So-net無料ブログ作成
検索選択
アライアンス先の選定実施 ブログトップ
前の10件 | -

日経記事;『車部品 受託組み立て 三井物産、米最大手に出資』に関する考察 [アライアンス先の選定実施]

                                                   2014年2月2日

皆様、

こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月2日付の日経新聞に、『車部品 受託組み立て 三井物産、米最大手に出資』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『三井物産は自動車部品の組み立て事業に参入する。ゼネラル・モーターズ(GM)など米自動車大手3社から生産工程の一部を請け負う米最大手の受託専業会社に33%超を出資、筆頭株主になった。

米ビッグスリーはリーマン・ショック後に外部委託を加速している。三井物産は生産コストの抑制につながる外部委託が世界各地で拡大すると判断し日本の自動車メーカーなどからの受注も狙う。

出資先はアンドロイド・インダストリーズ(ミシガン州)。発行済み株式の33.4%を米投資ファンドからこのほど取得した。取得額は30億円強。米ファンドの出資比率は30%に低下し三井物産が筆頭株主となる。

アンドロイドはテキサス州など米国内に12カ所、中南米4カ所、欧州1カ所に組み立て工場を持つ。タイヤにホイールを取り付ける作業や、サスペンションなど様々な複合部品(モジュール)を組み立てる作業をビッグスリーから受託。2013年の売上高は8億ドル強(820億円強)。

三井物産は北米で自動車部品の輸送事業などを展開。自動車メーカーが必要とする時に必要な量を届ける「ジャストインタイム方式」のサービスを提供できるとし、組み立て事業への進出を検討していた。

00年に72カ所あったビッグスリーの北米工場は13年に41カ所に減少。リーマン・ショック後に工場閉鎖を加速し、内製していた組み立て工程の外部委託を増やした。

米国の自動車生産は09年の580万台から13年に1090万台に回復。14~16年も1150万台前後が続く見通しだ。受託会社を使えば、工場新設などの投資リスクを抑えながら生産増に対応できる。

アンドロイドは自動車メーカーの出資を受けていない独立系で、早く正確に組み付けなどができる装置を自前で開発するなど、高い技術力で成長してきた。13年も売上高が前年比10%強増加したもようだ。年内にもカナダ工場を新設する。』


国内では、中小企業間での分業体制が進んでいます。商品企画・開発、製造、販売など企業の一連のビジネスプロセスを、各中小企業が自社の得意分野に特化して、専門性を高めて差別化・差異化を実現することで、収益拡大する事業モデルです。

製造業者の中には、商品企画・開発、販売を自社で行い、製造を第三者に委託するファブレス企業が増えています。

ファブレスの特徴は、自社に工場をもたないことで、固定費や投資負担の軽減を図り、迅速に動ける経営を可能にすることがあります。

従来から、中小企業間の分業体制はありましたが、ほとんどのケースは、近隣地域にある企業間の連携・協業に限られていました。

現在、その状況は大きく変化しています。インターネットの活用で、地域という物理的な距離やや時間差を超えて、分業できるようになっています。

私が今まで支援してきました、商品企画・開発を自社で行うファブレス企業は、インターネットを活用して新規商品の製造に適した製造委託先を探して交渉し、製造リードタイムや購買価格などの取引条件と合った会社と契約して発注するやり方をとっています。

インターネットを活用して日本国内外から適した製造委託先を探します。円高状況下では、海外企業に製造委託先して輸入していました。

現在は、円安傾向になっていますので、国内企業に製造委託しています。最近は、3Dプリンターをもった製造専業事業者に、金型の試作品や製品の試作品を依頼する企業も増えています。

また、ファブレス企業と製造専業事業者とのマッチングサイトも充実してきています。

ファブレス企業と製造専業事業者は、インターネットを活用して会話や取引を行うことで、当該企業が存在している場所に関係なく、時間とコストを圧縮して取引を行えるようになっています。

製造専業事業者数は増えていますので、専門性を全面に打ち出して、徹底的な差別化・差異化を実現しないと勝ち残れません。

国内の中小企業は、今後とも自社の得意分野に特化して専業化・分業化の傾向が進むとみています。

今後の日本は、少子化で製造に従事する作業者数は減少していきます。特に、中小企業は、中堅・大手企業に比べて、製造要員の確保が難しくなることが予想されます。

この事業環境下で、中小企業が国内製造を行う方法の一つが、ファブレス企業と製造専業事業者の分業化の進展です。

製造専業事業者は、ITの徹底的な活用と部分的な自動化を含む省力化で、得意な製品分野の特定、製造リードタイムの短縮、品質や信頼性の維持向上、製造コストの圧縮、物流リードタイムの短縮などを実現することが勝ち残るために必要になります。

また、現在の円安状況を生かして、海外からの受注を目指すことも重要になります。

私の支援先企業の中には、3Dプリンターも揃えて、国内外からのファブレス企業から受注している製造専業事業者もいます。


さて、本日の記事は、三井物産が自動車部品の組み立て事業を専業に行っているアンドロイド・インダストリーズへの投資を決めて、33%超の筆頭株主になることについて書いています。

日経電子版の記事によると、「自動車部品組み立て受託の世界市場規模は現在約6000億円で、20年には1兆円超に拡大する見通しだ。三井物産はアンドロイドへの出資で成長分野の足掛かりとする。」とのこと。

米国では、シェールガスやシェールオイルの自国内生産を起点にして、製造業復活のきざしが出ています。

自動車産業は、今後も市場拡大が続くとみられています。しかし、GMやフォードなどの米国自動車メーカーは、投資リスクを軽減するために、すべての製造設備を自社内にもたず、アンドロイドなどの製造専業事業者に部品生産や本体組み立てを委託する事業モデルが今後も増加するとみます。

三井物産も、自動車の製造委託事業が増えるとみており、アンドロイドへの出資を決めました。。

日本国内の自動車関連の製造専業事業者にとっても、同じような事業機会が生まれます。米国内だけでなく、北米自由貿易協定(NAFTA)に加入しているメキシコやカナダに拠点をつくれば、基本的には関税ゼロで米国に輸出できます。

国内の中小企業は、国内外の市場を開拓して、収益拡大を図っていくことが重要です。そのときに、自社の強みを最大化して集中投資を行い、徹底的な差別化・差異化を実現することが必要であり、重要になります。

中小企業にとって、自社の強みを最大化する方法の一つに、分業化して、他社との連携・協業で投資リスクを最小にしながら、事業するやり方があります。

同じような動きが大手企業でも行われています。アンドロイドの動き方は、参考情報の一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『オリンパス、生産拠点を4割削減 医療などに集中』に関する考察 [アライアンス先の選定実施]

               2012年6月9日

皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
 
6月9日付の日経新聞に、『オリンパス、生産拠点を4割削減 医療などに集中』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『オリンパスは8日、内視鏡や顕微鏡、カメラの主力3事業に経営資源を集中する中期経営計画を発表した。

世界30カ所の生産拠点を3年間で約4割減らし、2年間でグループ従業員を約2700人削減する。巨額損失隠しで2012年3月期末に4.6%まで低下した自己資本比率を早期に10%に高めるため、資本提携先選びを急ぐ。

同日発表したのは17年3月期までの計画。期間中に営業利益率を10%以上(12年3月期は4.2%)、自己資本比率を30%以上に高める。

経営資源を集中するのは内視鏡を中心とする「医療」と顕微鏡などの「ライフ・産業」。デジタルカメラを手掛ける映像事業は前期まで2期連続の営業赤字。採算性を高めるのは難しいが、高価格帯の機種に絞り込んで事業を継続する。

3事業との関連が薄い情報通信事業、旧経営陣が損失隠しに活用した子会社などは、売却や縮小・撤退の対象とする。

★オリンパスの構造改革の概要
・2014年3月期末までにグループ従業員の約7%に当たる約2700人を削減
・2015年3月期末までに、海外を中心に世界にある30の生産拠点の約4割を閉鎖
・医療など主力3事業以外の子会社を売却、清算
・低価格帯デジタルカメラの機種削減
・遊休不動産を売却
・構造改革費用は2017年3月期末までに150億円を想定
 
コスト構造の改善に向けて閉鎖する生産拠点は主に海外で、15年3月期までに完了する。人員削減は国内外で3万9千人にのぼるグループ従業員の7%に相当。一連のリストラで5年間で合計約150億円の構造改革費用を計上する。

低迷する自己資本比率について同日会見した笹宏行社長は、「4%台は極めて危険な状態」との認識を示した。5年間で30%以上に高める計画だが、「喫緊の目安は10%」とし、資本提携先選びを急ぐ考えを示した。10%達成に必要な資本は約500億円にのぼる。

もっとも提携先として浮上しているソニーやパナソニック、富士フイルムホールディングス、テルモなどは今年初めから提案をしている。絞り込みに時間がかかっているのは、損失隠しの責任を取って前経営陣が退任し、新体制となった4月20日以降に検討を本格化したためという。

同日発表した13年3月期の連結最終損益予想は70億円の黒字(前期は489億円の赤字)。カメラ事業のリストラや内視鏡の販売増が寄与、リストラに伴う約50億円の特別損失を吸収する。売上高は前期比8%増の9200億円、営業利益は41%増の500億円の見通し。財務体質の改善を優先し年間配当は前期に続き無配とする。

あわせて同日、損失隠し問題の疑惑を指摘されて解任したマイケル・ウッドフォード元社長と和解したと発表した。和解金としてオリンパスが1000万ポンド(約12億4500万円)を支払う。』


オリンパスは、8日、2013年3月期の連結最終損益が70億円の黒字(前期は489億円の赤字)になりそうだと発表しました。

新経営陣は、13年3月期の連結最終損益が黒字になるとのことであり、一連の負の遺産からの脱却を目指すためにはまずまずの船出となります。

また、オリンパスは8日、マイケル・ウッドフォード元社長と和解すると発表しました。ウッドフォード氏は英労働審判所に申し立てを起こしていたが取り下げるとともに、オリンパスがウッドフォード氏に対し約12億4500万円を支払うとのこと。

これで当面の訴訟案件は無くなり、会社経営に集中できます。今後の課題は、迅速な集中と選択です。

約150億円の費用で海外を中心とした工場の合理化を行うとしています。また、本業との相乗効果が薄い事業や会社も清算するとのこと。

本業事業は、内視鏡を中心とする「医療」と顕微鏡などの「ライフ・産業」、及びデジタルカメラを手掛ける映像事業としています。

医療及びライフ・産業は、オリンパスの強みを発揮できる分野であり、世界市場は今後も成長していきますので、中核事業とする考えは合理的です。

デジタルカメラは、競合他社が多く存在し、中級機及び低価格機帯ゾーンでは、オリンパスは苦戦しています。

そこで、オリンパスは高級機帯での高収益確保を行う計画を持っていますが、デジタルカメラ市場は、スマホに搭載されたカメラ機能の高性能化などの影響もあって、汎用化が進んでいます。

もし、オリンパスが高級機帯のみでデジタルカメラ事業を行おうとすると、汎用化の波に押されて足元をすくなわれる可能性があります。

オリンパスは、短期的に低下する自己資本比率を上げるため500億円規模の資本提携先を探しています。同時にこの提携先と本業とする事業分野で強みを強化するとの方針を発表しています。

年初より、オリンパスには、ソニーやパナソニックのほか富士フイルムホールディングスとテルモなどの国内企業から提携提案が出されています。

今回の提携は、新経営陣体制下で検討するとのことで、本格的な動きはこれからになります。記事によると、9月末までに相手先企業を選定する方針であり、提携先を選ぶ際には不振のデジタルカメラ事業の立て直しにつながるなど、業務提携で十分な成果を出せる企業を優先するとのこと。

提携希望表明企業として名前が出ていますところは、どこも500億円程度の出資は可能です。これらの企業は、成長市場である医療分野でオリンパスと提携;アライアンスを組みたいのではないかと推測しています。

もしオリンパスが、デジタルカメラ事業の強化を主目的にアライアンス先を探すとすると、相手先とのミスマッチングが起こる可能性があります。

どの事業分野であれ、世界市場で勝ち残るにはナンバーワンになることが基本です。オリンパスにとってアライアンスを組む相手は、双方の相乗効果でデジタルカメラ事業でナンバーワンになれるところが重要です。

同時に、相手先にとっては、例えば医療分野の特定事業分野でナンバーワンになれるシナリオが重要になります。

双方にとってナンバーワンになれるメリットがないと、「Win/Win」の関係は成立しません。

オリンパスの今後の動きを注目しています。中小企業にとって参考事例になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『伊藤忠商事、インドで物流合弁 保管・配送で全土を網羅』に関する考察 [アライアンス先の選定実施]

                                                   2011年10月5日

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月5日付の日経新聞に、『伊藤忠商事、インドで物流合弁 保管・配送で全土を網羅』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は、以下の通りです。

『伊藤忠商事はインドの物流事業に本格参入する。現地の物流大手と合弁で、12月にもインド全土を対象に製品の保管・配送を一括して引き受ける事業を展開する。

地方まで含めてインド全域をほぼ網羅する日系の物流会社は初めてという。物流網整備で日系企業の現地進出を支援する。日本の物流ノウハウを活用して配送にかかる期間も大幅に短縮し、5年後に50億円の売上高を目指す。

インド国内の物流大手であるパレック社と合弁会社「I&P」を11月にも設立することで合意した。資本金は約4億円で伊藤忠グループとパレック社が折半出資する。

パレック社はインド国内で大都市から地方都市まで53都市で、230の物流拠点を持つ。製品の保管・配送などを一括代行する3PL(サードパーティー・ロジスティクス)事業を展開しており、2009年度の売上高は16億円強。

新会社のI&Pは当初、日系の生活関連メーカーや家電、機械部品メーカーなどに対し、パレック社の持つ15拠点でサービスを始める。
パレック社の物流インフラを活用。伊藤忠子会社の伊藤忠ロジスティクスなどが持つ日本式の在庫管理システムなど、きめ細かな物流ノウハウを売り込む。顧客の要望に応じてパレック社の既存拠点だけでなく、新規拠点の設置なども検討する。

製品の配送や在庫管理を一括で請け負うことで受注情報に基づき地方の倉庫から顧客にいち早く納品できるようになる。従来は最大で7日程度かかっていた配送期間が2日程度に縮まる可能性もあるという。

従来、インドでは地域ごとに物流会社や倉庫運営会社が独立している場合がほとんどだった。日系の家電メーカーなどでは地域ごとに異なる業者に発注した結果、委託先が最大で15社程度に上っていたケースもあるといい、物流効率の低下を招いていた。

伊藤忠商事は中国でも国内全域をカバーした物流事業を03年から展開している。11年度の売上高見込みは180億円で、年率20%前後で売り上げを伸ばしている。今後も市場拡大が期待できるインドネシアなどアジア地域を中心に物流事業を拡大する考え。

インドでは日本通運などがデリー、ムンバイ、バンガロール、チェンナイなど大都市を中心に物流事業を展開していたが、今回のように地方の小規模な都市までカバーする事例は珍しいという。』


インドは、12億人の人口を持ち、中国に続く大型の新興国市場として期待されています。インドの課題は、水・電力エネルギー供給不足、不十分な物流体制などの社会インフラの未整備です。
これらの課題は、ベトナムなどでも共通なことになっています。

インフラ未整備は、日本や欧米企業の参入を躊躇させる原因の一つになっています。今回の伊藤忠の動きはこれを逆手にとって、物流事業のインフラ整備を新規事業機会とみて展開することを決めました。

国内企業のきめ細かな物流体制のサービス提供は、多分インド顧客にとっては画期的なものとして評価されると考えます。
IT自体のインフラはある程度整備されていますので、物理的な物流網が構築されれば、記事にあります「最短で2日間のリードタイム」でものを届けられる仕組みの構築が可能とみます。

この物流網が作られると、インドの農業・工業に大きなメリットを与え、インド国内市場及び海外市場との取引が効率的に行われることになります。

国内企業が、インドの様な新興国で新規事業展開できる分野に、物流、道路、電力などのインフラ整備支援があります。相手先から感謝されつつ新規事業として立上可能です。

伊藤忠のやり方は一つの参照事例になります。

このほか、電力供給問題に、再生エネルギーを含めた発電、給電、蓄電までの全プロセスでスマートグリッドなどを使って効率的な供給システムを提供できれば、インドやベトナムなどの新興国で大きな需要を見込めます。

インフラ整備事業は、大きなプロジェクトになり、関連事業分野は多岐にわたります。このプロジェクトを取りまとめるには中核企業が必要です。
この中核機能は、伊藤忠のような日本の商社が得意です。

商社は高度な情報収集能力と、今まで多くのインフラ整備プロジェクトを手掛けてきており、豊富なノウハウを持っています。

国内のインフラ関連メーカーは、商社と組むことで新興国への参入が可能になります。国内の環境・インフラ関連企業は、海外で事業を伸ばす時に商社と連携して行うやり方も考えられます。

この場合、国内企業はどの商社と組むか、今までの実績や経験をみて選ぶ方法があります。

また、同日付の記事によると、商社はインドやベトナムで工業団地を拡張し、物流サービスから行政への手続き代行サービスも行っているとのこと。

どの商社がどのようなインフラ整備を得意としているか見極めて、新興国での事業展開を商社とどう組んで行うか、提携戦略を明確にして動くことが重要です。
商社から単なる製品供給者としての扱いを受けないよう、「Win/Win]関係構築の有無で連携するかどうか決めましょう。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

11.他社との共同設計の展開;(10)共同設計の対象となる部品自体の扱い [アライアンス先の選定実施]

                                                               2006年10月6日

今回は、(G)共同設計の対象となる部品自体の扱い について述べます。

ここでのポイントは、相手先と共同で設計した部品の扱い方法を明確化しておくことです。

具体的には、以下の内容について明確化します。


  A.部品の改良/バージョンアップの方法(ファームウエアなど)
  B.生産/調達方法(調達コストを含む)
  C.売値を含む部品の外販の可能性、など


A.部品の改良/ファームウエア・ソフトウエアのバージョンアップ


◆相手先との合意事項にもよりますが、今回の共同設計が一回限りの協業で終わるのであれば、お互いに共同設計した部品を使い、必要に応じて自社で改良や、ファームウエア・ソフトウエアのバージョンアップを行う、とします。


◆今後とも相手先と協業しながら改良などを加えて当該部品を使い続けて行く場合、変更方法、相手先への変更内容の事前通知、変更後の性能確認などについて、相手先と合意を取っておきます。


◆勿論、(E)当該部品の所有権/権利(06年9月27日付け)で述べましたように所有権が自社に移っている場合は、自社の裁量で全て行えます。

 

B.生産/調達方法(調達コストを含む)


◆共同設計した部品の生産/調達方法について相手先と確認しておきます。


●当該部品をお互いに独自に生産して行く方法があります。この場合、改良もお互いに独自で行っていく事になります。

●生産をどちらかの会社で行う場合、A項の改良への対応方法、受注、生産、配送、などの商流・物流方法について明確化します。
売値も事前に確認・合意しておきます。

●当該部品の生産を第三者に委託する場合、所有権が相手先と折半して持つ時は、共同で上記に述べました生産/調達方法を決めて、生産コストの低減化を目指します。
部品の所有権が自社にある場合、全て自社で決める事が出来ます。


C.売値を含む部品の外販の可能性


◆共同設計した部品を外販する場合、所有権が相手先と折半している場合、売値、生産コスト、販売方法、部品の改良方法などについて合意を取ります。

外販すると生産量が増えるため、自社や相手先がお互いの製品に使用する場合のコストは安くなりますので、コスト還元方法についても確認し、明確化
します。

◆外販する場合は、覚書に加えて別途、当該部品の生産、改良、販売などを規定した契約書を結んだ方が良いです。
この契約書には、第三者への売値や自社使用分のコストなども盛り込んでおきます。

 

今回で、コスト削減を目的とした"他社との部品の共同設計"を例にした、事業連携先の選定実施 についての記事は、一応終了します。


次回からは、今回の記事でも触れました、他者との事業連携行為で必要不可欠な各種契約行為のポイントについて述べて行きます。


今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。

 bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

10. 他社との共同設計の展開;(9)特許・ノウハウの取り扱い方法/所有権 [アライアンス先の選定実施]

                                                                      2006年9月30日

今回は、(F)特許・ノウハウの取り扱い方法/所有権 について述べます。

このポイントも、部品の共同設計作業を相手先と行う時に、事前にしっかりと押さえておかなければならない事項です。

特許・ノウハウは、どの製造業者にとっても、大事な知的財産であり、他社と差異化を図るための経営力の源泉の一つです。

従って、相手先と共同設計を行うのに際し、きちんと相手先と会話を行って、同意を取っておきます。

明確にするポイントは、以下の通りです。

A.共同作業開始前に、自社及び相手先が所有していた特許・ノウハウの所有権

B.共同作業の過程で生まれた特許・ノウハウの所有権

C.共同作業の過程で生まれた特許・ノウハウのお互いの使用条件

D.第三者に共同作業の過程で生まれた特許・ノウハウのライセンス条件

 

上記4つのポイントについて、おさえておかなければならない事は次の通りです。

 

A.共同作業開始前に、自社及び相手先が所有していた特許・ノウハウの所有権

⇒お互いの所有権を認める。

⇒相手先の特許・ノウハウを使用する場合の条件をC項と共に明確化する。

 

B.共同作業の過程で生まれた特許・ノウハウの所有権

⇒所有権を決めるのには幾つかの方法があります。

例えば、当該特許・ノウハウ作成に貢献した度合いなどで配分を決める。 但し、実際には自社と相手先の貢献度合いを客観的に測ることは難しく、下手をすると、合意が得られないばかりか、感情的なしこりを残す事態もあります。

そこで、お勧めしたいのは、当該知的財産を折半する(50:50)とする事です。これが一番、もめない方法ですよ。(私の一押しの方法です!!)

 

C.共同作業の過程で生まれた特許・ノウハウのお互いの使用条件

⇒B項で所有権を折半した場合、お互いの使用条件は無償とします。

この場合、A項のお互いが共同作業前から持っていた特許・ノウハウの使用条件も含めて、すべての関連する知的財産をお互いに無償で使えるようにする”クロスライセンス”にする方法があります。(これが一番簡単で実用的です!!)

 

D.第三者に共同作業の過程で生まれた特許・ノウハウのライセンス条件

⇒お互いの所有権が50:50の場合、自社、相手先ともお互いの事前了解を得た上で、第三者にライセンス供与出来るようにします。

但し、ライセンス条件(ライセンス料率など)は、両者で事前に合意しておきどちらがライセンスしても第三者からのライセンス収入は、折半するようにしておきます。

 

上記AからD項のポイントや内容は、当然の事として"覚書"の中で明確化しておきます。

 

次回は、(G)共同設計の対象となる部品自体の扱い について述べます。

 

今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。  

 

bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

 

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

 

以上、


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

9.他社との共同設計の展開;(8)当該部品の所有権/権利 [アライアンス先の選定実施]

                            2006年9月27日

今回は、(E)当該部品の所有権/権利 について述べます。


ここでのポイントは、相手先と共同開発しました部品の所有権/権利の明確化です。

具体的には、所有権/権利については以下のケースが想定されます。

 

◆ケース1;

・所有権:自社がお金を払って当該部品の所有権を買い取る。(所有権を自社にする。)

・権利:相手先が当該部品を使用する時の使用条件を自社で決められる。
    ⇒所有権を買い取った金額とのトレードオフの関係になりますが、安く所有権を買う代わりに、相手先には無償かきわめて安い条件で使用許諾する方法があります。

    他社(第三者)が使用したい場合、自社にて使用許諾条件を決められる。

 

◆ケース2;

・所有権:相手先と自社で所有権を折半する。

・権利;他社(第三者)が使用したい場合、相手先の了解・同意を取った上で使用許諾条件を決める。

 

◆ケース3;

・所有権:相手先に所有権を売る。

・権利:自社の使用条件は、無償かきわめて安い条件で使用出来るように相手先の合意を取っておく。


上記ケースの中で、どのケースを選択するかは、自社の経営方針と相手先との協業のやり方を含めて決める事になります。


この所有権と権利は、何回も述べている"覚書"の中で明確化しておきます。


次回は、(F)特許・ノウハウの取り扱い方法/所有権 について述べます。


今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。

 bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

8.他社との共同設計の展開;(7)設計コストの分担 [アライアンス先の選定実施]

                                                                     2006年9月24日

今回は、設計期間の短縮を目的にした部品の共同設計の連携先候補選定を例にとって、(D)設計コストの分担 について述べます。

一般的に、設計コストは、自社と相手先で各々の活動で要したコストはそれぞれで負担する事になります。

ここでのポイントは、共同設計プロジェクト進行中に生じる可能性のある、設計変更やスケジュール遅れなどのプロジェクト運営に影響を与えるケースが生じた場合に発生するコスト増への対応です。

設計変更やスケジュール遅れは、双方にとって設計コストの増加につながります。

相手側の要因で遅れた場合、自社側で増加するコスト負担を相手先にカバーしてもらうのかどうか、自社側の理由で変更したり、遅れる場合も含めて、共同設計を始める前に負担の仕方を決めておきます。

この負担の仕方も、以前に述べました"覚書"の中に盛り込んでおきます。

但し、このコスト負担は、直接お金に絡む事なので、"覚書"締結の時点でもめる事態もあります。

この場合は、"覚書"では大幅にプロジェクトに影響がある場合について、責任がある側が当該コストを負担するとの約束事を決めておきます。

同時に、そのような場面に遭遇した場合には、ケースバイケースで両者は誠意をもって対応を協議すると、決めておく方法があります。

プロジェクトがスタートして、お互いの信頼感が醸成出来ていると上記の様な事態が発生してもコスト増は折半しようとかの解決策が自然に出て来ます。これは、私の経験からも実証済みです。

従って、私の経験では、"覚書"では両者が誠意をもって対応を協議する、としておくケーが多いです。
海外のメーカーとの"覚書"では、厳格に決めておいた方が良いです。


話はちょっとずれますが、私の経験を踏まえて申し上げますと、他社との共同作業が上手く行くかどうかは、如何に相手先との会話を密に行って、お互いの信頼感を構築・醸成できるかにかかっています。

相手の力を借りるとの目的を最優先に出し過ぎると、相手との"Win-Win"スキームが構築出来ずに、信頼感も醸成できない事になりかねません。


このような連携作業の実行上のポイントは、別途、"事業連携に実行"の欄で述べて行きますね。


次回は、(E)当該部品の所有権/権利 について述べます。


今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。

 bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

7.他社との共同設計の展開;(6)当該部品の設計評価方法 [アライアンス先の選定実施]

                                                                 2006年9月21日

今回は、設計期間の短縮を目的にした部品の共同設計の連携先候補選定を例にとって (C)当該部品の設計評価方法 のポイントについて述べます。

相手先と、部品の共同設計のロードマップ(スケジュール)を検討・策定するとき、共同作業の成果を評価し、作業の進捗度、設計作業の方向性や方法などの確認を行うためのステップを設けます。

この共同作業の成果を評価するタイミングは、設計活動の途中と最終成果物が出たときになります。

途中経過で行う設計評価の回数は、設計期間の長さと複雑さで決められます。通常のケースでは、多くて3回位までです。

この途中経過で行う評価と最終成果物が出たときの評価について、事前に双方の共通理解のもと、評価方法やその結果に基づく対応方法をロードマップ策定時に明確化しておきます。

この評価結果に基づいて、それまでの設計作業の成果や今後の作業の進め方の検討・確認を行ったり、最終成果物の確認を行いますので、この評価方法やその結果に基づく対応方法についても、2006年9月9日付け (3)連携先との共同プロジェクトの活動方法や注意すべき点 で述べました"覚書"に盛り込みます。

設計途中での評価結果によっては、共同作業の方向性や、作業自体の存続について影響が出ますので、設計評価方法 について明確化しておくことが必要です。

最終成果物の評価結果に基づき、共同設計作業の成果が目標通りになったかどうか判断されますので、この評価方法についても双方の共通理解のもとに、明確化しておくことは肝要です。


次回は、(D)設計コストの分担 について述べます。


今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。

 bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

6.他社との共同設計の展開;(5)自社と相手先の役割分担 [アライアンス先の選定実施]

                                                                  2006年9月17日

今回は、設計期間の短縮を目的にした部品の共同設計の連携先候補選定を例にとって (B)自社と相手先の役割分担 のポイントについて述べます。

自社と相手先で共同設計を行う場合、具体的な活動に入る前に十分に会話を行い、お互いの役割分担について十分な理解と同意を取り付けおく必要があります。

先ず、役割分担を明確化する上で大事な事は、自社と相手先の共同設計作業における、お互いの設計要求を出し合って明確化しておく事です。

お互いの設計要求を明確化する事により、それらの設計要求を満たすために必要な行動・ステップがエンジニア同士の会話により具体的に描く事が出来るようになります。

次に考えなければならないポイントは、設計要求を満たす為に必要な行動・ステップの洗い出しです。

この洗い出しの過程で、各行動は、次の三つの分類に分けて明確化する事になります。

◆自社独自の作業
◆相手先独自の作業
◆共同で行う作業

これらの三つの作業を順序だてて時間軸を含めて描くのが、(A )の設計ロードマップ(スケジュール)です。

三つの作業内容と各々の作業から生まれる成果を明確化し、次のステップにつなげて行けるようにシーケンシャルに各作業を順序だてます。

各作業内容と各々の作業に要する時間を推定し、設計ロードマップを描きますので、実際の作業が想定通りに行かなかった場合の対応(リスクヘッジ)もおさえておく事が必要です。

お互いの立場を尊重しながら、合意しました役割をきちんと分担して行いながら、計画通りに行かなかった場合は、双方で十分な会話を行ってどうしたらスケジュールを維持しながら作業を継続するか考え・回答を出して行きます。

必要があれば、役割分担の内容を見直します。


ここでの、キーは十分な会話・コミュニケーションです。

他人同士の会社が共同作業を行うのですから、相手の立場を尊重しながらの十分な会話を維持・継続する事です。


次回は、(C)当該部品の設計評価方法 について述べます。

今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。

 bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、

 


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

5.他社との共同設計の展開;(4)部品設計のロードマップ策定時の注意点 [アライアンス先の選定実施]

                                                          2006年9月13日

今回から、設計期間の短縮を目的にした部品の共同設計の連携先候補選定を例にとって、考慮する下記7つの項目について、(A)から順番に各項目に対するポイントを述べて行きます。

(A)部品設計のロードマップ(スケジュール)
(B)自社と相手先の役割分担
(C)当該部品の設計評価方法
(D)設計コストの分担
(E)当該部品の所有権/権利
(F)特許・ノウハウの取り扱い方法/所有権
(G)当該部品の扱い
  ●部品の改良/バージョンアップの方法(ファームウエアなど)
  ●生産/調達方法(調達コストを含む)
  ●売値を含む部品の外販の可能性、など


(A)部品設計のロードマップ(スケジュール)


他社と部品を共同設計する場合、お互いにかけられるコストと時間に制限があります。

自社の連携目的は、設計期間の短縮ですので、相手先の目的・状況を確認しながら、技術検証内容に基づき最短で共同設計出来るスケジュールの策定を目指します。

対象部品にもよりますが、設計期間は3ヶ月から6ヶ月の短期決戦型として短期間で成果がでるようにした方がプロジェクトを運営しやすいです。

全体のスケジュールを考えるとき、先ず行う事は、共同作業の内容を自社と相手先との間で共同で検討・設計する部分、自社・相手先で独自に検討・設計を進める部分を明確化することです。

これらの明確化された各部分(コンポーネント)を組み合わせて、全体のスジュールを策定します。

各コンポーネントの順番決めと、次のステップに移るときのチェックポイントを明確化しておくことも大事です。

また、プロジェクト全体の進捗状況を確認し、調整するための確認ポイントも全体のスケジュールの中に組み入れておきます。
各コンポーネントの設計作業が遅れた場合も想定し、スケジュール全体の遅れにつながらないようにする為にも、この確認ポイントの設定は必須です。

スケジュール策定は、相手先との意思疎通を十分に行う必要があります。
そのために、スケジュール検討は、自社と相手先のエンジニアで会議などを頻繁に開催して技術的な詰めを行い、共通理解を持って双方が合意できるものにします。

不明解な部分を残さないようにして、全体のスケジュール策定を行うようにする事が肝要です。


次回は、(B)自社と相手先の役割分担 について述べます。


今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。

 bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事
前の10件 | - アライアンス先の選定実施 ブログトップ