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日経記事;『FTAの果実、日本つかめず 関税優遇の利用半数』に関する考察 [海外市場・販路開拓]

                                                    2019年8月17日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


8月16日付の日経新聞に、『FTAの果実、日本つかめず 関税優遇の利用半数』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


本記事の冒頭部分は、以下の通りです。
『日本企業が自由貿易の果実をうまく取り込めていない。全輸出先の3分の1を占める国・地域との間で関税を引き下げる自由貿易協定(FTA)を結んだが、煩雑な手続きが利用を阻んでいる。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、関税撤廃などの適用を受ける企業は半数に届かない。このままではアジアなどの外需を取り込む成長戦略が空回りする。。。』


国内市場は、15歳から64歳までの生産年齢人口が急減少することにより、その市場規模が年々縮小しています。


一般的に中小企業は、中堅・大手企業が参入してこないニッチ市場で、独占的な市場シェアを獲得することで、事業収益の維持・拡大を図っています。


しかし、国内のニッチ市場自体が縮小していくと、中小企業が独占的なシェアを取っていても、事業収益の維持・拡大は実現できません。


必然的に、多くの中小企業は、米欧アセアン地域などの海外市場での、販路開拓・集客を積極的に行う必要があります。


中小企業がもっている商品やサービスの競争力があれば、一般的に海外販路開拓・集客を行う上で必要なやり方をきちんと行えば、輸出事業の維持・拡大を実現できます。


日本政府が、欧州、アセアンなどと自由貿易協定(FTA、TPPなど)を結ぶ理由は、双方の輸出入の障壁を低くして、共に自由貿易を拡大することで、経済発展を実現するという、重要な意義があります。


中堅・大手企業は、通常自社もしくはグループ内に、海外営業部隊や物流部門をもっており、輸出入の実務に関するノウハウをもっています。


しかし、中小企業の場合は、大きく異なります。一般的に多くの中小企業は、輸出入に関するノウハウ蓄積ができていません。


また、この自由貿易協定の恩恵を受けるには、各協定で規定されているルールに従って、さまざまな情報、資料を準備して書類で用意する必要があり、多くの中小企業にとって大きな負担になっています。


一例として、私の支援先企業が、2019年2月1日に発効した日・EU経済連携協定を受けて、当該協定の恩恵を受けようとして情報収集を行いました。


その結果、手続き内容が複雑多岐であり、用意する資料や書類も多く、社内リソース不足もあって断念しました。


当時、政府の日・EU経済連携協定の実務的な対応窓口もなく、JETROや経産省の担当窓口で個別相談をしましたが、短期的に解決できる実務的な支援がありませんでした。


日・EU経済連携協定の場合、EPA相談デスクがあります。
https://epa-info.go.jp/


この相談デスクは、経産省が東京共同会計事務所に委託して運営されています。
このデスクでは、EPAの手続きに関するルールのご説明とアドバイスをしています。
ちなみに、8月17日(土)にこのWebサイトにアクセスしますと、電話対応は営業時間外となっています。


中小企業がEPAの判定の可否を問い合わせたい場合は、別途日本商工会議所に確認する必要があります。(特定原産地証明書発給・判定事務所一覧)
https://www.jcci.or.jp/gensanchi/office_list.html 


上記Webサイトには、チャット機能があり、「輸出する商品のHSコードを知りたい」を選ぶと、検索方法を知ることができ、一定程度の使いやすさをもっています。


私は、経営コンサルタントとして、中小企業の米欧アセアン地域などの海外市場の販路開拓・集客を行う支援を行っています。


この支援を行う立場の者として、中小企業がEPAやその他自由貿易協定の内容や、実務的に必要な情報を、1年を通じていつでもどこでも確認・入手できるポータルサイトの開設を切に希望します。


EPAやその他自由貿易協定に関する電話対応は、営業時間内のみで行うことは問題ないです。


政府には、営業時間内のみの人手によらない方法で、ポータルサイトで、いつでもどこでも必要な情報が、閲覧・入手できる環境を早期に作ることを期待します。


政府は、上記自由貿易協定をいろいろと結んだり、今後米国ともTPPに代わる新協定締結の交渉をしています。


各自由貿易協定の内容や条件が異なっており、詳細内容は、毎年変わる可能性があります。必然的に、中小企業にとっては、複雑なものになります。


このような貿易事業環境下では、政府が一元的な自由貿易協定のポータルサイトを作って、中小企業は当該Webサイトから、いつでもどこでも必要な情報を閲覧・入手できるようなプラットフォームを提供することは、ますます必要になります。


政府は、この数年来、e-Government(電子政府)の強化・充実を表明しています。
貿易協定分野にも、早急に効果的なe-Government施策を実行することを大いに期待します。


本日の記事に、オーストラリアの一元的な窓口のことが書かれています。この一元的なポータルサイト(Free Trade Agreement Portal)のURLは、以下の通りです。
https://ftaportal.dfat.gov.au/about


このWebサイトでは、
1. Select Trade Direction (required)
2. Select Country (required)
3. Select Agreement (required) のステップで選びます。


例えば、
1では、Export from Australia(オーストラリアからの輸出)
2では、Japan(輸出先日本)を選ぶと、
3では、Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership (CPTPP)と、Japan-Australia Economic Partnership Agreement (JAEPA)の2つの自由貿易協定のWebサイトに移動して詳細内容を閲覧・確認できます。


日本政府には、オーストラリア政府などが提供しているような一元的なWebサイト構築を期待したいですね。


中小企業が、より一層輸出事業を拡大できるようにする上記ポータルサイトのようなデジタル支援が必要であり、重要になります。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁




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