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日経記事:『社説 グーグルが変えるものづくり』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]

                                                 2017年10月8日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月8日付の日経新聞に、『社説 グーグルが変えるものづくり』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『米グーグルが台湾のスマートフォン大手、宏達国際電子(HTC)から事業の一部を11億ドル(約1200億円)で買収することを決めた。

IT(情報技術)機器の開発や生産に携わる約2千人の技術者をHTCから受け入れる。

背景にはITの応用分野が家電や住宅設備、自動車などに広がり、スマートフォンで培った技術を幅広い領域で活用できるようになった事情がある。

経営にスピード感があるIT企業が事業の範囲を拡大しており、日本の製造業も対応を急ぐべきだ。

グーグルは社内に機器の開発部門を設け、人工知能(AI)を利用したスピーカーや、自動翻訳機として使えるイヤホンなどを製品化した。

グループ企業は家電や住宅設備をネットを通じて制御する「スマートホーム」の機器や、自動運転車の開発も進めている。

IT企業は意思決定や開発が迅速で、日本でも対話アプリのLINEがAIスピーカーを1年足らずで製品化している。日本の製造業もこうした流れを踏まえ、開発や生産のスピードを上げる必要がある。

まず大切なのは顧客が求めている機能や品質をよく見きわめることだ。日本企業は過剰品質に陥りやすく、製品の発売が遅くなりがちだ。

次に、社外の技術を活用することだ。すべてを社内で一から開発しようとすると、時間がかかる。すでに他社が開発しているものは柔軟に取り入れ、魅力的な製品を短期間でつくることが求められている。

デジタル技術の活用も欠かせない。コンピューターによるシミュレーションや3Dプリンターを使った試作をさらに増やし、デジタル技術の利用で先行する競合企業との差を縮めなくてはならない。

こうした取り組みの一部はすでに始まっているが、まだ不十分だ。自動車や工作機械といった競争力を保っている分野で日本企業が勝ち抜くためにも、開発や生産を速める体制を整えるべきだ。』


現在、米大手を中心とするITベンダーと国内製造メーカーとの間で、取り扱い商品やサービスについて、垣根がない状態になっています。

インタネットやソフトウエア開発力、商品企画・開発を磨いて、魅力的なハードウェア商品をアウトソーシングの形でビジネス化したのは、米大手ITベンダーのDELLです。

初めて、DELLがパソコンを開発・実用化したとき、自社内には最終組立以外の工場はもたず、後の製造機能はすべて第三者に委託する、アウトソーシング型のビジネスモデルを構築しました。

しかも、DELLは初めてパソコンをインターネット通販で売るビジネスモデルを開発・実用化しました。

このDELLの動きは、ITベンダーが自社の強みや特徴を、インタネット活用力、ソフトウエア開発力、商品企画・開発・設計の分野で作り出して、製造事業所は自前で持たず、固定費を圧縮して、第三者に委託するアウトソーシングの仕組み構築の先駆けになりました。

当時、私が勤務していた国内家電メーカーを含めて、国内製造メーカーのほとんどが、DELLが始めたビジネスモデルの凄みを正しく理解していませんでした。

このDELLのやり方を徹底的に進化させて、競争力のある家庭用商品を開発・実用化したのが米アップルです。

iPod, iPhone, iPadの凄みのある商品を次々に世界市場に導入しました。特に、スマートフォン市場を築いたiPhoneは、世の中を変えました。

アップルは、インタネット活用力、ソフトウエア開発力、デザイン・商品企画・開発・設計の分野で徹底的な差別化・差異化を可能にしました。

現時点でも、アップルは自社内に製造事業所はもっておらず、台湾や中国メーカーに製造委託しています。

十数年前の国内製造メーカーが、差別化・差異化を可能にしていたのは、自社内に競争力を担保するリソースをもつ「垂直統合型」のビジネスモデルです。

それに対して、米大手ITベンダーは、インタネット活用力、ソフトウエア開発力、デザイン・商品企画・開発・設計の分野から、差別化・差異化を可能にしつつ、製造委託するやり方になる「水平分業型」で事業展開しました。

また、米大手ITベンダーの経営スピードは、国内製造メーカーよりはるかに速く、国内製造メーカー、特に、家電メーカーは、市場や顧客を奪われました。

本日の社説は、米大手ITベンダーであるグーグルが、アップルと同じように、積極的にM&A活動を行い、機器、ハードウェア商品の企画・開発力を強化することや、その影響について書いています。

たとえば、グーグルは、EVをベースにした自動運転車の開発・実用化を積極的に進めています。

私は、グーグルは決して自動車メーカーになるつもりはなく、自動運転機能付EVをインターネット検索・広告の端末機器として位置付けているとみています。

グーグルの収益源は、インターネット検索エンジンから稼ぐ広告宣伝料金になります。

グーグルは、この広告宣伝料金収入を拡大するために、自動運転機能付EVを動く電子端末機器として位置付けています。

アマゾンやアップルも同じように、インタネットからの収益拡大を図るため、動く電子端末機器となる自動運転機能付EVを何らかの形で利用する動きに出てきます。

このグーグル、アマゾン、アップルなどの米大手ITベンダーの動きは、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車などの国内自動車メーカーのビジネスに大きな影響を与えることは、確実です。

かって、国内家電メーカーが市場や顧客を失った事態を避けることが、必要になります。

トヨタやホンダは、米国のシリコンバレーにIT・AI・IoTの大型研究開発拠点を設けており、自動運転機能の開発・実用化を積極的に進めています。

しかし、これだけでは上記米大手ITベンダーとの競争に打ち勝つことは、困難です。

上記米大手ITベンダーは、事業基盤を破壊・再構築してきたプラットフォーマーと言われています。

この事業基盤を破壊・再構築することは、1社単独で行うことは難しく、水平分業型のビジネスモデルを更に進化したオープンイノベーションのやり方を有効に活用する必要があります。

トヨタやホンダは、このオープンイノベーションのやり方を有効に活用する仕組みを構築・実用化できるかが、米大手ITベンダーとの競争を左右するとみています。

本日の日経新聞に、「ソニーが2018年春にもイヌ型の家庭用ロボットを発売する。「AIBO」の開発を終了して以来、バラバラになった研究者を集めており、ロボット事業への再参入は12年ぶりとなる。」との記事が掲載されました。

このソニーの家庭用ロボットが、IT・AI・IoTを活用して、差別化・差異化を可能にする商品になるか注目していきます。

本日の記事によると、「基本ソフト(OS)はソニーがロボット用に独自開発した。その仕様を公開して外部の開発者に改善してもらうようにするなどビジネスのアウトラインも固まってきた。」とあります。

この記事のやり方が、オープンイノベーションの一つになります。ソニーが、オープンイノベーションのやり方を有効に活用して、米大手ITベンダーができない家庭用ロボットを開発・実用化することを期待します。

今後、米大手ITベンダー、トヨタやホンダ、ソニーなどの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



 

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日経記事:『大廃業時代の足音 中小「後継未定」127万社 優良技術断絶も』に関する考察 [事業承継について]

                                              2017年10月7日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月6日付の日経新聞に、『大廃業時代の足音 中小「後継未定」127万社 優良技術断絶も』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『中小企業の廃業が増えている。後継者難から会社をたたむケースが多く、廃業する会社のおよそ5割が経常黒字という異様な状況だ。

2025年に6割以上の経営者が70歳を超えるが、経済産業省の分析では現状で中小127万社で後継者不在の状態にある。優良技術の伝承へ事業承継を急がないと、日本の産業基盤は劣化する。「大廃業時代」を防ぐ手立てはあるか。

「あと2年くらいで会社をたたもうと思ってるんだ」。極細の「痛くない注射針」で世界的にも有名な金属加工業、岡野工業(東京・墨田)の岡野雅行会長(84)の表情は何かを悟ったように穏やかだ。金型づくりやプレス加工は自動車などの技術改良に貢献し、会社は黒字だ。

廃業理由は「俺の後がいねえから。娘2人も別の道に行ったし」。注射針の製造装置はともに特許を取得した医療機器メーカーのテルモに移管。1924年創業の老舗企業は途絶える見通しだ。「オンリーワン技術を持つ企業がなくなればものづくりの基盤に打撃」。同社と取引のあった自動車部品会社幹部は語る。

東京商工リサーチの調べでは、2016年の中小企業の休業・廃業は2万9583件。約2万1千件だった07年から大幅に増えた。企業倒産は景気回復で年々減少しており、人口減による休廃業の流れが強まっている。

経済産業省によると、中小経営者で最も多い年齢層は15年時点で65~69歳。平均引退年齢は70歳だ。25年時点でこのリタイア適齢期を迎える中小経営者が約245万人と、全中小の6割以上に上る。アンケートではその約半数にあたる127万人が後継者未定だった。60歳以上の個人事業主の7割は「自分の代で事業をやめる」と答えた。

同省幹部は「大廃業時代が迫り向こう10年が正念場だ」とみる。一橋大学経済研究所の植杉威一郎教授は「赤字続きで資金繰りに行き詰まる倒産は産業の新陳代謝に資することもあるが、生産性が高い黒字企業の廃業は経済全体の効率を押し下げる」という。

経産省の内部試算では黒字廃業を放置すれば25年までの累計で約650万人の雇用と約22兆円に上る国内総生産(GDP)が失われる恐れがある。世代交代した企業は利益率や売上高が増える傾向が強く、政府も大廃業回避へ5年程度で集中的に対策を講じる構えだ。

早めの引き継ぎを促すには、税制や金融、予算の総動員が必要だ。今は親族内で会社を引き継ぐ場合、相続税や贈与税の支払いを猶予する制度がある。ただ雇用の8割以上を維持しないと全額納付を迫られ「使い勝手が悪い」と不評だ。

政府はこうした要件を抜本的に見直す。中小企業がM&A(合併・買収)をする際の税負担も軽くする。政府と銀行などが連携し、承継した経営者の前向きな投資を後押しする低利融資なども充実させる余地が大きい。

外部人材登用で事業承継に備える動きもある。

日本酒「千福」を作る老舗酒造、三宅本店(広島県呉市)。三宅清嗣社長(58)は再就職希望者を地方に紹介する日本人材機構(東京・中央)の職員、田部井智行氏を招いた。

「中期経営計画を引っ張れる人材をよそから受け入れたほうが早い」。三宅氏は社内の慎重論を押し切った。跡継ぎの息子はまだ20代。「いい教育係にもなる」。日本酒離れが進む若者への売り込みに知恵を絞る。

外部人材の登用を増やすため、政府は「兼業・副業」の規制緩和を進める。全国の商工会議所などにある「事業引き継ぎ支援センター」では専門家が経営者の相談に応じ800件ほどのマッチングを実現した。5年後には年2千件へと増やす計画だが、100万件を超す後継者難からみれば焼け石に水だ。

より大規模に事業承継を進めるには、中小企業に関心を持つ多くの投資家らがアプローチできる小規模M&A市場を整えるべきだとの声も多い。フランスでは事業売却を希望する企業のデータをインターネット上の「全国取引所」で公開し効率的に引き合わせる。

M&A市場の整備が進めば、アジアの投資家も日本の中小企業に関心を持ちやすくなる。未曽有の廃業危機と産業の衰退を避けるには、海外の力を借りるのも選択肢だ。』

私は、毎年中小企業庁が発行する「中小企業白書」を読んでいます。その中小企業白書では、ほぼ毎年中小企業の開業率、廃業率の動きについて触れています。

中小企業白書では、開業率を『有る特定の期間において、「〔1〕新規に開設された事業所(または企業)を年平均にならした数」の「〔2〕期首において既に存在していた事業所(または企業)」に対する割合であり、〔1〕/〔2〕で求める。』と定義しています。廃業率も同様の定義で計算されています。

過去20年くらいの間、中小企業の廃業率は、開業率を上回っています。

10年前くらいの中小企業白書では、廃業する理由の中で最も高かったのは、売上不振からくる赤字倒産や運転資金の不足など、販路開拓や集客できないことが主要因となっていました。

しかし、ここ数年間、中小企業の廃業理由は、後継者不足が主要因になっています。中小企業の現経営者の高齢化が進んで、経営できない状況になっても、現経営者の後継者がいないため、会社を廃業する状況が増えています。

現経営者に子どもがいても、父親や母親が売上の維持拡大や金融機関からの運転資金の調達などに苦労する姿を見て、事業の引継ぎ、事業承継を辞退するケースも増えています。

また、母親が自分の子どもに、現経営者の父親と同じような苦労をさせたくないとして、事業承継をさせないケースもあります。

私は、自分の経営コンサルタントサービスの中に、事業承継を入れています。私の事業承継は、親から息子または娘に事業を引き継ぐことの支援になります。

大体2年くらいの時間をかけて、親世代から子供世代への経営移管を行います。次世代育成の要は、経営者能力の獲得にあります。

基本的に、次世代経営者は、OJT(On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)方式で行います。

新規事業の立ち上げや新規販路開拓など、具体的な事業を担当してもらいながら、実務ノウハウやマネジメント能力を身につけていくやり方になります。

同時に、次世代経営者を支える経営幹部の育成も並行して行います。若い経営者を支える経営幹部も、若返りを図るようにします。

いずれにせよ、次世代経営者を育成するには、2年くらいの一定程度の時間を要します。

したがって、現在の中小企業経営者で、自分の子どもや親戚に事業承継を行う考えをもっている人は、早期にその準備を進めるやり方を勧めています。

私の経験から、事業承継を始めるタイミングは、会社経営が黒字になっており経営が安定していること、あるいは自分の健康状態が良いなどの、好条件が整っているときに始めると成功する確率が高くなります。

逆に、赤字状態や経営者の健康状態などから急遽事業承継を行うと、親と子ども双方に過重な負担がかかることが多々見受けられます。

現経営者で事業継続を考えている人は、数年間の時間をかけて、実行できるように前倒しでいろいろな事前準備を行っていくことを勧めています。

自社を黒字化すること、過剰な金融機関からの借金を返済すること、もし法的な係争案件があれば解決しておくことなどが、事前準備として行うことの事例になります。

現経営者が自分の子どもや親戚の中に、事業承継を行う人がいないとき、事業承継を行うやり方の一つとして、自社や特定事業を売却する(M&A)やり方があります。

ここ数年間で、中小企業がM&Aを事業承継のやり方の一つとして、採用するケースが増えています。私も、事業承継支援の中で、他社へ売却するやり方を採用しています。

会社や事業売却するやり方も、上記しました事前準備の実行が決定的に必要になります。

売却時に自社に不利な要因があると、売却額が相当に低くなることによります。

事業承継は、突然思いついて、すぐ実行できるものではなく、現経営者で事業の継続を希望する人は、数年間の時間をかけて、入念に事前準備を行ってから実行することが成功の秘訣になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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Twitterまとめ投稿 2017/09/22 [Twitter]


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日経記事;『日本車、変わる自前主義 欧州開発受託が相次ぎ拠点 EV・自動運転、分業促す』に関する考察 [何故アライアンスが必要なの?]

                                            2017年9月23日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月23日付の日経新聞に、『日本車、変わる自前主義 欧州開発受託が相次ぎ拠点 EV・自動運転、分業促す』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事について考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『クルマのパワートレイン(駆動装置)などの部分的な開発を完成車メーカーから受託するドイツやオーストリアの企業が日本に相次ぎ拠点を新設する。欧州で浸透した分業モデルが日本でも広がると判断した。

完成車メーカーは電気自動車(EV)や自動運転など広範な技術が必要になり、自社ですべてを賄うのは徐々に難しくなる。外部の力をいかに活用するかが次世代車の競争力を左右しそうだ。

自動車メーカーはエンジン開発から車両設計、組み立てまで幅広い技術を手掛ける自前主義の傾向が強い。開発受託はエンジンなどパワートレインを中心に開発業務を支援するビジネス。EV向け技術も蓄積し、独フォルクスワーゲン(VW)など欧州メーカーでは開発の一部を外部に任せる手法が浸透している。

オーストリアのAVLは11月、名古屋市に新拠点を設ける。16年11月に川崎市に開いたテクニカルセンターに次ぐ拠点となる。同センターはエンジンが想定通りに動くかを試験する装置を備え、近くEVなど電動車向け設備も入れる。

試作したパワートレインを欧州に送って試していた手間を省き、自動車メーカーに迅速なサービスを提供する。名古屋市の新拠点はエンジンなどの性能テストに使う試験設備の販売拠点にする。

独FEVも18年以降に日本に技術拠点を設ける方針。ソフトウエアの開発を担うほかエンジンなどの試験設備を備える。投資額は10億円超の見通し。独IAVも18年に日本でエンジンなどの試験ができる設備を整える。

FEV日本法人のロバート・ヤンソン社長は「電動車を開発する大型プロジェクトを抱えている」と話す。黒子と言える存在の開発受託企業は受注先の詳細を明かさないが、トヨタ自動車やマツダ、ホンダなどに技術者を送ってきた。日本で開発、設計、試作まで一貫して手掛けたエンジンを完成させた実績もある。

開発受託各社はガソリンやディーゼルのエンジンに加えEVやプラグインハイブリッド車(PHV)のバッテリー、モーターの開発ニーズにも応える。各国政府の動向にも詳しく、EVシフトを進める規制当局の情報を得るためにも完成車メーカーにとって欠かせない存在になってきた。

次世代車はパワートレインが変わるだけでなく、自動運転に人工知能(AI)が必要になるなど完成車メーカーが慣れない技術領域が増える。自社内に多様な技術を抱えるトヨタでも「AIではあらゆる手段をつかう。

自前主義だけではいけない」(伊勢清貴専務役員)との声が出始めた。通信、電池、半導体と必要な技術を確保するためには自社の取り組みだけでは立ちゆかなくなる。
一方、EV化が進めば繊細な技術で擦り合わせる機械部品は減り、モジュール(複合部品)やパワートレインの開発を外部に任せやすくなるとみられる。完成車メーカーはブランドやデザインの力がより問われるようになる。部品メーカーを囲い込み競争力を保ってきた自動車業界のビジネスモデルが変わり始めた。』

自動運転機能付EVは、既存のガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車の自動車の概念とは全く異なるものになると考えています。

自動運転機能付EVは、しょうしょう極端な言い方をしますと、言わば動き・移動する電子端末機器と考えています。

ここに、米大手ITベンダーであるグーグルが、自動運転機能付EVを開発・実用化する理由があります。

グーグルは、インターネットを通じた広告宣伝収益の拡大を、自動運転機能付EVから上げることを想定しています。

自動運転機能付EVを利用する人は、運転する必要がありませんので、IoT対応したEVでインターネットを活用して、検索したり、ゲームや音楽・映画鑑賞、買物などを楽しむことができます。

このため、将来、グーグルだけでなく、アップル、アマゾン、フェースブックなどの米大手ITベンダーが、自動運転機能付EVに関するビジネスに参入してくると想定しています。

今の自動車は、単に移動するだけでなく、自動車の運転自体を楽しむ要素などを加えて、差別化・差異化を図っています。

完全な自動運転機能付EVは、自動車の中でインターネット活用しながら楽しみつつ移動する手段になります。

この自動車概念の変化は、トヨタ自動車、ホンダ、日産などの既存自動車メーカーのビジネスのやり方に大きな変化を起こします。

上記する米大手ITベンダーは、今まで既存事業基盤を破壊・再構築して、自分たちのビジネスを拡大してきました。

日本の家電メーカーであるソニーやパナソニックなどが、米大手ITベンダーとの競争に負けて市場を奪われました。

これは、日本の家電メーカーがハードウェア商品自体での競争を意識した結果、インターネットやITを活用したソフトウエアの競争力の弱さや、インターネット配信の開発・実用化などにより、既存事業基盤を変更されたりして市場や顧客を失ったことによります。

米大手ITベンダーは、ハードウェア商品を出すとき、商品企画、デザイン、開発、設計など競争力を左右するとこは、自前で行い、製造は第三者に委託するやり方を取っています。

たとえば、グーグルは、現時点でFCA(フィアット・クライスラー・オートモビル)と連携・協業して、自動運転機能付EVを開発・実用化するとしています。


一方、EVの構造は、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車の構造と比べて、使用する部品点数も大幅に少なく、簡略化できます。

また、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車で差別化・差異化を可能にするノウハウは、EVにはそれほど有効ではありません。

トヨタ自動車、ホンダ、日産などの既存自動車メーカーにとって、EV自体をハードウェアの面からの差別化・差異化を可能にする余地は、少ないとみています。

つまり、家電メーカーがかって体験したハードウェア商品単体での差別化・差異化にこだわると、既存自動車メーカーは同じ轍を踏むことになります。

トヨタ自動車やホンダなどは、この点に気付いていると考えます。具体的には、IoT・AI対応のために、米シリコンバレーに巨額投資を行って開発拠点を設けています。

また、トヨタ自動車は、国内AIベンチャーであるPreferred Networks(PFN)に出資したりして、連携・協業を行っています。

ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車で差別化・差異化を可能にするには、垂直統合方式で、開発・実用化のすべてのプロセスで技術を磨くやり方が有効でした。

しかし、EVが主流になり、競争相手にITベンダーが入ってくると、国内自動車メーカーが今までの垂直統合方式で行っていると、開発期間の短さ、開発コスト・製造コストの圧縮という事業基盤の急激な変化についていけなくなる可能性が高くなります。

本日の記事にありますように、国内自動車メーカーは、今までの自前主義から脱却して、水平分業方式で、競争力をもつ企業との連携・協業による「Win/Win」の関係を構築して、スピーディーに事業化するやり方が求められます。

米大手ITベンダーがこのやり方の先駆者であり、オープンイノベーション(2000年代初頭に米ハーバード・ビジネススクールのヘンリー・チェスブロウ博士によって提唱された概念です。)と言われています。

このオープンイノベーションは、技術革新などのイノベーションをおこすため、企業は社内資源のみに頼るのではなく、大学や他企業との連携を積極的に活用することが有効であるとする考えです。

お互いに強みや特徴をもつ企業や研究機関などが、イコールパートナーシップにより、「Win/Win]の関係を構築して、連携・協業を行うことで、競争力のある商品を短期間に開発・実用化することが、オープンイノベーションであると理解しています。

国内自動車メーカーが、強力にオープンイノベーションのやり方を実行できれば、米大手ITベンダーがや欧米の自動車メーカーに勝てると確信しています。

もし、オープンイノベーションのやり方を有効に活用できないと、将来国内自動車メーカーは厳しい事業環境に直面する可能性があります。

企業の規模に関係なく、競争力のある企業同士がオープンイノベーションのやり方を有効に活用することを期待します。

私の支援先企業の中には、オープンイノベーションのやり方を有効に活用して、競争力のある商品やサービスを短期間に開発・実用化しているところがあります。

今後の国内自動車メーカーの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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Twitterまとめ投稿 2017/09/17 [Twitter]


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日経記事;『みずほ・ゆうちょ・地銀…邦銀連合で仮想通貨 個人同士の決済、便利に』に関する考察 [インターネットマーケティング]

                                              2017年9月17日

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月17日付の日経新聞に、『みずほ・ゆうちょ・地銀…邦銀連合で仮想通貨 個人同士の決済、便利に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『個人がインターネットやお店などでの支払いに使える新しい仮想通貨の創設へ向けて、みずほフィナンシャルグループやゆうちょ銀行、数十の地銀が手を組む。

円と等価交換できる仮想通貨「Jコイン(仮称)」を扱う新しい会社を設立。銀行の預金口座とつなぎ、仲間同士や企業との間で決済のお金を自由にやり取りできる。

決済サービスでは中国のアリババ集団や米アップルが存在感を強めており、邦銀連合で規格をそろえて対抗する狙い。ほかのメガバンクも含む大型の連合に発展する可能性がある。

「まとめて店に払っておくので、人数割りして私のJコイン口座へ送金してね」。新しい仮想通貨が普及すると、店での割り勘についてこんな会話が交わされそうだ。

構想では利用者がスマートフォン(スマホ)の専用アプリケーションを通じて自分の銀行口座から円を引き出しJコインに換える。コンビニや外食チェーンなどではそのコインを支払いに使える。個人間の送金は手数料ゼロだ。

円と等価で安心

急速に広がるビットコインのような仮想通貨はその時々の需給で価値が上下するが、Jコインは常に円の価値と同じなので値段が乱高下しない。特徴の一つがネット上で個人や自営業者、企業などあらゆる主体の間でお金を常時やり取りできることだ。

日本では専用カードに入金する電子マネーや預金口座から引き落とすデビットカードなどが普及している。新たな仮想通貨はプリペイド式の電子マネーの良さを取り込みつつ高い信頼性と流通性を備えたもので、2020年までに始める構想だ。

現金払いは300円、Jコインで払えば295コイン(=295円)――。盗難リスクがある現金を抱えたくない商店が値段を2本建てにするかもしれない。個人同士でモノを売買する場合はネット上のJコイン口座の間で決済が済む。双方向性が強みで、電子マネーより便利になる。

みずほは今月、ゆうちょ銀のほか横浜銀行、静岡銀行、福岡銀行をはじめとする地銀70行、IT企業が参加する準備会合を開いた。金融庁も一定の理解を示しており、近く詰めの協議に入る。

三菱UFJフィナンシャル・グループは「MUFGコイン」を試行中。みずほも独自の道を探ってきたが他行も参加できるプラットフォームに転換。三菱UFJにも合流を打診し、両行で可能性を探っている。

海外勢に対抗

構想の大きな狙いは決済データの活用だ。Jコインの管理会社は利用者の買い物や送金の履歴をビッグデータで蓄積。匿名データに加工してほかの企業や銀行と共有し、商品開発や価格戦略にいかす。

邦銀が結束する背景にはプラットフォーマーと呼ばれる海外勢の躍進がある。アリババは中国のネット通販で定着した支付宝(アリペイ)を来春にも日本で始める予定。「アップルペイ」や「LINE Pay」も利用が広がり、外国企業に決済情報を握られる懸念が強まっている。

スウェーデンでは民間主要6行が電子マネー「スウィッシュ」を立ち上げるなどデジタル化の潮流は加速する。ATM網の維持費用などは年1兆円にも上り、仮想通貨でコストを下げる狙いもある。

日銀によると、国内の電子マネーによる昨年の決済総額は5兆円余りで前年から1割増えた。決済ビジネスはアップルなどが世界標準を競い合う時代に突入しており、邦銀連合の仮想通貨にもアジアなどグローバルな土俵で戦える制度設計が欠かせない。』

本日の記事は、国内民間金融機関が連携・協業して、日本版ビットコイン(仮称Jコイン)の開発・実用化に向けて、動き出すことについて書いています。

国内金融機関の中では、いち早く三菱UFJフィナンシャル・グループが独自のビットコインであるMUFGコインの試行を行っています。

本日の記事によると、みずほ・ゆうちょは、三菱UFJフィナンシャル・グループに、Jコインの試行に参画するよう、話し合いを行っているようです。

この話し合いが成功して、国内金融機関が大同団結して、Jコインの普及を実行してくれることを大いに期待します。

私の支援先企業は、基本的に収益確保・拡大のために、輸出事業を積極的に行っています。

また、BtoCおよびBtoB両方のタイプのビジネス分野で、海外向けインターネット通販を多くの中小企業が実行しています。

この海外向け輸出事業で、決済方法は大きな課題になっています。輸出事業で一番確実な決済方法は、輸出先から輸出代金を100%前受金で受け取ることです。

この場合、多くの支払は輸出先の取引先銀行と、日本側の取引先銀行間での送金になります。

輸出先が銀行間送金を行う場合、多額の手数料の支払、複雑な手続の実行、時間がかかるかなどの問題がついて回ります。

他の決済方法としては、クレジットカード払い、PayPalやPayoneerなどの決済代行サービスによる支払があります。

上記両方のやり方は、支払を保証してくれますので、手数料の支払を除けば、ほぼ100%前受金の受取と同じであり、輸出事業を安心して行えます。

特に、米国アマゾンのAmazon.comを使って、欧米アセアンにインターネット通販で輸出事業を行う場合、Payoneerを使うと、受取口座の開設や安い手数料などのさまざまなメリットがあり、使いやすい決済方法になります。

この決済方法の一つに、Jコインが使えるようになると、国内金融機関の口座間で行うインターネット送金と同じように、ほとんど手間ひまと手数料などのコストをかけずに、輸出先との間で支払決済を行うことができます。

このJコインは、国内取引だけでなく、インターネット通販を含めたすべての輸出ビジネスで使えるようにすることを期待します。

輸出ビジネスでは、銀行間送金を除けば、すべての決済方法は、アメリカを中心としたクレジットカード会社や決済代行会社に、そのプラットフォームを握られています。

Jコインが国内外で決済方法のプラットフォームとして定着すると、BtoCおよびBtoB両方のタイプのビジネス分野で、欧米のプラットフォーマーに頼らないで、海外と低コストで、かつ、効率的に送金ができるようになります。

私の支援先企業の中で、試験的にビットコインを輸出先との支払決済の一つに活用している会社があります。

現時点でのビットコインは、毎日、政治要因、経済要因などの影響により日本円との間の相場が安定しないことです。

この企業は、現時点でビットコインを海外送金の方法として使うことには慎重です。

この視点から、Jコインが円と等価で、輸出先との間で使えるようになると、海外向けビジネスの決済方法に革命を起こす可能性があります。

Jコインは、フィンテック革命の一つです。国内金融機関が、インターネット上で自由にお金のやり取りができるビットコインを開発・実用化し、海外向けビジネスまでカバーすると、海外向けインターネット通販でのAmazon.comへの依存度を下げることができます。

自社の海外向けインターネット通販サイトでの決済方法に、自由度が向上することと、より効率的、かつ安全に実行できることによります。

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よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『クルマ 異次元競争突入 ルノー・日産、22年に完全自動運転/販売の3割 電動車に』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                  2017年9月16日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月16日付の日経新聞に、『クルマ 異次元競争突入 ルノー・日産、22年に完全自動運転/販売の3割 電動車に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『仏ルノー・日産自動車連合は15日、6年間の中期経営計画を発表した。2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車を実用化するほか、販売台数に占める電動車の割合を3割に高めるのが柱だ。

世界のトップメーカーの一角が自動運転と電動化という技術転換に同時に乗り出すことで、モビリティー(移動手段)を巡る異次元の競争が始まる。

「自動車産業はこの先10年、過去50年よりも多くの変革を経験する」。ルノー・日産連合の統括会社で会長を務めるカルロス・ゴーン氏は15日にパリ市内で開いた記者会見で、アライアンス(企業連合)として初めての中期経営計画を策定した背景を説明した。

自動運転技術や無公害社会の実現を目指す各国の政策によって「自動車産業を大転換させる革命が近づきつつある」と指摘した。

ガソリンエンジンなど内燃機関は参入障壁が高く、米日欧など限られた国の大手メーカーが部品を含む産業ピラミッドを形作り、富の蓄積を享受してきた。

3万点の部品が電気自動車(EV)では4割減るとされ、繊細な技術が必要な機械部品は減る。「T型フォード」誕生から110年。内燃機関と大量生産モデルで成長したサプライチェーンが崩れ、新興メーカーの追い上げを許す。

それでも英仏が40年までにガソリン車の販売を禁止する方針を打ち出すなど世界のEVシフトはとどまるところを知らない。ゴーン氏も15日、「カーメーカーに選択の余地はない。やらざるを得ない」と拳を振った。

中期経営計画では三菱自動車を加えた3社で20年までにEV専用の共通プラットホーム(車台)を用意するとした。開発効率を高め、3社で22年までに12車種のEVを発売する工程表も示した。

三菱自が強みをもつ家庭用電源で充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)もルノーや日産と技術を共有する。EVやPHVなど電動車の販売比率は22年に全体の3割に高まる見通しだ。

自動運転分野では22年までにドライバーが運転に関与しない完全自動運転車を開発すると明記した。無人運転車を使った配車サービス分野に参入する方針も示した。

自動運転では米グーグルなど新たなプレーヤーが出現した。自動車メーカーは協力しながらも付加価値をどうやって自陣に残すかが問われる。

EVでは米テスラや新規参入組との競争が始まる。ただルノー・日産は世界で累計50万台のEVを販売するなど市場をリードしており、むしろゴーン氏は産業の転換を歓迎するフシすらある。会見で「我々にはビジョンがあった」と強調した。

16年10月に傘下に収めた三菱自を加え世界販売は17年1~6月に526万台となり、独フォルクスワーゲンを抜き首位に立った。ゴーン氏は世界市場が22年に16年比12%増の1億500万台を超えると予測。

ルノー・日産は市場の伸びを上回り、22年の世界販売が16年比4割増の1400万台になる見通し。「我々は規模を生かし競争力を高める方法を分かっている」。ゴーン氏はスケールメリットを武器に競争を勝ち抜く考えを強調した。』

自動車産業のEV化や自動運転車の開発・実用化については、たびたび本ブログ・コラムで述べています。

本日のブログ・コラムもその一つになります。

本日の記事は、日産・ルノーグループのトップであるゴーン氏が、2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車を実用化するほか、販売台数に占めるEVの割合を3割にする方針を示したことについて書いています。

ゴーン氏は、抽象的な経営施策を発表しませんので、真剣にこの方針を実現して競争力強化を維持強化することを考えていると推測します。

ここ最近、世界の自動車業界には、大きな影響を与えることがありました。その一つは、イギリス、フランス、中国が将来新規に販売する自動車は、すべてEVにするという規制方針を公式に発表したことです。

フランスは、地球温暖化対策の国際的な枠組みである「パリ協定」の目標達成のために、2040年までにガソリン車、ディーゼル車を販売禁止にする方針です。

イギリス政府は、フランスと同じようにガソリン車やディーゼル車の販売を2040年以降禁止し、EVの技術や普及で世界をリードすると発表しました。

中国は、北京などの大都市で深刻な大気汚染問題を抱えていますので、この国も遠くない将来に、EVにするという施策を公式に発表するとされています。

インドも中国と同じように深刻な大気汚染問題に直面しており、今年6月に、エネルギー相が「国内で販売する自動車を2030年までに全てEVに限定する」という政策を発表しました。

アメリカでは、カリフォルニア州やニューヨーク州などの環境対策先進州では、近々に走行中に排出ガスを一切出さない、ZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)規制を全面的に適用しようとしています。

ZEV規制が完全適用さえると、自動車メーカーは、EVか燃料電池車以外の新車を販売できない状況になります。

このように、世界の大勢がEV化の動きになっています。燃料電池車は、トヨタ自動車やホンダが開発・実用化を進めていますが、当面、世界の主流になる見込みが低くなっています。

加えて、自動運転車の開発・実用化も、米欧日の自動車メーカーが積極的に行っています。

今後の新規自動車は、自動運機能付EVの開発・実用化の動きとなります。この分野は、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車を主体とした既存自動車メーカーには、馴染みが浅いものです。

このため、トヨタやホンダは、アメリカのシリコンバレーにIT・IoT・人工知能(AI)の大型開発拠点を構えて、積極的研究・開発を行っています。

また、自動運転機能付EVの開発・実用化では、アメリカの大手ITベンダーであるグーグルが、1歩先行しており、多くの実証実験から数多くのノウハウ蓄積をしています。

恐らくグーグルは、EV自体は自社で製造せず、外部に委託する仕組みで事業化すると考えています。

グーグルは、決して自動車メーカーになるつもりはなく、自動運転機能付EVを、移動する電子端末機器として位置付けます。

自社の検索エンジンを使う電子端末機器(出口端末)を増やして、広告収入の拡大が狙いになります。

他のアメリカの大手ITベンダーであるアマゾンやアップルも、自動運転機能付EVを活用して、自社の事業収入を拡大する動きに出てくるとみています。

アメリカの大手ITベンダーは、インターネット・ITを武器に、既存事業基盤を破壊・再構築してきました。

これらの大手ITベンダーが、EV市場に本格参入すると、今までの既存自動車メーカー同士の競争とは、異なる形での競争が生まれます。

事業革新のスピードが早く、既存市場基盤の変化も急速に発生しました。一つの例が、アメリカやヨーロッパなどで急速普及していますシェアリングエコノミーです。

自動車を所有せず、必要なときだけ使うやり方になります。自動運転機能付EVは、快適な移動手段になりますので、移動するときだけ使い、所有しないやり方が、特に都市部では定着するとみています。

トヨタ、日産自動車、ホンダなどの国内自動車メーカーは、自動運転機能付EVが主流になる可能性のある事業環境下で、今後の経営施策をどう打ち出して、実行していくか、極めて困難な状況になっていると考えます。

EVの開発・実用化は、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車の開発・実用化に比べて、敷居が低くなりますので、多くの新規参入企業が生まれると考えます。

既存の自動車関連事業者(素材メーカー、部材メーカー、部品メーカーなど)は、今後の方向性を良く見極めて、自動運転機能付EVが主流になったときの対応を今から準備して、実行する必要があります。

しかも、短期間に行う必要があります。このときに有効な手段の一つとして、他社とのオープンイノベーションを行って、事業推進するやり方があります。

特に、中小企業は、既存の考え方ややり方に固執しないで、事業環境を良く見据えて、自社の強みを最大化するやり方で、他社との勝者連合となるようにオープンイノベーションを活用していくことが重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁




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日経記事;『電気自動車時代の足音が近づいてきた』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                        2017年9月10日


皆様、
こんにちは。山本 雅暁です。

9月10日付の日経新聞に、『電気自動車時代の足音が近づいてきた』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『電気自動車(EV)シフトの動きが世界的に高まっている。日産自動車はEV「リーフ」の初のフルモデルチェンジを実施し、西川広人社長は「日産のコアになる車」と表明した。米国ではテスラが50万台という破格の予約を集めた「モデル3」の納車を始めた。

メーカーだけでなく各国政府もEVの普及に熱心だ。仏英両国は2040年までにガソリン車などの販売を禁止する「脱エンジン」の方針を打ち出した。中国やインド政府、あるいは米国でもカリフォルニアをはじめとする有力州がEVの普及を後押ししている。

以前のEVブームは尻すぼみに終わったが、今回は本物だろう。日本としてもここで競争に負けて、基幹産業の自動車を失うわけにはいかない。EV化の波を「脅威」ではなく、電池の部材や車の新素材、関連する電子部品など幅広い産業を浮揚させる「好機」ととらえ、変化を先取りしたい。

ただ、いたずらに慌てる必要はない。携帯端末の世界では、スマートフォンがいわゆる「ガラケー」に取って代わるのに10年もかからなかったが、車の動きはもっとゆっくりだろう。

米金融大手のゴールドマン・サックスは2040年時点でも世界の新車販売におけるEVの比率は32%にとどまり、エンジン車の45%を下回ると予測する。

電池の性能向上や量産体制の確立、さらにリチウムやコバルトなど電池に使用される金属資源の増産にはかなりの時間が必要になる。使用済み電池のリサイクル技術の確立も未解決の課題だ。

とはいえ変化の波は確実に押し寄せる。過去100年続いた「エンジンだけが車の動力源」だった時代が終わる衝撃は予想以上に大きいかもしれない。独自動車工業会などは「エンジンがなくなれば、ドイツ国内で60万人以上の雇用が影響を受ける」と試算した。

日本でも「脱エンジン」の加速で、一部の自動車部品メーカーなどが痛みを被る恐れはある。

こうした負の側面の一方で、EV化は電子部品や軽量な炭素繊維などの需要を広げるだろう。

EVは自動運転技術との相性がよく、機械が人の運転手をサポートすることで、交通事故が大幅に減る可能性もある。そして何より排ガスがゼロになるので、新興国を中心に大気汚染に苦しむ地域には朗報だ。EV時代の足音を、冷静に前向きに受け止めたい。』

欧・米・中国・インドで電気自動車(EV)の開発・実用化が加速しています。この動きは、加速化が進むことはあっても、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車の方に比重が傾く事態は、本日の記事にありますように、動かないとみています。

その理由は、以下の通りです。

・欧州の自動車メーカーが、ディーゼルエンジン車の不正燃費問題から、今後の新車開発・実用化の方向性をEVとしている。

・アメリカのカリフォルニア州やニューヨーク州などで、ZEV規制が完全適用されて、EVや燃料電池車などの、CO2をまったく出さない自動車の販売しか認められなくなる。

・誠に残念ながら、トヨタ自動車やホンダが積極的に開発・実用化を行っている燃料電池車の普及は、水素ステーションの設置に多額の資金が必要になることと、低価格化の実用化には、時間がかかることなどの状況から、当面進まないことが予想される。

・中国やインドは、EVの普及を加速させて、大量のガソリンエンジン車から排出されるCO2などの有害物質の産出量を抑える必要に迫られていることと、この機会にEVを国内の基幹産業化する思惑をもっている。

・アメリカの大手ITベンダーであるグーグルなどが、自動運機能付EVの開発・実用化を進めている。グーグルは、EVの製造機能はもたず、外部メーカーに製造委託するやり方で行うことから、失敗するリスクが低い。

・アメリカのEV専業メーカーであるテスラモーターズが、一般的に消費者が購入できる普及型EVの開発・実用化を積極的に進めている。また、テスラモーターズも自動運転車の開発・実用化も積極的に進めている。

・EVの基本構造は、ガソリンエンジン車、ディーゼルエンジン車、燃料電池車に比べてシンプルになっており、新規企業にとって技術的参入障壁が低い。

・アメリカのアマゾン、アップルなどの他の大手ITベンダーも、自動運機能付EVビジネスに参入する可能性がある。

・EVを支える電池性能が飛躍的に向上しており、1回の充電で500㎞走れる電池性能の実現可能性が高くなっている。

たとえば、日産自動車は、9月6日に1回の充電で走れる航続距離を従来の1.4倍の400キロメートルに延ばし、補助金活用で最安モデルを275万円前後と旧型の価格並みにした新型リーフを発表しました。

テスラモーターズも、パナソニックとの協業で高性能電池の開発・実用化を加速させています。

・EVの高性能化を支える軽量化技術が、炭素繊維などの活用などで実用できる事業環境になっている。など

トヨタ自動車やホンダなどの国内自動車メーカーは、自動運機能付EVの開発・実用化と普及の加速に、大きな危機感をもっているとみています。

トヨタ自動車は、自動運機能付EVの開発・実用化に大きな投資を行っており、急激な自動車産業の激変に備えています。

自動運機能付EVの開発・実用化は、既存企業だけでなく、新規企業が積極的に参入してくる可能性があります。

グーグルは、発表資料を読む限り、自動車メーカーになる意思はなく、自動運機能付EVを、動くインターネット端末機器としてとらえています。自社のインターネットサービスメニューの使用機会を増やすことで、広告宣伝収入を増大させるやり方になります。

アマゾンやアップルも何らかの形で、自動運機能付EVビジネスを行うことで、インターネット関連ビジネスの拡大を行うやり方を取ると考えます。

米大手ITベンダーやテスラモーターズは、既存事業基盤を破壊・再構築してきました。

これらの状況から、自動運機能付EVの開発・実用化・普及は、加速していくとみています。

自動車産業は、現在の日本経済を支える基幹事業になっています。自動運機能付EVの開発・実用化で、海外企業に後れを取ると、大きなマイナス影響があります。

当然のごとく、国内関連企業は、自動運機能付EVの普及を見据えて、電池メーカー、素材メーカー、モーターなどの基幹部品メーカーが、関連商品の開発・実用化を加速させています。

今後の自動運機能付EVの開発・実用化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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