So-net無料ブログ作成
アライアンスから期待する効果 ブログトップ
前の10件 | -

日経記事;『中外時評 もの作り変えた「オープン」』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                                    2018年2月10日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

しょうしょう古い記事になりますが、2月1日付の日経新聞に、『中外時評 もの作り変えた「オープン」』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『ソフトの設計図にあたるソースコードを広く公開し、誰でも改良して自由に使えるようにする――。こうしたオープンソースと呼ばれる技術基盤の歴史を振り返ると、10年前の2008年が2つの意味で節目の年だったといえる。

「スマートフォン(スマホ)が重要になると分かっていたが、誰もが成功を確信していたわけではなかった」。08年にグーグルに入社し、現在はスマホ向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」部門で製品管理担当の副社長を務めるサミール・サマット氏は振り返る。

オープンソースであるアンドロイドを利用した最初のスマホは、サマット氏の入社直後、店頭に並んだ。それから10年。1300社が2万4000機種のアンドロイドを搭載した製品を発売し、月間利用者は20億人を超えている。世界のモバイル機器を通じたネット利用の契約数は10倍に増えた。

08年2月にはソフト開発者がコードを公開・共有できるサービス「ギットハブ」の運営会社も誕生している。ギットハブは10年で2700万人を上回る開発者が使うサービスへと成長し、オープンソースが普及する礎になった。

「端的に言うと、当社は中国のグーグルだ」。1月上旬、米家電見本市「CES」の会場で中国のIT(情報技術)大手、百度(バイドゥ)の陸奇・最高執行責任者(COO)が熱弁を振るった。

百度の事業の柱はネット検索サービスで、確かに陸COOの説明は的を射ている。だが自社をグーグルになぞらえる理由はこれだけではない。

マイクロソフトなどの米IT企業で経験を積んだ陸COOは現在、人工知能(AI)の開発に力を入れている。応用先として重点分野に据える自動運転車では、アンドロイドと同様に多くのソフト開発者や協力企業を巻き込む手法を活用する。

17年に始めた「アポロ」と呼ぶプロジェクトの責任者にグーグルのアンドロイド部門の出身者を据え、コードはギットハブで公開する。協力企業は米フォード・モーターや独部品大手のボッシュなど90社に達し、年内に中国企業がこの技術でバスを量産する。

品質や安全が重要な自動車にオープンソースが合うのか。懐疑論もあるが、ITと自動車の双方に詳しい名古屋大学の野辺継男客員准教授は「自動運転を支える機械学習は与えるデータが多いほど性能が高まる。オープンソースを活用して開発速度を上げる手法は有効だ」という。

IT機器に加えて自動車など幅広い製品やサービスがソフトへの依存を深め、オープンソースの考え方を取り入れることは避けられなくなりつつある。問われるのはこの技術基盤とどう向き合うかだ。

まず大事なのは、オープンソースを前提とした事業戦略を立てることだ。スマホで一敗地にまみれたカナダのブラックベリーは今、自動運転車向けのソフトに力を入れている。スマホは自社で開発から生産・販売までを完結させる事業形態だったが、自動運転では百度など幅広い企業と組んでいるのが興味深い。

他社と同じ技術基盤を活用する場合にどう違いを出すかも焦点だ。「OS以外でどう差異化するかという課題を突きつけられた10年だった」。ソニーの平井一夫社長はアンドロイドの登場で競争環境が大きく変わった通信機器事業について振り返る。今後、多くの企業が同じ課題に向き合うことになるはずだ。

稼ぎ方も大切になる。グーグルはアンドロイドを無償で提供する一方、パソコンに代わる広告を掲載する媒体へとスマホを育てた。注目を浴びる米中のライドシェア(相乗り)サービス企業も、アンドロイドやスマホの普及を収益に結びつけた好例といえる。

10年前、日本の携帯電話業界ではパナソニックやNEC、富士通などが幅を利かせていた。だが顔ぶれは大きく変わり、関連するソフトやサービスでも海外勢の攻勢が目立つ。オープンな技術基盤は世界中のソフト開発者や協力企業を巻き込めば急成長し、対応できない企業は容赦なくふるい落とす。これも過去10年から学ぶべき教訓だ。』

本日の記事に書かれているように、米国大手ITベンダーであるグーグル、アップル、アマゾン・ドット・コムなどが、この10年くらいの間に進めてきた事業展開は、強力なインターネット・IT・ソフトウェアの開発・実用化の能力により、既存事業基盤を破壊・再構築してきた歴史になります。

これらの企業が行ってきたことは、Webサイト検索エンジン、スマートフォン、インターネット通販などの強力な各種プラットフォームを構築して、その上で継続的に広告宣伝やインターネット通販などのビジネスから、安定的、かつ、継続的に収益を確保・拡大するやり方です。

このため、これらの米大手ITベンダーは、マイクロソフト、フェースブックを加えて、アップル、グーグル(アルファベット)、マイクロソフト、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムの米大手ITベンダー5社は、プラットフォーマーと言われています。

これらの米大手ITベンダーのの収益の源泉は「デジタル時代の石油」と呼ばれるデータです。

個人や企業にこのデータを無料もしくは、低価格で提供することにより、利便性が高まるため、多くの人が活用することで、さらにデータを蓄積できるようになります。

結果として、各ITベンダーのプラットフォームが強化され、拡大します。この強化・拡大されたプラットフォームが、大きな収益源になります。

これらの大手ITベンダーの中で、特に、グーグルはオープンな形でビジネス展開を行って、自社の検索エンジンが、パソコン、スマートフォン、タブレット端末などのすべてのWebサイトに搭載され、活用できるようにしてもらう仕組み作りを行いました。

グーグルは、スマートフォン、タブレット端末などの情報端末機器に搭載されるOSであるアンドロイドを開発・実用化して、無償で提供しています。

アンドロイドは、無償で提供されているLinux(リナックス)上に構築されています。
このリナックスは、スーパーコンピュータ、サーバー、メインフレームで使用されるOSとして、最大のシャアをもっています。

また、リナックスは、携帯電話、ネットワークルータ、テレビ、ハードディスクレコーダ、カーナビゲーションシステムといった組み込みシステムでも、数多く使用されています。

以下、リナックスに関するウイキペディアからの抜粋記事です。
「Linuxの開発は、フリーかつオープンソースなソフトウェアの共同開発として最も傑出した例のひとつである[11]。Linuxカーネルのソースコードは無償で入手でき、GNU一般公衆利用許諾書のもとにおいて、非営利・営利に関わらず誰でも自由に使用・修正・頒布できる。Linuxは、世界中の開発者の知識を取り入れるという方法によって、あらゆる方面に利用できる幅広い機能と柔軟性を獲得し、数多くのユーザの協力によって問題を修正していくことで高い信頼性を獲得した。」

グーグルは、このやり方をアンドロイドに適用して、リナックスと同じように、オープンな形のOSにして公開しています。

アンドロイドを使用するスマートフォンは、アップルのiPhoneを大きく引き伸ばして、数多く存在しています。

また、最近急速に開発・実用化が進んでいる自動運転車でも、このアンドロイドがOSとして、採用され始めています。

グーグルは、このオープンな形でのビジネス展開を強化しており、WebブラウザであるChrome、eメールソフトであるG-mail、グーグルカレンダーなどのソフトウェアも無償で提供しています。

このChromeは、Net Applicationsの調査で2016年4月にパソコンで使用されるWebブラウザとして、世界シェアを41.66%として、マイクロソフトのIEやEdgeのシャアを上回る状況になっています。

グーグルが提供するこれらのオープンな形での無償サービスを、数多くの個人や企業が使うことで、プラットフォーム能力が向上するとともに、数多くのデータも蓄積できます。

この強力なプラットフォームやデータは、グーグルの宣伝広告機能を活用する企業にとって、大きな魅力となります。

これは、宣伝広告を行う企業が、より効果的に自社商品の情報を伝えることに大きな重きを置いていることによります。

グーグルが自動運転車の開発・実用化を進めていますのは、動く電子端末機器として自動車をとらえており、より多くの出口端末を増やすことを実現するためです。

今後、日本の国内企業は、オープンな形での事業展開を意識して行う必要があります。

たとえば、AIベンチャーのPFN(Preferred Networks)は、深層学習フレームワークChainerを無償公開してオープンにし、基本的に誰でも使えるようにしました。

多くの国内外の企業が、PFNの動きに協調して、高速化やアプリケーションソフトの開発・実用化を行っており、GitHub(ギットハブ)で数多く公開されています。

このGitHub(ギットハブ)も無償で使用されるサービスがあり、本日の記事にありますように、GitHubは10年で2700万人を上回るITエンジニアに活用されています。

PFNのChainerが市場にプラットフォームとして定着すると、PFNは、グーグルと同じように、このプラットフォーム上で動くアプリケーションソフトの販売が可能になります。

本日の記事にありますオープンは、プラットフォームを無償で提供するとともに、このプラットフォームを活用するビジネスも、他社との連携・協業(アライアンス)を組むやり方になる「オープンイノベーション」を効果的に行うことが重要になります。

このオープンイノベーションを効果的に行うやり方について、今後も記事として取り上げていきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『(社説)ベンチャーと連携し経営革新を急ごう』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                                           2018年1月21日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

3日前の1月18日に日経新聞に、『(社説)ベンチャーと連携し経営革新を急ごう』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。


『大手企業が技術革新や事業モデルの転換に向けてベンチャー企業と連携する動きが目立ってきた。人工知能(AI)の発達、シェア経済の普及といった事業環境の変化が急速に進み、必要な技術や人材の幅が広がっているためだ。

こうした動きは起業が盛んな米国で先行してきたが、ここにきて日本でも関心を示す企業が増えている。大手とベンチャーの連携を一段と加速することで、産業の競争力を高めていきたい。

今月12日まで開いた米家電見本市「CES」の出展企業は3900社を超え、5年前に比べて2割近く増えた。大手とベンチャーの「顔合わせ」の場としての色彩が強まり、ベンチャーの参加が活発になっている。

日本でも大手企業がベンチャーとの関係を強めつつある。M&A(合併・買収)仲介のレコフによると、大手が設けたファンドによる国内外のベンチャーへの出資は2017年に681億円となり、過去最高を更新した。

ベンチャーはリスクの高いテーマに取り組めるほか、スピード感をもって事業を進められる利点がある。米国ではIT(情報技術)に加えて医薬、金融といった分野でもベンチャーと組む動きが一般的になっている。日本企業も出資や事業提携を増やすべきだ。

連携を成功させるには課題がある。ひとつは、ベンチャーと組む目的を明確にすることだ。まず自社の強みと弱みを冷静に見きわめ、弱点を補う形でベンチャーと連携するのが望ましい。流行だからといって組むようなことがあれば、成果をあげるのは難しい。

米ゼネラル・モーターズ(GM)は先週、ハンドルのない自動運転車を19年に実用化すると発表した。買収したベンチャーの自動運転技術と自らの生産能力などを組み合わせた例で、参考になる。

ベンチャーと連携するため大手が社内の体制を整えることも重要だ。ベンチャーの経営者から「大手企業は担当者がころころ変わる」といった不満の声を聞くことは少なくない。責任者を明確にし、腰を据えて取り組むべきだ。

ベンチャーが十分に力を発揮できる環境を整えることも欠かせない。下請け企業との取引が長い日本の大手は、規模が小さく歴史の浅い企業を下に見る傾向がある。対等の関係を築いて双方が活発に知恵を出し合うことは、連携を成功させる条件となる。』

今年のCES2018は、CES2017からさらに進化を遂げて、AI、IoT対応、自動運転車関連の出展や話題が中心になり、かっての家電商品展示会の面影は全くなくなりました。

出展企業だけでなく、出席者からも、AI・IoT対応した自動運転車の開発・実用化がさらに前倒しで進む状況になっているのは、確実です。

当目の間、EVやHVが自動運転機能搭載車になる傾向が強まっています。特に、EVは、自動車業界への新規参入企業にとって、参入障壁が低いので、自動運転機能付EVが当面の主役になるとみています。

自動運転機能付EVは、言わば、AI・IoT対応を搭載した動く電子端末機器となります。

自動運転機能付EVは、既存の自動車メーカーだけでなく、ベンチャーや中小を含む多くの新規参入企業が、当該商品の開発・実用化を可能にします。

その開発・実用化のスタイルは、徹底したオープンイノベーションのやり方になります。

多くの新規参入企業は、自前の自動車工場をもたないファブレス企業として、自動運転機能付EVの開発・実用化を進めるとみています。

自動車本体(車体)は、自動車の専用製造事業者に製造委託して作ります。このビジネスモデルを徹底して行い、iPhoneなどの大型ヒット商品を実現したのが米大手ITベンダーであるアップルです。

同じく、米大手ITベンダーであるグーグルは、アップルと同じビジネスモデルで、自動運転機能付EVの開発・実用化を積極的に進めています。

グーグルは、アップルと同じように、自社の強みを自動運転を可能にするAI・IoT対応の開発・実用化を徹底的に行うことで、他社との差別化・差異化を可能にするべく動いています。

グーグルは、米国内の公道で、自動運転機能付EVの試作車を長期間走行させて、数多くのデータや情報を収集しています。

この収集したデータや情報を、自社のAIに読み込ませて、自動運転機能付EVの頭脳であるAIの能力向上を毎日行っています。

グーグルは、Google DeepMindによって開発したアルファ碁で、2017年に碁の世界チャンピオンに完全勝利しました。

このアルファ碁のノウハウは、グーグルの検索エンジンや翻訳エンジンなどに実装されて使われているとされています。

グーグル、イギリスの人工知能企業であるDeepMind社を2014年に買収して、Google DeepMindと社名変更しました。

天才プログラマーとして知られていますDeepMind社のトップは、グーグルの買収後も、同じポジションで、AIの開発・実用化を進めています。

グーグルのような大手ITベンダーは、オープンイノベーションを積極的に進めており、自社のビジネス展開に必要な技術、ソフトウェアなどは、買収や連携・協業(アライアンス)を行うことで、短期間にその能力向上を実現しています。

アップルやアマゾンなどの他の米大手ITベンダーも、グーグルと同じように、自社のビジネス展開に必要な技術、ソフトウェアなどは、買収や連携・協業(アライアンス)を行うオープンイノベーションを加速化させています。

グーグルだけでなく、アップルやアマゾンなどのITベンダーも、自動運転機能付EVの開発・実用化を本格化させる可能性があります。

AIの開発・実用化については、秘密主義を徹底してきたアップルでさえ、競合他社との競争や当該業界の急激な変化・進化に対応するため、一部ではありますが、他社とのオープンイノベーションのやり方を取り入れ始めました。

自動運転機能付EVの開発・実用化だけでなく、インターネット、IT、AI、IoT対応のすべてについて、どんな大手企業でも自前だけで行う垂直統合方式の開発・実用化のやり方では、変化・進化が急速に進む競合相手や業界の動きに対応できないのは、明白です。

しかも、インターネットやITは、既存事業基盤を破壊・再構築してきています。現在、その最も大きな影響が出てているのが、自動車業界です。

トヨタ自動車は、ここ2~3年で、自動運転車の開発・実用化を徹底して行うため、自前の大型IT・AI・IoT対応の大型研究拠点を米シリコンバレーに作っただけでなく、日本のA有力なAIベンチャーであるPFNなどとの、連携・協業(アライアンス)を積極的に進めています。

トヨタが、自動運転車の開発・実用化実現するとみられている2020年以降で、世界市場で勝ち組になるには、このオープンイノベーションを巧みに行う必要があります。

他の国内企業にとっても、インターネットやIT、AI・IoT対応の進化が急速に発展・拡大する中で、勝ち組になるためには、買収や連携・協業(アライアンス)を行うオープンイノベーションをを積極的に行う必要があります。

オープンイノベーションを効果的に行うためには、自社の強みとなる技術やノウハウなどを持っていることが前提となります。

オープンイノベーションを効果的に行うためには、どんな大手企業も、連携・協業(アライアンス)の相手企業が多くの場合、ベンチャーや中小企業となることが多いので、イコールパートナーシップによる「Win/Win」の関係を維持・構築することが、必要不可欠になります。

欧米企業が、オープンイノベーションを行うときに注目するのは、相手企業の技術力やノウハウなどと、「Win/Win」の関係を維持・構築できる能力をもっているかどうかの確認が中心になります。

これに比べて、国内企業の場合、相手企業の規模などもオープンイノベーションの相手先選定基準に入ることがあります。

私の支援先の中には、中堅・大手と連携・協業(アライアンス)を組んでいる企業が多くあります。

この支援先には、連携・協業(アライアンス)を提案してきた中堅・大手が、支援先の規模に関心をもっていて躊躇する企業は、相手先に選ばないようにアドバイスしています。

この視点から、トヨタやファナックなどの国内大手が、上記PNFと「Win/Win」の関係をもって、オープンイノベーションを実行していることに注目しています。

私は、ときどき国内中堅・大手のエンジニアに対して、オープンイノベーションのやり方に関するワークショップ形式の研修を行っています。

このとき、徹底してアドバイスしていますのは、相手先の企業規模をみるのではなく、相手先がもっている技術、ノウハウなどの専門的能力と、「Win/Win」の関係を維持・構築できるコミュニケーションなどの能力を判断することが、オープンイノベーションを効果的に行うためのポイントの一つなることです。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『トヨタ走ればデータ湧くつながる車へ全方位提携 NextCARに挑む CASEの衝撃』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                                         2017年12月17日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

12月16日付の日経新聞に、『トヨタ走ればデータ湧くつながる車へ全方位提携 NextCARに挑む CASEの衝撃』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。今回は、引用記事がしょうしょう長くなります。

『自動車産業が未曽有の大転換時代に突入した。「C=コネクテッド(つながる)」「A=オートノマス(自動運転)」「S=シェアリング」「E=エレクトリック(電動化)」という4つの変革は、車の使われ方や造り方を大きく変え、完成車や部品メーカーに事業モデルの変革を迫る。その一方で産業ピラミッドの外にいた企業には新たな市場が開かれる。次世代車がもたらす波紋と未来を探る。

トヨタ自動車が東京都内を昼夜動き続ける、500台の移動カメラの運用を始めた。

都内を走るタクシーの様子が地図上にリアルタイムで表示される。「今まさに走っているタクシーからのデータです」。10月、東京都江東区で開かれた新型タクシー「ジャパンタクシー」のお披露目会でコネクテッド部門を統括する友山茂樹専務役員は大型スクリーンに映し出された地図を前に力を込めた。

トヨタはタクシーの業界団体と組み、都内500台に通信型のドライブレコーダーを載せた。地図上の無数の点は、タクシーが今走っている場所。それぞれの車両の速度、エンジン回転数などのデータも取得する。それだけではない。車両からは前方の画像も集まる。

これで刻々と変わる都内の道路状況を把握できる。事故に合った車の存在、駐車場の空き状況なども画像から確認できるようになる。2月からの実証実験で取得したデータ量は既に1ペタ(ペタは1千兆)バイトを超えた。

トヨタはまず2018年春から画像を人工知能(AI)で解析し、車線別の渋滞状況を試験提供する。さらにタクシー向けの新たな配車アプリサービスも開発する方針だ。タクシーに乗りたい人がどこにいるかを予測し効率的に配車する。
「未来の武器に」

トヨタのビッグデータ収集の先兵になるタクシー。その新型車には豊田章男社長も「トヨタ自動車の未来の武器になる」と期待する。
多くの産業で指摘される収益のスマイルカーブ。設計や素材など産業の上流、サービスの提供といった下流が高収益な一方、組み立てなど中流部分で収益が上げにくくなるという例えだ。

完成車メーカーはこれまで産業のカーブの端にとどまり、新車販売が事業の中核だった。だが電動化や自動運転、シェアサービスなどが広がるこの先もそうだろうか。デロイトトーマツコンサルティングの清水雄介マネジャーは、バッテリーのコストの高さなどの背景もあり「電動化による収益のマイナス影響は無視できない」と分析する。

PwCストラテジー&によると、15年に自動車産業で生み出された利益の41%は自動車販売によるもの。だが30年にこの比率は29%まで低下し、デジタルサービスなど新分野の合計がこれを上回る。自動車メーカーの既存事業からの利益は産業全体の5割を切る。

だからこそトヨタはクルマから集まるビッグデータに目を向け、そのデータを集めるためにコネクテッドへの対応を急ぐ。一般のクルマでも日米で20年までに車載通信機「DCM」をほぼ全ての車種に標準搭載する。

500社超が応募
「モビリティーサービスで(外部企業に事業基盤を提供する)プラットフォーマーになる」(友山専務役員)という青写真は、その地位が得られなければスマイルカーブの中ほどに追いやられるという危機感の裏返しだ。自前主義にはこだわらず、全方位の提携でプラットフォームの地位を得ようとしている。

国内で乗用車1800万台超の保有台数があるトヨタ車は、データの宝庫に化けうる。その魅力は提携相手をひき付ける。17年に実施したオープンイノベーションの相手を探すプロジェクト「トヨタネクスト」には、実に500社超が応募。最終的に選ばれたのは5社。結果的に100倍という狭き門になった。

データの活用策の一つはマーケティングだ。選ばれた5社の一つ、ナイトレイ(東京・渋谷)は訪日外国人のSNSでの投稿などと地図情報をかけ合わせ、人気のルートやエリアを探り出して企業などに提供するビジネスを手掛ける。石川豊社長は「クルマのデータを生かせば地域活性化などで新たな可能性が広がる」と語る。

インターネット経由で家族や友人に電子ギフト券を贈るサービスを提供するギフティ(東京・品川)も提携先の1つ。「クルマで体験できる生活を変えたい」と話す太田睦が夢見るのは、ギフティが手掛ける電子ギフトや地域で使える電子通貨サービスとカーナビなどとの連携だ。ドライバーが車で訪れる場所の周辺の飲食店や小売店、観光地などから様々な電子チケットや通貨が送られる仕組みが想定される。

もともとトヨタを含めた日本の自動車メーカーは、コネクテッドにいち早く取り組んできた。ホンダが1997年に先陣を切って実用化した「インターナビ」以後、各社は相次いで自社の車両から集まる情報を反映した渋滞情報やルート検索サービスを提供。「自社の車の利便性と移動の喜びを高める手段」(ホンダの鳥海真樹日本本部営業企画部主任)との位置づけだった。

ただ各社とも「つながる」を入り口にして稼ぐ方向には動かなかった。データの発生源のハードウエアを手掛けても、ビジネスで先んじることができるかは別問題だ。

トヨタにとってアルファベットの「C」は特別な一文字。かつてCから始まる「カローラ」「クラウン」「セルシオ」などが時代を彩ってきた。コネクテッドがトヨタを変える新たな「C」になるか。』

トヨタ自動車は、最近、矢継ぎ早に他社との提携・協業(アライアンス)を打ち出しています。

たとえば、トヨタは12月13日に、EVに搭載する蓄電池の共同開発をパナソニックと行うことを発表しました。

トヨタは、従来から次世代環境対応車として、燃料電池車の開発・実用化を進めてきました。しかし、欧州自動車メーカーや中国政府が、次世代環境車として、EVの開発・実用化を進めることを決めた結果、トヨタの事業環境は激変しました。

そこで、トヨタは燃料電池車に加えて、EVの開発・実用化を並行して進める必要が生じました。

加えて、次世代自動車は、自動運転機能搭載が必然になっています。自動運転機能付自動車は、人工知能(AI)およびIoT対応が必要です。言わば、自動運転車は、動く電子端末機器になります。

世界最大の自動車メーカーであるトヨタにとっても、これらの新規開発案件を1社単独で行うことは、不可能です。また、今まで必要がなかったインターネット・IT・AI対応が必要になります。

このため、インターネット・IT・AI対応については、巨額費用を投じて米国のシリコンバレーに大型の研究所を設置して運用しています。

また、国内の有力なAIベンチャー企業である、プリファード・ネットワークス(PFN)に出資して、提携・協業(アライアンス)を行っています。

自動運転車の面で、トヨタの最大の競合相手は、グーグルになるとみています。このグーグルは、自ら自動車メーカーになる意図はないと考えます。

グーグルが目指すのは、EV対応の自動運転車を自動車メーカーと提携・協業(アライアンス)で、開発・実用化して、自らの検索エンジンなどを搭載できる動く電子端末機器を稼働させることにあります。

グーグルのビジネスモデルは、根本的にトヨタと異なります。グーグルは、米大手ITベンダーであるアップル、アマゾン、フェースブックなどと同じ、インターネットのプラットフォーマーであり、自動運転機能付EVから儲けようとしていません。

これに対して、トヨタなどの自動車メーカーは、基本的には自動車本体から儲けることがビジネスモデルになります。

本日の記事は、トヨタが自動運転車をプラットフォームにして、他社と提携・協業(アライアンス)を組んで事業収益を確保する動きをかけ始めたことを示しています。

トヨタの生産・販売台数は、世界最大ですので、トヨタのすべての自動車が自動運転車になると、非常に多くのコネクテッドカー(通信を介してインターネットに接続する自動車)が世界市場で走り回りますので、トヨタ自身がプラットフォーマーになることを意味しています。

トヨタは、東京都内を昼夜動き続ける、500台の移動カメラの運用を始めたとのこと。この運用から、非常に多くのデータが得られます。

このトヨタの動きに注目して、多くのITベンダーから提携・協業(アライアンス)の提案がだされ、ナイトレイやカウリス、ギフティなどが採用されました。

トヨタの自動車から生み出される大量のデータを活用して、すべての参加企業が収益確保を実現するビジネスモデルの構築を目指すことになります。

過去の国内企業で、このような言わばインターネット上のプラットフォームを活用して、収益確保を図る動きを行う企業は、存在しません。

トヨタは、2020年ころに向けて、壮大な実証実験を行うとしています。トヨタが今のスタンスを維持して、オープンイノベーションのやり方で徹底的な提携・協業(アライアンス)を進めて、すべての参加企業が「Win/Win」になることができれば、十分にグーグルに対抗できます。

トヨタの強みは、同時に多くの自動車にIoT対応機能を搭載して、非常に多くのデータを獲得できることにあります。

グーグルは、数年前から公道などで自動運転車を走らせて、多くのデータ蓄積を行っています。

トヨタの今回の動きは、グーグルが蓄積しているデータを短期間に凌ぐ可能性を示しています。

トヨタの今後の動きが、グーグル、アップル、アマゾンなどの米大手ITベンダーとの競争に打ち勝っていけるか注目しています。もちろん、トヨタがこの厳しい競争に打ち勝つことを大いに期待しています。

中小企業やベンチャー企業にとって、トヨタの大規模なオープンイノベーションの動き方は、大いに参考になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事:『企業価値、22社が100億円超 「スタートアップ」100社調査、AI・ネット関連上位』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                                  2017年11月20日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

11月20日付の日経新聞に、『企業価値、22社が100億円超 「スタートアップ」100社調査、AI・ネット関連上位』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『未上場で成長を続けるスタートアップ企業の存在感が増している。日本経済新聞社が実施した「NEXTユニコーン調査」によると国内22社が企業価値(推計)で100億円を超えた。人工知能(AI)やネット関連が上位にきた。

独自技術に着目する大手企業も有力スタートアップ企業の取り込みに動く。新興企業の台頭は産業構造の変化に対応し、日本経済を活性化する役割を果たしている。

調査は日本ベンチャーキャピタル協会の協力を得て実施した。創業おおむね20年以内で特徴的な技術や事業モデルを持つ108社から回答を得た。各社やベンチャーキャピタルへの取材を基に企業価値を推計した。

企業価値10億ドル(約1120億円)以上の未上場企業が「ユニコーン」とされ、その予備軍の有力スタートアップを含めて「NEXTユニコーン」とした。

企業価値首位のプリファード・ネットワークス(東京・千代田)はAIの一種である深層学習で制御技術を開発する。西川徹社長は「深層学習を導入することで製造業に変革の波を起こしたい」と期待を寄せる。8月にはトヨタ自動車が約105億円を出資した。両社は認証や車の情報を解析する技術で提携する。

2位のメルカリ(東京・港)はスマートフォン(スマホ)で操作しやすいフリマアプリの開発で急成長。フェイスブックの元副社長を迎え入れ海外事業を強化している。

NEXTユニコーンの上位企業にはAIを積極活用する企業が目立つ。5位のフリー(東京・品川)はクラウド会計処理をAIで効率化する。

クラウド型名刺管理のSansan(東京・渋谷)は積極的なシステム投資や広告宣伝で顧客層の拡大に乗り出した。Sansanは投資が先行するが、売上高の伸びを評価し、11月に入り米ゴールドマン・サックスが出資を決めた。

当面の利益よりも長期の成長を重視する米ネットビジネス流の事業モデルが評価され、投資資金を引き寄せている。

調査会社ジャパンベンチャーリサーチ(東京・渋谷)が未上場のスタートアップ約千社を対象に集計した2016年の資金調達額は前年比2割増の約2100億円と過去最高を記録した。

スタートアップの出口戦略も多様化し始めている。

今回の調査では対象企業の83%が上場を考えていると答えた。新卒採用や大手企業から優秀な人材をスカウトしやすくなるためだが、約2割のスタートアップがM&A(合併・買収)で大企業の傘下に入る道も考えると回答した。

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」関連サービスのソラコム(東京・世田谷)はKDDIに買収される道を選んだ。「次世代規格への参加やグローバル展開には大手との関係を深めることは不可欠」と玉川憲社長はその狙いを語る。

米国ではグーグルやテスラなどの新興企業が登場。ベンチャーキャピタルや個人投資家(エンジェル)がマネーの面から成長を支える循環が確立しており、ユニコーン企業が続々生まれる土壌となっている。

日本はスタートアップに投資する資金の規模が米国の2~3%。起業への理解が広がらず、大企業から流入する人材も少なくユニコーンが生まれにくいとされてきた。

だが、産業構造の大転換期を迎え、トヨタのような大企業も独創的な次世代技術を求めてスタートアップとの協業や出資に乗り出している。日本でもスタートアップを軸とした産業転換が進む兆しが出ている。』

本日の記事にありますユニコーンとは、日経新聞に書いてありますように、『企業価値が10億ドル(約1120億円)以上の未上場スタートアップ企業を伝説の生き物である一角獣になぞらえて「ユニコーン」と呼びます。』めったに姿を見せないことによります。

アメリカのユニコーンの方が、日本と比べて規模も数も圧倒的に多くなっています。しかし、この日本でも本日の記事にありますように、ユニコーン企業が増えてきました。

アメリカと日本のユニコーンは、AI(人工知能)、IoT対応、インターネット・IT関連が多くなっています。

これは、アマゾン、グーグル、アップル、マイクロソフト、フェースブックなどの米国インターネット・IT関連企業が、急速な勢いで、既存事業基盤を一気に破壊・再構築してきたことと大きな関連があります。

AI、IoT、ITなどの技術は、アマゾンやマイクロソフト、グーグルなどのクラウドサービスを使えば、大規模な設備投資を行わなくても、比較的に低い投資額と維持コストで、開発・実用化を進めることが可能です。

また、AI、IoT、ITなどの技術は、技術者の意欲や能力によって開発・実用化が一気に進みますので、大手企業でないと開発・実用化を実現できないという制約はありません。

アマゾン、グーグル、アップル、マイクロソフト、フェースブックなどの米大手ITベンダーは、もともとベンチャー企業としてスタートしています。

上記の米大手ITベンダーは、激しい競争を勝ち抜いた結果、現在の世界市場での勝ち組として、各々の事業基盤を再構築しプラットフォーマーとなることで、巨額の収益を確保・拡大しています。

日本のITベンダーは、米大手ITベンダーのように、世界市場で巨大なプラットフォーマーになっている企業は、現時点ではありません。

しかし、事業規模は小さくても、国内に数多くの実力あるITベンチャー企業が生まれつつあります。

その代表格の1社が、企業価値ランキングで1位となっているプリファード・ネットワークス(PFN)です。

プリファード・ネットワークスは、最近、トヨタ自動車を引受先とした第三者割当増資を実施し、約105億円を調達したと発表しました。

トヨタ自動車はPFNとの共同研究・開発により、自動車分野へのAI技術の応用を行っていくとしています。

これは、自動運転機能付EVなどの開発・実用化を、トヨタがPFNなどのITベンダーとの連携・協業で行っていくことの意思の表れとみています。

トヨタは、PFNを子会社化しないで、イコールパートナーシップの関係を維持・拡大するオープンイノベーションのやり方を積極的に採用する動きになります。

また、PFNはトヨタのような大企業からの出資受け入れは、大手企業の子会社になることではなく、AIやIoT対応の開発・実用化で必要な設備(専用データセンターなど)と開発資金確保が狙いだとしています。

トヨタにとって、自動運転機能付EVの開発・実用化は、専業自動車メーカーではないグーグルやアップルなどの米大手ITベンダーとの、今まで経験したことがない戦いになることによります。

自動運転機能付EVの開発・実用化では、ハードウェアによる差別化・差異化より、AI・IoT対応が大きな差別化・差異化を可能にすることによります。

トヨタは、自前のAI・IoT対応の開発拠点として、米国のシリコンバレーに大型の開発拠点をもっています。

トヨタは、外部のITベンダーなどとのオープンイノベーションのやり方を積極的に行って、グーグルやアップルなどの米大手ITベンダーとの激しい競争に打ち勝とうとしています。

その結果、PFNはトヨタやファナック株式会社、国立がん研究センターなどのなどの国内大手企業や大規模な事業体との、連携・協業を行っています。

これは、国内企業がかって行っていなかった、大規模なオープンイノベーションのやり方を積極的に採用し始めたことを意味しています。

オープンイノベーションは、参加企業が各々異なる分野での強みをもって、企業規模に関係なくイコールパートナーシップで、各企業が「Win/Win」の関係を維持・拡大できないと失敗します。

私は、支援先企業の新規事業立上と海外販路開拓の支援のために、先週ドイツのデュッセルドルフで開催されたMEDICA2017に出席しました。

医療分野でも、AI・IoT対応が積極的に行われており、北欧、東欧、イスラエルなどのITベンダーが、数多くの技術や商品を発表していました。

何度も本ブログ・コラムで書いていますように、IT・AI・IoT対応は既存事業基盤を一気に破壊・再構築していくとともに、新規サービスや商品を低コストで提供することを際限なく行います。

国内製造メーカーは、自前でIT・AI・IoT対応を行うだけでなく、海外のITベンチャーやITベンダーなどとのオープンイノベーションも取り入れながら、商品やサービスの開発・実用化を進めていく知見と実行力が必要になります。

この視点から、今後の日本のITベンチャー、ITベンダー、製造メーカーの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事:『社説 グーグルが変えるものづくり』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                                 2017年10月8日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月8日付の日経新聞に、『社説 グーグルが変えるものづくり』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『米グーグルが台湾のスマートフォン大手、宏達国際電子(HTC)から事業の一部を11億ドル(約1200億円)で買収することを決めた。

IT(情報技術)機器の開発や生産に携わる約2千人の技術者をHTCから受け入れる。

背景にはITの応用分野が家電や住宅設備、自動車などに広がり、スマートフォンで培った技術を幅広い領域で活用できるようになった事情がある。

経営にスピード感があるIT企業が事業の範囲を拡大しており、日本の製造業も対応を急ぐべきだ。

グーグルは社内に機器の開発部門を設け、人工知能(AI)を利用したスピーカーや、自動翻訳機として使えるイヤホンなどを製品化した。

グループ企業は家電や住宅設備をネットを通じて制御する「スマートホーム」の機器や、自動運転車の開発も進めている。

IT企業は意思決定や開発が迅速で、日本でも対話アプリのLINEがAIスピーカーを1年足らずで製品化している。日本の製造業もこうした流れを踏まえ、開発や生産のスピードを上げる必要がある。

まず大切なのは顧客が求めている機能や品質をよく見きわめることだ。日本企業は過剰品質に陥りやすく、製品の発売が遅くなりがちだ。

次に、社外の技術を活用することだ。すべてを社内で一から開発しようとすると、時間がかかる。すでに他社が開発しているものは柔軟に取り入れ、魅力的な製品を短期間でつくることが求められている。

デジタル技術の活用も欠かせない。コンピューターによるシミュレーションや3Dプリンターを使った試作をさらに増やし、デジタル技術の利用で先行する競合企業との差を縮めなくてはならない。

こうした取り組みの一部はすでに始まっているが、まだ不十分だ。自動車や工作機械といった競争力を保っている分野で日本企業が勝ち抜くためにも、開発や生産を速める体制を整えるべきだ。』


現在、米大手を中心とするITベンダーと国内製造メーカーとの間で、取り扱い商品やサービスについて、垣根がない状態になっています。

インタネットやソフトウエア開発力、商品企画・開発を磨いて、魅力的なハードウェア商品をアウトソーシングの形でビジネス化したのは、米大手ITベンダーのDELLです。

初めて、DELLがパソコンを開発・実用化したとき、自社内には最終組立以外の工場はもたず、後の製造機能はすべて第三者に委託する、アウトソーシング型のビジネスモデルを構築しました。

しかも、DELLは初めてパソコンをインターネット通販で売るビジネスモデルを開発・実用化しました。

このDELLの動きは、ITベンダーが自社の強みや特徴を、インタネット活用力、ソフトウエア開発力、商品企画・開発・設計の分野で作り出して、製造事業所は自前で持たず、固定費を圧縮して、第三者に委託するアウトソーシングの仕組み構築の先駆けになりました。

当時、私が勤務していた国内家電メーカーを含めて、国内製造メーカーのほとんどが、DELLが始めたビジネスモデルの凄みを正しく理解していませんでした。

このDELLのやり方を徹底的に進化させて、競争力のある家庭用商品を開発・実用化したのが米アップルです。

iPod, iPhone, iPadの凄みのある商品を次々に世界市場に導入しました。特に、スマートフォン市場を築いたiPhoneは、世の中を変えました。

アップルは、インタネット活用力、ソフトウエア開発力、デザイン・商品企画・開発・設計の分野で徹底的な差別化・差異化を可能にしました。

現時点でも、アップルは自社内に製造事業所はもっておらず、台湾や中国メーカーに製造委託しています。

十数年前の国内製造メーカーが、差別化・差異化を可能にしていたのは、自社内に競争力を担保するリソースをもつ「垂直統合型」のビジネスモデルです。

それに対して、米大手ITベンダーは、インタネット活用力、ソフトウエア開発力、デザイン・商品企画・開発・設計の分野から、差別化・差異化を可能にしつつ、製造委託するやり方になる「水平分業型」で事業展開しました。

また、米大手ITベンダーの経営スピードは、国内製造メーカーよりはるかに速く、国内製造メーカー、特に、家電メーカーは、市場や顧客を奪われました。

本日の社説は、米大手ITベンダーであるグーグルが、アップルと同じように、積極的にM&A活動を行い、機器、ハードウェア商品の企画・開発力を強化することや、その影響について書いています。

たとえば、グーグルは、EVをベースにした自動運転車の開発・実用化を積極的に進めています。

私は、グーグルは決して自動車メーカーになるつもりはなく、自動運転機能付EVをインターネット検索・広告の端末機器として位置付けているとみています。

グーグルの収益源は、インターネット検索エンジンから稼ぐ広告宣伝料金になります。

グーグルは、この広告宣伝料金収入を拡大するために、自動運転機能付EVを動く電子端末機器として位置付けています。

アマゾンやアップルも同じように、インタネットからの収益拡大を図るため、動く電子端末機器となる自動運転機能付EVを何らかの形で利用する動きに出てきます。

このグーグル、アマゾン、アップルなどの米大手ITベンダーの動きは、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車などの国内自動車メーカーのビジネスに大きな影響を与えることは、確実です。

かって、国内家電メーカーが市場や顧客を失った事態を避けることが、必要になります。

トヨタやホンダは、米国のシリコンバレーにIT・AI・IoTの大型研究開発拠点を設けており、自動運転機能の開発・実用化を積極的に進めています。

しかし、これだけでは上記米大手ITベンダーとの競争に打ち勝つことは、困難です。

上記米大手ITベンダーは、事業基盤を破壊・再構築してきたプラットフォーマーと言われています。

この事業基盤を破壊・再構築することは、1社単独で行うことは難しく、水平分業型のビジネスモデルを更に進化したオープンイノベーションのやり方を有効に活用する必要があります。

トヨタやホンダは、このオープンイノベーションのやり方を有効に活用する仕組みを構築・実用化できるかが、米大手ITベンダーとの競争を左右するとみています。

本日の日経新聞に、「ソニーが2018年春にもイヌ型の家庭用ロボットを発売する。「AIBO」の開発を終了して以来、バラバラになった研究者を集めており、ロボット事業への再参入は12年ぶりとなる。」との記事が掲載されました。

このソニーの家庭用ロボットが、IT・AI・IoTを活用して、差別化・差異化を可能にする商品になるか注目していきます。

本日の記事によると、「基本ソフト(OS)はソニーがロボット用に独自開発した。その仕様を公開して外部の開発者に改善してもらうようにするなどビジネスのアウトラインも固まってきた。」とあります。

この記事のやり方が、オープンイノベーションの一つになります。ソニーが、オープンイノベーションのやり方を有効に活用して、米大手ITベンダーができない家庭用ロボットを開発・実用化することを期待します。

今後、米大手ITベンダー、トヨタやホンダ、ソニーなどの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



 

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『iPSから血小板量産 国内16社、来年にも治験 献血頼らず輸血』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                      2017年8月7日


皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

8月7日付の日経新聞に、『iPSから血小板量産 国内16社、来年にも治験 献血頼らず輸血』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『製薬・化学関連の国内企業16社は体のあらゆる部分になることができる万能細胞「iPS細胞」を使い、血液の成分である血小板を量産する技術を世界で初めて確立した。

これまでは献血に頼っていた。大学発ベンチャーのメガカリオン(京都市)の事業に大塚製薬グループやシスメックスなどが協力した。来年にも臨床試験(治験)を始め2020年の承認を目指す。

今回量産のめどが付いたのは血小板の血液製剤。この血液製剤は外科手術時や交通事故の被害者など止血が必要な患者に使う。血小板の輸血は国内で年間80万人が受けており、国内市場規模は薬価ベースで約700億円。米国は国内の3倍以上の市場規模を持つ。

血小板は現在は全て献血でまかなっているが、人口減などにより将来的に不足する懸念がある。iPS細胞で血小板が大量生産できるようになれば、献血に頼らず輸血ができるようになる。

開発主体のメガカリオンによるとiPS細胞を使って血小板を製造するコストは献血を使うよりも大幅に安いという。冷蔵保存できず4日しか持たない献血由来の血小板に比べ、iPS細胞から作れば無菌化により2週間ほど保存できるため保管コストも安くなる。

ウイルスなど病原体の混入も防げる。献血に混入したウイルスが薬害エイズ事件やC型肝炎の感染拡大などを引き起こしたが、iPS細胞で作ればこのリスクを回避できるようになる。

メガカリオンは血小板をiPS細胞から製造する技術を持つ。臨床試験に必要な量産技術の研究を大塚製薬工場、日産化学工業、シスメックス、シミックホールディングス、佐竹化学機械工業、川澄化学工業、京都製作所など15社と進めていた。

安全性などを調べる臨床試験用の製剤を製造し、18年中に試験を開始する。国が定める「再生医療等製品」に該当し、条件付き承認などの早期承認制度が活用できる見込み。実際の製造は生産設備を持つ企業に委託する予定だ。

iPS細胞を使えば、これまでも研究室で1~3人分の血小板は作れたが、数千人分を一度に量産するには細かな条件の設定や特殊な添加剤が必要になる。フィルターで異物を除去し、血液製剤を包装する工程などにもノウハウがある。これらの要素技術を各社が持ち寄り、実用化のめどを付けた。』

メガカリオンは、当社のWebサイトをみると、事業目的について「iPS細胞株から高品質の血小板及び赤血球を産生し、献血に依存しない①計画的安定供給が可能で、②安全性が高く、③医療コストの低い、血液製剤を開発する。」と書いています。

この会社は、iPS細胞株を活用して血液製剤を開発・実用化することに特化した企業です。

かねてより、iPS細胞の応用範囲の一つとして、血液製剤の開発・実用化があげられていました。

本日の記事は、この開発・実用化の動きが具体的になりつつあることについて書いています。

個人的なことですが、私の義理の父は、十数年前の手術で使用した輸血に入っていたウイルスが原因で、肝硬変症になり、その後肝臓がんで亡くなりました。

この個人的な経験から、輸血が不要となる血液製剤の開発・実用化に大きな関心をもっています。

メガカリオンは、他の国内企業15社との連携・協業により、iPS細胞から血液の成分である血小板を量産する技術を確立し、2020年での承認を目指すとしています。

このメガカリオンの動きは、現在、日本国内で活発に利用されるようになっていますオープンイノベーションのやり方を採用して、短期間に血液製剤の開発・実用化に目処を付けたことになります。

本日の記事が正しければ、メガカリオンという技術先行のベンチャー企業が、中核となって大手企業とオープンイノベーションを巧みに行い、成功の目処をつけました。

一方、ベンチャーや中小企業が、大手企業と連携・協業を行う場合、多くのケースでは大手企業が主導権を握ることになります。

これは、ベンチャーや中小企業がオープンイノベーションを進めるための連携・協業を実行するノウハウや人材が不足していることによります。

過去のベンチャーや中小企業が行ったオープンイノベーションの動きをみますと、自社が中核になっていないケースでは、当該企業に大きなメリットが見いだせない状況になっています。

最悪の場合、ベンチャーや中小企業がもっている中核技術やノウハウを他社に盗まれる、あるいは勝手に使われるケースが散見されます。

私の支援先企業が、中継・大手企業を含めてオープンイノベーションを行う場合、例外なしに、支援先企業が中核となって、お互いに「Win/Win」の関係が構築・維持できるように動けるように支援します。

オープンイノベーションを行う場合、参加企業が例外なしにお互いに「Win/Win」の関係が構築・維持できることが前提条件になります。

逆に言いますと、ベンチャーや中小企業は、お互いに「Win/Win」の関係が構築・維持できないオープンイノベーションには、参加しないことが重要になります。

また、オープンイノベーションの実行過程で、お互いに「Win/Win」の関係が維持できない状況になった場合、即時にこの活動から離脱することが必要であり、重要になります。

ベンチャーや中小企業が中堅・大手を含む他企業とオープンイノベーション活動を行う場合、事前にいろいろなケースを想定して、自社に不利にならないように各種の契約をしっかりと締結することが極めて重要になります。

ベンチャーや中小企業の中には、時間がかかるとの理由から各種契約(機密保持契約;NDA、覚書、共同開発契約など)の交渉や締結を行わない会社があります。

これらの企業のトップは、いわゆる相手企業との信頼関係があるから、細かな契約締結がなくても大丈夫と判断することが多いことによります。

この判断は、オープンイノベーションを行う場合、痛手を被る可能性があります。

数多くのオープンイノベーションや連携・協業を支援ししてきた経験から言いますと、当該活動中に、「Win/Win」の関係が構築・維持できない状況になる確率は、ざっくりと30強になると認識しています。

「Win/Win」の関係が構築・維持できない理由や要因は、多岐にわたります。オープンイノベーション前に想定していなかった事態が、起こりえます。

我々は、神ではありませんので、事前に起こりえるリスクをすべて予想できません。

重要なことは、「Win/Win」の関係が構築・維持できない状況になったときに、このオープンイノベーションや連携・協業を即時に、かつ自社に不利にならないように止める、あるいは離脱できるようにしておくことです。

そのためには、上記したように事前に締結する契約が重要になります。この契約締結を含めてオープンイノベーションを巧みに行うポイントや課題解決のやり方などについて、 2017年1月7日から『オープン・イノベーションによる事業化成功の秘訣』の共通タイトルで、本ブログ・コラムで書いています。

ご関心のある方は、以下の記事をお読みください。






上記記事が、今後オープンイノベーションを行うベンチャーや中小企業の参考になれば幸いです。

多くのメガカリオンのような成功事例が増えることを大いに期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『AI,人間圧倒し 引退 アルファ碁最強棋士に3連勝 グーグル医療・エネに技術応用へ』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                                2017年5月28日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月28日付の日経新聞に、『AI、人間圧倒し「引退」 アルファ碁が最強棋士に3連勝 グーグルが開発終了、医療・エネに技術応用へ 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『米グーグルの囲碁用人工知能(AI)「アルファ碁」と中国の世界最強棋士、柯潔(か・けつ)九段(19)の三番勝負第3局が27日、烏鎮で打たれ、AIが3連勝して幕を閉じた。グーグルは囲碁AIの開発は打ち切り、アルファ碁で培った技術の医療やエネルギー分野への応用に軸足を移す。

柯九段は序盤からポイントを稼ぐ戦術を採ったが、誤算があったようで劣勢に。終盤、勝負手を繰り出したものの完敗。対局後、「アルファ碁は完璧すぎた。苦しくてたまらなかった」と話した。

アルファ碁を開発したグーグル傘下のAIベンチャー、英ディープマインドのデミス・ハサビス最高経営責任者(CEO)は「人間と対局するのはこれが最後になる」と語り、アルファ碁の事実上の引退を宣言した。

ディープマインドが囲碁AIの開発に取り組んできたのは、「AIの力を試す最適の舞台」(ハサビス氏)だからだ。同社は人間の脳をまねた「深層学習」と、AIが自己対局を繰り返す「強化学習」と呼ばれる2つの情報処理手法を組み合わせ、人間に頼らずに自分で勝ち方を編み出すAIシステムを作り上げた。

アルファ碁は囲碁用に開発されたが、基盤となったシステムの実社会への応用は始まっている。医療分野では英国で公共医療を提供する国民保健サービス(NHS)と提携。特定眼疾患の検出精度向上にAIを活用するプロジェクトが進む。

グーグルのデータセンターでは大量の熱を発するサーバーの冷却に使うエネルギーを40%削減することに成功。英国の送電網を管理・運営するナショナル・グリッドと電力の需給調整にディープマインドのAIを活用する取り組みも始まった。

知的な盤上ゲームで最難関とされる囲碁では人間を上回ったが、AIが優位に立つのは、今は定まったルールがあるゲームなどに限られる。言語処理など、不得手な分野はまだ多い。

ただ、人間が設定した目標と枠組みの中とはいえ、自ら考え、独創的な手を編み出すAIの登場には「暴走」への懸念もつきまとう。高度化するAIを適切に管理する仕組みの重要性は今後、一段と高まりそうだ。』

大方の予想通り、米Googleのアルファ碁が、世界一の碁棋士に完勝しました。これでGoogleは、もうご棋士との戦いを続ける必要はなくなり、実ビジネスへの応用・適用に、今後の開発・実用化を目指すとしています。

Googleにとって、碁棋士との戦いは、英ディープマインドのデミス・ハサビス最高経営責任者が語っているように、人間の脳をまねた「深層学習」と、AIが自己対局を繰り返す「強化学習」と呼ばれる2つの情報処理手法を組み合わせ、人間に頼らずに自分で勝ち方を編み出すAIシステムを作り上げるための、1つの過程であることによります。

もちろん、Googleのアルファ碁は、当社の人工知能(AI)技術の高度化を示す広告宣伝効果を担っていることは確実です。

人工知能(AI)の実ビジネスへの応用・適用では、米IBMの人工知能であるワトソンが、1歩先行しています。

すでに、ワトソンは、医療分野や銀行や生命保険など金融業のコールセンター、人材マッチングサービス、人型ロボットPepperとの組合せによる1種のエンターテインメント用途など、多様化した用途に使われています。

ワトソンは、IBMの事業収益に確実に寄与しています。

Googleは、アルファ碁で蓄積したノウハウをベースにして、医療やエネルギー分野への応用に軸足を移すとしています。

すでに、Googleは、人工知能(AI)を活用して、自社のデータセンターでは大量の熱を発するサーバーの冷却に使うエネルギーを40%削減することに成功したとのことです。

近々に、Googleの人工知能(AI)は、IBMのワトソンと、実ビジネス領域で真っ向勝負の戦いを行うことになります。

私は、毎日の業務の中で、Googleの検索エンジンや翻訳エンジンを多用しています。

Googleは、これらの主要エンジンのソフトウェアに、2016年から人工知能(AI)を搭載したと、いくつかのメディアで報じられました。

たとえば、Googleの翻訳エンジンの性能は、確かに2016年後半から明らかに向上していると感じています。

私の支援先企業の中には、Googleの翻訳エンジンを活用しながら英語などの外国語対応を行っている企業が複数あり、異口同音に同じような感触をもっています。

Googleの翻訳エンジンや検索エンジンは、毎日多くの人たちが活用していますので、情報蓄積が可能であり、毎日進化していることになります。

同じようなことは、Appleの人工知能Siriや、米Amazonの人工知能にも言えます。

米大手ITベンダーは、人工知能(AI)分野でプラットフォーム構築を狙っているのは確実です。

インターネット検索、インターネット通販などの分野で、世界市場で共通化した人工知能(AI)のプラットフォーム構築ができれば、大きな新規収益源になります。

翻って、日本の人工知能(AI)分野をみますと、現時点では、米大手ITベンダーのように、巨額投資により大型開発・実用化を行っている企業は、ほとんどいません。

国内の大手ITベンダーでは、富士通が人工知能(AI)である「Zinrai(ジンライ)」の開発・実用化を積極的に進めています。

国内にも、米大手ITベンダーのように、多方面に人工知能(AI)を開発・実用化せず、特定の事業分野に特化した人工知能(AI)の実用化を積極的に進めているITベンチャーが数多く出現しつつあります。

代表的な会社としては、たびたびマスコミに紹介されていますプリファードネットワーク;PFN、WACUL、リープマインドなど優に50社を超える企業が、積極的に活動しています。

日本の非IT企業も、今後自社商品・サービスの競争力を強化する上で、多くの分野でIoT・人工知能(AI)・ロボットなどの活用機会が増えることは確実です。

さらに、国内企業は、労働力不足問題が深刻化する中で、より一層の自動化・省力化を行う必要があります。

このことは、多くの国内人工知能(AI)関連のITベンチャーにとって、新規事業機会が生まれる可能性が高くなることを意味しています。

このITベンチャーと非IT企業が手を結んで、自社商品・サービスの競争力強化や、自動化・省力化を実現する機会が、必然的に増加することによります。

このITベンチャーと非IT企業の効果的な連携(アライアンス)は、オープンイノベーションと呼ばれています。

国内企業は、人工知能(AI)対応は決して、上記する米大手ITベンダーの独占的なビジネスではなく、国内には数多くの実力あるITベンチャーがおり、これらの企業と個別の事業分野に特化して、オープンイノベーション;連携(アライアンス)でビジネスすることが重要であり、効果的であると理解する必要があります。

米大手ITベンダーが、インターネットと同じように、人工知能(AI)分野でプラットフォーム構築されてしまうと、多くの事業収益を奪われることになります。

ITベンチャーと非IT企業が、オープンイノベーション;連携(アライアンス)で効果的に人工知能(AI)を活用して、商品・サービスの競争力強化や自動化・省力化を実現することを大いに期待します。

非IT企業は、、実力ある人工知能(AI)のITベンチャー・ベンダーを探すことが重要です。

上記するプリファードネットワーク;PFNは、多くの大手企業と連携(アライアンス)を組んだり、資本提携しています。

最近、PFNは米Microsoftとディープラーニングソリューション分野において戦略的協業することで合意したと発表されました。

このような動きをしているITベンチャーは、競争力をもつ技術やノウハウ蓄積をしている証左になります。

PFN以外にも、実力あるITベンチャーは数多く存在していますので、インターネット上の情報や直接的な会話などから、探して連携(アライアンス)の可能性を探ることがポイントになります。

オープンイノベーション;連携(アライアンス)の相手先企業を探す方法に関して、近々にある専門誌に投稿しますので、その記事が発行されたら本ブログ・コラムで発表します。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

nice!(5)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『スタートアップ大競争(上)走り出す 起業家4億人 大変革期、小が大を制す』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                                    2017年5月22日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁です。

5月22日付の日経新聞に、『スタートアップ大競争(上)走り出す 起業家4億人 大変革期、小が大を制す』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『世界でスタートアップ(起業)を競ううねりが生まれている。あらゆる場所がインターネットでつながり、人工知能(AI)が広がる第4次産業革命は「小」が「大」を制する大変革期。

走り出す4億人を超える起業家から、次の時代を支配する企業が生まれる。それが将来の各国の富も左右する。

1000種類の商品を発注できるアプリを広めるゴラワット氏 (インド中部インドール)

零細店様変わり

インド中部の都市インドール。夫婦で雑貨や食品を売る零細店の経営が一変した。スマートフォン(スマホ)で1千種類もの商品を発注でき、翌日に受け取る。週1度、卸売業者が注文取りに来ていたのと様変わりだ。

「だれもがスマホを手にした。この機を逃せない」。シュミット・ゴラワット氏(29)が気温40度台の炎天下を歩き、経営支援アプリ「ショップキラナ」を2千人に広めた。国内900万の零細店に巨大な外資チェーンと戦う力を与えたいと起業。2019年に25都市に広げ、東南アジアやアフリカへの進出も探る。

起業といえば米シリコンバレー。そんな感覚は現実と異なる。15年の調査「グローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM)」や人口統計から推計すると、起業初期または準備中の起業家は世界で4億人を超える。中国はおよそ1億2千万人、インドは9千万人で、米国の2千万人を大きく上回る。

中国で起業する米国人もいる。米マイクロソフトを飛び出したマット・スコット氏(35)は中国人の同僚らと深?に腰を据えた。「世界の工場」と呼ばれる工業都市を拠点に「我々の技術なら世界を変えられる」とAIを使った無人工場に挑む。

14年創業の「深圳碼隆科技」の本社。スコット氏らの机の上では大画面のパソコンが日夜、工場から集まる膨大なデータを読み込む。画像から製品や部品を正確に識別するソフトは人手を減らせると評判になり、毎月300社以上から注文を受ける。「いずれ人が工場で働かなくて済むようになる」と野望は膨らむ。

中国は人件費の上昇で新興国が競争力を失う「中所得国のワナ」に直面し、成長分野を切り開く起業家を渇望する。スコット氏を地元政府などが資金支援する裏には「大衆の創業、万人の革新」(李克強首相)を訴える中国政府の焦燥がある。

産業の転換期は起業家が大企業よりも機敏に変化をとらえる。米国では19世紀、ちっぽけな製油所への投資から身を起こしたジョン・ロックフェラーが20年もたたずに「石油王」と呼ばれ、20世紀末からはグーグルなどのネット企業が瞬く間に世界を席巻した。

経済成長後押し

伸びる企業は雇用も税収も生む。そのダイナミズムが分かるから先進国も起業の大競争に挑む。

「創業期の負担を減らしたい」。フランスのマクロン新大統領は選挙中繰り返し語った。見据えるのは経済成長と起業が不可分という事実だ。16年までの20年間、米国で年平均2%台の成長が続いた一方、フランスは1%台。GEMでは米国で起業家比率が10%を超えることが多いのに対し、フランスは5%前後だ。

ソフトバンクグループは20日、第4次産業革命をにらみ、世界の新興企業に投資する10兆円規模のファンドを発足させたと発表した。

だが、足元の日本は開業率5%程度と欧米主要国の10%前後を大きく下回り、起業に無関心な人も77%で2倍に達する。日本は大丈夫だろうか。疾走する世界の起業家たちと話すたびにこんな不安が頭をかすめる。』

ときどき、本日の記事にありますように、日本の起業数や新規開業率が、米国、欧州、中国、インドなどに比べて低いと指摘する記事や論文が発表されています。

確かに、日本の起業数や新規開業率の数字が、海外と比べて低いですが、今後の日本を見る場合、私の感じ方は異なります。

日本の労働力環境は、現在激変しています。日本では、15歳から64歳までの生産年齢人口の急減少により、今後、労働力不足問題が深刻化していきます。

必然的に、製造業、販売業、サービス業、金融業、建設業、物流・配送業などの事業分野で、例外なく、自動化・省力化を行う必要が出てきます。

まだ、行政機関は、労働力不足問題が深刻化していないようですが、いずれ直面したときに、本格的な「電子化」が始まります。

自動化・省力化を行うには、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)・ロボットを徹底的に活用する必要があります。

ここに国内ITベンチャーや中小企業が、活躍できる場が多数出現するようになります。

もちろん、既存の中堅・大手企業が、自動化・省力化を行うことが大前提となります。

中堅・大手企業が、自動化・省力化を本格的に行うようになると、必然的に尖がった技術やノウハウをもつベンチャーや中小企業との連携を行うようになります。

多くの中堅・大手企業は、自前で全ての自動化・省力化を行うことはできないことによります。

金融業は、かって最もITベンダーを信用しなかった業界の代表例でした。ITベンダーに対する融資は、多くのITベンダーが不動産などの担保をもってなかったため、ほとんど実行されませんでした。

この金融業が変化し始めています。代表例が、北陸に拠点をもっている石川県の北国銀行です。

この北国銀行は、徹底的にペーパーレス化を推し進めました。本日の日経記事には、「オフィスの机の上にはタブレットにもなるパソコンとモニターがあるだけ。引き出しもゴミ箱もない。会議は端末を持ち寄り紙の資料はつくらない。

営業店もペーパーレスは同じ。企業や個人向けの提案はすべてタブレットを使う。WEBでどこからでも資料にアクセス、端末にはデータが残らないから、セキュリティーは守られる。」と書かれています。

この北国銀行が、大きな話題になったのが、ベンチャー企業であるfreeeとの連携(アライアンス)です。

freeeは、クラウドサービスとして、ベンチャーや中小企業向けに、帳簿の作成や、給与計算、確定申告などをソフトウエアで提供する会社です。

freeeは、北国銀行や三菱UFJ銀行などとも、フィンテック分野で連携(アライアンス)をしており、今後、このような金融機関とITベンダーとの連携(アライアンス)は増えていくとみます。

2016年10月に掲載された日経新聞に、「鳥取銀行など中国地方の地方銀行でITベンダーとの連携(アライアンス)が積極的に進められていることについて書かれています。「金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックに加え、コンサルティングや企業間のマッチングなど、自行に足りない分野を補完するのが狙いだ。共同でソフトやサービスを開発するなど、従来の「自前主義」を脱する動きが広がっている。」とのことです。

これらの動きは、オープンイノベーションと言われており、連携(アライアンス)を積極的に活用することになります。

私は、このオープンイノベーション;連携(アライアンス)が、ITベンダーを中心に大きな新規事業機会が生まれると考えています。

もちろん、ITベンダーが中堅・大手企業と連携(アライアンス)を組むには、イコールパートナーシップを確立できるための、徹底的に差別化・差異化を可能にするサービス・ノウハウ。ソフトウエアを開発・実用化する必要があります。

さらに、今後、IoT・人工知能(AI)が自動車から家まですべてのものに広がっていきますので、これらの事業領域でビジネス展開する企業は、競争力を強化するため、より積極的にオープンイノベーション:連携(アライアンス)を活用する必要が出てきます。

トヨタ自動車やファナックなどの大手企業が、人工知能(AI)のITベンチャーであるPreferred Networks(PFN)と資本提携や連携(アライアンス)を行っています。

上記しますように、今後中堅・大手企業とITベンチャーや中小企業がオープンイノベーション;連携(アライアンス)を行う動きが加速していきますので、必然的にITベンチャーや中小企業に、新規事業機会が増加していきます。

現在、クラウドサービスが普及しつつありますので、ITベンチャーや中小企業が、新規にソフトウエア開発・実用化を低コスト・低投資額で行える事業環境になりつつあります。

ある程度の開発資金は、Kickstarter、Makuakeなどのクラウドファンディングサービスでも集めることが出来るようにもなっています。

日本は、今後インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)・ロボットがあらゆる分野で活用されるようになりますので、新規ITベンチャーや中小企業が増えるとみています。

起業数や新規開業率は、当分の間、米国、欧州、中国などの海外より低い状態が続きますが、日本でも着実に増えていくと考えています。

私は、経営コンサルタントとして、ITベンチャーや中小企業の新規事業立上やオープンイノベーション;連携(アライアンス)をより一層支援していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

オープン・イノベーションによる事業化成功の秘訣-5および6 [アライアンスから期待する効果]

                                        2017年2月10日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

 本年1月4日付のブログ・コラムで「中小企業経営研究会」が発行しています「近代中小企業」の2017年1月号に、オープン・イノベーションによる事業化成功の秘訣を徹底的に洗い出してみる!!』のタイトルで記事を書いたことについて述べました。

★協業(アライアンス)のメリットとは
★アライアンス先の選択方法と注意点
★アライアンスの基本スキーム
★アライアンス推進の課題と対応
★契約の締結その実務と留意事項
★まとめ アライアンスの成功の体制・方法・秘訣

 本ブログ・コラムにて、その主要内容を6回に分けて書いています。

 本日のブログ・コラムでは、第5回目として「★契約の締結その実務と留意事項」、および第6回目として「★まとめ アライアンスの成功の体制・方法・秘訣」について述べます


★契約の締結その実務と留意事項

契約書には以下の項目を入れます。各項目のポイントは、前項の「アライアン
スの基本スキーム」の内容となります。

①自社と相手先の役割分担
②共同プロジェクトのスケジュール
③共同作業の中間成果・進捗の確認
④コストの分担
⑤特許・ノウハウの取り扱い方法/所有権
⑥成果の確認・評価

契約書には①~⑥の項目に加えて、次の⑦と⑧を加えることが大事です。
⑦お互いに取り交わした秘密情報の扱いは、とても大切です。秘密保持期間は当契約書の有効期間に加えて終了後の一定期間(例えば、3年間とか5年間)有効である様に設定します。
⑧プロジェクトを中断、終了することを想定して、次事項について定めます。
・自社、相手先の特許やノウハウの扱い
・今まで共同で行ってきた成果物の扱い
・活動に要したコストの分担などになりますが、基本的には契約書を取り交わしてから、相手先と具体的な活動に入るようにします。
⑨議事録

もう一つ大事なことは、会議などで検討した結果は必ず議事録を発行し、両社の合意事項として記録を残すようにします。
議事録は「契約書と同じ扱い」になります。また、電話による会談や確認、ちょっとした会話、あるいは電子メールなどでやり取りした内容は、きちんと記録として保存し、関係者間で情報の共有化を行う必要があります。これらの記録は、当然、議事録と同様に契約書と同じ扱いになります。


★まとめ アライアンスの成功の体制・方法・秘訣

リーダーはどんなに社長業が忙しくても、アライアンスを行っている間は一時も手を抜かないように行動しください。相手先企業が、あなたが手を抜いていると感じてしまうと、その瞬間にアライアンスに対する情熱が失せて長続きしません。

また、重要な経営課題の解決などで、一定期間アライアンスのリーダーの役目を実行できない場合には、事前にその旨を事務局に伝え代行を委託します。
プロジェクト運営のコツは、きちんとした進捗管理の実施です。「誰が、何時までに、何を、どう行うか」を明確にした行動計画を作り、計画通りに実行できるように管理、調整します。

プロジェクト期間内に、中間成果物の確認ステップ(通常2.3回)を置いて、計画通りに進んでいない場合には、原因と対策を徹底的に詰めて実行するようにします。打ち合わせでは必ず結論を出して、プロジェクトが次のステップに行くようにします。間違っても課題の先送りはしないことが肝要です。

プロジェクトメンバー間の情報共有化は徹底して行ってください。一部のメンバーのみが知っていることが判明すると、疑心暗鬼になりチームが崩壊することを肝に銘じてください。

アライアンスは、上述したポイントをおさえて実行すれば、短期間に大きな投資もなく売上拡大が図れる有効な経営手法です。アライアンスを積極的に使いこなして「オープン・イノベーション」を実効あるものにしてください。

今まで書いたブログ・コラムは、下記Webサイトをご覧ください。

 ★オープン・イノベーションによる事業化成功の秘訣-1 [アライアンスから期待する効果

★オープン・イノベーションによる事業化成功の秘訣-2 [アライアンスから期待する効果]

★オープン・イノベーションによる事業化成功の秘訣-3 [アライアンスから期待する効果]

★オープン・イノベーションによる事業化成功の秘訣-4 [アライアンスから期待する効果]

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『ホンダ、米中でEV部品 生産拠点、日立系と 脱・自前、提携で巻き返し』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                          2017年2月8日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

2月8日付の日経新聞に、『ホンダ、米中でEV部品 生産拠点、日立系と 脱・自前、提携で巻き返し』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『ホンダと日立製作所子会社の日立オートモティブシステムズは7日、電気自動車(EV)など電動車両の基幹部品であるモーターで提携すると発表した。

開発・生産の共同出資会社を設立し、EVの需要が急増する米国と中国に生産拠点を設けることを計画する。自前の技術にこだわってきたホンダはEVでは出遅れていたが、モーターの技術力に定評のある日立と組み巻き返す。

新会社は7月、茨城県ひたちなか市に設ける。資本金は50億円。日立オートモティブが51%、ホンダが49%出資する。EVやプラグインハイブリッド車(PHV)、ハイブリッド車(HV)などに使う車載用モーターの開発、生産、販売で協力する。

新会社は米ゼネラル・モーターズ(GM)や米フォード・モーターなどの自動車大手にも採用を呼びかけているもようだ。米国と中国で工場を新設することも計画している。量産効果で製造コストの低減をめざす。

ホンダの八郷隆弘社長は同日の記者会見で「日立オートモティブとの協業を通じて新たな技術に挑戦できるほか、他の自動車メーカーにも広めることで量を確保できる」と強調した。

また八郷社長は2030年にホンダの四輪車販売の3分の2をEVなどの電動車両にする方針を示した。そのうえで「電動化を加速するには、より競争力のあるモーターが必要だ」と協業の意義を説いた。

日立オートモティブは米GMのEV「ボルト」などにモーターを供給している。こうした日立オートモティブの知見を吸収する。

ホンダはこれまで自社開発したモーターを内製してきた。日立オートモティブとの新会社からもモーター供給を受けるが、引き続き自社単独での開発・生産も続ける方針だ。

ホンダは合従連衡が続く自動車業界で、自前の技術にこだわってきた。だが環境技術やIT(情報技術)など幅広い技術が必要になるなか、自社だけでこなすのは限界があると判断。他社や異業種との協業を増やしている。

13年に米GMと燃料電池車の共同研究、開発で提携した。16年には人工知能(AI)分野でソフトバンクグループと組んだ。自動運転ではグーグルの持ち株会社傘下の自動運転開発会社、ウェイモと共同研究を始める方向で検討を始めた。』


最近、トヨタとスズキの提携・協力が発表されました。両社は、合計販売台数1800万台のスケールメリットと両社が得意とする分野での協業により、世界市場で勝ち組になるべく活動を強化するやり方を取ります。

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、自動車メーカーはトヨタ、日産が軸になって、合従連衡(協業・アライアンス)を巧みに行って、関係企業間で「Win/Win」の関係を構築し、投資分散や売上拡大などの果実を生み出してきました。

その自動車業界にあって、ホンダは以前のソニーのように、唯我独尊で自社のもつ開発力・技術力をベースに、垂直統合型のビジネスモデルを実践してきました。

確かに以前のように、ホンダの競合企業が世界の自動車メーカーであれば、世界市場で規模を追わずに、徹底した差別化・差異化を追求することで、一定の収益を獲得できます。

現在の自動車業界は、さまざまな課題に同時並行で対応せざるを得ない状況下にあります。

一つは、米国のカリフォルニア州やニューヨーク州などで強化されるZEV規制に代表される環境対応車の開発・実用化です。

完全な環境対応車は、現時点では水素燃料電池車かEVになります。ホンダは、トヨタと共に、世界に先駆けて水素燃料電池車の開発・実用化を行っています。

しかし、現時点では、EVが水素燃料電池車に先行して、次世代環境対応車の当面の主役になる見込みになっています。

これは、EVの方が開発・実用化が水素燃料電池車に比べてより容易であることと、フォルクスワーゲンやベンツなどの独大手自動車メーカーが、開発・実用化の主軸をディーゼルエンジン車からEVにシフトしたことによります。

さらに、米国では、大手ITベンダーのグーグルが中心となって、自動運転機能付EVの開発・実用化を加速させています。

米EV専業メーカーであるテスラモーターズが、EVの売上拡大を着実に行っていると共に、この企業も完全な自動運転機能付EVの開発・実用化を積極的に進めています。

テスラモーターズの経営者は、以前に大手ITベンダーを経営していました。このメーカーのEVの開発・実用化のやり方は、ファブレスで自動運転機能付EVの開発・実用化を行うグーグルとは異なりますが、基本的な経営手法はITベンダーのように迅速です。

このように、ホンダやトヨタの事業環境は複雑であり、かつ迅速な技術革新が進んでいます。

ソニーやパナソニックは、米大手ITベンダーとの競争に負けました。負けた要因の一つが、経営の迅速なスピード、とオープンイノベーション方式で行われる商品の開発・実用化から産まれる商品力についていけなかったことです。

オープンイノベーションは、事業分野が異なる企業がお互いの強みを持ち寄って、水へ分業型で行う協業・アライアンスのやり方です。

アップルは、自前で工場をもたないファブレスで、iPhoneなどの電子端末機器を生み出して、新市場開拓を行いました。

ホンダやトヨタなどの自動車メーカーは、米大手ITベンダーとの競争に負けたソニーやパナソニックの動きを研究したとみています。

EVは、バッテリー、モーター、その他主要部品の調達ができれば、ガソリンエンジン車に比べて、比較的容易に開発・実用化が可能になります。

自動運転機能は、人工知能・IoT・クラウドなどのITの総合力が必要になります。

トヨタでさえ、1社単独でのやり方を止めて、スズキだけでなく、多くの関連企業との協業・アライアンスを組んでいます。

ホンダは、今回、1社単独での垂直統合型の開発・実用化のビジネスモデルから、他社との協業・アライアンスで行うオープンイノベーション型のやり方を採用することを決めました。

今後、ホンダが日立などとの協業・アライアンスで、EVやHVの開発・実用化を進めて世界市場で勝ち組になれるかどうか、注目していきます。

ホンダのオープン・イノベーションのやり方は、技術先行型のベンチャーや中小企業に参考になる可能性があることによります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事
前の10件 | - アライアンスから期待する効果 ブログトップ