では国をあげた体制づくりが重要。中国では政府の後押しを受けた電池メーカーが急成長を遂げている。調査会社のテクノ・システム・リサーチによれば車載用リチウムイオン電池の世界シェアで長らく首位だったパナソニックの世界シェアは14年の44%から18年見通しで16%に落ち込み、寧徳時代新能源科技(CATL)が首位だ。


全固体電池は電解質の材料を世界に先駆けて開発するなど日本にまだ一日の長がある。NEDOの細井敬プロジェクトマネージャーも「全固体電池の特許の半数は日本が出願している」と強調。


トヨタなどの参画を得て巻き返す構えだ。パナソニックの藤井映志資源・エネルギー研究所長は「電池メーカーとして全固体電池でも海外勢に絶対負けられない」と強調した。


開発のリード役になるのはトヨタだ。同社は全固体電池について、20年代前半の実用化を目指す。トヨタは全固体電池の特許出願件数で世界トップ。開発に携わる人員は300人前後と昨秋に比べて5割増とした。


15日に会見したトヨタの電池材料技術・研究部の射場英紀担当部長は「大きなブレークスルーを得て、何が何でも実用化したい」と強調した。


豊富な資金と人材を抱える中国勢にどう先んじるか。半導体や液晶パネルなどで追い越された教訓を踏まえ、スピードをあげて開発を進めることが重要になる。』


本日の記事は、NEDOがパナソニックやトヨタ自動車などの国内関連企業と、次世代電池の一つである全固体電池の開発・実用化を国家プロジェクトとして進めることについて書いています。


電池メーカーとユーバー企業が一つのプロジェクトチームを構成することは、開発・実用化を進める上で大きな効果を発揮します。


全固体電池は、現在の主力電池であるリチウムイオン電池に比べて下記の特徴をもっています。


・全固体電池は、電解液でなく無機系の固体電解質を使用するため、発火の危険性が非常に小さくなり、安全性がリチウムイオン電池よりも高くなる。


・固体なら積層が可能なので、エネルギー密度を既存のリチウムイオン電池よりもさらに高めることで、充電をリチウムイオン電池より短時間で行える。


・全固体電池は、-30℃~100℃でも安定した性能を発揮できる。


・全固体電池は、電解液を使用していないためケースの中で直列にすることも可能であり、使用する上での設計の自由度が高い。


・全固体電池は、リチウムイオン電池と比べて、劣化しにくい。など


このように、全固体電池は、リチウムイオン電池と比べて優位性をもっています。


現時点では、次世代環境対応車は、燃料電池車(FCV)ではなく、電気自動車(EV)になる可能性が高くなっています。


本日の日経新聞に、『燃料電池車 日産、ダイムラーなどとの商用化凍結』のタイトルで記事が掲載されました。


主な内容は、以下の通りです。


『日産自動車と仏ルノーの企業連合は、独ダイムラーや米フォード・モーターと共同開発する燃料電池車(FCV)の商用化を凍結する方針を固めた。今後、電気自動車(EV)に経営資源を集める。次世代エコカーの開発費は巨額で複数技術を同時に手がけるのは難しい。大手の一角である日産・ルノーがEV集中を鮮明にすることで他社も追随し、FCVの普及が遅れる可能性がある。


3者陣営は2013年にFCVの共同開発で提携。早ければ17年にも価格を抑えた量販車を発売する計画でシステムや部品の規格を統一しコスト削減を目指していた。


世界最大の自動車市場である中国が19年からEVの製造・販売をメーカーに義務付けるなど、普及を後押しする動きが広がる。このため3者陣営はFCVの商用化計画を凍結し投資や技術者をEVの開発に集中させる。。。』


トヨタは、FCVの開発・実用化で、他の自動車メーカーより先行しています。ガソリン車並みの航続距離や、3分程度の充填時間で済むことから、ガソリンエンジン車並の性能をもっています。


しかし、FCVの普及は、車両自体のコストの高さや、高額投資を必要とする水素スタンドなどのインフラ整備が大幅に遅れており、当面の間、普及する事業環境になっていません。


トヨタは、FCVの開発・実用化を進めながら、EVの開発・実用化も並行して行う必要があります。


もちろん、日産のように、一旦FCVの開発・実用化を凍結するやり方もあります。EVの米ベンチャー「テスラモーターズ」のCEOは、次世代環境対応車は、FCVではなく、EVであると言い切っています。


EVの性能を左右するのは、言うまでもなく電池です。現在の主力電池は、リチウムイオン電池です。


この分野では、残念ながら、中国企業が中国政府の大きな支援効果もあり、パナソニックを抜いて、世界市場でトップになっています。


NEDOは、上記するように様々なメリットがある全固体電池を自動車用途に開発・実用化するプロジェクトを、国家レベルで進めます。


自動車産業は、日本経済を支える最重要な事業分野の一つです。NEDOが、パナソニックやトヨタなどの関連企業と組んで、国家プロジェクトとして、全固体電池の開発・実用化を進めることは極めて重要であり、合理的です。


このプロジェクトには、日産やホンダも参加します。電池性能を左右する素材分野では、国内企業が強みをもっています。


NEDOの全固体電池の開発・実用化に関する下記Webサイトをみますと、下記国内企業が本プロジェクトに参加します。
トヨタ自動車(株)、日産自動車(株)、(株)本田技術研究所、パナソニック(株)、(株)GSユアサ、日立オートモティブシステムズ(株)、マクセル(株)、(株)村田製作所、ヤマハ発動機(株)、旭化成(株)、JSR(株)、住友金属鉱山(株)、大日本印刷(株)、凸版印刷(株)、東レ(株)、(株)日本触媒、富士フイルム(株)、三井化学(株)、三菱ケミカル(株)、(株)クラレ、日産化学工業(株)、出光興産(株)、三井金属鉱業(株)の23社



NEDOが上記23社と連携・協業(アライアンス)を組んで、高効率な事業運営を行うことで、全固体電池の開発・実用化を進めて、目標とする2022年までに技術確立を実現することを大いに期待します。


トヨタ、日産、ホンダの国内自動車メーカーが、全固体電池を搭載した次世代EVで、世界市場の勝ち組になることと、パナソニック、GSユアサなどの電池関連企業も世界市場で大きな収益確保・拡大を実現することについて期待します。


この視点から、今後の全固体電池の開発・実用化に関する国家プロジェクトの動向に注目していきます。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『自動運転、新車の3割 成長戦略原案 30年までの普及目標』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                2018年5月30日

皆様、


こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


5月30日付の日経新聞に、『自動運転、新車の3割 成長戦略原案 30年までの普及目標』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『政府が6月にまとめる成長戦略の原案が分かった。自動運転車の普及を柱とし、人による運転を前提とする道路交通法の見直しを2020年度までに進める。

緊急時だけ運転手が操作する「レベル3」相当の自動運転車を、30年までに国内の新車販売の3割以上にする目標を掲げた。自動運転のルール作りで先行する欧州に追いつき、技術開発の主導権維持を狙う。


自動運転で課題となる法整備について、検討期間を明記する。焦点の一つは自動運転車が起こす事故を巡る責任のあり方。


政府は3月に賠償責任は所有者にあるとの方針を示した。これを受け、刑事責任についても18年度中に検討を進める。


日本の道路交通法はジュネーブ条約に基づき、自動車の走行は運転者の関与を前提とする。ドイツなど欧州各国が批准するウィーン条約は「(システムから)即座に運転を引き受けられる場合」の自動運転を認めた。ルール作りで先行する欧州に遅れないよう、日本も法制度見直しを検討する。


自動運転車に欠かせない走行データを記録する装置の設置義務も18年度中に検討する。技術開発を後押しするため、自動運転を使った公道での移動サービスを20年までに地域限定で始め、30年までに全国100カ所での実施を目指す。


戦略には人工知能(AI)を利用した生産性向上策も多く盛り込む。20年度末までに300自治体でAIなどを活用する。健康・医療分野でもデータ活用の推進などを掲げ、「平均寿命の伸びを上回る健康寿命の伸び」を目標とする。』


日経記事によると、政府が検討している成長戦略原案の要旨は、以下の通りです。


■自動運転

○20年までにレベル3相当の自動運転車を市販する。公道で地域限定型の自動運転サービスを開始する。

○30年までにレベル3相当の自動運転車を国内販売新車登録車の3割以上に普及させる。地域限定型の自動運転サービスを全国100カ所で展開する。


■インフラ

○国内の重要インフラや老朽インフラの点検・診断などの業務において、一定の技術水準を満たしたロボットやセンサーなどの新技術を導入している施設管理者の割合を、20年ごろまでに20%、30年までに100%とする。


■デジタル行政

○20年度末までに人工知能(AI)・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などの革新的ビッグデータ処理技術を活用する地方公共団体数を300とすることを目指す。


■AI人材の育成

○情報処理技術者の国家試験である「ITパスポート試験」の受験者数を23年度までに50万人とする。

○AI分野などにかかわる職業実践力教育プログラム(BP)の認定数を23年度までに倍増する。


■ベンチャー・中小企業支援

○18年度当初時点で創業10年未満(未創業も含む)の企業を対象に、創業10年未満かつ時価総額10億ドル以上の企業を23年までに20社創出。


以前から、政府は2020年の東京オリンピック開催時に、東京に自動運転車を走行させることを言ってきました。


本日の記事は、さらに一歩進んで、「20年までにレベル3相当の自動運転車を市販する。公道で地域限定型の自動運転サービスを開始する。」、「30年までにレベル3相当の自動運転車を国内販売新車登録車の3割以上に普及させる。地域限定型の自動運転サービスを全国100カ所で展開する」と時期と数値目標を明確化しようとしています。


私は、この動きを大いに歓迎します。これは、現時点では日本の自動運転車の開発・実用化に関する動きが、米国やドイツに比べて遅れていることによります。


その一つの要因が、日本が加盟・批准しているジュネーブ条約にあります。日本は、ジュネーブ条約に基づいて、道路交通法を制定しています。


このジュネーブ条約では、運転者は車両の操縦を行わなければならないとされています。


日本の道路交通法でも、同じように運転手が自動車の運転を行うこが義務付けられています。


これに対して、ドイツなどの多くの欧州諸国が、加盟・批准しているウイーン条約では、2016年3月に改正が行われ、該当技術が国連の車両規制を順守しているか、あるいは運転手がオーバーライドやスイッチオフをすることが可能な場合に限り、運転操作を運転手から車両へ移行する自動走行技術の公道での使用を認めることになりました。


この改正を受けて、ドイツ自動車メーカーは、レベル3の自動運転車の開発・実用化・販売を積極的に行っています。


レベル3は、「条件付自動運転」であり、限定的な環境下若しくは交通状況のみ、システムが加速・操舵・制動を行い、システムが要請したときはドライバーが対応しなければならない状態のこと。


通常時はドライバーは運転から解放されるが、緊急時やシステムが扱いきれない状況下には、システムからの運転操作切り替え要請にドライバーは適切に応じる必要があります。


これに対して、日本現道路交通法の制約により、レベル3の自動運転車を国内市場では販売することは難しい状況です。


政府が上記自動運転車の目標の一つを、「20年までにレベル3相当の自動運転車を市販する」としましたので、この道路交通法の改正や見直しが実現することになります。


国内自動車メーカーが、実務的に自動運転車の開発・実用化を行える事業環境を早期に確立することを、政府に期待します。


自動運転車以外で、成長戦略案で注目しているのは、デジタル行政です。20年度末までに人工知能(AI)・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などの革新的ビッグデータ処理技術を活用する地方公共団体数を300とすることを目指す、としています。


これは、政府や地方公共団体の事務作業をペーパーレス化して、自動化・機械化することになると理解しています。


現在、大手金融機関や保険会社などで、積極的に採用され始めているRPA活用が盛り込まれています。


RPAを活用するには、すべての事務作業のワークフローを見直して、自動化・機械化するために、再設計を行うことになります。


すべての事務作業が、電子化されて、データ・情報がサーバーやデータセンターに保管されるようになると、多くの定型的な事務作業量が軽減されて、当該業務に携わっていた公務員の人員を削除できます。


公務員の全体数を増やさないで、担当業務の再配分でより効果的な行政サービスを実現できるようになります。


また、余った公務員の中で、意欲と能力のある人は、民間企業に就職することができます。


日本のように、15歳から64歳までの生産年齢人口が減少している国では、労働人口の公から民への再配分は、労働力確保の面で有効な手段の一つになります。


また、我々国民が役所に証明書発行の手続申請などを、インターネット上のWebサイトから直接行い、電子情報で受け取れれば、公的機関の事務作業量も大幅に削減されます。


このことは、税金の有効活用につながります。


今まで政府は、行政の電子化目標を上げてきましたが、目に見えた効果が出ていないのが現状です。


政府の実行能力によります。。。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『データ収集優先、危うさ ウーバー自動運転死亡で報告書 緊急ブレーキ非設定』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                              2018年5月25日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


5月26日付の日経新聞に、『データ収集優先、危うさ ウーバー自動運転死亡で報告書 緊急ブレーキ非設定』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『米ライドシェア最大手ウーバーテクノロジーズの自動運転車が3月に歩行者をはねて死亡させた事故で、米運輸安全委員会(NTSB)は24日、暫定報告書を公表した。


明らかになった事故前後の状況は同社の安全管理の甘さを露呈した。公道実験は国内外で増えていく。ずさんな技術開発は人命に直結しかねない。安全確保に向けたルール作りが求められる。


死亡事故は米アリゾナ州で3月18日の午後10時ごろ起きた。報告書によると、スウェーデンのボルボ・カーの多目的スポーツ車(SUV)「XC90」に搭載したウーバーの自動運転システムは、衝突の6秒前に自転車を押して道路を渡ろうとしていた49歳の女性歩行者を検知。1.3秒前には衝撃を軽減する緊急ブレーキが必要と判断した。


ただウーバーは車両の不規則な挙動を減らすため、自動運転中は緊急ブレーキを作動しない設定にしていた。緊急時には運転席の係員がハンドルやブレーキの操作に介入することになっていたが、システム側から警報を発する仕組みはなく、運転手がブレーキを踏んだのは衝突の後だった。


運転席に乗っていた係員は事故の直前まで自動運転システムの制御画面を見ていたと主張。ウーバーは前方を見ずに脇見をしていた係員に緊急時の操作を担わせていたことになり、運用面のずさんさも浮かび上がった。


自動運転を巡っては米ゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ自動車などの自動車メーカーや米グーグル系のウェイモをはじめとするネット大手が開発にしのぎを削る。公道試験で集めたデータが性能を左右するため、各社とも競うように公道試験に乗り出している。


ウーバーの最大のライバルとされるウェイモはアリゾナ州で無人タクシーサービスの商用化に向けた準備を着々と進める。すでに地球200周分を超える公道試験を終えたが、これまで死亡事故は報告されていない。


将来、ライドシェアが自動運転に置き換わる事態に備え、ウーバーは自社での技術開発を急いでいる。安全管理をおろそかにしたウーバーの姿勢からは技術を早く蓄積したいという焦りがにじむ。


国内の自動車各社は「(自動運転開発の)目的は交通事故ゼロ」(豊田章男トヨタ社長)と、開発スピードよりも安全性を優先する立場だ。トヨタは米国では先進研究を担うトヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)が主体となってカリフォルニア州とミシガン州の公道、一部の閉鎖的なコースで実験をしていた。日米とも専門の訓練を受けたテストドライバーが常時乗車する。


日産自動車はディー・エヌ・エー(DeNA)と組み、スマートフォンで自動運転車を配車する新サービスの実証実験を3月に横浜市で実施した。技術開発に携わる日産従業員が運転席と助手席に同乗し、運転操作が必要な際には介入する。


新興勢には安全意識に疑問符がつく。米電気自動車(EV)メーカー、テスラの車両は5月に衝突事故を起こした。批判する報道にイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は「足首の骨折を招いた事故が1面記事になり、年間4万人近い米国の死亡事故がほとんど報じられないのはあまりにひどい」と反論した。


自動運転の開発競争は過熱しており、ウーバーのような事故が今後も起こらないという保証はない。各国で実証実験のルール作りが進むが、人為的なミスを未然に防ぐ仕組みにも目配りする必要が出てくる可能性もある。安全をないがしろにすれば、新技術の芽を摘むことにもなりかねない。』


本日の記事によると、ウーバーが米アリゾナ州で行っていた自動運連走行試験車が、3月18日に起こした死亡事故の原因の一つに、緊急ブレーキを作動しない設定しない状態にしていたとのことです。


国内自動車メーカーのトヨタ自動車や日産自動車などが行っている自動運転走行試験車は、自動車メーカーの常識として、「緊急ブレーキを作動しない設定」はあり得ないことです。


トヨタや日産は、自動運転車の開発・実用化を行う最大目的は、交通事故ゼロ、あるいは死亡事故ゼロの絶対安全車の実用化にあることによります。


グーグルが行っている自動運転走行試験車も、国内自動車メーカーと同じ安全性を担保することを目標としていると推測します。


グーグルが自動運転車の開発・実用化を行っているのは、決して自動車メーカーとなる事業目的ではなく、自社のインターネット検索エンジンの出口端末を増やして、広告宣伝収入を拡大することにあります。


アマゾンやアップルなどの米大手ITベンダーも、何らかの形で自動運転車の開発・実用化を進めています。これらの米大手ITベンダーの自動運転車の開発・実用化を行う目的は、自社のインターネットに関するビジネスの収益確保・拡大にあります。


私は、グーグル、アマゾン、アップルなどの米大手ITベンダーは、トヨタや日産などの国内自動車メーカーと同じように、絶対安全な自動運転車の開発・実用化を行うことにあるとみています。


しかし、ウーバーの場合は、グーグルに比べて大幅に遅れている自動運転走行車の試験データ収集を優先して行った結果、今回の死亡事故を起こしたことが想定されます。


このことは、絶対安全な自動運転車を実現する事業目的とは、根本的に異なります。


インターネット・ITのビジネス分野では、OSやアプリケーションソフトなどを市場で販売した後に、バク修正や機能・性能を順次追加していくやり方が一般的になっています。


自動運転車の開発・実用化を行う場合、最優先事項は、絶対安全の担保にありますので、この機能をないがしろにして、自動運転車を市場導入することは絶対あってはならないことです。


この絶対安全担保を自動運転車の市場導入後に行う企業があるとしたら、絶対に自動車市場に参入させないことが必要になります。


上記インターネット・ITの市場導入後の、バク修正や機能・性能の順次追加のやり方は、自動運転車の絶対安全機能には、適用しないことが必要です。


ウーバーは、絶対安全を担保しないで、公道で自動運転走行試験を行っていたことは、まったく受け入れることはできません。


自動車は、運転操作を誤ると、動く凶器になります。国内では、アクセルとブレーキの踏み間違いや、認知症の人が誤った運転走行で、深刻な交通事故をたびたび起こしています。


国内での自動運転車の実用化に対する期待の一つに、人的要因による交通事故防止があります。


また、地方の過疎地で、そこに住む人が自ら運転しなくても、自己所有するか、共有する自動運転車を活用することで、買物や通院などの快適な足を確保することにあります。


さらに、完全な自動運転車走行が可能になると、高速道路などでの渋滞を解消する決定的な対策の一つになる期待があります。


国内自動車メーカー、国民、グーグル・アマゾン・アップルなどの米大手ITベンダーなどが、行っている、あるいは期待している自動運転車に対する必要な絶対条件は、絶対安全に対する担保が前提となります。


本日の記事を読む限り、ウーバーやテスラモーターズの考えは、この絶対安全担保の考えとは、異なる印象をもっています。


今後、自動運転車の開発・実用化は、日米欧中国などで進んでいきます。この中で、国内自動車メーカーや関連企業は、絶対安全を担保するやり方で、当該自動車を市場に導入することを期待します。


この絶対安全担保を実現できる技術やノウハウは、これを実用化した企業の差別化・差異化をにつながります。


この視点から、国内自動車メーカーや米大手ITベンダーなどの動きに注目していきます。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁




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日経記事;『30年代に完全自動運転 EU、安全指針策定に着手へ』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                    2018年5月18日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


5月18日付の日経新聞に、『30年代に完全自動運転 EU、安全指針策定に着手へ』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『欧州連合(EU)の欧州委員会は17日、車両に運転を任せられる完全自動運転の社会を2030年代に実現するための工程表を発表した。加盟国や自動車メーカーに呼びかけ安全確保や事故時の責任について共通ルールを整える。


国際ルールに先だって域内基準をつくり、次世代の産業分野で主導権を握る狙いがある。


欧州委は17日に公表した資料で「欧州を安全な完全自動運転で世界の先頭にする」と強調。自動運転社会への移行で25年までに8千億ユーロ(約104兆円)を超える市場がEUの自動車と電機業界に生まれると試算する。


工程表では、20年代に都市部でも低速で自動運転を可能にし、30年代に完全自動運転が標準となる社会につなげる。年内に域内各国の自動運転車の安全基準を統一したり互換性を持たせたりする指針の作成に着手する。


車両が歩行者を認識し制御装置の指示通りにブレーキをかけるような動作を規定するとみられる。


車両開発の前提となる基準をつくる一方、実際に走らせるには法制度の整備も必要だ。法律見直しはドイツが先んじた。


ドイツが批准する国際交通のウィーン条約は16年に「(システムから)即座に運転を引き受けられる場合」の自動運転を認めた。これを受けドイツは昨年、一定条件で自動化するレベル3が使えるよう道交法を改正した。


日本などが批准するジュネーブ条約は改正が遅れている。ウィーン条約加盟は約80カ国で欧州が中心だ。国際ルールで有利に立つ欧州は工程表を示すことで自動運転の技術や人材の集積を急ぐ。』


日本は、国内の道路交通法を、国際的な取り決めであるジュネーブ道路交通条約に基づいて定めています。


このジュネーブ道路交通条約では、たとえば、「車両には運転者がいなければならない」と、自動運転車の基本に係る規定があります。


日本は、2030年代に実用が想定されている、レベル4高度自動化;一定の条件下ですべての運転を自動化・人は関与せず、もしくは、レベル5完全自動化;すべての運転を自動化・人は関与せず を具体化するため、ジュネーブ道路交通条約加盟国に働きかけていますが、加盟国の賛同が得られない状況になっています。


これは、多くの加盟国の間では、まだ自動運転車の開発・実用化に関心をもっていないことが主要因になっています。


また、米国は、現在のトランプ政権下で、自国内で定めるルールを、当該条約加盟国が採用すれば良いとの方針であり、日本との共同歩調を取る状況になっていません。


この状況下、EUは、多くの域内国が加盟するウィーン条約の改正も含めて、規制緩和を行い、2030年代に完全自動運転を開発・実用化するビジネスロードマップを公表しました。


このビジネスロードマップを実現することで、自動運転車の開発・実用化で主導権を握る方針です。


自動運転車の開発・実用化は、日本、米国、欧州、中国で積極的に進められています。この中で、米国、欧州、中国は、大きな市場をもっています。


このことは、自国または域内の市場規模からの需要で、自動運転車の開発・実用化を進めることができることを意味します。


これに対して、日本は、海外市場を取り込んで、自動運転車の開発・実用化を行う必要があります。


EUの方針は、域内で独自の規格、技術水準で、自動運転車の開発・実用化を先行して行うことで、技術的優位性と開発コストを引き下げる効果を狙っています。


自動運転車は、IoT・人工知能(AI)対応を行うことで実現します。IoT、人工知能(AI)は、まだ発展途上の技術であり、適用される規や技術水準などの具体的な設定は、これからです。


日本の自動車メーカーにとって最も技術開発を容易に行えるのは、世界市場で共通な規格や技術の要求水準などが設定することです。


本日の記事は、その世界共通化が、困難になっていることを表しています。


自動車産業は、現在の日本経済を支える最重要な事業分野の一つです。自動運転車が、実用化されると、自動車を所有するから、シェアする形態に代わる可能性があります。


このことは、自動車生産・販売台数の縮小を意味します。


国内自動車メーカーは、最も効率的に自動運転車の開発・実用化を行う必要があり、米国、EU、中国の各市場・地域ごとに異なった規格や技術水準の商品化は不可能です。


政府や国内自動車メーカーは、ジュネーブ道路交通条の加盟国により積極的に標準化を働きかけたり、あるいは、必要があれば、ウィーン条約に加わることも検討する必要があります。


もちろん、この場合、日本は国内の道路交通法を変更する必要が発生する可能性があります。


国内自動車メーカーは、どの規格や技術水準をプラットフォームとしてとらえていくか、近々に難しい選択を迫られる可能性があります。


今後の世界市場での、自動運転車に関する規格や技術水準の動きに注目していきます。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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日経記事;『柔軟経営 パナソニック本気 ジーパンOK、大企業病にメス』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                    2018年5月9日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


5月8日付の日経新聞に、『柔軟経営 パナソニック本気 ジーパンOK、大企業病にメス』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『パナソニックは4月からジーパンやスニーカーでの勤務を解禁した。朝礼で松下幸之助がつくった「七精神」を唱和する従来のスタイルを徐々に変えようとしている。


自らもチノパンをはいて旗を振る社長の津賀一宏(61)はスタートアップに転職した「辞めパナ」を呼び戻したり、外部の力で社内起業を促したりなど必死だ。「ジーンズをはいたパナソニック」は中身も変われるのか。


「一つの視点にとらわれすぎずいろんなインスピレーションが湧く」。リスク管理の部署で法令改正に伴う会社の対応を考える岩瀬幸平(40)は私服で勤務を始めた。


経営企画や人事、経理など約2100人が働く大阪府門真市の本社に限らない。国内に全6万5000人いる社員の服装は工場などを除けば実質的に自由になった。改革の引き金を引いたのは「出戻り組」だ。


「言い方は悪いが『門真発想』ではもう限界」。旧松下電器産業の出身で、日本マイクロソフト社長などを歴任し、昨年4月に専務役員としてパナソニックに戻った樋口泰行(60)。


同10月には担当する社内カンパニーの拠点を大阪府門真市から東京に移転し、服装も自由にした。「どんどんやろう」。津賀が支持し、服装の自由化が全社に広がった。


「君たちの知見が欲しい」。昨年夏、パナソニックの最高技術責任者(CTO)、宮部義幸(60)は東京・秋葉原近くのスタートアップ企業、セレボ本社に岩佐琢磨をたずねた。08年にパナソニックを飛び出しセレボを設立した岩佐だが、新会社シフトールを設立してパナソニックに復帰することを決めた。


宮部が欲しがったのは「アジャイル(素早い)」と呼ばれる手法だ。社員のアイデアを素早く商品化して小ロット生産で市場に出し、顧客の声を聞きながら完成度を増す。「従来は社員が疲れて商品化にたどり着かないケースが多かった」(宮部)。


若手社員によると根回しにも細心の注意が必要だった。「『私は聞いていない』と後から言われるのを避けるため社内メールのCC(同報)に30人くらい入っている」。驚きのある商品をなかなか出せない一因はここにある。


「一緒にやりましょう」。3月、家電部門、アプライアンス社社長の本間哲朗(56)はシリコンバレーを拠点とする投資ファンド、スクラムベンチャーズのパートナー、春田真と手を握った。春田はDeNA会長として横浜ベイスターズの買収などを手がけた人物だ。


スクラムと共同出資で、社員の起業を支援する新会社、ビーエッジ(東京・港)を3月に発足させた。従来は課外活動の域を出なかったが、今後は自分のアイデアを具現化したい社員が同社の支援で会社を起こす。


津賀は最近、周辺にこう漏らしている。「同じ志を持って進める布陣が整ってきた」。6月末で津賀の社長在任は7年目に突入する。』


パナソニックのように、従来の垂直統合方式で、商品の開発・設計・製造・販売を行ってきたメーカーが、マイクロソフト、アップル、アマゾン、グーグルなどの米大手ITベンダーが仕掛けている、既存事業基盤を急速破壊・再構築する動きに対応することはできます。


それは、経営のスピードが根本的に異なることによります。米欧企業は、一般的にITベンチャーだけでなく、経営施策の決定と実行速度が、国内企業より早い状況は今までありました。


中堅・大手国内企業の経営施策は、一般的に社長や会長のトップマネジメントだけでなく、関連役員の合議制で決まります。


このため、経営施策決定の前に、事業性の検証・確認、採算性の検証・確認、その他当該事業の妥当性や必要性などの検証・確認など数多くのステップがあります。


この事前準備・調整・根回しなどの事前準備・ステップの多さが、迅速な対応を難しくしています。


また、国内企業が合議制を採用している理由の一つに、トップマネジメントを含む担当役員が、失敗した場合の責任を取りたがらない、リスクを取らない経営風土が、国内企業にあります。


トヨタ自動車は、米大手ITベンダーなどが仕掛けている、自動運転機能付EVの開発・実用化の大波に対して、深刻な危機感をもって、経営している印象をもっています。


EVは、トヨタや他の既存自動車メーカーが盤石な強みとしていたガソリンエンジン車の技術ノウハウを、一掃する破壊力をもっています。


しかも、自動運転車の概念は、既存の人の操作を必要とするマニュアル車の既存基盤を破壊します。


グーグルが自動運転機能付EVの開発・実用化を進めていますのは、自動車自体を売るビジネスモデルではなく、Webサイトなどの出口端末を増やして、インターネット活用の機会を増やして、宣伝広告収入を拡大することが主目的です。


アマゾンやアップルが、自動運転機能付EVの開発・実用化に動いているのは、同じ理由です。


しかも、将来多くの人が、自動車を所有することから、共有する(シェアする)動きに変わる可能性があります。


トヨタは、このような急激な事業環境に対応するため、自社をハードウェアオリエンテッドな会社から、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)を取り入れたソフトウェアオリエンテッドの要素を加えた会社に変わろうと、積極的な投資とオープンイノベーションのやり方を徹底的に行う経営姿勢になっています。


トヨタは、パナソニックなどと国内大手メーカーの代表格の企業です。かって、トヨタは、開発・設計・製造・販売まで、一気通貫の垂直統合方式で、圧倒的な強みをもっていました。


その垂直統合方式を採用している中堅・大手メーカーは、生き残れないと考えています。


本日の記事は、パナソニックが社内の意識改革の一環として、年中カジュアルウエアにして良いとの方針を打ち出したことについて書いています。


特に、ハードウェアやソフトウェア技術者には、想像力を発揮できるように、リラックス効果を出してもらう必要があり、カジュアルウエア着用を認めるのは有効です。


ただし、カジュアルウエア着用だけで終われば、経営環境には全く影響しないと考えます。


パナソニックの競合相手の中に、トヨタと同じように、多くの海外ITベンダーがいます。


その海外ITベンダーとの競争に打ち勝つには、上記するように、経営スピードを迅速化して、垂直統合方式ではなく、他社とのオープンイノベーションのやり方を徹底的に行う必要があります。


社内の意思決定の仕組みの単純化・簡素化、情報共有の徹底、技術者のモチベーション向上と働きやすい環境の実現などを総合的に、かつ短期間に行う必要があります。


私が中小企業の新規事業立上と、当該事業分野に必要な販路開拓・集客の支援を行うときに、たびたび他社とのオープンイノベーションのやり方を徹底的に行う必要があります。


この時に、必要に応じて、支援先企業の意思決定のプロセスをより簡易化して、可能な限りフラットな陣形にする必要があります。


意思決定に不要なプロセスや役員を除外して、情報共有のやり方を、インターネット・ITのツールをフル活用して行います。


私の経験では、このやり方が中小企業でさえ、一定期間に新規事業立上を行う上で有効と実感しています。


まして、パナソニックのような大企業が、経営環境やマネジメントのやり方を変えるとすると、大きなエネルギーが必要となります。


パナソニックが、今回のカジュアルウエア着用をきっかけにして、どのような経営環境に変えていくのか、中小企業の参考事例として関心があります。


この視点から、今後のパナソニックの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『生産性考 一歩前へ(5)旧態依然カビ規制 ルールは自ら変えていく』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                 2018年5月5日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


5月5日付の日経新聞に、『生産性考 一歩前へ(5)旧態依然カビ規制 ルールは自ら変えていく』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『「薬は飲んでいますか」。パソコン画面に映ったとうきょうスカイツリー駅前内科(東京・墨田)の金子俊之院長の問いかけに40代の男性は笑顔でうなずいた。


月に1度のオンライン診療だ。男性は高血圧を患うが降圧薬を飲む程度で症状は安定している。「以前は同じ薬を処方してもらうために毎回通院していた。本当に助かる」と語る。


オンライン診療は患者のメリットも大きいが…


通院の手間や待ち時間を省けるなど患者の利点が多いオンライン診療。福岡県で実施したある実証実験ではオンライン診療の利用で、患者の通院・待ち時間を平均80分間短縮できた。日本では2015年にようやく解禁されたが、普及の壁は多い。


800年分の時間


例えば、対面診療に比べ大幅に低い診療報酬。高血圧の場合、オンラインの診療報酬は1700円と対面の約半額だ。「手間は同じなのに」との声は医師の間でも多く、敬遠される原因だ。


また、4月からは3カ月に1度の対面診療が義務付けられた。従来、オンライン診療だけで済んでいた患者も通院する必要がある。


技術の進歩を反映せず、生産性向上を妨げる旧態依然の「カビ規制」は至る所で姿を現す。


住宅の購入から遺産相続まで必要になる機会が多い印鑑証明書。今も紙しか認めない自治体などは少なくない。会社設立時に必要な登記事項証明書も同様だ。


日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)によると、印鑑、登記事項、納税の各証明書の添付を省けば年間約8300億円の経済効果が見込めるという。


受け身姿勢強く


公的文書の電子化が進むエストニア政府はブロックチェーン技術で秘匿性の高い情報をネットで安全にやり取りするシステムを構築。パソコンなどで瞬時に行政サービスを受けられる。


年間5億件以上の利用があり、17年の1年間だけで人手による作業を800年分削減する効果があったと試算する。JIPDECの坂下哲也常務理事は「日本も制度改定とシステム構築を急ピッチで進める必要がある」と強調する。


ルールに対する国内企業の受け身の姿勢も課題だ。


。。。。


今の日本はどうか。規制に対して受け身の姿勢だけでは、海外との生産性の差はますます広がりかねない。』


日経新聞は、5月5日付の紙面に『生産性考 医療IT化 余地大きく 保険金請求1カ月が数十分に』のタイトルで記事を書いています。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『紙だと1カ月かかる保険金請求の手続きがわずか数十分で完了――東京海上日動火災保険と米スタートアップ企業のプラネットウェイは病院と連携し、情報の秘匿性を保ちつつブロックチェーン技術で迅速に診療データをやり取りする実験に成功した。膨張を続ける国民医療費。規制が多く、非効率的とされる医療こそIT(情報技術)化による生産性向上が欠かせない。
 

東京海上日動火災保険への傷害保険の請求は年間40万件に上る東京・丸の内にある東京海上日動のオフィス。IT企画部課長代理の明道仙丈さんがノートパソコンで傷害保険の請求があった契約者の情報を入力すると、数十分で治療内容などを記した診療情報を確認できた。


国民医療費は2015年度で42兆3644億円。9年連続の増加で、国内の自動車産業の出荷額(約50兆円)にほぼ匹敵する。医療の生産性向上のカギを握るのが他産業に比べ遅れているIT化だ。現在は病院間で患者情報などの共有が進まず、電子カルテの普及率も病院、診療所ともに3割程度にとどまる。


プラネットウェイなどの技術を使えば、将来的には秘匿性の高い個人の健康情報を病院間で共有して、病気を未然に防ぐ未病対策も進めやすくなるとみられる。医療を含む社会保障分野の生産性が高まれば、公費の支出増に歯止めがかかり、消費税の増税規模の抑制につながる可能性もある。社会保障こそ生産性改革の本丸だ。』


両方の記事は、医療関連事業のIT化が進んでいない状況と課題について書いています。


IT化が進んでいないのは、官僚機構と同じように、医療現場の仕事のやり方が、紙中心のアナログ指向の仕事のやり方が主流であることが大きな要因になっています。


また、政府が医療分野での規制緩和や、ITを活用した遠隔医療などへの診療報酬を適正化していないこともIT化を阻害しています。


何度か本ブログ・コラムで書いていますように、金融機関と保険会社などは、定常的な業務の自動化・機械化を積極的に導入し始めています。


これは、これの企業が既存事業からの収益確保が難しくなり、高い固定費となっている人件費圧縮に動き始める必要が出てきたことが、主要因です。


また、昨日のブログ・コラム 日経記事;『アプリで送金、タッグ広がる 銀行Xフィンテック、勘定系開放で 利便と安全の両立課題』の考察 [インターネット・IT]  で書いていますように、政府は、今年6月に規制緩和となる銀行法改正を行います。


欧米、特に欧州では、金融機関は情報セキュリティの観点から、オープンAPIが義務化される状況となり、世界規模でのオープンAPIの急速な普及が見込まれることになりました。


この一種の黒船来航が一つのきっかけとなって、政府は、6月から銀行にAPI連携を義務付けるようになります。これにより、銀行は今以上にフィンテック化を進めやすくなり、一層の合理化・効率化が加速する可能性があります。


国内医療事業分野には、上記のような黒船来航が現時点ではありません。しかし、医療費膨張という巨大マグマが爆発寸前の状態になっているのは、確実です。


医療現場で、医療のIT化を危惧する理由の中に、巨額投資の必要性と患者の個人情報流出のリスクがあります。


たとえば、電子カルテ導入が病院や診療所で進んでいないのは、高い投資費用を捻出できないことが理由の一つにあげられています。


そのシステム導入費用は100床あたり1億円ともいわれる初期費用が必要になるとされています。


診療所で数百万円、一般的な病院で数千万円、大規模病院だと数億から数十億円規模とされています。これが障害となり、厚生労働省が目標とする電子カルテ普及率60%を大きく下回る、病院21.1%、診療所7.6%の普及率に留まるのが現状です。


上記しましたように、医療費削減は待ったなしの状況になっていますので、これを黒船来航として、政府が一定規模の投資助成を行いながら、電子カルテの標準化を含めた、導入を義務付ける施策が必要と考えます。


また、患者情報の保護については、本日の記事にもありますように、プラネットウェイを活用するやり方もあります。


プラネットウエイは、Planetway Corporation(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、CEO&Founder:平尾 憲映、東京支社:東京都千代田区霞ヶ関3-7-1 霞ヶ関東急ビル 霞ヶ関ビジネスセンター 4階)のベンチャー企業です。この企業の事業内容は、下記Webサイトをご覧ください。
URL; http://pwlvc.com/jp/business/


この会社の事業内容の中に、IoTプラットフォーム「avenue-cross」があります。この技術の基礎は、超IT化国家と知られているエストニアが開発・実用化しました。


エストニアは、この技術の活用で、ロシアからの激しいサイバー攻撃に耐えられた実績をもっています。


日本では、保険最大手の東京海上日動が、ブロックチェーン技術の活用領域拡大に向け実証事業をプラネットウエイと連携・協業(アライアンス)して行って、その有用性を確認できたとしています。詳細は、下記Webサイトをご覧ください。
URL; http://pwlvc.com/jp/infomation/press_release/20180115_001.html


このように、「avenue-cross」とブロックチェーンの組合せで、技術的にほぼ完ぺきな、患者情報保護のやり方が、開発・実用化されれば、医療事業のIT化が実現される可能性があります。


今は、既存のやり方にとらわれずに、徹底的に機械化・効率化を模索して、事務作業の削減と人員の削減・有効活用を、考え・実行する必要があります。


この機械化・自動化の動きの中で、プラネットウエイのようなITベンチャー企業にも、大きな新規事業機会が生まれます。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『ロボネコ初の自動運転 ヤマト,省人化の次を視野に 買物代行など 新サービス探る』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                           2018年4月25日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


4月25日付の日経新聞に、『「ロボネコ」初の自動運転 ヤマト、省人化の次を視野に 買い物代行など 新サービス探る』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『ヤマトホールディングス(HD)傘下で宅配最大手のヤマト運輸は24日、ディー・エヌ・エー(DeNA)と手がける省人化配送サービスで初めての自動運転走行を神奈川県藤沢市で実験した。


技術的には無人運転の実用化が確かめられつつある。ヤマトは無人運転を単なる人手不足対策にせず、新たなサービス創出を見据える。


ヤマトとDeNAは2017年4月から藤沢市で省人化配送サービス実験「ロボネコヤマト」に取り組んできた。利用者はスマートフォン(スマホ)で時間と場所を指定して宅配車両を呼び出し、到着後車内のロッカー状ボックスを解錠し荷物を取り出す。


これまでの実験はすべて有人で、運転手は荷の受け渡しには携わらないが、運転はしていた。24日は藤沢市内の一般車両も走る公道で、運転手がハンドルに触れずに走行させた。


また一般車を入れずに封鎖した公道では、運転手が乗車しない無人運転も実施。利用者が受ける印象が有人運転とどう違うかや、運用の改善点などを探った。


自動運転で完成形がみえたロボネコヤマトでヤマトが取り組むのはまず人手不足対策だ。


宅配業界ではインターネット通販の急拡大も背景に届け先の不在に伴う再配達が増え、長時間労働や人手不足に拍車をかけている。


消費者が自ら受取時間・場所を指定するロボネコを採用したところ、3月末までの約1年間で不在率はわずか0.53%にとどまった。再配達が減れば、配達員の負担も減る。


ヤマトの宅配は最適な配送ルートを頭の中で組み立てて車を操り、集配先の個人や企業に対する営業力も備えた熟練の運転手に依存している。


ロボネコが実用化すれば、負担が減った運転手に採算性の高い地域や事業分野に回ってもらうこともできる。


人手不足解消にメドがたった後に見据えるのがロボネコを「新たなサービスを載せられるプラットフォーム」(ヤマトの畠山和生設備管理部長)に位置づけることだ。


実験では宅配便の受け取りのほか、藤沢市内の店舗の商品を注文できる「買い物代行」をしている。生活必需品を扱うスーパーやドラッグストアのほか、地元で人気の飲食店やベーカリーなどの「お取り寄せ」も手がける。


当初想定していた高齢者の利用は少ない一方で、「受け取りが簡単」などの理由から30~40代の女性の人気を集めているという。「買い物難民が少ない都市部でも実はニーズがあった」(ヤマトの畠山氏)と新たな需要の発見につながった。


運転手分のスペースの有効活用で新たな商機も生まれる。ヤマトは藤沢市内の環境配慮型住宅地では他の運送会社の荷物も一緒に運ぶ共同配送に取り組む。


宮崎県では2月から日本郵便と路線バスを使って共同輸送を始めた。規制緩和が必要な場合もあるが、貨物と旅客を一緒に運ぶ「貨客混載」もありえる。これらの取り組みをロボネコと融合できれば生産性はより高まる。


高齢者の安否確認などに活用できれば住民間の交流を促し地域活性化にもつながる。ヤマトはDeNAとともに実証実験の成果を5月末までに検証。今後の継続や具体的な実用化について検討を急ぐ。』


日本政府は、2020年に開催される東京オリンピックで、自動走行バスの運用を目指しています。


現在、国内外で自動運転車の開発・実用化が、急ピッチで進んでいます。但し、米国時間3月18日に起こった自動運転Uberの死亡事故は、大きな衝撃を自動車業界に与えています。


この自動車事故の状況を映した動画が公開されました。事故発生後に公開されたこの車載映像では歩行者が突然前方に現れたようにも見えるものの、実際の現場は街灯が灯された明るく見通しのよい車道でした。


しかも、この自動走行車は、歩行者が前にいるにもかかわらず、減速しないで事故を起こしました。明らかに、ハードウェア、もしくはソフトウエアなどの技術的欠陥が、この痛ましい事故を発生させました。


現在、この事故の原因究明が進められています。事故原因が明確になった後は、自動走行車の開発・実用化を進めている全ての企業は、きちんとした技術的対応を行うことは、当然の如く、必要です。


さて、本日の記事は、ヤマト運輸とゲームソフトビジネスの大手ITベンダーであるDeNAが、共同開発・実用化している配送サービスの自動走行運転の状況について書いています。


本日の記事によると、ヤマトとDeNAは、ロボネコと言われる輸送車の自動運転機能の開発・実用化は、上記する安全性を含めて一定の技術的目途を付けつつあるとのことです。


両社の技術的対応能力が、実用化段階に入っていば、次のステップはビジネス面での検証になります。


ヤマトをはじめとする国内物流業界は、運転手不足という極めて深刻な課題を抱えています。


ヤマトが自動運転機能の開発・実用化を行う直接的な理由は、当初、運転手不足の課題を解決することが大きな目的であったと推測します。


ヤマトは、上記ロボネコ能力を発展させて、近隣商店での買い物を代行する「ロボネコストア」を実用化しようとしています。


このサービスは、利用者がスマホやパソコンなどから専用のWebサイトで地元の食品スーパーやドラッグストアなどの商品を注文・購入すると、ロボネコヤマトの配送車が店舗を回って商品をピックアップし、指定場所に届けてくれるものです。


注文商品の受取は、上記ロボネコの仕組みを使いますので、場所の指定は屋外なら自由にでき、時間は10分刻みで指定できるなどの使い勝手の良い仕組みです。


ヤマトがDeNAとの協業・連携(アライアンス)で、ロボネコやロボネコストアなどのサービスを開発・実用化できれば、国内の個人消費者の買物と配送を、一気に解決できるようになる可能性があります。


地方の高齢者の買物難民と言われる人たちや、働くママの買物課題を解決できる可能性を秘めています。


DeNAにとっては、インターネット・ITで培った技術的ノウハウに、人工知能(AI)を加えてよりスマートな自動運転機能の開発・実用化を行うことで、当該事業分野ノウハウ蓄積が可能になります。


このことは、インターネット・ITベンダーであり、現在はゲーム企業であるDeNAに、大きな新規事業立上の機会になります。


近い将来、米Amazonは、国内市場の自動走行車による無人配送サービスの分野に必ず参入してきます。


また、他の運輸関連会社やITベンダーも、ロボネコの動きに刺激されて、この自動配送サービス事業に積極的に参入してくるとみています。


国内関連企業が、自動配送サービスの開発・実用化で、合理的な競争を行うことで、より洗練されたスマートなサービス機能が実現します。


自動配送サービスの実用化は、運転手不足を解決する決め手の一つになります。自動化・機械化の対象分野は、異なりますが、RPAなどの自動化・機械化ツールを積極的に導入した銀行や保険会社は、確実に人手を減らすことができています。


ヤマトとDeNAの協業・連携(アライアンス)によるロボネコ関連事業が、単に一手不足を解消するのではなく、国内のインターネット通販や小売店舗事業をより活性化する起爆剤になることを大いに期待します。


今後も両社の動きに注目していきます。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『ソニー、宇宙ビジネス参入 衛星向け機器 家電技術使い量産』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                    2018年4月15日


皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


4月15日付の日経新聞に、『ソニー、宇宙ビジネス参入 衛星向け機器 家電技術使い量産』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『ソニーが宇宙ビジネスに乗り出す。家電に使う技術を転用し、小型衛星用の光通信機器を量産する。


米国を中心に宇宙ベンチャーが台頭し、民間主導で従来よりコストを大幅に抑えたミニロケットや小型衛星の市場が立ち上がりつつある。家電など民用技術を応用し、世界で年35兆円に達する宇宙産業に事業機会を求める企業の動きが広がる。


家庭用のCDプレーヤーなどで培った光ディスク技術を応用し光通信機器を開発する。数百ナノ(ナノは10億分の1)メートル単位の溝から情報を読み込む光ディスクの技術を使い、1千キロメートル以上離れた宇宙空間からでも地上と高精度に通信する。


2018年度中にソニーコンピュータサイエンス研究所が宇宙航空研究開発機構(JAXA)と組み、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」と地上との通信実験を実施。2年以内に基礎技術を固め早期に世界初となる量産を目指す。


現在、宇宙での通信は電波が主流だが、データ容量や効率面で課題が多い。レーザーを使うと高精度の画質を常時やり取りできるため、山間部の災害を瞬時に把握したり、交通状況を監視したりする用途が広がる。


日本航空宇宙工業会によると世界の宇宙産業の市場規模は16年に3290億ドル(約35兆円)だった。政府支出は全体の23%にすぎず、地表の画像データを使ったサービスなど商業利用を目的とした宇宙活動の活発化が市場拡大をけん引している。


民間企業の宇宙事業参入を巡っては、米ベンチャーのスペースXが民生品の活用でロケット製造コストを3割削減。キヤノン電子も低コストの制御装置で参入した。


ソニーは既存技術の転用で開発・製造費を抑え、光通信機器で業界標準の地位確保を目指す。』


本日の記事は、ソニーがメーカーとして、久しぶりに新規事業分野を開拓することについて書いています。


ソニーは、現在、今まで長期間行ってきた「集中と選択」作業を終了させ、スマートフォン用カメラの眼としてのCMOSセンサーデバイスのビジネスの好調さ、ゲームビジネスの収益力向上、音楽ビジネスの堅調さなどの要因から、2017年度の決算結果では、営業利益は1998年度の数字を超えて過去最高の結果となりました。


電気機器メーカーとしてソニーを見た場合、稼ぎ頭がCMOSセンサーデバイス中心であることは、かっての家電業界の雄であったソニーに対して、物足りなさを感じていました。


もちろん、現在のソニーは、ハードウェアを販売するメーカーではなく、ゲーム、音楽、映画などのエンターテインメント用途で、大きな収益を確保していますので、単なるメーカーでないことは理解しています。


ソニーは、昨年犬型新ロボット「aibo」を発表・発売しました。このaiboは、クラウド対応型の人工知能(AI)対応しており、ソニーが得意とするセンサーデバイスが数多く使用されています。


私は、このaiboがソニーがメーカーとして事業展開していく方向性の一つになると感じています。


単なるハードウェアではなく、人を楽しませて、ハッピーになる、あるいは心地よさなどを感じるエンターテインメント性を最大化する機器を、提供するソニーであって欲しいと考えます。


aiboの技術的バックボーンの中に、ソニーの強みであるセンサーデバイスやクラウド対応の人工知能(AI)が採用されています。


一方、今後のソニーは、一定規模のビジネスであり、安定して継続的な収益を確保・拡大できる、一種のプラットフォームを構築できる分野を拡大することが必要です。


CMOSセンサーデバイスは、ソニーが安定して確保・拡大できるプラットフォームビジネスに育っています。


本日の記事は、JAXAとの協業で、ソニーが強みをもつ光ディスク技術を応用し光通信機器を開発・実用化する動きについて書いています。


ソニーがこの技術の開発・実用化に成功すれば、本日の記事に書いていますように、高精度の画質を常時やり取りできるため、山間部の災害を瞬時に把握したり、交通状況を監視したりする用途が広がります。


現在、米国では、米大手ITベンダーの創業者たちが、廉価版のロケットを開発・実用化して、宇宙で行うビジネスの実現に向けて大きく動き出しています。


米国政府は、宇宙ビジネスの民営化を後押ししていますので、この動きはますます活発化していきます。


日本でも、米国ベンチャーの動きに刺激を受ける形で、複数の国内ベンチャー企業が、小型軽量で廉価版のロケット開発・実用化を行っています。


また、日経電子版の同記事には、『米調査会社によると、重さ50キログラム以下の超小型衛星の打ち上げは23年に、16年比4.6倍の460基に急増する見通し。ソニーは日本国内の需要に加え、安全保障上の理由から中国製品を使えない米国の衛星にも採用を呼びかける。


日本政府も民間企業の宇宙参入を後押しするため、18年秋に宇宙活動法を本格施行する。ロケットや衛星を打ち上げる企業を国が審査・許可し、事故の際には一定以上の被害を国が補償する。国が後ろ盾となって宇宙ビジネスの裾野を広げ、競争力ある宇宙関連企業の育成につなげようとしている。。。』と書かれています。


今後のロケット開発・実用化の動きが、民間企業主体で動き出せば、ソニーがいち早く宇宙空間の熾烈な環境下で安定して機能する光通信機器を商品化できれば、
ソニーの当該機器・技術が、ロケット通信面でのプラットフォームになります。


つまり、ソニーにとって、CMOSセンサーデバイスに次ぐ、新規プラットフォームビジネスを獲得できることになります。


今後のソニーの動きに注目していきます。


よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁





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日経記事;『ドラッグ全店に無人レジ ツルハなど、25年までに』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

              2018年3月9日


皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

3月9日付の日経新聞に、『ドラッグ全店に無人レジ ツルハなど、25年までに』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『国内大手ドラッグストアが2025年までにすべての店舗で無人レジを導入する。医薬品や化粧品などにICタグを貼り付け、カゴに入れたままでも一括で読み取れるようにする。
買い物がこれまで以上に手軽になることに加え、すでに導入を決めたコンビニエンスストアに続き、人手不足を背景に効率化への動きが業界全体に広がる。

3月中に経済産業省と日本チェーンドラッグストア協会が研究会を設け導入への課題を詰める。ウエルシアホールディングスやツルハホールディングスなど協会加盟の企業が参加する。

メーカーや物流業者とも協力し、製造・流通段階で医薬品や日用品などにICタグを貼り付けたり包装に組み込んだりする。客は複数の商品をカゴや袋に入れたままでも会計ができ、レジの待ち時間の短縮につながる。
対面販売が必要な医薬品などは引き続きレジで店員が対応する。タグの価格は足元で1枚5円程度。商品単価から見てコンビニよりも導入のハードルは低いとみている。

人手不足を背景に、ドラッグストア各店舗では在庫の管理や会計を担当するパートや従業員らが足りず薬剤師が調剤や相談などの業務以外に時間をとられている状況がある。

一方で高齢化などに伴う需要拡大で、全国の店舗数は今の1.9万店から25年には3万店にまで膨らむ見通しだ。ICタグを導入し薬剤師の負担を減らす狙いがある。』

米アマゾン・ドット・コムが、1月22日に、初のレジなしスーパーマーケットをシアトルで開店しました。

このスーパーマーケットは、無人で、セルフレジもない新店舗です。アマゾン・ドット・コムは、シアトルで自社社員に対してレジなし無人スーパー「Amazon Go」の試験運用を1年間行ってきました。

このスーパーマーケットでは、客はスマートフォンで入店前に「Amazon Go」のスマートフォンアプリを起動し、スキャンします。

この作業で、無人スーパーは、客の入店を確認し、客が商品棚の商品をピックアップすると、センサーが作動して商品購入行為とみなし会計(チャージ)していきます。また、客が当該商品を商品棚に戻すと、会計から引かれる仕組みになっています。

店舗の天井に並べた多数のカメラで個々の顧客を特定し、どの客がどの商品を選ぶかウオッチしています。

アマゾン・ドット・コムは、この無人スーパーマーケットは、顧客がレジ待ちの行列を行わなくて済むメリットがあり、多くの顧客から支持されるとみています。
今後、順次無人スーパーを増やす計画も公表しています。

アマゾン・ドット・コムは、顧客満足度の向上を第一目標にして、事業展開を行っていますので、顧客からの評判が良ければ一気に拡大していく可能性があります。

現時点で、アマゾン・ドット・コムは、無人スーパーの効果に、省力化や人件費削減を入れていません。

一方、国内では、ローソンが2017年12月7日に10月に東京都内に開設した次世代店舗の実験施設「オープンイノベーションセンター」のメディア向け内覧会を開催しました。(12月7日付日経コンピュータ記事から抜粋)

ローソンは、「店舗では深夜の人手不足が深刻。標準店では深夜は2~3人体制だが、無人レジの活用で、1人体制にできないかと考えている」と説明しています。

ローソンは、二つのやり方で無人レジコンビニを実現しようとして、検証を行っています。

一つは、商品にICタグを付けて、ゲートでで商品のICタグを読み取って、支払額が計算されます。その後電子マネーなどで決済すれば会計が完了し、レシートはスマートフォンのLINEアプリのメッセージとして届く仕組みです。

二つ目のやり方は、スマートフォンアプリを使うタイプです。顧客が自分のスマートフォンで商品のバーコードを読み取り、Apple Payやアプリに登録済みのクレジットカードなどで決済します。決済完了時に「支払い済みバーコード」が表示されるので、無人レジ端末で読み取らせてから店を出ます。

一つ目のやり方の課題は、ICタグのコストになります。ICタグの価格は1枚2~3円まで下がっていますが、販売価格の安い商品にICタグを付けると、コスト負担が膨らみます。

二つ目のやり方の課題は、顧客が自分のスマホで、バーコードを読み取ることの手間と、読み取り精度になります。

本日の記事にあります。、国内大手ドラッグストアでの無人レジは、ICタグを付けることが条件となっています。本日の記事では、ICタグコストは、1枚5円程度と書かれています。

これらの日本のやり方に対して、アマゾン・ドット・コムは、無人のレジなしスーパーを開店させています。

アマゾン・ドット・コムのスーパーでは、顧客は入店前に「Amazon Go」のスマートフォンアプリを起動し、スキャンすれば、後は店舗のシステムがすべて自動で行ってくれます。

今後、アマゾン・ドット・コムが、当該システムの運用精度をさらに向上させれば、多くのリアル店舗に普及する可能性があります。

現時点で感じることは、アマゾン・ドット・コムは、顧客満足度向上を第一優先で、言わば、Customer First(カスタマーファースト)の姿勢で、無人レジを含む無人スーパーの実用化を目指しています。

これに対して、日本企業のやり方は、顧客満足度や顧客の利便性よりは、人手不足を解決することを優先して、無人レジスーパーの実現になっているとの印象をもっています。

今まで、アマゾン・ドット・コム、グーグル、アップルなどの米大手ITベンダーは、顧客満足度を高めることで、自社が提供するソフトウェアやサービスなどをデファクトスタンダード化して、世界市場でプラットフォームを構築してきました。

アマゾン・ドット・コムが、顧客満足度の向上を目指して無人スーパーの実用化を一気に行うと、日本の小売業界は大きな影響を受ける可能性があります。

日本の関連する企業には、無人レジや無人スーパーの実用化には、顧客満足度の向上も目標に加えて、実証実験や運営を実施することを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


                   

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