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日経記事;『データ保護,幅広く 社外秘以外も対象 不正取得,賠償請求可能に 経産省が法改正案』に関する考察 [NDAの扱い]

                                        2017年3月15日

皆様、
おはようございます。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

3月15日付の日経新聞に、『データ保護,幅広く 社外秘以外も対象 不正取得,賠償請求可能に 経産省が法改正案』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の以下の通りです。

『経済産業省は企業が販売するデータを不正に取得する行為に対し損害賠償を求められるようにする。現行法では企業が「社外秘」としていることが保護の条件とされており、いったんデータが売買されると保護を受けにくい。あらゆるモノがネットにつながる「IoT」技術やスマートフォン(スマホ)の普及で、価値を生むデータが増えていることに対応する。

来年の通常国会に不正競争防止法の改正案を提出する。17日の産業構造審議会(経産相の諮問機関)の委員会で法改正の概要を示す。

不正競争防止法では秘密として管理され、世に知られていない価値あるデータだけが「営業秘密」として保護される。こうした社外秘のデータでなくても、勝手に使われれば他社が不当な利益を得る可能性がある。

法改正によって、たとえ営業秘密でなくてもデータの不正取得に対抗できる新しい制度を導入する。企業が不正取得者に対し損害賠償やデータ利用の差し止めを求められるようにする。

「不正な手段」が何を指すかは今後詰めるが、盗んだり人をだましてデータを取得したりした場合は賠償対象になる。暗号化されたデータの暗号解除や、IDやパスワードを無効にすることも対象になる見通しだ。利用許諾期間を過ぎてデータを使い続けることも違反とする。

経産省が保護を強化する背景には、企業などが持つデータの売買が活発になっていることがある。例えば気象庁の情報を加工して販売するお天気データは、月額数万円で販売されている。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の投稿をもとにした外国人観光客の動向データも月額数十万円で売買されている。

IoT技術やスマホの普及で売買の対象になるデータが爆発的に増える一方で、法律上どのような保護を受けられるのか曖昧だった。

法改正で複数の企業が情報を持ち寄ったデータベースも不正取得からの保護対象にする。日本糖尿病学会と日本オラクルやオムロンなどの企業連合は現在、ウエアラブル端末を使って糖尿病患者約1千人の日々の歩数や体重などのデータを集めている。こうしたデータベースにアクセス権限のない外部者が侵入し、勝手にデータを使った場合も賠償や差し止め請求の対象にする。

クラウド事業者も注意が必要になる。クラウド事業者のサーバーに保存された顧客のデータについて、利用規約で「勝手に使わない」と言っておきながら、無断でデータを自社のビジネスに活用した場合も違反になる。

経産省は並行して、不正競争防止法の運用指針も改定する。企業が社外秘扱いにして販売しないデータや人工知能(AI)についても「営業秘密」に該当することを明確化し、保護を手厚くする。』

今まで、本ブログ・コラムにて、企業や組織が営業秘密扱いする情報やデータなどに関する扱いに関し、機密保持契約の締結を含めて述べてきました。

政府は、営業秘密扱い情報やデータに対して、「不正競争防止法」を制定して取り締まっています。

不正競争防止法は、日経新聞に「ライバル企業の「営業秘密」を入手したり、商品の模倣をしたりして競争優位に立とうとする行為を防ぐ法律。経済産業省が所管し、実際の企業スパイや模倣製品の摘発は各都道府県警が担う。」書かれています。

企業によっては、どんなデータ・情報でも機密扱いするところがあります。私は、そのような企業には、このようなやり方を取ると、本当に機密保持が必要な情報の扱いがぞんざいになるリスクがあることと、社内および取引先との間で扱う情報・データに不具合が生じる可能性があることを指摘しています。

要は、本当に秘密扱いが必要な情報・データに集中して、機密保持を行うことが、実効性のあるやり方になります。機密情報は、通常マル秘扱いのマーキングなどを行って通常のものとは、扱いを変えてコピーを取らないなどの厳重管理を行います。

さて、本日の記事は、この営業秘密扱い情報やデータの扱いに加えて、企業や組織が扱うデータ自体に、政府がもっと踏み込んだ不正防止策と罰則強化を行う動きについて書いています。

AIやIoTの本格普及が始まっています。このような状況下では、取り扱われる情報・データが大きな付加価値をもつようになります。

たとえば、政府が公表している統計データは、無償でインターネット上で入手できます。

ある企業が政府の統計データと、店のレジで支払がなされるときに発生するPOSデータを組み合わせて、収集・分析した結果(情報・データ)は、付加価値をもっており、有償で販売することができます。

IoTから得られる情報・データは、ある使用目的に収集・分析された結果がいろいろな付加価値をもつことになります。

政府が規制の対象にしているのは、このような広範囲に有償販売される商品となる情報・データになります。

有償販売される情報・データが、他の商品と同じように、不正所有・違反所有に対して不正競争防止法が適用されることは、当然のことです。

政府に対しては、この新不正競争防止法が可能な限り早期に実施することを期待します。

AI・IoTを含めたIT化が進むビジネス環境では、より質の高い、付加価値がある情報・データを早期に入手して、事業活動につなげることが競争力や新規性などを左右する可能性が高くなります。

多くの情報・データは、自社サーバー、クラウドサービスのデータセンター、パソコンなどに保管、保存されています。

そのような保管、保存された情報・データが、第三者がセキュリティシステムを破って不正にアクセスして入手するリスクがあります。

セキュリティ対策を強化しても、現時点では残念ながら不正アクセスを完全に防止できません。

一旦不正アクセス・入手が発覚したら、その実行者や実行組織は、この不正競争防止法の厳格適用で厳しく処罰する必要があります。

企業間競争は、公正かつ合理的な土俵である事業基盤上で行うことが必要であり、基本であることによります。

今後の政府による不正競争防止法適用の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『企業秘密漏洩 未遂も刑罰 海外流出防止に重点』に関する考察 [NDAの扱い]

                                2014年11月24日

皆様、

こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月24日付の日経新聞に、『企業秘密漏洩 未遂も刑罰 海外流出防止に重点』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『経済産業省は企業の営業秘密の漏洩を防止するため「不正競争防止法を見直す。情報の取得に失敗した未遂罪も刑事罰の対象にするほか、海外に情報を流した場合は「15年以下」の懲役とし、現行の「10年以下」より厳しくするなど罰則を強化する。

日本企業の情報が外国企業に不正流出する事例が増えていることに対応し、日本企業の競争力確保を法制面から後押しする。

来年の通常国会に改正法案を提出し、2016年度の実施を目指す。

「未遂罪」を導入し、抑止力を高めるのが最大の特徴だ。刑事罰を科すには今は秘密を不正利用した証拠が必要だが、今後は情報取得に失敗しても盗もうとした痕跡があれば対象とする。

情報を不正取得するウイルスを添付したメールを送った場合や情報を管理するパソコンに不正アクセスした場合も対象になる。

罰則も強化する。個人の罰金の上限を1000万円から5000万円に引き上げる。懲役は原則10年以下のままだが、海外に情報漏洩した場合は1.5倍に重くする。企業の罰金の上限も3億円を2倍の6億円に引き上げる方針だ。

罰則の対象者も広げる。秘密を持ち出した人物やその人物から直接情報をもらった2次取得者だけでなく、3次取得者、4次取得者も罰則の対象にする。たとえば、ベネッセの顧客の個人情報が漏洩した事件では、顧客情報は6次取得者まで渡っていた。新日鉄住金が特殊鋼板の製造方法の漏洩で裁判をしている例でも、情報は3次取得者まで渡っていたという。

海外の現地法人や業務委託先からの流出も想定し、情報が海外で不正取得された場合にも網をかける。さらに政府の関与も強める。不正に得た情報をもとに外国企業が生産した製品の輸入を差し止める制度を導入する。

新日鉄住金や東芝が韓国企業と係争するなど日本企業の機密情報の流出が問題化している。政府は6月にまとめた成長戦略で企業の営業秘密や知的財産の保護を徹底する方針を打ち出していた。』


日経記事によると、不正競争防止法や営業秘密の侵害など規制の趣旨は、以下の通りです。
「企業どうしが公正に競争することをうながす法律。営業秘密を侵害したり、製品内容を偽装販売したりすることを規制している。営業秘密には顧客名簿や製造装置の図面などのほか、技術ノウハウや販売マニュアルも含まれる。」

言うまでもなく、各企業の強みの源泉である技術力、ノウハウなどは、最重要な機密情報であり、絶対に外部に持ち出すことを厳しく制限する必要があります。

外部からコンピュータなどに不正アクセスしたり、退職者が機密情報を持ち出して競合他社に売るようなことは、合理的な競争を妨げるので、断じて阻止する必要があります。

政府が機密情報の漏洩に対して罰則強化することは、必要であり大いに期待します。

同時に、企業特にベンチャーや中小企業は、機密情報保持や流出防止にもっと関心をもって、ガードを固くする必要があります。

国内では、まだ性善説を前提とした企業間関係が維持できている面が多少あります。しかし、競合他社や中堅・大手企業は、隙があればいつでもベンチャーや中小企業の虎の子の技術やノウハウを違法であっても入手しようとする傾向があります。

海外企業との関係では、徹底的な性悪説前提で機密情報保護を行う必要があります。性悪説では、基本的にだまされる方が悪いのです。

ベンチャーや中小企業は、外部からの不正アクセスに対して対応するため、パソコンやインターネット環境に対して、より一層のセキュリティ対策を行うことが必要です。これは、日本の内外でビジネスしていくときの必要コストと考える必要があります。

また、外部への機密情報漏えいについては、内部での機密情報保持の仕方を見直して、徹底化することが重要になります。

今までに何度か本ブログ・コラムで、企業の機密情報漏洩に関して記事を書いています。ブログですと、下記Webサイトに「NDAの扱い」のカテゴリーに記事が記載されています。

http://bzsupport.blog.so-net.ne.jp/archive/c357062-1

また、企業が機密情報保持を契約の観点から縛りを入れるために、機密保持契約(NDA;Non-disclosure Agreement)を一般的に結びます。

このNDAのポイントや対象となる機密情報の管理の仕方についても、上記「NDAの扱い」のカテゴリーに記事として書いています。

今まで多くの製造事業者やITベンダーに対して、海外企業とのNDA締結や機密情報保持・開示のやり方について、支援やアドバイスをしてきました。

私の基本的な考え、あるいはやり方は、「NDAの扱い」のカテゴリーに記事に書いてあります。
ご関心のある方は、お読みください。

機密情報保持を行うためには、性悪説に基づいて合理的な対応をすることが重要であり、必要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


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日経記事;『企業秘密 漏洩罰則厳しく 新法検討 海外流出を抑止 被害の立証しやすく』に関する考察 [NDAの扱い]

                                   2014年2月16日

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月16日付の日経新聞に、『企業秘密 漏洩罰則厳しく 新法検討 海外流出を抑止 被害の立証しやすく』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『政府は、企業が持つ営業秘密を守るための新法をつくる検討に入った。製造方法、設計図、顧客情報といった秘密が海外に流出した場合の罰則を厳しくする。

企業が秘密漏洩を立証しやすくする案もある。グローバル化で企業の国際競争が激しくなるなか、日本企業の稼ぐ力を左右する高い技術が海外に出ないように抑止力を高める。

経済産業省などが今春にも有識者らによる検討会で議論を始め、6月に改定する政府の成長戦略に盛りこむ見通し。2015年の通常国会への新法提出をめざす。

新法の柱は、秘密の海外流出への罰則強化だ。いまの不正競争防止法は企業への罰金は最高3億円で米国の3分の1。

個人への罰金も最高1千万円で「上限のない米国や英国と比べると抑止力が働きにくい」とされる。海外に秘密が流出した場合に限って罰金や懲役を引き上げる。

背景には、高い技術が海外に漏れると日本企業の国際競争力に直ちに影響が出るとの危機感がある。いまの不正競争防止法では流出先が国内でも海外でも罰則は変わらないが、米国では流出先が海外の場合は国内案件より罰金が重い。ドイツや韓国では、海外企業に秘密を漏らしたほうが個人の懲役が長い。

政府は、被害を受けた企業が秘密の漏洩や盗用を立証しやすくすることも検討する。加害企業が無罪を主張するには、裁判所に証拠提出を義務づける案が出ている。

企業の営業秘密にくわしいTMI総合法律事務所の佐藤力哉弁護士は「米国では被告が情報を開示する義務を負う。日本は民事訴訟だと相手企業が情報を盗んだ証拠を自ら収集する必要があり、立証に時間がかかるケースもある」と語る。

新法が守る企業秘密は製品の製造方法、販売方法、顧客情報など。特許をとっても守れるが、規制のゆるい新興国でまねされることを懸念し、特許をあえてとらない企業も多い。その分だけ秘密が海外に漏れると被害が大きくなる。

新日鉄住金は12年、特殊な鋼板の製法を不正に入手したとして、韓国鉄鋼大手ポスコを日米で提訴した。新日鉄側は1千億円の損害賠償を求め、国際競争での企業秘密の重要性が日本でも広く認識された。政府内には新法ではなく、不正競争防止法改正で対応する案もある。』


私は、製造業者やITベンダーの中で、最先端の技術やノウハウをもつベンチャーや中小企業から、時々機密保持の方法について実施支援を求められます。

そのときに、まず薦めますのは、経済産業省が2011年年12月1日に公表しました「営業秘密管理指針(改訂版)」を読むことです。

ここで言う営業秘密は、「 企業が他社と差別化を図って収益を得るための秘密。独自に開発した技術や顧客情報、マーケティングの成果など」です。

「営業秘密管理指針(改訂版)」のURL;http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/111216hontai.pdf

この「営業秘密管理指針」は、以下のことがポイントになっています。

1.「営業秘密管理指針(改訂版)」では、改正不正競争防止法において刑事罰の対象とされた行為の明確化を行うとともに、より現実的・合理性のある秘密管理の方法が提示された。

2.中国,韓国,台湾などによる営業秘密の侵害によって日本企業の技術的優位性が揺らぐリスクが増大し,実際に事例が発生している。また、競合企業による不正行為などに加えて,元役員や元従業員といった退職者を通じた営業秘密侵害が深刻化している。

2005年の不正競争防止法の改正では,(1)営業秘密の国外使用・開示処分の導入,(2)退職者への処罰導入,(3)法人処罰の導入,が主なポイントになっていました。

最新の改定では、中小企業を意識して営業秘密侵害を防ぐ手段についても書かれています。

ベンチャーや中小企業が機密保持することの必要性や状況は、2014年の今も変わりありません。

国内取引を主に行っているベンチャーや中小企業は、機密保持に関して総じて高い関心をもっていません。経済産業省の調査では、企業秘密をその他の情報と区別して取り扱っていない企業が全体の4割にのぼるとのこと。

全体の4割を占めるのは、企業数からみてほとんどがベンチャーや中小企業とみています。

今後、多くのベンチャーや中小企業は、縮小傾向にある国内市場だけを相手にしていては事業拡大できませんので、必然的に海外事業拡大を行う必要があります。

機密保持をきちんとしていない企業が海外展開しますと、機密情報の流出リスクは、当然のごとく高くなります。

また、最近、産業スパイの暗躍がときどき記事になっています。国内事業を主に行なっていても、機密情報流出リスクは高くなっていくと理解する必要があります。

本日の記事は、政府は、企業が持つ営業秘密を守るための新法をつくる検討に入ったことについて報じています。

企業は、自由な状態での競争がありますと、技術革新が起こりやすく、価値ある新商品やサービスが市場に導入されます。

この自由競争は大いに行われる必要があります。自由競争は企業や市場を活性化します。

同時に、自由競争は、公平なルールで行なわれる必要があります。不正に非合理的なやり方で、他社が開発した技術やノウハウを入手して使うことは、断じて阻止する必要があります。

この観点から、今回の政府が行うとしている、企業の営業秘密保持のための新法検討と実施に大いに期待します。

今回の新法は、秘密の海外流出への罰則強化と、、被害を受けた企業が秘密の漏洩や盗用を立証しやすくすることが柱になっています。

ようやく日本政府も他の先進国がもっている、技術やノウハウの海外流出防止を強化する動きを行うようになりました。

また、経産省は、2014年4月に産業界と企業秘密保護を協議する「官民フォーラム」を立ち上げる。情報漏洩や対策の例を集めたデータベースを官民で共有するように動きまます。

一般的に企業が自社で開発した技術やノウハウを守るために、特許化します。しかし、特許内容は公開されますので、当該ノウハウの開示を恐れる企業は、特許化しないで機密保持扱いします。

このような企業は、機密保持を徹底的に行う必要があります。従業員や機密情報を開示する相手企業との「機密保持契約」締結は、必要最低限なこととして、さらに機密情報の保持・管理に細心の注意を払って行うことが必要であり、重要になります。

以下の文章は、私が以前に書きましたブログ・コラムからの抜粋です。

「一番大事なことは、機密情報をどう防ぐかです。何でもかんでも機密情報にする企業がありますが、これでは本当に重要な秘密情報が埋もれてしまって管理しづらい状況に陥りやすくなります。

最も基本的な条件は,情報を区分して重要な秘密情報を厳格に管理していることです。情報の区分では,営業秘密の対象となる情報に加え,情報にアクセスできる人を特定する必要があります。

次に重要なことは、秘密情報の管理体制を確立しておくことです。具体的には、情報を収録した媒体(文書やCD-Rなど)や保管場所などの管理,あるいは情報を収めたコンピュータの管理,アクセス権者の明確化しておくことです。

最近ではパスワード設定したデータセンターで保管する方法が広がっています。

情報区分・管理を行う事により,秘密情報以外の情報が秘密情報に混入すること(コンタミネーションと言います)を防ぐ体制の整備が必要です。

現在、ほとんどの中小企業でパソコンやITを使っていますので、これらのシステムを上手く活用して、機密情報を不正アクセスすることを防止する方法も大型投資なしで導入できるようになっています。」

当社の機密情報を不正に入手することは、重大な反社会的なことであると認識して、より確実な機密情報保持を徹底的に実施することが必要です。

これからルール作りを再検討する企業は、上記経産省が行うとしている情報漏洩や対策の例を集めたデータベース閲覧が参考情報の一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『新興国の知財基盤整備 政府10年ビジョン 企業進出を支援』に関する考察 [NDAの扱い]

               2013年1月13日

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月13日付の日経新聞に、『新興国の知財基盤整備 政府10年ビジョン 企業進出を支援』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『政府は今後10年間の知的財産戦略となる「知財政策ビジョン(仮称)」を4月にも策定する方針を固めた。成長が見込めるアジアなどの新興国の特許制度づくりを後押しし、日本企業が進出しやすい環境を整える。

大企業に比べ特許などの知財活用が遅れている中小企業への支援強化策も盛り込む。日本経済再生本部が6月にまとめる成長戦略に反映させる考えだ。

政府の知的財産戦略本部(本部長・安倍晋三首相)の下に設けた有識者からなる「知財政策ビジョン検討ワーキングチーム」で月内に議論を開始する。具体策や実行に移す行程表などを示す中長期の知財戦略を練る。

2002年に知財に関する日本の国家戦略の青写真となる「知的財産戦略大綱」を策定してから10年が経過したことを受け、これまでに取り組んだ諸施策も検証する。

新たな知財戦略の柱の一つは、特許に関する国際協力の拡大。最近、知財権を保護する基盤が整っていないカンボジアやミャンマーなどに日本企業による投資が活発化している。

アジアの新興国で審査官の育成や関連法の整備など日本の審査技術を伝授。現地に進出する日本企業の利便性を高めるとともに、日本の技術流出を防ぐ。

現在、世界の特許出願件数は日米欧中韓の5カ国・地域だけで約8割を占める。一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国やインドなどでは特許制度を巡る課題が多いとされる。

企業が現地で開発した技術や生産手法などを国際特許で出願する場合、地元政府の体制が未整備なため審査に時間がかかり、結果的に国際特許の取得が遅れる例が多いという。

知財戦略のもう一つの柱は中小やベンチャー企業の知財活動の支援策の強化。技術情報など営業秘密の漏洩防止策などを含め、知財を有効活用できる企業経営を後押しする仕組みづくりを議論する。海外への特許出願をしやすくする制度の充実も目指す。』


差別化・差異化可能な技術やノウハウ、商品・サービスを持つ企業にとって、特許はその知財情報を守るために有効な方法です。

現在、多くのベンチャーや中小企業が、国内だけでなく海外でも国際特許を取るべく出願しています。

また、特許出願すると審査が行われます。この審査の過程で、類似特許の有無などがわかりますので、他企業の特許出願・取得状況も知ることができます。

私の支援先のベンチャーや中小企業の多くが、国際特許を含めて、特許出願・取得を行なっています。

積極的に特許出願・取得に動かないと、海外を含めた競合他社に先を越されるリスクが高いのも理由の一つです。

欧米、特に米国には特許ゴロ的な企業が多く、ある日突然に使っている技術やノウハウに関して特許侵害で訴えられるケースが発生しています。

従来は大手企業がその対象になっていましたが、最近は事業を急拡大している中堅企業も狙われるようになっています。

中国市場も特許に関しては、要注意の国の一つです。

一つは、毎年多くの特許が出願されていますので、この国で事業する時に、特許出願・取得しておかないと、特許侵害で訴えられるリスクがあるからです。

もう一つの理由は、現在でも他人や他社の特許やノウハウなどの知財情報の価値を理解せず、特許侵害してでも他社商品やノウハウを真似て、使ったり作ったりする文化を持っていることによります。

このために、中国で事業する場合、最低限、この国で特許出願・取得しないと、自社の技術やノウハウを守れないことになります。

また、中国人従業員を雇う場合、技術やノウハウを守るために、機密保持契約を結びますが、多くの場合、有効ではありません。

自社の技術やノウハウを持って他社に移り、それを活用するケースが多いのが実情です。

韓国も似たような状況でした。韓国の場合、日本の企業をリストラなどで辞めた多くの日本人が、韓国企業で働き始めた時に、前の国内企業で持っていた技術やノウハウを開示したケースが発生しました。

これらの日本人は、前の勤務先企業と機密保持契約を結んで退職しましたが、役に立ちませんでした。

今後、確実に多くの中小企業が東南アジアを中心とした海外に進出します。その時に、当該企業が持っている技術やノウハウを守る上で、特許出願・取得は有効な方法になります。

今回、政府が東南アジアでの特許制度づくり支援を行なうことは、大変有意義なことです。これも、日本が当地域で行ない始めた社会インフラ整備の支援策の一つになります。

特許制度が充実しますと、進出企業は現地で研究・開発した技術やノウハウを安心して使える環境が整います。

日欧米と同じ特許制度環境にすることが重要です。

政府には、ベンチャーや中小企業が国際特許を出願・取得・維持するためのコストを圧縮する施策や支援を期待します。

ベンチャーや中小企業にとって、当該特許関連コスト負担が大きいためです。この高額コストの負担ができないため、ベンチャーや中小企業の中には特許出願・取得をあきらめるところもあります。

ぜひ、ご検討願います。

特許出願・取得の有無にかかわらず、技術やノウハウの機密情報を守る仕組みも重要であり、必要です。

国内と異なって、毎年多くの従業員が入社と退社を行ないます。従業員と機密保持契約を結んでも、その有効性は限定的と考える必要があります。

そこで、従業員に開示する機密情報を限定したり、機密情報を開示する従業員を特定するようなやり方を工夫する必要があります。

私は、弁護士や弁理士などのような特許などの知財情報を扱う専門家ではありません。しかし、今までに多くのベンチャーや中小企業から、特許を含む知財情報の取扱いや機密保持のやり方について相談を受けました。

これは、私が会社勤務時から連携;アライアンスやM&Aを多くこなしてきた過程で、自社および他社の機密情報を取り扱ってきた経験を持っていることによります。

この経験に基づいて、機密情報の取扱い、機密保持契約の作り方や当該契約の有効性の維持の仕方などについて支援しています。

今後、海外進出などを考えているベンチャーや中小企業は、技術やノウハウの特許出願・取得とこれら機密情報の保護の仕方について、事前に検討・確立しておくことが重要であり、必要です。

私は、以前本ブログ・コラムで機密情報の取扱いや機密保持契約に関するポイントを何回か書いています。ご関心のある方は、お読みください。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 


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日経記事;『企業の35%が情報漏洩・疑い 防衛策「法的措置」4割 本社調査』に関する考察 [NDAの扱い]

                  2012年12月13日

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月13日付の日経新聞に、『企業の35%が情報漏洩・疑い 防衛策「法的措置」4割 本社調査』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『主要企業の35%が技術情報など営業秘密の漏洩もしくはその疑いがあることが、日本経済新聞社が12日まとめた企業法務調査で分かった。

今後の知的財産の防衛策として「訴訟など法的措置」が43%を占めた。新日鉄住金が鋼板技術を盗まれたとして韓国ポスコを訴えるなど、アジア勢との競争激化を受けて知財を巡る攻防が激しくなりそうだ。

調査は10月、主要326社を対象に実施。148社の回答を集計した。

技術ノウハウや顧客情報といった営業秘密について「漏洩した経験がある」(20%)と「漏洩したと感じた経験がある」(15%)を合わせると35%に達した。製造業(87社)では39%だった。

漏洩を経験した会社に流出ルートを複数回答で尋ねたところ、「国内退職者」が44%に上った。「海外退職者」(15%)や「合弁や事業提携などでの情報共有」(6%)などが続いた。

漏洩対策(複数回答)は「社員教育」が69%と最も多く、「入退出・コンピューターアクセス制限」「社員との秘密保持契約」も5割を超えた。

昨年、サイバー攻撃を受けた三菱電機は「ファイアウオールや従業員教育などの安全対策をさらに強めた」としている。今年4月、ポスコを提訴した新日鉄住金は「訴訟も結果として対策になる」(総務部)という。

これまで重視してきた知財防衛策と今後の対応を複数回答で聞いたところ、「訴訟など法的措置」が36%から43%に上昇した。日本企業は紛争回避へ特許の相互利用契約を進めてきたが、知財紛争が激しくなるなか、危機感も高まりつつある。』


機密保持や保護は、中堅・大手企業だけでなく ベンチャーや中小企業にとっても重要なことになっています。

高度技術やノウハウを持っている企業には、国内だけでなく、海外企業からも連携・アライアンスの話がくることが多くなっています。

このときに重要なことが、当事者である中小企業が、自社のノウハウや技術の流出をどう守るかの視点と重要性を持つことです。

まだ多くの中小企業経営者の中には、性善説を前提に取引先や海外企業とビジネスの話しをする方が多くおられます。

ノウハウや技術が流出したり、第三者に勝手に使われていることが明確になった後に、「裏切られた」と相談してくる経営者もいました。

しかし、一旦流出した機密情報を取り返すことや、相手に対して訴訟を起こすことは、中小企業にとっては容易ではないのが実情です。

従って、中小企業経営者には、ノウハウや技術情報の流出を事前にどう防ぐかの視点で対応方法をアドバイスしています。

基本的な考え方は、相手を「性悪説」でとらえて、どう対峙していくかになります。私が支援企業にアドバイスする概要は以下のようになります。

各企業は、ビジネスをしていますので、全てのノウハウや技術を最初からがんじがらめにして、何も開示しないでは相手と何の話もできなくなります。

同時に、相手先も機密情報を持っていることが多いので、双方のバランスや相手先との会話やビジネスの進展度合いなどを図りながら、対応していくことが多いです。 

最初から、秘密保持契約を結んで会話やビジネスをするやり方もあります。

しかし、一般的には深い話や情報交換に入るまでは、この契約を結ばずに、さわりの情報を出したり、資料のコピーを渡さずにチラ見せするような対応で、双方とも秘密情報の開示なしで会話するやり方を勧めています。

秘密保持契約を結んだ後も、開示する情報の内容や出し方などを慎重に確認して、開示情報の内容や開示先などを記録して残します。

また、相手先から受領した秘密情報の管理も体系化して行ないます。

このやり方は、相手先が国内企業、海外企業を問わず同じようにします。「性悪説」が前提の対応となります。

本日の記事は、大手企業を辞めた人たちがきちんと、退職後も秘密保持していない実態について書いています。

私は、企業退職時に勤務先企業と「秘密保持契約」を結び、きちんと守っています。

大手企業の場合、多くの退職者は当該企業と「秘密保持契約」を結んでいます。しかし、守られていない実態があります。

過去の大幅なリストラで、大手家電メーカーを退職した技術者が、韓国、台湾、中国などの海外企業に雇われた際に、多くのノウハウや技術が流出したことは明白のようです。

私が知り合った技術者のうち、何人かは元勤務先のノウハウ開示を強要されて、海外企業を退職した人もいました。

企業も、「秘密保持契約」を結んだ退職者が秘密情報を漏らすことを前提に対策を講じる必要があります。

一つのやり方が、社内で情報やノウハウなどの重要度に応じて、その情報にさわれる、あるいは、知ることができる範囲やレベルを決めておく方法です。

このやり方は、中小企業でも有効です。

大手企業の場合、自社の経営に深刻なダメージを与える秘密情報の漏えいについて、相手先を訴訟することは有効です。

しかし、中小企業の場合、訴訟は多額のコスト、長期の時間や高負担などを要しますので、現実的な方法ではありません。

中小企業は、相手先とビジネスしながら、いかにして自社と相手の秘密情報を実際的に管理していくか、考え・実行することが重要です。

私が中小企業から秘密情報の保持について相談や支援を受ける場合、そのように対応しています。

政府も、中小企業の秘密情報保護を重要視しており、何回か「営業秘密管理指針」を改訂しながら公表し、中小企業に対する啓蒙活動を行なっています。

最新版の「営業秘密管理指針」は、2011年12月1日に改訂されました、「営業秘密管理指針」が経済産業省から公表されました。詳細は、下記Webサイトからご覧ください。
URL;http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/111216hontai.pdf

私の支援内容も、ほぼ本「営業秘密管理指針」に準じて実際的なやり方にしています。

何度か秘密情報管理や秘密保持契約などについてご質問をいただいています。このときに、お勧めしているのは、私が本ブログで、「NDAの扱い」のカテゴリーに書いてあります記事をお読みになることです。

私は、2006年7月16日から8回にわたって「NDA(機密情報保持契約)の扱い」のタイトルでブログ記事を書きました。この記事も「NDAの扱い」に含まれます。
URL; http://bzsupport.blog.so-net.ne.jp/archive/c357062-1

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経電子版記事;『デュポン、知財紛争で韓国大手に「完勝」日本企業が注目』に関する考察 [NDAの扱い]

               2012年9月10日

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月9日付の日経電子版に、『デュポン、知財紛争で韓国大手に「完勝」日本企業が注目 製販20年禁止勝ち取る、アラミド繊維』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『米化学大手のデュポンが代表的な高機能素材のアラミド繊維を巡り、韓国繊維大手のコーロンと激しい知的財産権訴訟を繰り広げている。

8月30日には米連邦地裁がデュポンの訴えを全面的に認める命令を出し、コーロンは韓国工場の操業停止に追い込まれた。争点は元従業員を通じた技術流出。紛争の行方は、韓国企業との間で同じ問題に悩む日本企業にとっても注目を集めそうだ。

「判事の決定に満足している。40年以上かけて培ってきた知的財産権が守られた」(デュポン)

「当社の従業員の職場を奪う乱暴な命令で、(控訴や執行停止の仮処分申請などの)法的な手続きに入る」(コーロン)

米バージニア州リッチモンドの連邦地裁の判事が8月30日に出した裁判所命令は異例の内容だった。コーロンに対し、デュポンから盗用したとされる秘密情報を今後一切利用しないように命じたほか、米国を含む全世界でのアラミド繊維の製造と販売を20年間禁止したのだ。

実は、判決自体は2011年9月に出ていた。コーロンの知財盗用によるデュポンの損害額は9億1900万ドル(約730億円)と認定。同年11月には懲罰的な賠償金を上乗せして、総額9億2000万ドルの支払いをコーロンに命じていた。

■韓国工場も停止

韓国の報道機関によるとコーロンの年間純利益は200億円前後で、賠償金の支払いをのめば経営が傾きかねない。控訴の手続きに入っていた直後に製販禁止命令の追い打ちを受けた格好だ。

アラミド繊維の技術流出を巡る米韓の訴訟は日本も無縁ではない。

特許などの知財権は国ごとに効力を認める「属地主義」が原則。米裁判所の決定は基本的に米国内だけで効力があるため、コーロンは他国での製販禁止まで従う必要はない。

判事は「命令に従わず営業を続けるのなら、先の判決の賠償金では済まなくなる」と警告。デュポンもコーロンに対する厳しい姿勢を崩さず、同社は韓国のアラミド繊維工場の操業を止めざるを得なくなった。

韓国内では「米国の横暴を許さず、政府は世界貿易機関(WTO)に提訴すべきだ」との意見も出始めた。が、裏返せば、米地裁判事の目にはコーロンの行為がそれだけ悪質に映ったということにほかならない。その論拠が、デュポン元技術者の囲い込みだった。

アラミド繊維 ナイロンの一種で、重量比で鉄の6~8倍の強度を持ち、熱や化学薬品に強い。ブレーキ摩擦材、タイヤや光ファイバーケーブルの補強材、防弾チョッキの素材などに使われ、世界的に需要が増えている。1位の米デュポンと2位の帝人で世界シェアの8割以上を占めており、韓国コーロンのシェアは10%未満とみられる。

今回の米連邦地裁の決定で、コーロンは米国への輸出ができなくなった。また韓国工場の操業停止が長引けば、自動車部品メーカーを中心に取引先が離れるとみられ、代替需要の一部を帝人が取り込む可能性がある。。。。』


退職した従業員が競合先に就職後に、元の企業の特許やノウハウなどを流出、或いは、開示する問題は古くて新しいことです。

以前にも国内家電大手は、何度か大量リストラを行いました。その結果、多くの日本人技術者が、韓国や中国企業に就職しました。

その後に、韓国や中国企業が技術力を向上させたのは周知の事実です。韓国や中国企業は、最新技術情報獲得に熱心です。

その熱心さが、時として競合企業の機密情報を不正な方法を取ってでも最新技術を獲得する行動につながっています。

近々に大手家電メーカーは、再び大量従業員(1万人相当)のリストラを行いますので、再度、機密情報が競合先に流出するリスクが発生します。

通常、退職者は元の企業や職場で得た機密情報を第三者に開示しないということを約束して、「機密保持契約書;NDA(Non-Disclosure Agreement)を結びます。

従って、機密保持は担保されるのが基本です。しかし、実態はかなり異なります。

かって、国内大手メーカーの中には、特別な技術を持った中小企業に技術者を派遣して、詳細な説明を聞いたりしてノウハウを吸収し、自社の開発技術としたところもありました。

経済産業省は、2011年年12月1日に 「営業秘密管理指針(改訂版)」 を公表しました。「営業秘密管理指針」は、以下のことがポイントになっています。
「営業秘密管理指針(改訂版)」のURL;http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/111216hontai.pdf

1.「営業秘密管理指針(改訂版)」では、改正不正競争防止法において刑事罰の対象とされた行為の明確化を行うとともに、より現実的・合理性のある秘密管理の方法が提示された。

2.中国,韓国,台湾などによる営業秘密の侵害によって日本企業の技術的優位性が揺らぐリスクが増大し,実際に事例が発生している。また、競合企業による不正行為などに加えて,元役員や元従業員といった退職者を通じた営業秘密侵害が深刻化している。

2005年の不正競争防止法の改正では,(1)営業秘密の国外使用・開示処分の導入,(2)退職者への処罰導入,(3)法人処罰の導入,が主なポイントになっていました。

最新の改定では、中小企業を意識して営業秘密侵害を防ぐ手段についても書かれています。

私も時々、中小企業から機密情報の管理のやり方や、機密保持契約書の作成・管理などで相談を受けて、支援しています。

一番大事なことは、機密情報をどう防ぐかです。何でもかんでも機密情報にする企業がありますが、これでは本当に重要な秘密情報が埋もれてしまって管理しづらい状況に陥りやすくなります。

最も基本的な条件は,情報を区分して重要な秘密情報を厳格に管理していることです。情報の区分では,営業秘密の対象となる情報に加え,情報にアクセスできる人を特定する必要があります。

次に重要なことは、秘密情報の管理体制を確立しておくことです。具体的には、情報を収録した媒体(文書やCD-Rなど)や保管場所などの管理,あるいは情報を収めたコンピュータの管理,アクセス権者の明確化しておくことです。

最近ではパスワード設定したデータセンターで保管する方法が広がっています。

情報区分・管理を行う事により,秘密情報以外の情報が秘密情報に混入すること(コンタミネーションと言います)を防ぐ体制の整備が必要です。

現在、ほとんどの中小企業でパソコンやITを使っていますので、これらのシステムを上手く活用して、機密情報を不正アクセスすることを防止する方法も大型投資なしで導入できるようになっています。

機密情報の不正開示は明らかに犯罪です。上記不正競争防止法の法律で機密情報の不正開示は、海外企業であろうとも処罰対象になります。

法律面では、機密情報の不正開示対応は明確に規定されました。

あとは、企業がその機密情報をどう守るかの運用が課題になっています。特に、中小企業の場合、機密情報の管理体制があまいところが多いのも事実です。

中小企業は、国内外の競合他社から自社の財産である機密情報をどう守るか、真剣に考え・実行することが重要です。

なお、私は、2006年7月16日から8回にわたって「NDA(機密情報保持契約)の扱い」のタイトルでブログ記事を書きました。
URL; http://bzsupport.blog.so-net.ne.jp/archive/c357062-1

秘密情報の管理についてエッセンスを知りたい方は、先ずこのブログ記事を読むことをお勧めします。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『仏ルノー、容疑者Xを告訴 電気自動車の情報流出』に関する考察 [NDAの扱い]

                                                              2011年1月14日

皆様、おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月14日付の日経新聞に、『仏ルノー、容疑者Xを告訴 電気自動車の情報流出』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『仏ルノーは13日、電気自動車(EV)関連の情報を盗み出した疑いがあるとして、対象者を「X」としてパリ検察当局に告訴した。今後は仏国内情報局が捜査する。漏洩に関わったとみられる3人の幹部はいずれも疑いを否定している。一方、与党国民運動連合(UMP)は産業スパイ対策の新法の準備を進めていることを明らかにした。

ルノーは同日、「産業スパイの疑いで“X”を告訴した」などとする声明を発表した。ルノーは情報の流出先を明らかにしていないが、仏報道は中国企業の関与を連日報じている。中国は反発を示しており、中国と太いパイプを持つとされるラファラン元首相は12日「現段階で中国の関与を論ずることは意味がない」などと語った。

 UMPは12日、産業スパイ対策の新法を下院事務局に提出。米国の産業スパイ対策法を参考にした内容で131人の議員が賛成しているという。


関連記事::
電気自動車「戦略情報が流出」 ルノー情報漏洩問題
仏ルノーの電気自動車(EV)技術が同社幹部により外部に漏れた問題で、ルノー担当者は6日、日本経済新聞に対し「(EVに関する)戦略的活動」に関する情報が流出したと語った。ルノーは情報漏洩にかかわった3人について3日から停職処分としている。
 ルノーは漏洩した情報の具体的内容を明らかにしていないが、EVの電池やモーターなどの技術情報が含まれている可能性があり、今後の事業活動に影響を及ぼす恐れがある。流出先も「コメントできない」と述べた。

ルノーの法令順守委員会は昨年8月、幹部3人について情報漏洩の疑いがあるとして社内調査をしていた。3人の氏名は不明だが、経営委員会の委員も含まれるという。

ルノーは日産自動車との技術提携でEVを実用化し、この分野では世界最先端の技術を保有する。EVは先進国だけでなく新興国メーカーも参入して技術競争が激化しており、仏紙は今回の情報流出の背景には他の自動車会社がいるとの見方をしている。』


機密漏洩問題は、他国の話しではありません。
国内企業同士でも容易に起こり得る話です。

現在多くの企業が連携やM&Aを活用した事業活動を行っています。
この時に大事なことは、ノウハウ、特許を含めた機密情報の扱いと活用です。

以前、大企業が下請けの金型中小企業のノウハウを言わば強制的な形で搾取したことが新聞で報じられました。下請け企業は、大企業の意向に逆らえずそのノウハウを無償で開示せざるをえなかったのです。

政府が定めた「不正競争防止法」では、企業において適切に管理されたノウハウなどの営業秘密を侵害する罪に対して刑事罰(営業秘密侵害罪)を規定し、その保護を図っています。

上記大企業の横暴は、明らかに不正防止法違反です。

ただ、実際には、法律だけでは機密情報漏洩や強制搾取から守れません。


連携を行う事により、秘密情報の侵害行為が格段に容易になり、事業者は瞬時にして致命的な損害を被る可能性に直面しています。
中小企業にとっては、技術・ノウハウ・アイデアなどの価値ある情報をどう活用し、かつ、守るかを戦略的に考える時に来ています。

ルノーは、社内に厳密な秘密情報管理体制を持っていると考えています。
しかし、新聞報道にあるようにこの中にいる幹部クラスの役員が意図的に秘密情報を漏洩したのなると、正直手の打ちようがありません。
最後は人の問題になるからです。

ルノーの問題は、少々極端なケースです。


中小企業は、特に自社の技術・ノウハウ・アイデアなどの価値ある情報の使い方と守り方を慎重に考える必要があります。
これが無償で流出し、特許化などの防護策を行っていないとクレームも満足にできないし、自社経営に深刻なダメージを与えることがあります。

片一方、差異化可能な技術・ノウハウ・アイデアは、それ自体に大きな価値を持っており、連携の時の大きな武器になります。

そこで、上記しました様に、価値ある情報をどう活用し、かつ、守るかを経営戦略の一つして明確に考え、規定する必要があります。

価値ある情報をブラックボックス化して中に閉じ込め、他社が中味を見れないようにして他社に供給する方法もあります。例えば、ファームウエアを入れ込んだ半導体を外販するやり方です。

また、逆にオープンにしないと連携を進められないケースもあります。
この時は、開示する情報をどう守るか、防護策を考えて慎重にことを進める必要があります。

防護策の一つの方法として、機密保持契約や共同で動く場合の決めごとを規定した覚書・共同開発契約などの契約体をしっかりと結ぶやり方があります。

国内の中小企業間の連携を支援するときに、時々機密情報の扱いが曖昧なまま共同事業活動が行われていることを目にします。
このような場合、私は先ずお互いの秘密情報や、共同作業の成果物の扱い、費用の分担などのデリケートな事項の明確化をアドバイスし、実行してもらいます。
具体的な方策は色々とあります。

連携は、他人と言う「他社」同士のお付き合いであり、何時でも関係が破断する可能性を念頭に置いて行うべきとアドバイスしています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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「営業秘密管理指針(改訂版)」の公表について [NDAの扱い]

                           2010年4月22日

皆様、こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

経済産業省は、平成22年4月9日、「営業秘密管理指針(改訂版)」を公表しました。

これは、昨年の通常国会でなされた不正競争防止法の改正を受けて、経済産業省は、事業者の適切な営業秘密の管理に向けたアプローチを支援するため、「営業秘密管理指針」を改訂したものです。


1.「営業秘密管理指針(改訂版)」では、改正不正競争防止法において刑事罰の対象とされた行為の明確化を行うとともに、より現実的・合理性のある秘密管理の方法が提示されています。

また、中小企業者・ベンチャー企業が使いやすいように、管理しやすいチェックシートを入れたり、各種契約書のひな型例などの参考情報が入っており、使いやすいものになっています。

この改訂版は、有効なアイデアやノウハウなどを持つ中小企業やベンチャー企業が自社の知的財産をどのように守るか、或いは、どの程度まで相手方に開示するか、などの観点から書かれており、今までに比べてより実用的な内容に編集されています。

当該「営業秘密管理指針(改訂版)」は、下記WebサイトからPDFファイルとしてダウンロードできます。
URL;http://www.meti.go.jp/feedback/downloadfiles/i50908bj.pdf


2.中国,韓国,台湾などによる営業秘密の侵害によって日本企業の技術的優位性が揺らぐリスクが増大し,実際に事例が発生している。また、競合企業による不正行為などに加えて,元役員や元従業員といった退職者を通じた営業秘密侵害が深刻化している。2005年の不正競争防止法の改正では,(1)営業秘密の国外使用・開示処分の導入,(2)退職者への処罰導入,(3)法人処罰の導入,が主なポイントになっていました。

今回の改訂版は、この営業秘密侵害を防ぐ手段についても書かれています。

一般的に機密保持契約を結ぶと、秘密情報の不正な使用や第三者への開示に関して法的縛りを入れることが出来ます。


3.この法的保護をさらに有効なものにはするには、 「情報の区分」と「管理体制の整備」が法的保護の大きなポイントになります。

(1)最も基本的な条件は,情報を区分して重要な秘密情報を厳格に管理していることです。
情報の区分では,営業秘密の対象となる情報に加え,情報にアクセスできる人を特定する必要があります。

(2)次に重要なことは、秘密情報の管理体制を確立しておくことです。具体的には、情報を収録した媒体(文書やCD-Rなど)や保管場所などの管理,あるいは情報を収めたコンピュータの管理,アクセス権者の明確化しておくことです。

(3)情報区分・管理を行う事により,秘密情報以外の情報が秘密情報に混入すること(コンタミネーションと言います)を防ぐ体制の整備が必要とされています。


上記以外に重要なポイントが、この改訂版に書かれています。
秘密情報の管理に関心がある方は、この改訂版を読まれることをお勧めします。


ちなみに、私は、2006年7月16日から8回にわたって「NDA(機密情報保持契約)の扱い」のタイトルでブログ記事を書きました。
URL; http://bzsupport.blog.so-net.ne.jp/archive/c357062-1

このブログで書いた内容と今回の改訂版の基本骨子は同じです。

もし、秘密情報の管理についてエッセンスを知りたい方は、先ずこのブログ記事を読むことをお勧めします。
その後で、改訂版で詳細内容を確認しては如何でしょうか。

よろしくお願いいたします。
以上、

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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8. 秘密情報の受領・開示時の規則 [NDAの扱い]

                                     2009年2月28日

こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザーです。

本日は、2006年8月に書きました記事の加筆・修正を行わせて頂きます。

テーマは、NDAの扱いにについて書きました一連の記事の中の最終項である、8. 秘密情報の受領・開示時の規則 についてです。

秘密情報をどう管理するかとの観点で、具体的なやり方を例示して説明いたします。


秘密情報には、二つの種類があります。

一つは、相手先から受領する秘密情報で、ふたつ目は、こちらから相手先に開示する情報です。


(1)相手先から受領する秘密情報の扱い

A.先ず大事なことは、NDAを締結しても相手先から秘密情報を安易に受領しない事である。
相手先との会話や、自社内での検討に必要な最低限の情報を受領するようにします。

B.相手先から受領する場合、どの部分が秘密情報か相手方と確認する。(なんでもかんでも「秘密」情報ではありません。)
仮に既に公開されている周知の情報であれば、「秘」マークがついている情報は、秘密情報とせずに、「秘」マークを取ってもらうか、受け取らないようにします。

C.受領・開示するルートを決める。
情報を受領・開示するひとを限定し、窓口を特定します。
これは、相手先及び当方の受領側の双方に決めます。

D.受領リストを作成する。
このリストには、受領した情報の項目、日付と受領したひとを記録として残しておく。
受領出来るひとは、あらかじめ登録しておき、そのひと以外には情報は受領出来ないようにする。


(2)相手先に秘密情報を開示する場合

A.開示先の情報管理体制を確認する。
相手方が自社と同等以上の管理施策を採用しているか確認し、必要があれば改善を要求する。

B.開示先に、どの秘密情報を開示するかきちんと連絡や説明を行う。
開示先の意思を確認して、秘密情報を開示します。

C.上記(1)C項と同様に、受領・開示するルートを決める。

C.開示リストを作成する。
このリストには、開示した情報の項目、日付と開示先のひとを記録として残しておく。


(3)伝達方法の確定

相手先と自社の間で、秘密情報の受け渡し・伝達方法を決めておく。

A. 郵送、直接手渡しなどの方法を取る場合
特に秘密度の高い「特秘」の場合、送付・到達を証明可能な伝達方法を利用(書留、宅配便など)する。

B.現在は、eメールなどの電子情報で秘密情報をやり取りする場合が多いので、以下の要領でルール化しておくことをお勧めしたい。

・開示する情報に対するアクセス制限の方法の確認
・パスワードを伝達する場合は、別法で行う(電話にて口頭か別eメールで伝達など)
・暗号化や電子証明書の設定
・eメール件名/本文の秘密情報の記載の禁止
・受領・開示したeメールも記録する(受領/開示の記録として残す)など、


NDAの扱いに関する記事は、今回で終了させて頂きます。

本稿を含めてNDAの扱いに関して、ご質問などがある場合、本Webサイトの左にありますAll Aboutプロファイルの専門家に相談のタグからお問い合わせ願います。


私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー

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7.自社技術が独自(オリジナル)であることの証明 [NDAの扱い]

                                                                 2006年8月18日

今回は、7.自社技術が独自(オリジナル)であることの証明 の実施方法について述べます。


(1)自社の技術について自社内に留めておくと決めたもの以外は、基本的に特許、実用新案等の権利を取得すると決めて、出願します。

出願すれば、特許として権利確定していなくても、出願日が公的に明確化され、相手から秘密情報を使用したとのクレームを受けたとき、出願日が相手が公開した日にちより早ければそのクレームは無効になります。

 

(2)次に考えなければならないのは、相手先から同じ・或いは・類似した秘密情報を受け取る必要があるときです。


一番良いのは、(1)項で述べているように出願しておく事ですが、時間的に間に合わない事があります。
また、自社の方針として自社技術やノウハウを出願しない事もあります。

この場合、当該情報を隔離します。隔離して、これらの情報が自社内で見れないようにして、相手先から類似情報を開示されたときに、自社技術の独自性を維持出来るようにします。

 

隔離する方法は、幾つかあります。

⇒例えば、公証役場から確定日付を付与してもらう方法です。

◆自社の隔離する文書情報をダンボール等の箱に入れる。
◆或いは、文書情報をスキャナーで電子情報化して、CD-ROM等のメディアに入れる。CD-ROMメディアをダンボール等の箱に入れる。
◆これらの箱を閉じて、公証役場に閉じた日に対して、確定日付を付与してもらいます。
◆隔離した情報の箱は、自社技術の独自性を証明する必要があるまでは開きません。
◆隔離した情報は、リストを作成し記録として残します。


(3)その他の方法として、紛争が起こったときに自社の独自技術を他社の類似情報を使わずに開発・設計したものとして、文書で残しておくやり方があります。

ノートに研究記録として残すやり方です。

ぺんやボールペンで記述し、研究経過を記録し、記録日や記載者氏名を残します。

 

次回は、8. 秘密情報の受領・開示時の規則 について述べます。

 


今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。

 bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、

 


 


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