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日経記事;『事務作業も自動化進む 第一生命やオリックス、「ロボ」ソフトで労働時間削減』に関する考察 [インターネット・IT]

                                                      2017年9月3日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月3日付の日経新聞に、『事務作業も自動化進む 第一生命やオリックス、「ロボ」ソフトで労働時間削減』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『オフィスの作業を自動化するソフトウエアが日本で浸透し始めた。データ入力など人手に頼っていた単純作業を自動的に処理することからロボットと呼ばれ、第一生命保険は最大で150人相当の業務を代替する。

人手不足の深刻化や働き方改革で労働時間の削減を急ぐ大手企業が次々に導入している。生産性を引き上げて、貴重な人材を顧客対応や企画部門に厚く配置する動きにつながりそうだ。

パソコンを使った定型的な繰り返し作業を担うのが「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」と呼ばれるソフト。米オートメーションエニウェアや英ユーアイパスなど欧米企業が先行し、2年ほど前から日本企業で利用が広がり始めた。

紙ベースのデータを光学式文字読み取り装置(OCR)で読み取ってデジタル情報として基幹システムに入力したり、ウェブの画面から数値をコピーしてエクセルにペーストしたりするような作業を担う。あらかじめ操作を設定しておけば、検索やデータの取得、入力、確認などの作業を人間と同じ手順で処理する。

オリックスグループは10月末からRPAで担う仕事を増やす。これまでレンタカーの予約情報を基幹システムに登録する業務で使用してきた。外部の旅行サイトなどから受け付けると目視で確認して入力し直す必要があり煩雑な作業が伴った。

RPAでは時間当たりの処理件数が人手に比べ8倍になり、ミスもなくなったという。この結果を受け、生命保険や不動産などグループ各社が導入を予定する。これまでの子会社1社から全社にRPAの利用を広げる。

第一生命は試験的に使っていたRPAを10月から本格稼働する。社内で自動化に切り替える作業を募り2千以上、年間30万時間分の業務が候補に挙がった。従業員150人分に相当する。可能な業務から順次、RPAのソフトで代替していく。

例えば保険金請求の処理業務を担当する社員を決める割り振りに使う。疾病や事故の内容によってスキルの程度を含めて対応する社員をあらかじめ分類し、自動的に仕事を振り分ける。人手で年間1000時間かかる作業を代替する見込み。

日本RPA協会の調査ではRPA利用企業の97%で適用した業務の処理時間が半分以下になった。KPMGコンサルティングは単純作業に従事する労働力を4~7割減らせるとみている。

電通も年末までに300の業務でRPAを導入する。自動化により月間で5万8千時間分の労働時間の削減を目指す。既に各種メディアの視聴率のデータを取得、入力する業務に使用済み。長時間労働問題を受けて進める働き方改革の一環として活用範囲を広げる。

日本の時間あたり労働生産性は経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国中20位で、かねて単純作業の見直しが必要と指摘されてきた。RPAソフトの機能が上がるのと並行して働き方改革の機運も高まり、関心を示す企業が増えた。

単純作業を減らせば生産性は上がり、働く意欲の向上も見込める。第一生命は営業や海外事業などの部門に再配置したい考えだ。

米調査会社トラクティカによると、ソフト利用や関連コンサルなど世界のRPA市場は2025年に51億ドル(約5600億円)と16年の30倍以上に増える。仕事が効率よく進み、企業のコストが下がるとの期待が高まる一方、25年までに世界で1億人の知的労働者の仕事がRPAに置き換わるとの試算もある。

RPAは作業内容を社内で誰かが把握していないと、データの取得先のフォーマットが変わるなど環境が変化した場合も従来と同じやり方で作業を続け、業務が混乱する恐れがある。ソフトバンクはRPAソフトに操作を設定する人員や使用している業務を一元的に把握して、RPAに仕事を任せきりにしないよう管理している。』

本日の記事は、大手企業を中心にこれまで人手に頼っていたデータ入力やデータ集計などの単純作業をRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に置き換える動きが増えていることについて書いています。

RPAは、ウイキペディアによると、「認知技術(ルールエンジン・機械学習・人工知能等)を活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の取組みである。人間の補完として業務を遂行できることから、仮想知的労働者(Digital Labor)とも言われている。」と書かれています。

さらに、「RPAが目指すのは伝統的なIT部門スタッフ向けのプログラミングベースの自動化ではなく、ITナレッジの少ない業務部門スタッフ向けの直観的な操作で構築可能な自動化である。ソフトウェアロボットは仮想知的労働者で、業務部門のスタッフが未経験の新入社員をトレーニングするように、直観的な方式で短時間でトレーニング(構築)することが可能である。」と書かれています。

日本は、今後15歳から64歳までの生産年齢人口が急減少していきます。つまり、働き手である労働者不足がさらに深刻化していきます。

すでに、飲食、建設、製造工場、介護などの人手を必要とする業界では、人手不足が常態化しつつあります。

今後、事務作業分野でも、人手不足が深刻化する可能性があります。

このような日本の労働力不足を海外からの移民受け入れなしで解決するには、インターネット・ITをフル活用した自動化の促進を図ることが必要不可欠になります。

製造工場では、キャノンやファナックなどの大手メーカーは、完全自動化した工場を国内に建設・稼働させています。

かって安い労働力を確保するため、中国やタイなどに工場を作りました。これらの国で労働賃金が上昇したため、ベトナムやインドネシアなどの他国に工場を移管する必要が出てきています。

安い労働力確保だけを目的にしていると、投資先では、通常労働賃金は上昇していきますので、工場移管を再び行う必要が出てきます。

キャノンやファナックなどの大手メーカーは、人手をかけない自動化工場を作ることで、労働者の質や賃金に左右されない製品作りを行っています。

中小の製造現場では、実際労働不足が加速していますので、製造工程に部分的にでもロボットを入れて自動化を実現している企業が出てきています。

これらの中小企業では、上記した大手メーカーのように巨額投資を行って工場全体を自動化することはできませんが、少額投資で自動化・省力化を行うとしています。

また、この中小企業のニーズに合致したミニロボットも開発・実用化されつつあります。

一方、事務作業の分野は、これまで自動化・省力化の動きが出ていませんでした。
これは、国内企業の事務作業の多くが紙を使うことが多く、長年にわたり手作業を中心としたオフィスワークが定着してきたことによります。

これでは、部分的にエクセルなどのオフィスツールを使っても、トータルな事務作業は手作業が残りますので、一向に生産性は向上しません。

この事務作業の現場にも人手不足の問題が起こりつつあります。企業もオフィスワークの効率化を進めて、人材の有効活用行う必要性が出てきました。

日本の事務作業の生産性は、本日の記事にありますように、経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国中20位で非常に低くなっています。

逆に言いますと、国内企業の事務作業を高効率化すると、一般管理費が減って企業収益が上昇する可能性が高くなります。

RPAは、一般的にパソコンに当該目的のアプリケーションソフトをインストールすれば使えるようになっています。

このアプリケーションソフトを稼働させるために、特別なプログラミングは必要ありません。エクセルやワードのようなアプリケーションソフトを使う感覚で使用可能です。業務プロセス定義や各プロセスでの操作設定の定義付けは必要です。

いったん導入すれば、自動化工場と同じように、24時間365日での稼働になります。

RPAは、欧米企業で先行的に導入されました。欧米の大手企業では、以前から多くの単純事務作業をインドやフィリピンなどの低賃金国にある企業にアウトソーシングしていました。自社の人件費を抑えることが目的です。

このアウトソーシングのやり方から、さらにコスト削減を図るために、RPAの導入を加速させています。

一般的にRPAの導入には、巨額投資を行う必要がないため、導入しやすいのも要因の一つになっています。

RPAの導入には、自社の事務作業のワークフローの見直しが必要です。極力紙を使わないで、電子データを活用したワークフローを作ることが必要です。

たとえば、紙情報は、光学式文字読み取り装置(OCR)で読み取ってPDFデータ化して、デジタル情報として扱うようにします。

他社との取引も、紙の伝票から電子化されたデータでやり取りする仕組みも有効です。

私は、自分が支援した経験から、中小企業はもっとワークフローを見直して、RPA導入を積極的に行う必要があると考えます。

中小企業は、単純事務作業に従事している人材を他の職務の担当に再配置することが可能になります。

RPAの導入は、人手不足の軽減と事務作業の生産性向上を実現する可能性があります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁




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日経記事;『プロ人材、移籍制限歯止め 公取委、独禁法で保護 働き方、自由度高く』に関する考察 [インターネット・IT]

                                                  2017年7月16日

皆様、

こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

7月16日付の日経新聞に、『プロ人材、移籍制限歯止め 公取委、独禁法で保護 働き方、自由度高く』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『企業と雇用契約を結ばずに働くフリーのプロフェッショナル人材らの労働環境改善に向け、公正取引委員会は独占禁止法を活用する。力関係の差を背景に企業が転職制限をかけたり引き抜き防止協定を結んだりして人材を囲い込む恐れがあるためだ。

生産性の高いプロ人材が働きやすい環境を整備することは日本の国際競争力強化にも欠かせない。公取委は不公正な慣行を是正し、プロ人材らの自由度を高める。

公取委は8月に厚生労働省、スポーツ庁と研究会を立ち上げて実態を調査する。働き方改革や個人がネット経由で仕事を受注して働く「クラウドソーシング」の急速な普及に伴い、日本でもフリーランスの人材が増える傾向にある。

公取委などは企業による優越的地位の乱用などからこうした人材を保護する必要が高まったと判断した。

活用、欧米に遅れ

フリーランスの人材は企業と対等な関係で仕事を受ける専門職で、クラウドソーシング大手ランサーズ(東京・渋谷)によると日本で約1122万人に上る。

このうち専門性が高いプロ人材と呼ばれる人や独立した自営業・個人事業主らはほぼ3分の1の約390万人だ。米国ではフリーランス全体で約5500万人に上り、日本は欧米などに比べ専門性を持った人材の活用が遅れている。

みずほ証券は国際税務・会計のプロ人材に四半期ごとに契約日数を決めて企業統治に関わるリポート作成を発注。サイバーエージェントはアプリ開発のためにフリーのプログラマーやイラストレーターと契約している。

プロスポーツ選手や芸能人も同様だ。高齢化による人手不足で介護やベビーシッターといった人材も活動の場が広がる。

一方でプロ人材らは雇用契約を結ばないことから労働基準法など労働法による権利保護のクッションが乏しい。法的位置づけが曖昧なまま「人材獲得競争が熱を帯びている」(公取委の山田昭典事務総長)のが実情だ。

公取委は労働分野への独禁法適用に消極的だった。1978年に参院法務委員会で、フリーランスであるプロ野球選手の契約については「雇用契約に類するものには独禁法は適用しがたいと考えて運用している」と当時の幹部が答弁したからだ。

「原材料のカルテルは摘発するのに、人材を巡るカルテルや不公正な取引慣行を見過ごすのはおかしい」(ある公取委幹部)。公取委は従来の枠にとらわれずプロ人材らを囲い込むための不当な取引条件や、獲得競争による報酬上昇を回避するためのカルテルを是正する。

独禁法に詳しい植村幸也弁護士は「公取委が法律の運用スタンスを変えれば法改正なしでも労働分野にメスを入れることは可能」と指摘する。

不当契約を是正

仕事を発注する条件として競合他社との取引を長期間制限したり、自社で使う人に仕事を発注しないよう同業他社に求めたりすれば「拘束条件付き取引」や「取引妨害」になる可能性がある。

プログラマーや会計士といった専門家は人材争奪で報酬が高騰することもある。そうした事態を回避しようと企業同士で引き抜き防止や賃金水準をそろえるカルテルを結ぶことも独禁法違反だ。

労働分野への独禁法適用は欧米が先行する。米司法省と米連邦取引委員会(FTC)は昨年10月に指針を公表。企業の人材獲得競争は労働条件だけでなく、製品・サービスの向上につながり、消費者に恩恵をもたらすと指摘した。米で問題になったのも企業同士の報酬条件のすり合わせや引き抜き防止協定などだ。

欧州ではオランダで、病院間の医師の引き抜き防止協定が独禁法違反のカルテルに当たるとされた判決がある。

企業や研究機関などが業種の垣根を越えて連携するオープンイノベーションの拡大に伴い専門的な技能を持った人材が一つの職場に縛られずに働く機会が増える。

公正で流動性が高い市場を整備してプロ人材らの就労機会を増やすことができれば企業の生産性も上がり、競争力を高めることにつながる。フリーランスを巡る様々な問題が起きる中で公取委による独禁法適用は改善に向けた半歩でしかない。』

今日のアメリカの姿は、明日の日本であることが多いです。本日の記事にありますフリーランスもその一つになります。

アメリカのフリーランスは、フリーランスが労働力人口の35%にあたる5500万人規模に達しています。

これに対して、正確な統計はありませんが、本日の記事にありますように、クラウドソーシングのランサーズの推計によると、副業も含めた広義のフリーランス人口は1064万人になります。

このフリーランス人口には、副業を持つ人416万人が含まれます。現在、副業を認める企業が増えていますので、このフリーランス人口は増加する可能性が高くなります。

政府は、今年の3月に所得補償保険の創設の検討を発表しました。損保大手と専用の商品を開発し、契約がなくなった場合にも所得を得られるようにする仕組みづくりです。

今年発足した業界団体「フリーランス協会」に加入すれば、保険料が最大5割軽減される団体割引の仕組みとなります。日本では企業の正社員として働いていない人は、社会保障制度が手薄なことによります。

このほか、政府は契約ルールを明確にしたガイドライン作成を企業に求めると共に、教育機会の拡充も検討するとしています。介護や子育てを理由に自宅で働く人も増えており、若年層や女性の多様な働き方を支える施策です。

本日の記事にあります独禁法の活用でフリーランスの労働環境改善は、その具体化の一つになります。

私は、この動きを大いに歓迎します。

現在の日本は、人手不足が深刻化していますが、特にアプリケーションソフトの開発、Webサイトの制作などのIT技術者の不足も、大きな問題の一つです。

私の支援先企業は、主に中小の製造事業者とITベンダーです。製造事業者にとって、開発・実用化する商品の差別化・差異化を実現するうえで、ソフトウエアの能力が大きな影響をもつようになっています。

ITベンダーは、ソフトウエア開発能力がその競争力を直接左右します。

しかし、中小の製造事業者やITベンダーは、プログラマーの確保ができない状況になっています。

そこで、多くの場合、クラウドワークス、ランサーズ、ギークスなどのWebサイトから、フリーランスのプログラマーを探して、条件が合う人をプロジェクトベースで確保するケースが増えています。

Webサイトの制作や更新などは、家庭で子育て中の女性プログラマーに依頼することが多くなっています。

プログラマーの仕事は、パソコンとインターネット環境があれば、リモートワークで仕事ができます。

私の支援先企業には、フリーランスのプログラマーは住んでいる場所を限定しないで、実力をもつ専門家を確保するように、アドバイスしています。

遠隔地に住んでいるフリーランスのプログラマーとは、eメール、Skype、Slackなどのさまざまなツールを使ってコミュニケーションが取れます。

実力があり誠実なフリーランスのプログラマーが見つかると、継続して仕事を発注することが、当然のごとく多くなります。

中には、要求する技術レベルに届かないフリーランスのプログラマーも、ときどき見受けられます。

今後、より深刻化するIT技術者の不足問題は、フリーランスのプログラマーに対する需要拡大につながります。

フリーランスのプログラマーが安定した収入を確保するためには、一定程度の技術力を維持強化することが必要になります。

このためには、フリーランスのプログラマーは、仕事や勉強などを通じて常に自分の専門性を磨くための普段の努力が必要になります。

以前、支援先のITベンダーが、アメリカ人のフリーランスプログラマーを活用することを支援しました。

アメリカ人のプログラマーは、GitHubから候補者を探して、eメールとSkypeによる会話で仕事の依頼を決めました。

このアメリカ人のプログラマーの実力は、我々の期待以上であり、彼の貢献で当該プロジェクトを前倒しで完了できました。

そのプログラマーには、難易度の高いプロジェクトに継続して入ってもらいようにしています。

アメリカ人の優秀なプログラマーには、一定程度の報酬を払うことになります。高額な報酬を払っても、このプログラマーの専門的知見・ノウハウが必要なため、決して法外に高額であるとの印象をもちません。

このITベンダーは、自社のサーバー使用をやめて、クラウドサービスを活用することにして、自社にサーバー管理者をおく必要がなくなりました。

自社には、少数のプログラマーしか確保できませんが、アメリカ人のプログラマーも含めて、外部のフリーランスプログラマーの協力を得ながら、多くのプロジェクトをこなしています。

このように、多くのフリーランスプログラマーに対する期待は、大きいものがあります。

実力を磨いて、自分の専門性を高めることで、より高額な報酬・謝金を獲得できるようになることが、非常に重要です。

単に安いフリーランスプログラマーを探している依頼企業を避けて、実力に見合った報酬・謝金を払ってくれる企業に受け入れられるようにすることが必要です。

中小の製造事業者やITベンダーは、より差別化・差異化を可能にする商品やサービスを開発・実用化しないと勝ち残れません。

この事業環境下で、有効なやり方の一つがオープンイノベーションになります。このオープンイノベーションの実施では、フリーランスプログラマーが活躍できる場面が多くなります。

政府の支援策が有効に働いて、日本でもっと実力のあるフリーランスが活躍できるようになることを大いに期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『アパレルでもIT人材争奪 主戦場、通販シフト。。。』に関する考察 [インターネット・IT]

                  2017年7月9日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

7月8日付の日経新聞に、『アパレルでもIT人材争奪 主戦場、通販シフト 「ゾゾ」、中途採用に年収2000万円/ストライプ、ネット担当を倍増』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『衣料品各社がIT(情報技術)人材の中途採用を増やす。通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイは4割増員する計画で、最大で2000万円の年収を提示する。店舗の販売が中心だった企業もネット通販の拡大で採用を進める。

衣料品の市場全体が伸び悩む中、ネット通販比率は1割まで高まっており、各社が即戦力を増やして対応する。

ユニクロは各部署にIT人材を入れて業務を効率化する(東京都江東区) 。

スタートトゥデイはシステム開発を担う子会社で約100人いるエンジニアを140人程度にする。ゾゾタウンはサイトのシステムを常に改良し、使い勝手を高めることで国内最大の利用者を獲得している。最大で年2000万円など高額な報酬を用意し、優秀なIT人材を確保する。

消費者のネット志向が強まるなか、店舗販売が中心のブランドも対応に乗り出す。

婦人服ブランド「アースミュージック&エコロジー」のストライプインターナショナル(岡山市)は、2018年1月末までにネット通販事業の担当者を40人と前年比で2倍にする。

ネット専用の商品を拡充し、サイトの使い勝手を向上させる。通販サイトの登録者数は370万人近くおり、利用頻度を高めて売り上げ増をめざす。

業務改善でIT人材を活用する動きも広がる。衣料品最大手で「ユニクロ」を手がけるファーストリテイリングは、データアナリストなど専門人員の採用を増やす。

同社は東京の有明に大型物流倉庫を備えた新オフィスを開業した。物流や生産も含めた業務刷新を進める方針。社内に専門人材を増やすことで、社外のIT企業との連携も進めやすくする。

カジュアル衣料大手のアダストリアは、IT人材の中途採用者の給与水準を幹部並みの高水準に引き上げられる仕組みを導入した。人工知能(AI)やビッグデータの解析などに強い人材を集め、受発注や在庫管理の作業を効率化する。

IT人材は自動車やエネルギーなど様々な業種で需要が高まっている。経済産業省の調査ではIT人材は約20万人不足しており、30年には約60万人まで拡大する見通し。業種を超えた人材獲得競争が激しくなる。』

本日の記事は、大手アパレル企業が、アマゾン対抗策のため、衣料品販売のインターネット通販サービスの強化のため、プログラマーや人工知能(AI)エンジニア確保に乗り出していることについて書いています。

これは、インターネット通販ビジネスの中で、特に衣料品のインターネット通販での購入比率が10%を超えており、今後もその比率が上昇する見込みになっています。

この衣料品購入の中で、インターネット通販を活用する比率は、日米欧アセアン共通の事象になっています。

そのインターネット通販ビジネスの最大手であるアマゾンが、その攻勢を強めています。

たとえば、6月22日付の日経新聞に、『アマゾン、試着できる衣料のネット宅配サービス』のタイトルで記事が掲載されました。

主な内容は、以下の通りです。

『米アマゾン・ドット・コムはインターネットで注文した衣類を試着し、気に入らなければ無料で返品に応じる新サービスを立ち上げる。店で服を買う利点の一つとされてきた「試着」をネット販売にも取り込む試みで、返品しなければ割り引く特典も付ける。衣料品販売に頼る百貨店などにとっては顧客流出につながる可能性がある。

アマゾンの物販サイトの中で「プライム・ワードローブ」の表記がある商品が試着サービスの対象となる。大人から子供向けまで性別を問わず100万点以上の衣服や靴、アクセサリーを扱う予定だ。サービスは有料の「プライム」会員向けで、開始時期は明らかにしていない。

注文した服は、実際に家で試着することができる。気に入らなければ届いた日から7日以内に返品すれば無料。返品する商品は自宅までアマゾンの担当者が取りに来てくれる。

注文した商品を顧客が返品せずに買うと決めた場合は5点以上なら20%引きとなる。試着と値引きを組み合わせることで、ネットで服を買う心理的な障壁を取り除く考えだ。。。』

米Amazon.comは、有料会員プログラム「プライム」を対象にしたサービスで、会員は追加料金なしで利用できるものにしました。

このサービスの特徴は、返品手続きが簡単であることです。商品はプライム・ワードローブ専用の段ボール箱に入って送られてきます。

これには、返送の際に再梱包するためのテープや、送り状シールが入っています。
顧客は送り返す商品を箱に入れたら、テープでとめ、送り状を貼って、近所のUPS宅配便店舗に持ち込むか、集荷サービスに依頼するだけでOKとなります。
。返送は無料です。

Amazon.comは、この新規手法で百貨店や大手衣料品販売チェーンなどのリアル店舗事業者から、さらに顧客を奪う意図です。

アマゾンジャパンも、近い将来同じ仕組みを日本市場に取り入れることは確実です。

ここに、ユニクロやゾゾタウンなどの国内インターネット通販事業者が、対アマゾン対策を強化している理由があります。

日本では、15歳から64歳までの生産年齢人口が急減少していますので、国内小売市場は縮小傾向が続きます。

この市場環境下で、衣料品販売のインターネット通販比率が増えることは、リアル店舗事業者の売上が急減することを意味します。

ユニクロは、百貨店や他のアパレル企業の顧客を奪うやり方で、国内小売売上を拡大してきました。

ユニクロがこのやり方をこのまま国内市場で続けても、インターネット通販事業者に顧客を奪われるリスクがあります。

ユニクロが最近、ITインフラ強化に積極的に動いているのは、アマゾンやゾゾタウンなどのインターネット通販事業者のビジネスが急拡大していることによります。

ユニクロは、海外市場の開拓を積極的に行っています。その中で、最大の競合先になるがアマゾンです。リアル店舗事業者からインターネット通販へのシフトは、日米欧アセアンの共通現象です。

その立役者がアマゾンになります。

ゾゾタウンは、国内市場で最大のアパレル企業になりつつあります。しかし、その牙城にアマゾンジャパンが迫っています。

ゾゾタウンが、アスクルやヨドバシドットコムなどの国内インターネット事業者のように、強みを維持強化してアマゾンジャパンに対抗できるかどうかがカギになります。

そのため、ゾゾタウンもIT技術者の獲得強化に動きます。当然のことです。

しかし、そのIT技術者、プログラマーの不足問題は、深刻化しています。ゾゾタウンは優秀なIT技術者を獲得するために、最大で年2000万円など高額な報酬を用意するとのこと。

この動きは、大いに歓迎します。国内のプログラマーの収入は、米国のプログラマーと比較して相対的に安くなっています。

国内のプログラマーは、もっと専門職としての地位を強化して、その能力に応じて、年功序列のサラリーマン型の給与体系から切り離して、年齢に関係ない給与体系にする必要があります。

また、IT技術者の流動化をもっと促進する必要があります。たとえば、独立行政法人情報処理推進機構が2017年4月に発表した「IT人材白書2017」によると、日本のIT技術者の約72%がIT企業で働いています。

これに対して、米国のIT技術者がIT企業で働いている割合は、半分以下の約35%になります。

米国では、サービス、金融などの他のビジネス分野でのIT技術者の比率が日本より高くなっています。

これは、米国の会社ではITやインターネットが日本より多様的に活用されていることを示しています。

米国のプログラマーは、仕事内容や給与により、いくつかの会社を渡り歩いてキャリアや経験を積んで、専門的知見・ノウハウを高めていきます。

国内の大手IT企業では、プログラマーの専門的知見・ノウハウを高める仕組みより、一般サラリーマンと同じように、マネジメント教育を取り入れて育てる傾向が強くあります。

国内のプログラマー不足問題を緩和するやり方の一つとして、上記しますように、能力と意欲があるプログラマーに対して、より魅力のある仕事や給与を与えて、人材の流動化を図る仕組みづくりが必要です。

ITは、企業だけではなく、国の実力を左右する状況になっていますので、より合理的なプログラマーの人材育成と、給与を含めた評価体制の確立が必要です。

さらに、海外のIT技術者の積極的雇用も進める必要があります。このためには、日本人技術者も含めたIT技術者を専門家として評価する給与体系作りが急務となります。

ユニクロやゾゾタウンなどの企業が、その先兵となることを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『ネットで仕事 400万人に迫る 3年で2.6倍、人手不足補う』に関する考察 [インターネット・IT]

                 2017年6月25日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

6月25日付の日経新聞に、『ネットで仕事 400万人に迫る 3年で2.6倍、人手不足補う』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『ネットを媒介に企業が仕事を発注し、不特定多数の個人が働く「クラウドソーシング」が拡大している。その担い手は400万人に迫り、労働力人口(6697万人)の5%以上を占める見通し。

企業が多様な業務に外部人材を積極活用し始めている。子育て中の主婦など埋もれていた人材の掘り起こしが、経済成長の壁と懸念される人手不足への対応策となる可能性がある。

クラウドワークスなど大手5社の登録者数を基に日本経済新聞社が推計したところ、オンラインで仕事を請け負う「クラウドワーカー」が2016年末で約300万人となった。

17年末までにはさらに3割弱増え、3年前の2.6倍になる見通し。業界では20年に1千万人を超えるとの見方もある。米国ではこうしたフリーランスの働き手が5500万人に上り労働力人口の35%を占める。

クラウドソーシングはクラウド(群衆)とソーシング(業務委託)を合わせた造語だ。米国で2000年代半ばに注目を集め、その後、日本でも広まった。

当初は専門色の濃いプログラム関連の仕事を高価格で、データ入力など特別なスキルが不要な仕事を低料金で発注していた。最近では、企業が多様な仕事を進めるために社外の働き手として使い始めた。

パナソニックは写真の加工やカメラの外装デザインの仕事にクラウドソーシングを活用したことがある。日立物流系輸送会社、バンテック(川崎市)は新事業立ち上げ時の調査に活用する。

やりとりは「全てネット上」(バンテック)。三菱UFJフィナンシャル・グループはIT(情報技術)と金融を融合したフィンテックの推進専門組織のロゴデザインを10万8千円で募集した。

16万社が顧客

企業と働き手をつなぐのが、クラウドワークスなどだ。同社の利用企業は16万社と2年前の2倍に増え、経済産業省、総務省など省庁も利用する。早朝・深夜に対応でき、企業への勤務経験がある主婦などに、時給1000円、月50時間以上を目安に仕事を仲介する事業を展開している。

かつては航空会社に勤め、今は育児に忙しい東京都江戸川区に住む辺田奈緒さん(38)も利用者の一人だ。自宅で目の届くところに子どもがいながら、文章の校閲や編集業務を手掛ける。「自分で仕事を探さなくても案件が入ってくる。収入も最大で月15万円増えた」と喜ぶ。

副業を容認するヤフーの社員、岡直哉さん(28)はクラウドソーシング会社、ランサーズ(東京・渋谷)を通じてデザインの仕事を請け負う。「飲食店のサイト制作など社内で経験したことのないビジネスも手掛け、技能を磨ける」と話す。

組織に属する旧来型の働き方では、勤務時間に対して給料を得ている要素が濃い。成果に対価が払われるクラウドソーシングの台頭で、介護などで出社が難しい人や子育てに忙しい人など、働きたくても働けなかった人の活躍がネットによって広がる。

クラウドワーカー増殖の最大のポイントは深刻な人手不足だ。4月の有効求人倍率(季節調整値)は1.48倍と、バブル経済期の水準を超えた。43年ぶりの高さで、企業は簡単には人材を確保できない。

少子高齢化の本格到来で、長期的にも労働力人口の減少は深刻だ。このまま手をこまぬいていては、14年の約6600万人から30年には5800万人と800万人近く減ってしまうとの試算もある。

シニア・女性カギ

労働力として経済活動に参加している人の比率「労働力率」をみると、働き盛り世代の男性は100%近い一方で、30代女性は約75%にとどまる。定年後のシニアも低い。これらの比率を10~15ポイント引き上げるだけで、30年にも6400万人を維持できると推計されている。労働力を増やすカギになるのはやはり女性と高齢者だ。

クラウドワーカーが今後さらに広がるには企業がニーズに応じた質の高い労働力を確保できるかにかかっている。現状ではクラウドワーカーのスキルの差は大きく、企業は手探りで利用している面もある。批判されたキュレーション(まとめ)サイトの記事の誤りや著作権侵害は、運営側だけでなく執筆したクラウドワーカーにも問題があった。

クラウドワークスは16年から広島のオフィス運営会社などと提携し、主婦らに業務に必要な知識を教える研修を始めた。今後は行政と組んでスキルのある人が未経験者に教育する環境を整える。

ランサーズは4月、新会社を設立。独自技術を活用して、制作物をもとに働き手の技能を数値化する有料サービスを始めた。企業側からは仕事を発注する際の基準になり、能力の高い人はその分、仕事で得られる報酬が高くなる。見える化のニーズは多いとみて、初年度10億円の売り上げを見込んでいる。』

私の支援先企業は、中小の製造事業者やITベンダーです。これらの企業に対する私の経営コンサルタントとしての支援メニューの多くは、新規事業立上と海外販路開拓・集客になります。

必然的に、英語版Webサイトを構築・維持することが絶対に必要な施策の一つになります。

これは、初めて海外販路開拓・集客を行う中小企業にとって、自社商品・サービスのブランド・知名度や、会社自体の知名度が、海外ではほとんどゼロであることによります。

中小企業が、どんなに差別化・差異化が可能な商品・サービス・技術をもっていても、海外の潜在顧客に知られなければ、販路開拓・集客を行うことはできません。

このような中小企業が、海外販路開拓・集客を行うには、自社商品・サービスの新規性、特徴、差別化・差異化可能なポイントなどについて、英語版Webサイトできちんと情報発信・広告宣伝を行う必要があります。

このときに、重要なことは、英語版Webサイトに掲載するコンテンツ、特にテキスト情報が重要になります。

きちんとした英語でメッセージを出していくことが、海外の潜在顧客に知ってもら上でとても重要なことになります。

海外の潜在顧客に知ってもらうには、グーグル検索エンジン対策(SEO対策)がとても重要になります。

海外の潜在顧客が、グーグル検索エンジンを活用して情報収集しているときに、あるキーワード検索したときに、当該企業の英語版Webサイトが上位表示されることが、とても重要です。

このためには、英語版Webサイトの更新をひんぱんに行います。グーグル検索エンジンで上位表示されるためには、この英語版Webサイトが活発に情報発信していると認識してもらうことが重要であり、必要なことによります。

多くの中小企業は、自社内に英語ができるスタッフがいない状況になっています。このとき活用するのが、外部の翻訳家です。

この外部の翻訳家には、英語版Webサイトの英語テキスト情報の作成、修正を依頼したり、問合せが入った場合の翻訳作業を依頼することになります。

多くの場合、始めて翻訳家を探すときに、クラウドワークスやランサーズなどのWebサイトから、適切な翻訳家を選んで仕事依頼を行います。

いったん、良い翻訳家を探せると、翻訳作業を同じ翻訳家に依頼することになります。

英語版Webサイトの作成や維持もとても重要です。多くの中小企業は、自社にプログラマーを抱えていませんので、英語版Webサイトの作成や維持も、多くの場合、外部のプログラマーに制作などを依頼することになります。

ここでも、クラウドワークスやランサーズなどのWebサイトを活用して、可能な限り優秀なプログラマーを探すことになります。

良いプログラマーを探せたら、上記翻訳家の場合と同じように、リピートの仕事依頼を行うようになります。

高い専門的知見・知識・ノウハウをもっているフリーランスは、ベンチャーや中小企業がビジネスするときに、とても大きな戦力になります。

私の支援先企業の中には、地方でビジネスを行っている企業が複数あります。以前は、地方に拠点をもっている企業が、なかなか優秀な外部専門家の協力を得ることができませんでした。

どうしても優秀な専門家は、東京圏に集中していることが多いことになります。
しかし、インターネット・ITの急速普及は、この状況を一変させました。

インターネット・ITは、物理的な距離をなくし、いつでもどこでも会話したりコミュニケーションすることを可能にしました。

リモートワークができますので、一度も直接会ったことがなくても、eメールやSkypeでの会話、Web会議などのITツールを活用して、会話・コミュニケーションが可能になっています。

以前は、まず、直接会って面談した後でないと、仕事が前に進まない状況になっていました。

高い専門的知見・知識・ノウハウをもっているフリーランスがもっと増えることを期待します。

本日の記事にありますように、米国ではこうしたフリーランスの働き手が5500万人に上り労働力人口の35%を占めています。日本で急増している状況でも、フリーランスの比率は、まだ労働力人口の5%です。

米国の姿は、明日の日本になります。日本の15歳から64歳までの生産年齢人口が急減少していますので、フリーランスの立場で、仕事をする女性やシニア世代、あるいは正規労働者になれない男性が、高い専門的知見・知識・ノウハウをもっているフリーランスになると、安定した収入を稼げる状況になりつつあります。

一方、中小を含む企業は、フリーランスを活用するときに、単に安い委託費で活用するスタンスを改める必要があります。

私の知っているフリーランスの何人かは、高い専門的知見・知識・ノウハウをもっており、良い仕事をしたにもかかわらず、謝金を当初予定から下げられたり、支払期日が遅いなどの問題に直面した経験をもっています。

これは、フリーランスを単なる下請け屋さん的な扱いをする企業が存在することによります。

企業は、今後優秀な人材確保がさらに難しくなりますので、合理的な条件や待遇で、優秀なフリーランス活用することはとても重要になるとみています。

5月18日付の日経新聞に、『フリーランス契約を保護 国、事業者向け指針を改定』のタイトルで記事が掲載されました。

この記事では、『厚生労働省はネット経由で仕事を受発注する「クラウドソーシング」の広がりを受け、フリーランスと契約する事業者向けのガイドラインを今年度中に改定する。新たに仲介業者を対象に加え、フリーランスが仲介業者に払う手数料のルールを明確にする。一部のルールは法律に定めることも検討し、立場の弱い人が不利益を被らないように仕組みを整える。。。』と書かれています。

この法律が施行されて、高い専門的知見・知識・ノウハウをもっているフリーランスの立場が強化されて、安定した収入確保に貢献することを大いに期待します。

また、フリーランスの中には、依頼者側の期待にあった専門的知見・ノウハウをもっていない、スケジュールを守らない、などの問題を起こす人も一定程度存在します。

現在のビジネス環境は、急速に変化していますので、フリーランスがもっている専門的知見やノウハウも陳腐化するリスクがありますので、強い意志をもって自己研鑽することが求められます。

良い仕事をするフリーランスには、多くの仕事依頼が入る状況になっていることを、確実に言えます。

少なくとも、私はそのようなフリーランスに継続的に仕事依頼をしています。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『派遣エンジニア、外国人を大量採用 人材各社 IoT普及で需要拡大』に関する考察 [インターネット・IT]

                                                      2017年6月1日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

6月1日付の日経新聞に、『派遣エンジニア、外国人を大量採用 人材各社 IoT普及で需要拡大』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『人材サービス各社が人手不足感が強いエンジニア派遣で、アジアなどの人材の大量採用に踏み切る。国は専門性の高い外国人を積極的に呼び込む政策を採っており、人材会社が外国人技術者を正社員として雇用し、企業に派遣する環境が整ってきた。

国内在住の外国人エンジニアは5万人前後。人材会社はエンジニア派遣の外国人を合計で年間1000人規模で増やす。外国人の専門人材の国内流入に一段と弾みがつきそうだ。

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の普及などを背景に、国内ではエンジニア需要が増えているが人手不足感が強い。

一方、アジアの理系学部出身の大卒技術者は待遇改善が見込めるため、日本企業で働きたいという人材も多い。人材各社は需要が大きいと判断した。

外国人エンジニアの派遣は人材会社が正社員として採用し、企業に派遣する形が一般的。

大手のテンプホールディングスは従来の機械や電機などの分野だけでなくIT(情報技術)にも対象を拡大。2017年度に50人を採用し、6割増の130人規模にする。主にベトナムや中国などアジア7カ国・地域で面接して採用する。

リクルートホールディングスは韓国の2年制の専門大学に独自のカリキュラムの教室を設置。今秋の最終試験を経て30人前後を採用し、来春から日本の自動車メーカーの設計部門などに派遣する。エンジニア派遣の外国人人材は約200人いるが、今後、新卒と中途採用あわせて年150人前後を採用する。

中堅のヒューマンホールディングスも16年度に始めた外国人エンジニア派遣を19年度までに現在の15倍の750人体制にする。6月にはタイ、ベトナム、ミャンマーで採用説明会を初開催する。

外国人を採用した経験のある企業の場合、就労ビザ申請の手続きなどが円滑に進むことが多い。「入国の手続きで滞ったことはない」(人材大手)といい、外国人を受け入れやすい環境にある。

ただスキルのある人材の獲得競争は世界中に広がる。日本が選ばれるためには、永住権の取得のしやすさなど、就労の魅力を増す制度を一段と充実させる必要がある。

外国人エンジニアの活用策としてはコスト削減を目的に海外で開発を請け負うオフショアリングなどがあった。外国人のエンジニア派遣では、人材各社は日本人と同等の業務内容を担わせ、待遇も同水準に高めるのが特長だ。

経済産業省の調査によれば30年にIT分野の人材不足規模は約59万人に達する。このため、派遣先となる企業も人手の確保を重視し始めており、技術力があれば、外国人活用に前向きな企業は増えている。』

国内ITベンダーや製造事業者でのIT人材不足は、深刻化しています。特に、ベンチャーや中小企業では、ITエンジニア確保が非常に困難になっています。

今後の日本の経済は、IoT・人工知能(AI)・ロボット・情報セキュリティを含めてIT対応・ソフトウェア開発・実用化対応能力の有無が左右することは、確実です。

最近の国内ITビジネス業界をみると、かっての渋谷ビットバレーに代表されるような浮ついたバブル状況ではなく、IoT・人工知能(AI)・ロボット・情報セキュリティなどの各分野に特化した、ITベンチャーが起業し、それぞれの特徴や強みを発揮しながら、ビジネス展開しています。

私も経営コンサルタントとして、その一部のITベンチャーの経営支援や海外販路開拓支援などを行っています。

これらのITベンチャーやITベンダーがいつも直面している問題が、プログラマ不足です。

多くのITベンダーは、アマゾン、IIJなどのクラウドサービスを利用していますので、サーバー管理を自前で行う必要がありません。

必要なのは、アプリケーションソフトなどを開発・製造できるソフトウェアエンジニアやプログラマです。

日本の大手ITベンダーや大手ユーザ企業には、多くのSE(システムエンジニア)がいます。

しかし、私の理解では、これらのSEの中で、自分でプログラムを製造できる(コーディングできる)専門家は、ごく少数です。

多くの上記大手企業は、プログラム製造を外部のITベンダーに製造委託しており、社内のSEは、多くの仕事を進捗管理などの後方業務を行っています。

経済産業省は、2016年6月10日に、「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」を発表しました。

その調査結果の概要は、以下の通りです。

◆企業ごとのIT人材
★ITベンダーに所属する人材
・現在66.7万人;13.2万人不足
・2020年66.9万人;29.6万人不足
★ユーザ企業に所属する人材
・現在25.2万人;3.9万人不足
・2020年25.4万人;7.3万人不足

◆先端IT人材;ユーザ企業も含む(IoT、人工知能(AI)、ビッグデータなどを扱うエンジニア)
・現在9.7万人;1.5万人不足
・2020年12.9万人;4.8万人不足

◆情報セキュリティ人材;ユーザ企業も含む
・現在28.1万人;13.2万人不足
・2020年37.1万人;19.3万人不足

当該IT人材調査結果からわかることは、国内のIT人材は、量及び質の両面で不足していることであり、近い将来はさらにその状況が悪化することです。

日本の大手ITベンダーや大手企業のIT部門(情報システム部門)に人事施策は、基本的にSEやプロジェクトマネージャー(PM)を育成しており、いわゆるゼネラリストが増える状況になっています。

最近、ある大手企業の情報システム部門のSEと話す機会がありました。彼は、入社時にJavaのプログラミング研修を受けた後、プログラム製造(コーディング)を行った経験がないそうです。

このようなプログラム製造経験のないSEが関係のあるITベンダーに発注するときの、要求仕様書を書いています。

日本のIT業界では、建設業界と同じように、ユーザ企業がITベンダーを下請け企業として、ソフトウェアの開発・製造を委託するやり方になっています。

これは、多くのユーザ企業がITを業務効率化に主眼を置いて活用してきたことも影響しています。

この業務効率化向上は、クラウドサービスやIoT・人工知能(AI)・ロボットの活用で、劇的に負荷が軽減されるとみています。

たとえば、銀行や生保などの金融機関が、ブロックチェーンを含むフィンテック化を進めれば、現在の堅牢かつ高度なセキュリティ対策を施したホストコンピュータの活用は不要になる可能性があります。

今後のユーザ企業は、IoT・人工知能(AI)・ロボットを含めたITを、自社の商品・サービスの競争力強化につなげる必要が出てきています。

それを実行しないと、世界市場で勝ち組になることが非常に難しくなります。

ユーザ企業にいるITエンジニアがが、上記目的に応じて、必要なソフトウェアなどの開発・製造を行うことは、現時点で現実的ではありません。

私は、年に何度か米国のシリコンバレーを訪問しています。これは、支援先企業のオープンイノベーション;連携(アライアンス)の相手先探しを行うためです。

このアメリカのITベンダーと話して感じることは、アメリカのユーザ企業も自社内に優秀なプログラマを抱えており、オープンイノベーション;連携(アライアンス)で相乗効果を出して、より競争力のある商品・サービスを提供する状況になっていることです。

国内のITエンジニア不足を解決する手段の一つとして、ユーザ企業や大手ITベンダーにいるITエンジニアの中で、プログラミング技術を磨いて、より高度なソフトウェア開発・製造を実現したい人には、教育機会の提供を含む専門家人材育成、年齢や地位に関係ない給与体系などの制度構築が1つのやり方になります。

このやり方が有効になれば、大手ユーザ企業や大手ITベンダー、ベンチャーや中小のITベンダー間での人材流動化が進むとともに、ITベンチャーを起業するITエンジニアも増えるとみています。

海外からIT人材を募ってITベンダーやユーザ企業に派遣する仕組みは、有効な方法の一つです。

このやり方を定着させるとともに、上記のように、ITエンジニアの環境を変えておくことで、海外のITエンジニアが自らの意思で日本を選び、日本企業で働きたい、あるいはITベンチャーを立ち上げたいと考えられる、社会・企業・労働環境を作る必要があります。

ITエンジニアやプログラマが、日本国内で尊敬されるとともに、能力・実力のある専門家は、高収入が得られる環境を作ることが、最も重要と考えます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『法人設立、ネットで一括 経産省、手続き簡素化へ』に関する考察 [インターネット・IT]

                                       2017年5月10日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月10日付の日経新聞(夕刊)に、『法人設立、ネットで一括 経産省、手続き簡素化へ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『経済産業省は日本のビジネス環境の改善策をまとめた。法人設立に必要な手続きを一括してオンラインで可能にする方針を打ち出し、関連法改正に向けて法務省と調整する。

輸出入手続きの簡素化を話し合う官民の協議会を設置する。民事再生など裁判所の手続きの電子化も進める。先進国の中で競争力が低下しているのを踏まえ、環境改善を進めて起業や対日投資を呼び込みたい考えだ。

6月にまとめる政府の成長戦略に盛り込む。世界銀行によると、2017年の日本のビジネスのしやすさは経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国中26位。15位だった13年よりも順位を落としている。政府は20年までに3位以内をめざしており、経産省は「日本も改善したが、他国の努力が上回っている」と分析している。

日本で法人を設立するには8つの手続きが必要で、平均11.2日かかるという。OECD加盟国中31位と低い水準だ。必要な税務署や年金事務所の手続きは電子化が進んでいるものの、起業の際に必要な電子データによる定款の認証では、手続きに公証役場に赴かないといけない。法務局への印鑑届け出や法人の電子証明書の申請は書面で提出する必要がある。

経産省はすべての手続きをオンラインでできるようにするため、公証人法の改正や商業登記規則の改定を前提に法務省と協議する。法人設立者が法人名や事業内容、代表者といった情報を一度ネット上で入力すれば必要な手続きに利用できるようにする。

経産省は輸出手続きに時間がかかるとの指摘も問題視。東京港湾近辺では渋滞が慢性化し、船出の3日前にコンテナヤードに貨物を搬入する必要があるほか、すべての貨物を保税地域に搬入する原則などが原因といわれており、評価はOECD諸国中で低い。古い商慣習や規制の見直し、人工知能(AI)の導入などに向けて官民協議会を設置する。

裁判所の手続きの簡素化も検討。米国では民事再生法に相当する制度の適用をネットで申請できるという。日本でも裁判手続きの申し立てや、事件の進捗状況がネットで閲覧できるようにする方向で最高裁と調整する。』

日本は、世界に冠たるブロードバンド環境大国です。これは、ほぼ日本中に敷設された光ケーブル網の貢献によるものです。

私は、たびたびアセアンや欧米地域に出張します。この時に実感するのが、日本のインターネットプラットフォームの優秀さです。

日本では、インターネット上の動画もほぼ問題なく視聴できますし、容量の大きいWebサイトもフリーズすることなく閲覧できます。

しかし、上記した海外のブロードバンド環境(プラットフォーム)は、日本より貧弱な状況になっています。

しかし、日本は優秀なブロードバンドプラットフォームをもっていても、そのプラットフォームを完全に生かし切れていません。

多くの行政機関や中小を中心とする企業の多くが、紙を中心としたオフィスワークを行っていることが大きな原因になっています。

私は、たびたび政府や行政機関、金融機関が行う展示会やセミナーに出席します。それらのイベントに申し込むとき、多くの場合、申込書をWebサイトからダウンロードして、記入後ファックスか、郵送で申込書を送ることを要求されます。

展示会やセミナーの開催情報は、これらの機関や企業が運営するWebサイトに掲載されていますが、申込手続きは何故かアナログになっています。

このやり方は、極めて不合理です。このアナログ処理を行うために、人手がかかっています。

これからの日本は、ますます、15歳から64歳までの生産年齢人口の急減少からくる、労働力不足問題が深刻化していきますので、労働力の有効活用は国全体の問題になってきます。

政府や行政機関には多くの人が働いています。しかも、5月3日付のブログ・コラム::日経記事;『「自動運転車、高速道で隊列」22年商業化を明記 政府成長戦略』に関する考察 [新規事業開拓・立上]で書きましたように、多くの事務作業が紙を中心にした労働集約的な仕事の仕方をしています。

政府や行政機関は、国全体が労働力不足の深刻な課題に直面しつつありますので、事務作業を大幅に省力化・自動化して、不要な人材を再配置したりして、全体の役人の数をおさえる、あるいは減少させることを、迅速かつ徹底的に行う時期にきています。

本日の記事は、経済産業省は日本のビジネス環境の改善策をまとめて、基本的には法人設立に必要な手続きなどを一括してオンラインで可能にする方針を打ち出すことについて書いています。

本日の記事によると、日本でのビジネスのしやすさは、海外で評価されておらず、OECD35カ国加盟国の中で最下位に近い状態になっています。2017年度の結果は以下の通りです。
・全体:26位
・法人設立:31位
・建設許可:23位
・不動産登記:25位
・納税:29位
・輸出入:28位、など

経産省は、上記の中で、特に法人設立と輸出入手続を問題視して、オンラインで一括処理するやり方の実施を目指しているようです。

上記政府の非能率状態は、2016年の結果より落ちています。これは、他の加盟国の能力が改善していることによります。

また、5月3日付のブログ・コラムで書きましたように、日本のオフィスワークの生産性も以下のように低い状態になっています。

日本のオフィスワークの生産性は、公益財団法人日本生産性本部が2016年12月19日に発表した「労働生産性の国際比較 2016 年版」によると、以下の通りです。

1. 労働生産性の国際比較 (従来基準による比較)
・OECD データに基づく2015 年の日本の時間当たり労働生産性は、42.1 ドル(4,439 円)。米国の6 割強の水準で、順位はOECD加盟35カ国中20 位だった。1 人当たり労働生産性は、74,315ドル(783 万円)、OECD加盟35カ国中22位となっている。

2. GDP 新基準に基づく労働生産性の国際比較
・GDP 基準改定後の数値をもとに試算すすると、2015 年の時間当たり労働生産性(就業1 時間当たり名目付加価値)は44.8 ドル(4,718 円/購買力平価(PPP)換算)。従来基準から6.3%上昇し、順位もOECD加盟35カ国中19位と従来基準による順位から1 つ上昇している。
・1 人当たり労働生産性(就業者1 人当たり名目付加価値)は78,997 ドル(832 万円)。順位は、OECD加盟35カ国中22位となっている。

日本の政府、行政機関、企業のオフィスワークを徹底的に見直して、ワークフローを単純化すれば、自動化・省力化を実施できます。

紙中心のアナログ的な仕事のスタイルから、インターネット・IT・人工知能(AI)を徹底的に活用して、自動化・省力化を行う必要があります。

政府や行政機関、企業の一部の業務は、たとえば、納税処理などは電子化・オンライン化されていますが、トータルなワークフローの観点からは、紙による事務作業が入っていることから、単純化されていません。

政府や行政機関、企業のオフィスワークをを自動化・省力化を行うと、事務作業者や間接人員を削減でき、人材の再配置が可能になるとともに、日本全体の不要なコストも削減できますので、国力強化にもつながります。

オフィスワークを自動化・省力化を行うためには、Webサイトによるオンライン窓口ツール、当該サイトから入力される情報・データ処理などの各種ソフトウエアの開発・実用化の新規需要が発生しますので、国内ITベンダーにとって新規事業機会が生まれます。

日本国内の生産性向上を図りながら、各種IT・人工知能(AI)を活用したソフトウエアやツールが開発・実用化されます。これらのITベンダーのノウハウは、新興国の生産性向上に貢献するとともに、ITベンダーにとっては、海外需要を獲得できる可能性もあります。

自動化・省力化の効果を享受するには、全体のワークフローを見直して、人手を要する、あるいは紙を使う事務作業を徹底的に排除する姿勢が必要です。

この視点から、政府や行政機関、企業のオフィスワークの見直しの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『ニュースここがポイント フィンテック 金融とIT融合,普及の足音 仮想通貨やAI投信』に関する考察 [インターネット・IT]

                                          2017年5月5日

皆様、

こんにちは。グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月5日の日経新聞に、『ニュースここがポイント フィンテック 金融とIT融合,普及の足音 仮想通貨やAI投信』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『ビットコインなどの仮想通貨や人工知能(AI)による融資審査や資産運用――。金融とIT(情報技術)を組み合わせた「フィンテック」が実用段階に入り始めた。

先行する金融ベンチャー勢を大手銀行や証券など既存金融機関が追いかけ競争は激化する一方だ。新たなサービスが急拡大しており、「金融の常識」は塗り替えられつつある。

日本にも本格的に押し寄せ始めたフィンテックという大波。金融分野で同時多発的な変化を引き起こしている。

まずは仮想通貨の流通だ。日本でも存在感を強めてきたビットコインはその代表格。その他にも多くの種類の仮想通貨が登場しており、海外ではもっと早いペースで普及が進む。

デジタルデータの改ざんを事実上不可能にする「ブロックチェーン」という技術が開発され、政府や中央銀行に頼らずに価値を保つことが可能になった。

これが仮想通貨に特有の強みであり、金融危機が続いて政府や中央銀行に対する信頼が揺らいでいるギリシャでいち早く人気が高まったのは象徴的だ。中国での利用も増えている。ブロックチェーンを使う仮想通貨には低コストで海外に送金できるメリットもある。

AIの活用もフィンテックの大きな柱だ。資産運用の世界では、これまでファンドマネジャーが担っていた銘柄選別をAIに委ねる「AI投資信託」が相次ぎ投入され、投資家の人気を集めている。銀行業界ではAIによる融資審査などが実用段階に近づいており、各行はシステム開発などを競っている。

これまで既存金融機関が牛耳ってきた決済の分野でも、大手IT企業などがスマートフォン(スマホ)を使った新しいサービスを相次ぎ発表し、買い物や支払いの形は様変わりしつつある。

インターネットを介して不特定多数の人から出資を募る「クラウドファンディング」もフィンテックによって可能になった新たな資金調達の手段だ。保険業界でも健康データなどを集めて分析し、個々の契約者ごとに保険料を設定する新しい商品の開発が進んでいる。

フィンテックという新たな成長領域。投資マネーは勢いよく流れ込んでいる。米調査会社のベンチャースキャナーによれば、今年4月下旬時点でフィンテック関連のベンチャー企業は世界で2180社を数え、ベンチャーキャピタル(VC)によるこれまでの投資額は644億ドル(約7兆1700億円)にのぼる。

コンサルティング会社のアクセンチュアの調査では、2016年のアジアにおけるフィンテック投資額は前年比2倍強の112億ドル(1兆2400億円)で、そのうち9割が中国・香港だった。一方、日本は1億5400万ドル(約170億円)にとどまる。日本勢にとっては今後の挽回が課題になる。』

フィンテックは、IoT、人工知能(AI)とともに、毎日新聞記事に掲載されている言葉です。

フィンテックは、最新のウィキペディアに、『Fintech(英: financial technology)とは、「finance(ファイナンス)」と「technology(テクノロジー)」を掛け合わせた造語であり、ファイナンス・テクノロジーの略。「ICTを駆使した革新的(innovative)、あるいは破壊的(disruptive)な金融商品・サービスの潮流」などの意味で使用される。既存の金融機関が持つ総合的な金融サービスのうち、顧客が必要とする一部の機能のみに特化することで、低コストでサービスを受けることが可能となる。』と定義されています。

すでに、フィンテックは、我々の個人生活や事業活動に深く入り込んでいます。既存の仕組みに比べて、その利便性や使い勝手の良さなどから、極めて短期間に個人やビジネス活動に深く入り込んでおり、個人生活やビジネス活動のプラットフォームになることは確実です。

たとえば、資金調達は今まで民間の金融機関か、公的機関からの融資に頼っていました。

このやり方が、根本的に変わりつつあります。国内での資金調達なら、個人投資家から投資を集めることができる仕組みとして、クラウドファンディングサービスの、MakuakeやReadyforなどがあります。

私の支援先企業は、すでにMakuakeやReadyforを活用して、個人投資家から数百万円から数千万円の資金調達をしています。

ベンチャーや中小企業が、これらのクラウドファンディングサービスから資金を調達できるかどうかは、これらの企業が提供する商品やサービスがどれだけ魅力的かどうかの試金石になるため、積極的に活用することを勧めています。

クラウドファンディングサービスで資金調達が出来ない場合、その商品やサービスが魅力的でない証になります。言わばテストマーケティングになります。

海外販路開拓を行いたいベンチャーや中小企業には、米国ニューヨークに拠点を置くKickstarterの活用を勧めています。上記と同じ理由によります。

その他のフィンテックサービスとして、最近注目されているのが、クラウド会計ソフトウエアを提供するサービスです。

代表的なものの一つに、freee 株式会社が提供する会計などのソフトエアサービスです。

このソフトウェアは、freeeが運営するクラウド上にありますので、顧客はインターネットがつながるパソコン、スマートフォン、タブレット端末があれば、いつでもどこでもアクセスして、簡単に会計処理できます。

また、この会計処理した結果は、リアルタイムで反映されますので、自社の経理・財務状況をいつでも把握できます。

私の支援先企業も、すでにfreeeのようなサービスを利用して、経理処理の短縮化と経理要員の削減を行っているところがあります。

このように、フィンテックは、ブロックチェーンやビットコインなどの仮想通貨のような視点だけでなく、個人や企業の活動に入り込んでいるようになっています。

仮想通貨の一つであるビットコインは、日本企業がこのコインに投資を始めたことなどが要因の一つになって、昨日の日経新聞ではドル建て価格が1ビットコイン=1400ドル台に乗せ、過去最高を更新したとのこと。

もともと一部の個人や企業は、ビットコインを投資・投機目的で運用していた経緯もあり、ビットコインとリアル通貨の交換レートは乱高下してきました。

今後、仮想通貨の交換レートが落ち着くかどうかは、様子をみる必要があります。

私は、ブロックチェーンが国内外の送金の仕組みを大きく変えて、高効率かつ低コストで、個人企業が国内のインターネットバンキングと同じような手軽さで使えるようになることを大いに期待しています。

これが実現すると、個人や企業の決済方法が飛躍的に向上して、国内外の取引に関わる敷居を一気に押し下げることになるからです。

国内のメガバンクや有力地方銀行が、freeeのようなフィンテック企業と連携して、自ら新規サービスメニューを開発・実用化する動きが活性化しています。

既存の金融機関は、フィンテックの潜在力を明確に意識しています。政府の規制緩和が進みますと、既存の金融機関が何もしなければ、国内や米国のフィンテック企業が、既存金融市場に一気に参入して、保守的な企業のサービスメニューは瞬く間に駆逐されます。

ITベンダーには、既存事業基盤の枠は無意味です。 多くのITベンダーは、既存事業基盤を破壊・再構築してきた歴史をもっています。

フィンテックは、ますます利便性を向上させていき、迅速かつ着実に我々の個人生活やビジネス活動に入ってきます。

逆に、企業は、フィンテックを積極的に取り組んで、効率性を上げるだけでなく、自社のビジネスの付加価値を高くするように活用する視点も必要になります。

そうしないと、他社との競争に打ち勝てなくなります。

また、多くのITベンチャーや中小企業にとっては、フィンテック市場で新規事業機会獲得の機会が生まれます。

徹底的な差別化・差異化を可能にするサービスメニューなどで、事業化することが重要です。

今後のフィンテックの進展については、上記のように多様な視点から注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『ヤマト、アマゾンの当日配送撤退へ 日本郵便が一部代替、ネット通販転機』に関する考察 [インターネット・IT]

                                          2017年4月7日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

4月7日付の日経新聞に、『ヤマト、アマゾンの当日配送撤退へ 日本郵便が一部代替、ネット通販転機』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『宅配最大手のヤマト運輸は最大の取引先であるインターネット通販大手アマゾン・ドット・コムの当日配送サービスの受託から撤退する方針を固めた。

夜に配達しなければならない荷物が増え、人手不足の中、従業員の負担が増しているため取引を見直す。アマゾンは日本郵便などへの委託を増やす考えだが、ヤマトの撤退でサービス縮小を余儀なくされる可能性がある。

日本のネット通販は宅配会社のきめ細かな配送網を利用して、海外では珍しい当日配送などのサービスを提供してきた。だが、人手不足で配送網の維持が難しくなりつつある。

世界でも最高水準の便利さを武器に日本市場で成長してきたネット通販は事業モデルの見直しを迫られそうだ。

ヤマトは人手不足で配送網維持が困難と判断しアマゾンに当日配送の受託の縮小を要請。アマゾンも一定の理解を示しており、既に一部地域の当日配送で日本郵便の利用を増やし始めた。ヤマトは当日配送の受託を徐々に減らし、将来はなくす方向だ。アマゾンの利用者の注文の多くは翌日以降の配送とみられる。

日本郵便はヤマトに比べると、現状の配送能力には比較的、余裕があるとされる。だが、日本郵便の輸送能力はヤマトの3分の1程度であるため、アマゾンの当日配送が可能な荷物量や地域が縮小する可能性がある。

アマゾンの当日配送は年3900円の有料会員になれば何度でも追加料金なしで利用できる。米国の年会費の半額以下の水準だ。関東や中部、関西などで利用でき、日本の人口の8割をカバーする。消費者から昼までに注文を受け付け、数時間内に商品を発送する。

これまで大半の配送を担っていたヤマトの配送拠点には午後6~7時ごろに到着し、それから配達員が同9時までに各家庭に届ける。気軽に当日配送を利用する人も多く、夜間配達が増加。配達員の長時間労働の原因となっていた。

ヤマトが6日発表した16年度の宅配便取扱数は前年度比8%増の約18億7000万個となり2年連続で過去最高を更新した。このうち1~2割をアマゾンの荷物が占めるとされる。

ヤマトがアマゾンから受け取る運賃には大口割引を適用しており、採算が悪い。宅配便の平均単価は15年度に578円だったが、アマゾンはこの半分程度ともいわれる。ヤマトは当日配送の縮小だけでなく、運賃の引き上げも要求している。値上げに応じなければ取引停止も辞さない構えで、アマゾンは日本市場の戦略転換を迫られる可能性もある。』


ここ2~3年の間に、日本国内の労働力不足が一気に顕在化してきました。何度か本ブログ・コラムで述べていますように、日本では15歳から64歳までの生産年齢人口が急激に減少している実態があります。

内閣府が発表しました「平成28年版高齢社会白書」から見ますと、国内人口の統計結果は、概略以下の通りです。
・総人口128,057(千人):2010年実績値
・総人口127,110(千人):2015年実績値
・生産年齢人口81,032(千人):2010年実績値
・生産年齢人口77,081(千人):2015年実績値

つまり、生産年齢人口は、2010年から2015年の間に、3,950(千人)減少したことになります。さらに、この生産年齢人口は、2020年には73,408(千人)、2030年に67,729(千人)に減少する予測が出されています。

2015年から2020年の5年間で、3,673(千人)減少し、その10年後には5,679(千人)減少することになります。

私は、この生産年齢人口の急激な減少が、今後の国内経済や社会インフラなどへの大きな負の遺産になることに大きな危機感をもっています。

私がベンチャーや中小企業の新規事業機会立上支援を行うのに際して、並行して欧米アセアンなどの海外販路開拓を行う理由は、国内生産年齢人口減少からくる縮小しつつある国内市場依存を減らすことにあります。

さて、上記国内生産年齢人口減少は、労働力不足にも直結します。

今まで、国内でそれほど労働力不足が顕在化してこなかったのは、長期間続いた不況下で企業が確保する労働者の数を抑えていたことによります。

2~3年前から、国内景気回復が徐々に認識され始め、企業が労働者確保に動いたことで、労働力不足が顕在化しました。

特に、多くの労働者は、体力的にキツイ、負荷の大きい、あるいは汚れる現場などでの仕事を敬遠します。

このような状況下で、建設作業員、飲食店従業員、店舗従業員、倉庫業務員、トラック運転手などの、労働集約型作業を行う人たちの不足が深刻化しています。

私は、3月7日に、日経記事;『宅配クライシス宅配便、止まらぬ膨張 昨年6.4%増 過去最高の38億個』に関する考察 のタイトルでブログ・コラムを書きました。

本日の記事もその延長線上にあります。

この労働力不足は、いったん減少状況が始まると、多くの外国人労働者を受け入れる措置を取らない限り、解決できません。

今の日本の政治や社会状況から見ると、多くの外国人労働者受け入れは、非現実的なことになります。

現時点での解決策は、理想的なものはありませんが、不足分の衝撃をやわらげる施策を取って、それでも吸収できない分は、痛みを分かち合うやり方になります。

本日の記事にあります、ヤマト運輸が大手インターネット通販事業者であるアマゾンに対して、当日配送サービスからの撤退を提案したことが一例です。

これは、現行のサービスのやり方を見直して、労働者の負荷を軽減して、労働時間短縮を狙うやり方になります。

飲食店でも、24時間営業や深夜営業を止める店舗が増えているのも同じ理由によります。

顧客側も意識改革が必要になります。たとえば、インターネット通販で買い物をしても、即日配送を求めない、配達予定日時には家にいて受け取るようにするなどです。

もう一つのやり方は、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)などを駆使した自動化を可能な限り進めて、労働作業の軽減につなげる施策です。

労働力不足という必要性を母にして、創意工夫を行って省力化を徹底的に行うことが求められます。

労働力不足は、上記のような労働集約型作業だけでなく、いわゆるホワイトカラーと言われる事務作業にも大きな影響を与えます。

事務作業を高度に効率化して、自動的・機械的に行える作業・業務は、人の手を煩わせないようにする創意・工夫が必要です。

日本のオフィスワークの生産性は、米欧などに比べて、相対的に低いと指摘されています。

機械化・自動化できる部分を拡大させると、今話題になっている働き方改革に対しても大きな効果を発揮します。

上記物流分野だけでなく、多くのビジネス現場で既存のやり方にとらわれずに見直しを行って、紙による事務作業をデジタル化するなどして、機械化・自動化できる範囲を最大化することで解決、あるいは負荷軽減を実現できます。

また、その機械化・自動化するためには、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)などを駆使した各種ツールが必要になります。

ここに、多くのベンチャーや中小企業にとって、大きな新規事業機会が生まれますし、すでに多くの企業が提供しつつあります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


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日経記事;『ビットコイン対応26万店 リクルート系やビックカメラ導入 投資対象から決済へ』に関する考察 [インターネット・IT]

                                             2017年4月5日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

4月5日付の日経新聞に、『ビットコイン対応26万店 リクルート系やビックカメラ導入 投資対象から決済へ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『仮想通貨ビットコインを新たな決済手段として店舗に導入する動きが広がり始めた。ビックカメラは週内に都内2店舗でビットコインによる決済を開始。

リクルート系も今夏をめどに26万店で利用できるようにする。投資が中心だったビットコインの利用が店舗での決済手段に広がる。訪日外国人を狙った動きだが、日本の消費者への普及につながる可能性もある。

ビックカメラはビットコイン取引所国内最大手のビットフライヤー(東京・港)と組み、7日から旗艦店の有楽町店(東京・千代田)とビックロビックカメラ新宿東口店(東京・新宿)でビットコインによる決済システムを試験導入する。

決済の上限を10万円相当とするが、現金と同率でポイントも還元する。利用動向を見ながら、他の店舗への展開を検討する。

リクルートライフスタイルは取引所のコインチェック(東京・渋谷)と組み、タブレットを使ったPOS(販売時点情報管理)レジアプリ「Airレジ」を使う店舗が希望すればビットコインで支払えるようにする。

タブレットなど店舗の端末と消費者のスマートフォン(スマホ)を使って決済すると、その額がビットコイン口座から引き落とされる。コインチェックが日本円に変換し、店舗に振り込む。

Airレジは小売店や飲食店を中心に全国の26万店が採用している。決済システムだけの導入も可能。中国からの訪日客向けにアリババ集団傘下の電子マネー「支付宝(アリペイ)」も利用でき、ビットコインも使えるようにすることで多様な決済に対応する。

国内でビットコインで支払いができる店舗は現在4500カ所程度にとどまる。現金以外ではSuicaや楽天Edyといった電子マネーの普及が先行している。リクルート加盟店とビックカメラでの導入によって26万店に急拡大し、38万店のSuicaや47万カ所のEdyの規模に近づく。

ビットコインは世界での利用者数が2000万人を超え、月間取引高は12兆円に達するが、利用者の8割以上が北米と欧州に偏っている。価格が変動するため投資目的での売買が大半だったが、外貨に両替することなく自分のビットコイン口座で決済できることから、海外渡航先での利用が拡大している。

国内でも決済に対応する店舗が増えることで、ビットコインの口座を持つ消費者が増える可能性がある。

日本では1日に改正資金決済法が施行された。仮想通貨の取引所に登録制が導入され、安全面での制度整備が進む。7月からは仮想通貨の購入時にかかっていた消費税がなくなり、ビットコイン利用者の負担が減ることも市場拡大の追い風になるとみられる。』

本日の記事は、米欧に次いで日本でもビットコインを決済手段に加える企業が増え始めていることについて書いています。

ビットコインは、日経記事では「インターネット上でやり取りする仮想通貨の代表格で、2009年に登場した。世界に600種類以上あるとされる他の仮想通貨と同じく、円やドルなど法定通貨を発行する中央銀行にあたる管理者がいないのが特徴だ。時価総額は2兆円を超え、仮想通貨全体の7割を占めている。」と書かれています。

ビットコインは、現時点で仮想通貨の代表的なものになります。

2009年から今までの仮想通貨やブロックチェーン、関連業界・企業の動きなどは、「デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語」(著者名;ナサニエル・ポッパー、出版社;日本経済新聞出版社)によくまとめられています。

この企業がビットコインの取扱いを増やした背景には、4月1日付のブログ・コラムで書きましたように、日本政府がビットコインやその裏付けとなるブロックチェーン技術に対して、公的にお墨付きを与える施策を実行し始めたことがあります。

4月1日から改正資金決済法が施行されました。具体的には、以下のことが盛り込まれています。
★金融グループの経営管理における銀行持株会社等が果たすべき機能の明確化、★金融グループ内の共通・重複業務の集約等の容易化、
★金融関連IT 企業への出資の柔軟化、
★プリペイドカード利用についての苦情処理体制の整備、
★仮想通貨への対応(仮想通貨の売買などを業として行う仮想通貨交換業者に対する登録制・規制等の導入)、など

また、ビットコインを含む仮想通貨購入時にかかっていた消費税がなくなり、使用者の経済的負担が軽減されることも後押ししています。

仮想通貨の事業の仕組みとなっているブロックチェーンについては、その潜在的な技術力・潜在力について各分野で確認・検証されつつあります。

現時点では、ブロックチェーンは、分散型台帳技術とも言われており、英語名称Distributed Ledger Technologyから、DLTとも言われています。

ブロックチェーンの技術的信頼性と日本政府の公的認知、仮想通貨のハンドリング費用を安くする施策が、上記しましたように、ビットコインの利用促進につながっていることは確実です。

ビットコインを利用者が使うメリットは、ビットコインの保有金額まで、クレジットカードや決済代行サービスなどを使用せずに使えることです。

また、ビットコインの使用者は、自分のビットコイン保有高までしか使えませんので、クレジットカードで被害にあって巨額の金額が使われるリスクが低くなります。

さらに、ビットコイン自体が保有高までのお財布になりますので、口座に残高がなければ原則として利用できないので、一種のデビッドカードになります。

アセアン地域では、まだクレジットカードや決済代行サービスより、デビットカードがより多く使用されているところがあります。これらの国や地域では、仮想通貨の取引所が設置されれば、一気にビットコインなどの仮想通貨が普及する可能性があります。

中国では、政府による金融規制強化から、一般市民がビットコインの使用を急拡大して問題になり、政府がビットコインの使用を規制するなどまだまだ、仮想通貨に対するリスクが存在します。

しかし、今までのブログ・コラムで書きましたように、日本政府が仮想通貨の使用を公的に認知した影響は大きく、日本市場でもビットコインなどの仮想通貨を日常生活や企業間取引の決済方法に使うケースが増えることは確実です。

日本は、2020年に開催される東京オリンピックに向けて、今後さらに来日観光客や出張者が増えます。

これらの人たちが、買物などの支払に仮想通貨を使える選択肢を増やすことは、店舗事業者などの企業側と使用者側双方にメリットがあります。

企業側は、仮想通貨を使うに際して、POSのような特別な電子端末を揃える必要はありません。

仮想通貨を使用できるアプリケーションソフトをインターネット上のWebサイトからタブレット端末にダウンロードするだけで、仮想通貨を使えるようになります。

企業は、仮想通貨を決済方法に使うと、クレジットカードや決済代行サービスに手数料を払う必要はありません。

もちろん、ビットコイン取引所を使うと、現行通常1%くらいの手数料と、取引所の口座から自分の口座に送金するとき、手数料が取られます。

使用者は、自分のスマホやタブレット端末に仮想通貨を使えるアプリケーションソフトをインストールすれば、日本円で決済して購買金額を店舗のタブレット端末に入力されて表示されたQRコードを自分のスマホなどで読み取れば、自分の仮想通貨保有額からビットコイン取引所を通して、店舗に日本円で支払われます。

また、現時点では、ビットコインのリアル通貨への換金レートは、ビットコイン自体が投資・投機目的で保有されていることもあって、変動幅が大きいのも実態です。

私は、ビットコインなどの仮想通貨の使われ方やブロックチェーン・DLTの技術検証の進行に大きな関心をもっています。

そう遠くない将来、仮想通貨によるインターネット上の決済処理が実用的になれば、BtoCおよびBtoB両タイプの国内外の取引・決済に革命的な変化を起すとみているからです。

仮想通貨が日常の生活や取引に使用されるようになると、ベンチャーや中小企業は、海外取引に伴う、為替レートの変動からくる為替差損のリスク、クレジットカードや決済代行サービスを使用する際の手数料負担、海外口座と自社国内口座間の複雑で高額な仕組み利用の束縛からの解放されると考えています。

インターネットやITの普及・活用は、既存事業基盤を破壊・再構築してきた歴史をもっていますし、まだ続いています。

この動きが国内外の金融基盤に働いて、高コスト体質に変化・再構築の動きがどのように推移していくか、上記視点から注目していきます。

仮想通貨の浸透は、当然の如く、国内ベンチャーや中小企業にも大きな新規事業機会を与えます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『銀行のフィンテック企業設立、三井住友が第1号 生体認証提供』に関する考察 [インターネット・IT]

                                          2017年4月1日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

4月1日付の日経新聞に、『銀行のフィンテック企業設立、三井住友が第1号 生体認証提供』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『三井住友フィナンシャルグループ(FG)はスマートフォン(スマホ)でのインターネット通販などの決済時に指紋や声で本人確認する仕組みを提供する会社をつくる。

金融とIT(情報技術)を融合したフィンテック関連の企業を銀行が設立できるようになる法改正が1日施行され、第1号案件になる見通し。規制緩和でフィンテックの裾野が広がってきた。

銀行は経営の健全性を守る観点から事業会社に5%まで、銀行持ち株会社も15%までしか出資できなかった。1日の改正銀行法の施行でフィンテックにまつわる企業に対しては、金融庁の認可を得れば制限を超えて出資できるようになる。

三井住友は新会社の設立を3日に金融庁に申請する。同庁は認可する方向だ。新会社に三井住友が過半を出資し、生体認証技術を持つアイルランドのDAON(ダオン)社やNTTデータも株主に加わる。社員20人規模で春に立ち上げ、7月にも営業を始める。

新会社は指紋や声で本人確認する生体認証のプラットフォームを開発。ネット通販や旅行予約サイト、生損保、電力ガスなどに採用を呼びかける。個人はスマホで専用アプリを取り込み、スマホ内蔵センサーやマイク、カメラを使って指紋や声、顔などの情報を登録すればネット通販などの際にパスワードを入力する手間なく決済できる。

ネットで販売する事業者は、自前で生体認証システムを作るよりも安く済むという。三井住友は新会社を通じて事業者から手数料を得られるだけでなく、顧客基盤を拡大して他の金融サービスを提供する足がかりにしたい思惑もある。』

フィンテックは、毎日必ず何らかの形でマスコミの記事になっています。本日の記事もその一つになります。

本ブログ・コラムでも、最近、フィンテック関連の記事について書いています。私は、金融事業に特に専門的な知識・知見を持っていませんが、フィンテック化の進行により、ITベンダーに新規事業機会が生まれますのでその視点から関心をもっています。

また、フィンテックの進行は、何度か本ブログ・コラムで述べていますように、既存事業基盤を破壊・再構築を起こしますので、既存金融機関の対応の仕方や金融ビジネスへの新規参入企業のやり方を学んで、支援先企業へのアドバイスに役立てたいと考えています。

本日の記事の中で、「フィンテック関連の企業を銀行が設立できるようになる法改正が1日施行され。。」と書かれています。

これは、2016年5月25日に参議院本会議で可決され、成立しました「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」のことを言っています。ちなみに、衆議院本会議で、4月28日に可決しています。公布は6月3日です。

同法には、以下のことが盛り込まれています。
★金融グループの経営管理における銀行持株会社等が果たすべき機能の明確化、★金融グループ内の共通・重複業務の集約等の容易化、
★金融関連IT 企業への出資の柔軟化、
★プリペイドカード利用についての苦情処理体制の整備、
★仮想通貨への対応(仮想通貨の売買などを業として行う仮想通貨交換業者に対する登録制・規制等の導入)、など

要は、この法律は銀行がフィンテック関連サービス・ビジネスをより柔軟に行えるようにする規制緩和です。

この種の規制緩和は、合理的であり、大いに歓迎します。銀行がより柔軟に事業出来ることと、関連するITベンチャーや中小企業に新規事業機会が生まれることによります。

2016年5月25日付の日経新聞に、「銀行がIT企業へ出資する場合、銀行は5%、銀行持ち株会社は15%までの出資制限があった。ただ金融サービスとITの融合がいっそう深まっていることから、金融庁は個別認可によりIT企業への出資割合の拡大を認める。金融持ち株会社では、ガバナンスの強化を条件にグループ傘下の銀行の共通業務を集約できるようにする。」と書かれています。

この事業環境下、三井住友フィナンシャルグループがスマでのインターネット通販などの決済時に指紋や声で本人確認する仕組みを提供する会社をつくることになりました。この会社には、生体認証技術を持つアイルランドのDAON(ダオン)社やNTTデータも株主に加わるとのことです。

三井住友フィナンシャルグループは、この新会社が事業化する仕組みを、インターネット通販事業者などに販売する計画をもっています。

生体認証は、人体の特徴を機械を使って読み取り本人かどうかを確認する仕組みです。具体的には、顔や声、指紋、指の静脈などの情報を事前に登録し、決済サービスなどの利用時に照合する仕組みになります。

現在、多くの認証の仕組みは、暗証番号やパスワードになっています。このやり方は、偽造される・漏洩する・忘れるなどのリスクや課題があります。のように忘れる心配がなく、偽造されるリスクも小さいのが特徴だ。

顔認証では、NECの装置が世界最高水準のものと評価されています。富士通は、静脈認証装置(マウスなど)で先行しています。

さて、金融機関では、三井住友フィナンシャルグループや三菱東京UFJなどのメガバンク、あるいは地方銀行・信用金庫などの金融機関も、積極的にフィンテックを活用しようとしています。

これら金融機関の根底にあるのは、フィンテックに対応しないと、インターネット・IT・人工知能(AI)などの世界的な大波に飲み込まれてしまうと言う危機感だと考えています。

これは、上記しましたように、インターネット・ITは今まで既存事業基盤を破壊・再構築してきた歴史から十分に起こり得ることによります。

私が昨日(3月31日)に書きましたブログ・コラム;日経記事;『送金効率化へ世界連合 三菱UFJ、米欧豪6行と来年 仮想通貨技術を活用』に関する考察 で述べていますように、フィンテックは、既存の銀行業務の一部を浸食し始めています。

具体例としては、クラウドファンディングサービスがあります。一般的に、銀行などの金融機関は、ベンチャーや中小企業に対する融資に一定規模の条件を付けます。あるいは、一切融資しないこともあります。

クラウドファンディングサービスは、既存金融機関に依存しない、新規資金の獲得方法です。

新規事業立上に資金が必要なベンチャーや中小企業は、優れた技術・ノウハウをもとに、分かりやすいビジネスモデルをWebサイト上で説明して、出資者の共感・支持が得られれば、必要な資金を調達できます。

金融機関がフィンテックの進行が進む事業環境下で考える必要のあることは、自社のビジネスを高度化して拡大するために、インターネット・IT・人工知能(AI)などの最新技術・ノウハウをどう活用するかにあります。

ブロックチェーンは、個人や企業間の国を超えた送金の仕組みを大きく変更させます。

政府は、上記銀行法改正で、仮想通貨への対応を法整備しました。公的に認証された仮想通貨の売買などを業として行う仮想通貨交換業者が多く出現すれば、既存金融機関を通さずにブロックチェーン活用により、送金できることになります。

この話しは、近未来のことではなく、今起こりつつあります。多くの個人や企業にとって、仮想通貨のレートが安定すれば、ブロックチェーンを使う仕組みを利用する機会が増えます。

私は、上記しましたように、金融ビジネスに対して専門的知識・知見をもっていません。

インターネット・ITがもたらす大きな破壊力と再生能力をみてきた経験から、既存金融機関は、フィンテックに真摯に対応しないと、事業基盤の足元を大きく崩されるリスクがあることは確実です。

政府の金融機関に対する規制緩和は、金融機関がフィンテックをフル活用して、より低コストで高効率なサービスを個人や企業への提供を加速させる効果があるとみます。

メガバンクや地方銀行・信用金庫などが、フィンテックへの対応を単なる情報収集や試験的な動きで終わらせないで、本格的に新規サービスメニューを開発・実用化することを期待します。

そのためには、金融機関はITベンダーや製造事業者などとオープンイノベーションの仕組みを活用して、事業化するやり方の積極的採用が必要です。

金融機関の今後のフィンテックへの対応と、周辺にいるITベンダなどの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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