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日経記事;未利用の大学特許を企業に技術移転 産業革新機構 に関する考察 [産学連携について]

                                                   2010年8月5日

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月5日付の日経新聞に『未利用の大学特許を企業に技術移転 産業革新機構』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事について考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『官民出資ファンドの産業革新機構は民間企業と連携し、大学や研究機関が持つ未利用特許を買い取り、ベンチャー企業などに技術を移転する「知的財産ファンド」を年内に設立する。燃料電池やナノテクノロジー(超微細技術など)9分野が対象。

このうち、ライフサイエンス(生命科学)関連の4分野のファンドを9月にも立ち上げる。日本が強みを持っている先端技術の実用化を促し、国際競争力を高めたい。

このほかの投資対象分野は、次世代リチウムイオン電池、太陽光発電、光信号を光のままで制御する次世代光通信システムの中核部品「光スイッチ」。

各分野とも約6,000件の未利用特許を管理する、科学技術振興機構(JST)と連携する。。。』


今まで行ってきた産学連携は、大学が持っている特許の事業化を目標に活動して来ました。
事業化しないまでも、有望な特許があれば、民間に技術移転することも積極的に行ってきています。

しかし、今までの動きを見る限り、事業化された或いは、技術移転された特許の数はあまりに少ないと考えています。

理由の一つとして、民間企業が使いたい魅力的な特許がそれほど多くないのではないかと感じています。

民間企業にとって使いたい特許があれば、積極的に大学にアプローチしてライセンス契約を結ぶなどの行動を取ります。

他の理由としては、大学と民間の考えの違いです。大学の先生は、論文を優先して考える傾向があります。民間からしますと、特許取得は事業の立ち上げや強化目的ですので、出願時期は他社の動きなどを見ながら慎重に対応します。

出願前に論文発表されてしまうと、出願出来なくなる可能性もあります。
その為、先生と出願時期などについて合意が得られないと、その技術を使う事をあきらめます。

私が支援したベンチャー企業は、上記理由により技術移転をあきらめました。


産業革新機構が、民間企業と連携して特許を買い上げて行えば、少なくとも大学側との思惑の違いから、当該特許を使用しないリスクはなくなります。

このスキームを効果的に動かすには、有望な特許の見極めと、企業への紹介・説明の仕方だと考えています。
この為には特許の価値を評価し、企業に適切に説明できる専門家の支援が必要です。

また、ベンチャー企業が活用しやすいラインセンススキーム(使用許諾条件)の設定も必要不可欠だと考えます。

今回の動きが、ベンチャー・中小企業にとって有望な特許を容易に使えるようになる事を期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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