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日経記事;『自動運転装備に安全基準 レベル3、4対応義務付け』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                   2019年5月6日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月5日付の日経新聞に、『自動運転装備に安全基準 レベル3、4対応義務付け』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


本記事の冒頭部分は、以下の通りです。
『国土交通省は自動運転車に搭載する安全システムの基準を作る。乗っている人の目の動きや体の状態を監視する装置の搭載を自動車メーカーに義務付ける方針だ。条件付きで自動運転が可能な「レベル3」と「レベル4」の実用化に向け、安全基準を明確にする。』


この記事は、自動運転レベルの中で、人が運転することを条件づけた自動運転能力レベル3とレベル4について、安全基準を策定することについて書いています。


レベル3とレベル4の定義は、以下の通りです。
・レベル3は、条件付きで全ての運転を自動化する。緊急時は人が運転する。
・レベル4は、高速道路や一部のバス路線などの特定の場所で、全ての運転を自動化する。


政府は、以前から来年の2020年までにレベル3とレベル4の自動運転化を実用化すると言っていました。


その実用化方針を発表しているにもかかわらず、政府がやっとその安全基準設定を行う状況になっています。


正直言いますと、この政府の動きは、遅すぎます。自動車メーカーは、勝手にレベル3とレベル4の安全基準を設定して、開発・実用化できません。


どの国でも、基本的には日本の道交法のような交通に関する規制をもっており、その規制や安全基準に合格しないと、自動運転車を、製造、販売できません。


国内のトヨタなどの自動車メーカーは、国内だけでなく米欧アセアン中国などの海外市場で大規模な事業展開を行っています。


アメリカや中国では、自動運転機能付EVの開発・実用化が、積極的に行われています。特に、アメリカでは、グーグルが自動運転機能付EVの開発・実用化で、国内自動車メーカーより先行しています。


グーグルは、自動運転車の公道試験を複数の週で行っており、最も早くアメリカ国内で事業化する可能性があります。


この事業環境下で、トヨタがたとえばアメリカでレベル3とレベル4の自動運転車を製造、販売するには、同国の運輸省道路交通安全局(NHTSA)が定めた「自動運転システム2.0」のガイドラインに基づいて、カリフォルニア州などが独自に定める安全基準などの規制に合格する必要があります。


もし日本政府の安全基準が、上記の「自動運転システム2.0」と異なるものになった場合、国内自動車メーカーは、異なる安全基準に対応した自動運転車を開発・実用化する必要があります。


これは、ガソリンエンジン車からEVなどの次世代環境対応車などへの大きな事業環境の激変を迎えつつある国内自動車メーカーには、大きな資金負担になります。


グーグルは、今まで、国内自動車メーカーがガソリンエンジン車でもっていたビジネスモデルを、根本からひっくり返す動きをしています。


グーグルは、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)からEVのハードウェアをOEM調達して、自前の工場で自動化機能を実装して、自動運転車を販売します。


グーグルの強みは、自動運転能力にあります。より安全性を高めて、言わばEVをスマートフォンのようにして、車の中で検索エンジンなどを活用してもらい、インターネット広告宣伝収入を拡大することを、グーグルは目論んでいます。


このグーグルのビジネスモデルの考え方は、トヨタなどの既存自動車メーカーとのものとは、大きく異なります。


トヨタの危機感は、非常に高く、グーグルなどの大手IT企業が仕掛ける、既存ビジネスモデルの破壊・再構築に対応するため、トヨタは、自ら大規模なオープンイノベーション;水平分業方式のやり方を採用しています。


日本政府に期待したいのは、より積極的に自動運転車の安全基準策定を、国内だけでなく、米欧アセアン中国などの政府と連携・協業して、共通の安全基準策定を行うことです。


米欧アセアン中国などで共通の国際基準が制定されれば、国内自動車メーカーでの自動運転車の開発・実用化コストの削減につながります。


トヨタなどの国内自動車メーカーは、2019円~2020年に実用化される自動運転車の事業化で、大きな試練に直面します。


より多くの国内企業が、自動運転車の開発・実用化で、より効率的に投資できるようにするため、日本政府が国を超えた共通の安全基準策定に動くことを期待します。


よろしくお願いいたします。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁





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日経記事;『新幸福論 Tech2050』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                     2019年1月5日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


1月5日付の日経新聞に、『新幸福論 Tech2050』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、これらの記事に関して感じたことについて書きます。


当該記事は、二つあります。各々の記事の冒頭部分は、以下の通りです。


『新幸福論 Tech2050無尽蔵エネルギー 太陽の力 地上で再現
資源の制約からいかに抜け出すか。それはエネルギーを手がける企業以外にとっても他人事ではない。トヨタ自動車や米グーグルは究極の無尽蔵エネルギーである太陽の力に着目し研究開発を進めている。。。』


『新幸福論 Tech2050(4) 資源制約からの解放
人類が2030年代にも実現をめざす火星旅行。片道で約8カ月もの長い旅になるが、その間の食糧を心配する必要はなくなりそうだ。宇宙船の片隅に設置されたバイオリアクター(生物反応器)が絶えずたんぱく質を作り出すからだ。。。』


インターネット、IT、人工知能(AI)、IoTなどの新技術は、今まで既存の社会、あるいは事業基盤を急速に破壊・再構築してきましたし、今後も、さらに加速して多くの分野で実行されていきます。


本日の記事にありますエネルギーや食料などの人や企業の営みに必要なものにまで、新技術の力が及びつつあり、既存の考え方にとらわれずに、限りある天然資源や農業技術に頼らないで、恒久的に供給できる仕組み作りが開発・実用化されています。


上記するインターネット、IT、人工知能(AI)、IoTによる技術革新は、いったん始まると、既存の考え方や常識が通じない速さで、加速化して実行されます。


新技術によって開発・実用化されたものが、個人、企業、社会で受け入れらるかどうかは、その使用コストが合理的なものになるかで決まります。


たとえば、無尽蔵エネルギーである太陽光の活用は、以前からありました。太陽光発電や自然界にある光合成技術の開発・実用化は、技術的には目途が付きつつありあります。


残った課題は、実用的なコストの実現です。


人口肉も同じような状況になりつつあります。


ここに国内外のベンチャーや中小企業が、中堅・大手企業と連携・協業(アライアンス)する形で、オープンイノベーションのやり方を取り入れて行えれば、大きな新規事業機会が生まれます。


国内の大手メーカーの中には、今後、急減する事業環境下で競争力を維持強化するために、ベンチャーや中小企業を含めた、オープンイノベーションのやり方を取り入れていく必要性を感じています。


たとえば、本日の記事にありますトヨタ自動車は、従来であれば、典型的な数直統合方式によりすべて自社のリソースで、新商品の開発・実用化を行う姿勢をもっていました。


自動運転機能付EVの開発・実用化の世界的な動きは、このトヨタの経営のやり方を根本から変えていますし、変えていかなれば、トヨタも事業継続が難しくなります。


国内のベンチャーや中小企業は、特定分野で圧倒的な技術やノウハウをもつことが、オープンイノベーションに参加できるための条件になります。


国内にいわゆるIT・AIベンチャーをもつ標榜する企業が、多く存在します。率直に申し上げて、これらのベンチャーや中小企業の中には、一種の広告宣伝やマーケティング目的で、徹底的な差別化・差異化を実現する技術やノウハウ無しに、当該企業であることを標榜している会社もあります。


これからは、真に実力をもっているベンチャーや中小企業には、大きな新規事業機会が生まれますので、特定分野での差別化・差異化を実現する技術やノウハウの育成強化が重要になります。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『好調日の丸ロボット、ライバルも増える 今どきの投資テーマ(2) 人手不足』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                                                      2018年9月12日

皆様、

こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


9月11日付の日経新聞に、『好調日の丸ロボット、ライバルも増える 今どきの投資テーマ(2) 人手不足』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の一部抜粋(冒頭部分)は、以下の通りです。


『世界に先駆けて人口減少や高齢化に直面する日本。日本企業は産業用ロボットや工場・倉庫の自動化などを通じて、構造問題化する「人手不足」解決の先駆者となってきた。ただ海外勢も急速に力を高めており、グローバル競争が激しくなっている。。。』


日本には、ファナックなど大手ロボットメーカーが世界市場で自動化工場を可能にするロボット技術を開発・実用化して、勝ち組になっています。


同時に、ファナックやキャノンなどの大手メーカーは、工場をほとんど自動化して、極めて少人数で運営しています。


この点から、日本は、特に製造分野でのロボット大国になっています。


かって、中国は安い労働力で、世界の工場になりました。しかし、現在、中国国内の労働者賃金は高騰しており、多くの進出企業が、安い労働力を求めて、ベトナムなどに、労働集約型の工場を移管しています。


さらに、中国でも多くの若者が、工場でのきつい仕事を敬遠しており、工場労働者不足が深刻化しています。


この状況下、たとえば、現在ベトナム(特に北部のハノイ市周辺地域)は、このような労働集約型工場の受け入れ口になっています。


そう遠くない将来、このベトナムも、労働者賃金が高くなり、現在のタイのように、新規に工場展開することが、容易にできなくなる状況になります。


日本、中国、アセアン地域での工場運営は、人的資源に頼るやり方から、ロボットを活用した自動化・機械化を行うことになっていますし、なっていきます。


国内では、中小メーカーの人手不足が、大手に比べて深刻化しています。中小の場合、ファナックやキャノンなどの大手メーカーと比べて、規模が小さいことや、大量生産していないなどの理由で、工場全体を自動化・機械化する必要がありません。


そのようなときに活躍するのが、協働ロボットです。協働ロボットとは、『「人の代わりに作業するロボット」から「人と共に作業するロボット」安全柵なしで人と協働して作業することができるロボットです。』と、協働ロボット・システム.comで定義されています。
https://cobot-system.com/feature/#con_top


協働ロボットは、中小メーカーの製造ラインで、人と共に製造作業を行うとともに、製造要員の安全を担保できる、中小企業にとって使い勝手の良いものです。
当然のごとく、協働ロボットは、総じて安いことと、使用するためのプログラム開発が簡単であることが求められます。

私の支援先企業の中には、この協働ロボットを採用して、人手不足と生産性向上の課題を同時に解決した会社もあります。


この協働ロボットメーカーとして、代表的な企業の一つがユニバーサル・ロボットになります。


最近、半導体検査装置で世界大手の米テラダインが、ユニバーサル・ロボットを買収しました。


上記協働ロボット・システム.comのWebサイトには、協働ロボットの紹介に、ライフロボティクス社のロボット「CORO(コロ)」が入っています。


このCORO(コロ)は、吉野家のほか、ロイヤルホストやトヨタ、オムロン、化粧品のコスメナチュラルズなど各社で、外観検査、ピッキング、搬送作業を手伝うための協働ロボットとして用いられています。


そして、2018年2月にファナックが、ライフロボティクスを買収しました。


ファナックやテラダインが、協働ロボットメーカーを買収したのは、この事業分野が今後、大きく成長することを予想していることによります。


IT・ロボット・AI・IoT対応はm中小から大手の工場からオフィスまで、人手に頼っていた多くの作業や仕事を、自動車・機械化することができます。


日本は、現時点で世界のロボット大国ですが、ロボットがAI・IoT対応化する事業環境下では、その優位性もあっという間に、ひっくり返されるリスクがあります。


ロボットは、ハードウェアとソフトウェアの塊になります。一般的には、国内企業のソフトウェア開発力は、欧米企業に比べて低いと言われています。


そのような状況下でも、国内にも有力なITベンダーが育っています。その代表例の一つが、PFN(プリファード・ネットワークス)になります。


PFNは、現時点でIPOを行う計画はもっていません。当社は、日本で有数のユニコーン(未上場で企業価値10億ドル以上の企業)とされています。


これは、トヨタやファナック、日立製作所など日本を代表する大手から、多額の投資を行われたことによります。


PFNは、機械学習や深層学習などを応用し、主に自動運転やロボット、バイオヘルスケアの分野で事業を行うとしています。


現在、このようなPFNの活躍に刺激を受けた多くのITベンチャーが、ロボット分野に参入しています。


ロボット分野は、RPA(Robotic Process Automation:ロボットによる業務自動化)や上記協働ロボット、工場全体を自動化する大型ロボットなど多様化しています。


ロボット分野は、間違いなく今後社会や企業のニーズをとらえて成長する事業です。


国内のベンチャーや中小企業には、大きな新規事業機会獲得につながりますので、徹底的な差別化・差異化を可能にする技術やノウハウを武器に、世界市場で勝ち組になることを大いに期待します。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経電子版記事;『オムロン、「京都系」で海外投資家に一番人気』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                  2014年6月30日

皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月30日付の日経電子版に、『オムロン、「京都系」で海外投資家に一番人気』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日本電産、京セラ、村田製作所――。京都府に本社を置く「京都系企業」には収益力と技術力を兼ね備えた優良企業が多い。その中で最近、海外投資家の人気が高いのがオムロンだ。

事実、3月末の外国人株主比率は48.2%と先の3社よりも高い。1年前に比べても4ポイント余り上昇した。オムロンといえば血圧計や体温計などヘルスケア機器の知名度が高いが、実は収益源は工場の自動化ラインに使われるファクトリーオートメーション(FA)機器。海外投資家が注目するのもFA機器の成長性だ。

「『エクセレントカンパニーゾーン』に到達したい」。5月末、山田義仁社長は2021年3月期までの中期経営計画の発表で強調した。エクセレントカンパニーゾーンとは独自に決めた基準で、売上高1兆円、売上高営業利益率15%以上の企業を意味する。

今期の売上高は8000億円、売上高営業利益率は9.3%の見込み。2期連続で過去最高益を更新するとはいえ、エクセレントカンパニーゾーンへの道はまだ遠い。主力のFA機器事業が全体の売上高の4割を占めるだけに、同事業を伸ばすのが目標達成の条件となる。

成長に向け打ち出すのが「大アジア」戦略だ。オランダ人のリーダーを筆頭に、ベトナム人やタイ人など現地の人材をフル活用した統括拠点を14年4月にシンガポールに設置。FA部門で事業ごとの垣根をなくし、より現地のニーズに合わせて調達や販売を管理し、海外での意思決定を迅速にするというものだ。

国土交通省によると世界のセンサーや制御機器関連の市場は15年に4兆1000億円で、年率で10%ずつ市場が拡大する見通しだ。

労働問題の多い中国やタイでは派遣労働者や非正規雇用者に対する規制を強めている。「人件費高騰の懸念で自動化ラインのニーズはアジアで広がる」と山田社長は指摘する。

今期のFA機器事業の売上高は3000億円、営業利益率は13%の見通し。「BtoB(企業向け)ビジネスのFA機器は利益が確実に取れるとして外国人投資家から期待は高い」とSMBC日興証券の渡辺洋治シニアアナリストは語る。FA産業に対する先行期待でオムロンの株が海外投資家から買われているわけだ。

オムロンは市場が拡大する地域にいち早く攻める構えで、アジア地域に販売網をもつ企業などを対象としてM&A(合併・買収)や提携を考えている。3カ年で約600億円のM&A投資枠を設定した。日本電産のような派手な買収をしてきてはいないが、今後はM&Aを切り札に事業を急拡大させる戦略だ。

オムロンの山田社長は11年、49歳の若さで社長に就任した。もともと血圧計などヘルスケア部門出身で、欧米市場の開拓で名を上げた辣腕営業マンだった。

今後の収益拡大を左右するアジアを攻めるすべは海外の現場に強いだけに知り尽くしているはず。就任4年目を迎え、確かな実績が求められそうだ。』


今後、日本およびASEANを中心とする新興国市場で、生産現場のオートメーション化(ファクトリーオートメーション;FA)は急速に普及するとみています。

一つの理由は、日本国内やASEANを中心とする新興国での人件費上昇と、中長期的に起こる生産年齢人口の縮小です。

労働者不足や賃金上昇の影響を最小限にするには、工場内で働く労働者数を必要最小限にするのが最善の方法です。

国内メーカーの中では、オムロンと同じFAやロボットの製造企業ファナックやキャノンが、国内にほぼ完全な自動化工場を稼働させています。

上記両社が国内でFAを稼働していますのは、技術・ノウハウの防止、海外企業との競争に打ち勝つための無人店舗によるコスト圧縮などによります。

今後、日本内外でFAやロボットに対する需要増加が見込めます。

例えば、中国では、一人っ子政策の影響で昨年生産年齢人口が200万強減りました。さらに、労働者賃金の上昇や繊維などの労働集約型作業の不人気などにより、多くの労働者を使う製造方式から、工場の自動化・機械化に移行する動きが加速していきます。

このため、中国では、2012年以降FAの導入が加速しています。2015年~16年ころにはFAを支える、ロボットの年間稼働台数が、韓国を抜いて20万台を超える見込みになっています。

現在、日本国内のロボット年間稼働台数は、30万台強で世界ナンバーワンですが、将来、中国の年間稼働台数が日本を超える可能性があります。

FAを支えるロボットは、ファナックに加えて、富士機械製造、不二越、安川電機などの国内メーカーが世界中で活躍しています。

しかし、中国、台湾、韓国などのアジアロボットメーカーも台頭してきており、低・中位機種クラスでは競合が激しくなるのは確実です。

FAやロボットは、材料、部品、装置、加工技術、センサーデバイスやITを駆使した制御技術、高信頼性・高耐久性の担保、優れた保守サービス体制の担保などすべての面で、優れたものをもつメーカーが勝ち組になります。

何社かの国内ロボットメーカーは、旺盛な中国市場を取り込むために、当該市場で現地生産を始めています。

現地生産は、当該市場の需要獲得には有利に働きますが、開発・実用化ノウハウが中国メーカーに流出するリスクが高くなります。

いずれにせよ、国内FA関連メーカーは、アジア勢との競合に向き合うことになります。国内メーカーは、徹底的な差別化・差異化をより強化して、世界市場で勝ち組になる知恵と実行力が必要になります。

アジア勢は、必ず低価格装置やシステムで対抗してきます。国内メーカーは、顧客企業の要求する機能・性能・仕様・価格などに応じてきめの細かいサービスメニューを用意して、アジア勢との競争に打ち勝つ必要があります。

国内メーカーの強みは、顧客要求にマッチしたFAを開発・実用化することにあります。オムロンは、アジア顧客のVOCをよりきめ細かく聞き出し、提案力を含めたソリューション事業の強化を差別化・差異化の一つにするやり方をとります。

もちろん、アジア勢との競争に打ち勝つには、低コストの努力も重要です。例えば、ロボットに使用されるセンサーデバイスの需要は、自動車用途を含めて拡大していきますので、販売価格は低下していきます。

より高性能で合理的な販売価格のセンサーデバイスが供給されていきますので、部材調達コスト圧縮につながります。

制御技術にしても、システムインテグレーションやITをフル活用して、不断なコスト競争力と使い勝手を訴求する経営姿勢が勝ち組になるための必要十分条件です。

制御技術を支えるモーターやサーボ機構も、ロボット需要の増加によりさらに、進化を遂げていきます。

本日の記事にありますオムロンを含めた国内メーカーは、アジア市場で急増するFA需要を獲得しながら、アジア勢との競争に打ち勝つ積極姿勢が将来を左右します。

FAやロボット産業のすそ野は広いので、当該市場の拡大や部品、装置などのハードウエアだけでなく、システムインテグレーションなどのIT分野にも大きな新規事業機会が生まれます。

この視点から、今後も産業用途ロボットやFAの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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日経記事;『日本車8社で新エンジン 欧州勢対抗へ研究 CO2を3割減』に関する考察 [新規事業開拓・立上]

                 2014年5月18日

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月18日付の日経新聞に、『日本車8社で新エンジン 欧州勢対抗へ研究 CO2を3割減』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『トヨタ自動車やホンダなど国内自動車8社は共同で、環境負荷が少ない自動車用エンジンの基礎研究に乗り出す。ディーゼルエンジンの二酸化炭素(CO2)排出量を2020年までに10年比3割減らす燃焼技術などを開発し、成果は各社がガソリン車も含めて実用化する。国際競争には燃費改善につながるエンジンの革新が欠かせない。大学などとも連携し、環境性能で競合する欧州勢に対抗する。。。』


国内自動車メーカーの結束の固さは、定評があります。2011年に起きた東日本大震災により、東北・関東地方に拠点を構えるエレクトロニクス関連企業の生産工場の多くが甚大な被害を受けました。

このときに、自動車メーカーに乗用車搭載用半導体(マイコン)を提供していましたルネサス エレクトロニクスの那珂工場も大きな被害を受けました。

自動車向けマイコンで世界シェア44%をもつルネサスにとって、この那珂工場は主力工場であり、この工場が再稼働しないと、自動車メーカーの経営に大きな影響を与えることになります。

当初、那珂工場の再稼働には、1年要すると予想されていました。この状況下、国内自動車メーカーが中心になって建設会社や設備会社などが、24時間体制で復旧作業を行って、当初予想の4倍速で工場再開を実現しました。

このときの国内自動車メーカーの協力体制は、高く評価されました。

本日の記事にあります国内自動車メーカー8社は、再度協力体制を構築して、CO2排出量を3割削減し、燃費性能をさらに向上させる自動車用エンジンの基礎研究に取り組みます。

国内自動車メーカーは、環境対応車として、HVやEVを開発・実用化して世界市場でトップランナーとして走っています。

さらに、国内では政府がイニシアチブを取って、2015年より水素自動車の普及を図る動きをトヨタ自動車やホンダなどの協力を得て行います。

国内自動車メーカーの次世代環境対応車に対する技術は、世界最高であることは間違いありません。

しかし、次世代環境対応車の販売先は、当面、日本、米国、欧州などの先進国市場になります。これは、次世代環境対応車の販売価格が、他のガソリン車に比べて割高になっていることによります。

また、欧州市場では現在の環境対応車の主役は、ディーゼルエンジン車になります。ディーゼルエンジンに使われる軽油の販売価格がガソリン価格に比べて割安になっていることによります。

国内市場では、ディーゼルエンジンを積んだ乗用車は、主役になっていないこともあって、国内自動車メーカーは、ディーゼルエンジンの環境対応に経営資源を投入してきませんでした。

この間にフォルクスワーゲンやBMWなどのドイツ自動車メーカーは、ディーゼルエンジンの環境対応車の開発・実用化に成功して、この分野では、国内自動車メーカーより先行しています。

その結果、ディーゼルエンジン車が主役の欧州市場では、国内自動車メーカーは後れを取っています。

さらに、欧州自動車メーカーは、ディーゼルエンジンの環境対応車を武器に、国内自動車メーカーの牙城の一つであるASEANを中心とする新興国市場への攻勢を強めています。

新興国では、自動車や工場からの高いCO2や硫黄ガスなどの排出量により、軒並み環境悪化が深刻さを増しています。

新興国市場では、国内自動車メーカーが得意とするHVやEV普及には、販売価格の高さがネックになって、長時間を要します。

ドイツを中心とする欧州自動車メーカーが、低価格帯のディーゼルエンジンの環境対応車を本格投入しますと、国内自動車メーカーのシェアを奪われる可能性があります。

今回、政府と国内自動車メーカー8社が協力して、次世代環境ディーゼルエンジンを研究・開発することは大きな意義があります。

8社が独自にもっている環境技術を持ち寄って、次世代ディーゼルエンジンの環境対応車を開発・実用化することは、世界市場で勝ち組になるために必要不可欠になります。

この環境対応技術は、ガソリン車にも応用できますので、当面の主力となるディーゼルエンジン車、ガソリン車で、新興国や欧州市場を中心に事業展開すると、国内自動車メーカーの収益拡大につながります。

次世代環境エンジン車の開発・実用化は、素材・部品などの多くの自動車関連メーカーにも新規事業機会創出の可能性があります。

これらの視点から、自動車メーカー8社の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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