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日経記事;『工場の「OS」2陣営譲らず三菱電機VSファナック IoT、企業結集競う』に関する考察 [アライアンスの実行]

                                                  2018年4月22日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


4月20日付の日経新聞に、『工場の「OS」2陣営譲らず三菱電機VSファナック IoT、企業結集競う』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


記事の主な内容は、以下の通りです。


『あらゆるモノがネットにつながる「IoT」分野で、「工場の基本ソフト(OS)」の覇権争いが激しくなっている。主役が三菱電機とファナックだ。


設備をネットワークでつなぎ工場の生産性を高める仕組みを開発し、企業に参加を呼びかけている。同分野で先行する独シーメンスなどの欧米勢に割って入り日本発の世界標準を狙う。


三菱電機は19日、工場の機械の監視や生産性向上に使うソフトウエアや機器を発売すると発表した。三菱電機や日立製作所などからなるコンソーシアムが5月8日に発売するIoT基盤「エッジクロス」に対応する第1弾の製品となる。


設備をつないでムダな動きや異常をリアルタイムで検知し、工場を効率的に動かすのがこの基盤の狙い。プラットフォームを握れば得られるデータが増え、ハードの競争力に直結するため仲間作りが活発になっている。


IoT基盤では独シーメンスや米ゼネラル・エレクトリック(GE)が先行する。海外勢が主にクラウド上で情報を処理するのに対し、エッジクロスは「エッジ(末端)コンピューティング」を特徴とする。


外部のクラウドにデータを集めるのではなく、工場で得た情報をその場で素早く処理するもの。クラウドにデータを送っていては複数の機械を効率的に動かすには間に合わないためだ。


エッジでは機械をより緻密に制御できるため、ロボットや自動化装置で競争力のある日本企業に向くとされている。三菱電機FAシステム事業本部の三条寛和機器事業部長は「現場の課題は現場で改善するのが我々のポリシー」と胸を張る。


エッジクロスの会員企業は約130社。三菱電機名古屋製作所の都築貴之FAシステム統括部長は「参画する企業を増やしたい」と拡大を目指すが、ライバルが存在する。


産業用ロボットなどで高いシェアを持つファナックだ。同社は米シスコシステムズや人工知能(AI)ベンチャーのプリファードネットワークス(東京・千代田)などと開発した「フィールドシステム」の普及を進める。こちらも「エッジ」が特徴で、昨年10月の投入以来、パートナー企業数は約470社に達した。


ファナックの武器はAIだ。米半導体大手エヌビディアの画像処理半導体(GPU)を活用し、ロボットが自ら学ぶ機能を追加した。


バラバラに積み上がった部品をつかむ場合、従来は人間がプログラムを入力する必要があった。新システムではロボがつかみ方を自ら学ぶ。


両陣営はそろって「オープン」を強調するが、連携が実現する兆しはない。「ファナックのシステムは特定の機械向けの傾向がある」(三菱電機の宮田芳和常務執行役)。「我々はサポートがワンストップで提供できる」(ファナックの松原俊介専務執行役員)。工作機械の数値制御(NC)装置でのライバル関係が色濃く残る。


そのため多くの機械メーカーが両陣営に加わる状況だ。シチズンマシナリー幹部は「覇権争いがどうなるのか分からないので必要な協業は全てしておく」と打ち明ける。


両陣営とも当面は国内で仲間作りを進め海外に打って出る計算だ。2陣営のまま世界基準を狙うのか。それともどこかで連携するのか。主導権争いは続きそうだ。』


本日の記事は、インダストリー4.0の中核となるIoT対応のデファクトスタンダード化を目指している三菱電機とファナックの動きについて書いています。


インダストリー4.0は、いろいろな定義があります。私は、工場で製造されているモノ、工場全体のすべての動き、部材・部品メーカー、モノの販売先まで、インターネットでつながり、自動化・機械化されて運用効率を最大化する動きであると理解しています。


インダストリー4.0を動かすキーテクノロジーが、IoT・人工知能(AI)になります。IoTは、モノ工場、周辺の関連企業などをすべてインターネットでつなげることで、可視化できるようにします。


人工知能(AI)は、IoTで生成される大量のデータ・情報を学習しながら、効率良く処理・判断して、人手を介さずに運用効率を最大化するようにしていきます。


本日の記事で言っています工場の「OS」は、IoT基盤になります。三菱電機は、このIoT基盤のやり方を、「エッジクロス」と呼んでいます。


一方、ファナックは、「フィールドシステム」と呼んでいます。


両社のIoT基盤は、ともにエッジコンピューティングのやり方を採用しています。エッジコンピューティングが、コトバンクでは、「コンピューターネットワーク上で、利用者に近い場所に多数のサーバーを配置し、負荷の分散と通信の低遅延化を図ること。サーバーの集約化を図るクラウドコンピューティングに比べ、通信遅延を100分の1程度にすることができ、リアルタイム処理を必要とするMtoMやIoT端末への対応が可能となる。」と定義されています。


エッジコンピューティングを採用すると、IoTで発生する大量のデータ・情報をリアルタイムで、処理できるメリットがあります。


インダストリー4.0で先行している独シーメンスや米GEなどの欧米勢は、現時点では、IoTで発生する大量のデータ・情報を大型クラウドサービスで処理するやり方を採用しています。


国内企業が、エッジコンピューティングをIoT基盤の差別化・差異化ポイントとして、世界市場で勝ち組になることを目指しています。


IoT基盤は、工場の「OS」ですので、プラットフォームになります。このプラットフォームを国内勢が押さえて世界市場でプラットフォーマーになると、大きな商機を得ることができます。


このプラットフォームになる方式で、三菱電機とファナックが競争しています。もしこの両社が競争を続けていくとすると、エッジコンピューティングのプラットフォーム構築を世界市場で実現するまで戦うことになります。


インダストリー4.0を世界市場で有効活用するためには、IoT基盤が共通なプラットフォームで構築されることが前提になります。


両社が世界市場のプラットフォーマーになるためには、巧みなオープンイノベーションのやり方を徹底的に行う必要があります。もちろん、大前提は、より合理的なIoT基盤のやり方を実現することになります。


三菱電機は、一般社団法人Edgecrossコンソーシアムを、オムロン、日本IBM、日立製作所、NEC、日本オラクルなどと共同で立ち上げ、運用しています。本日の記事では、エッジクロスの会員企業は約130社です。


ファナックは、米シスコシステムズ、国内有力AIベンチャーのPFN(プリファードネットワークス)などと協業して、すでにいくつかの商品・サービスを開発・実用化しています。


例えば、2018年4月17日にmファナックとPFNは、高速加工,高精度加工或いは高品位加工の実現のため、機械学習を用いてサーボモータ制御のパ ラメータの高度な調整を簡単に実現する「AIサーボチューニング」機能群の一つとして、「AIフィードフォワード」の共同開発を発表しています。


ファナックの発表情報によると、2017年4月時点での「フィールドシステム」への参画企業数は、350社でした。最近の参画企業数は、本日の記事によると、470社になっています。


三菱電機とファナックのIoT基盤のデファクトスタンダード化は、技術的優位性とオープンイノベーションのやり方の優劣で決まります。


オープンイノベーションのやり方は、基盤技術を無償もしくは低コストで開放して、参画企業が自由に使えるような環境づくりを行うことが、大前提になります。


三菱電機とファナックの競争は、国内企業同士によるオープンイノベーションのやり方の優劣比較と、IoT基盤の一つとなるエッジコンピューティングが世界市場でデファクトスタンダード化するための動き方などの視点から、大きな関心と期待をもって注目していきます。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁




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日経記事;『トヨタ、自動運転でグループ総力IT大手と競争 日産・ホンダも開発強化』に関する考察 [アライアンスの実行]

                                            2018年3月4日

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

3月3日付の日経新聞に、『トヨタ、自動運転でグループ総力IT大手と競争 日産・ホンダも開発強化』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『トヨタ自動車が自動運転技術の新会社を設立するのは、自社単独での開発では米グーグルなどIT(情報技術)の巨人との競争に勝てないという危機感があるためだ。グループの総力を結集しつつ外部の人材も取り込み、開発のスピードを上げることを狙う。

AI技術を搭載したトヨタのコンセプトEV(17年10月、東京都江東区)

新会社に参画するデンソーはセンサーやカメラなどで構成する高度運転支援システム(ADAS)を手掛け、画像認識技術などに強みを持つ。アイシン精機も自動変速機やブレーキ関連製品を扱い、独自に自動運転技術を開発してきた。

従来の自動車開発はトヨタが全体の設計や仕様を決め、それをもとに部品メーカーが開発するという流れだった。

ただ自動運転ではハードとソフトウエアとの連動がカギを握る。基盤技術の開発段階からグループの総力を結集させることで、自動運転技術の一貫開発体制を整える。

新会社の最高経営責任者(CEO)に就くのはトヨタの人工知能(AI)開発子会社「トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)」の幹部を務める元グーグルのジェームス・カフナー氏。

トヨタはTRIのCEOであるギル・プラット氏も1月から本体の副社長級の新設ポストで先進技術開発の責任者に据えるなど、TRIとの連携を加速させている。

トヨタは昨年、電気自動車(EV)の基盤技術の開発でデンソーやマツダなどと新会社を設立。電池の開発、生産でもパナソニックと協業を検討する。

先進技術の開発で外部企業との連携が加速しており、今回の新会社もこの流れに沿ったものだ。自動運転の新会社は3社で事業をスタートするが、さらに参画企業が増える可能性もある。

先進技術の開発で新組織を設けるのは他の自動車メーカーも同様だ。 

日産自動車は国内の研究開発拠点でソフトウエア技術者を300人規模に増員する計画。2016年にはコネクテッドカー(つながる車)などの開発体制を強化するため、東京都内に新たな開発拠点を開設した。

ホンダも17年、東京・赤坂に研究拠点を本格稼働させた。外部と連携して研究開発を効率的に進める「オープンイノベーション」の窓口とし、主にAIや自動運転、コネクテッドカーなどの研究開発に役立てる。

各社とも本社と違う環境や待遇を用意することで、優秀な人材を獲得しやすくする狙いがある。』

この記事は、日経新聞が3月3日の記事で、「トヨタ自動車は2日、人工知能(AI)など自動運転技術を開発する新会社を東京都内に設立すると発表した。当初は300人体制とし、国内外の技術者を獲得して1000人規模に拡大する。。。」と書いています記事と連動しています。

この新会社名は、「トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント」となります。

この新会社の最高経営責任者(CEO)は、トヨタが2016年に米国シリコンバレーに設立したAI研究開発子会社「トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)」の技術部門トップを務めるジェームス・カフナー氏が就任します。

ジェームス・カフナー氏は、世界的なAI研究者であり、グーグルのロボット部門責任者として自動運転技術の開発チームのトップでした。

この「トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント」とTRIの設立、および両会社の運営・経営を、外部から招聘したジェームス・カフナー氏に一任するやり方は、トヨタの本気度、真剣度、高い危機感を表しています。

TRIを東京に設置するのは、他社との連携・協業(アライアンス)を、技術面で加速させる理由によります。

2020年以降に、日米欧中国市場に本格投入される自動運転機能付HVやEVなどの環境対応車は、言わば動くAI・IoT対応した動く電子機器になります。

自動運転車の性能や機能を左右するのは、AI・IoT対応能力です。この技術の根幹は、ソフトウエアやアルゴリズムの開発・実用化の能力になります。

このソフトウエアやアルゴリズム開発・実用化の能力は、一般的に国内製造事業者が現時点では強みをもっていません。

トヨタも例外ではありません。トヨタは、この弱点を克服するため、最近2~3年の間に多くの施策を行ってきました。

一つは、上記しましたTRIの設立・運用です。このTRIの研究・開発資金に、1000億円以上の巨額資金を投資します。

また、トヨタは、国内AIベンチャーの雄であるPFN(Preferred Networks)に100億円以上の出資を行っており、PFNはトヨタとの関係強化、共同研究・開発を強化しています。

PFNの本社は、東京都千代田区にあります。理由は、TRIと同じであり、AI・IoT対応のソフトウェアベンチャーなどとの、連携・協業(アライアンス)を短時間に効率良く行う事業環境を整えることによります。

当然の如く、「トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント」とPFNは、連携・協業(アライアンス)を行うと考えます。

トヨタの競合相手は、既存自動車メーカーだけではなく、米大手ITベンダーであるグーグル、アマゾン、アップルなどになります。

EVの開発・実用化は、今までのガソリンエンジン車の能力やノウハウ蓄積がなくても、可能なことによります。

上記しましたように、HVやEVの自動運転車の性能や機能を左右するのは、AI・IoT対応能力であり、ソフトウエアやアルゴリズムの能力が勝敗を決します。

米大手ITベンダーは、インターネットやITで徹底的な差別化・差異化を図り、既存事業基盤を破壊・再構築し、プラットフォーマーと言われるようになっています。

国内企業が、これらの米大手ITベンダーが構築したプラットフォーム上でビジネスを行うことになると、事業の主導権はプラットフォーマーに握られてしまいます。

トヨタは、その歴史を冷静にみており、その大波が自動車業界に押し寄せていることを確実に理解しています。

このため、トヨタは本日の記事にあるような巨額投資を行っています。

トヨタが、米大手ITベンダーや他の自動車メーカーとの競争に打ち勝つには、今までの垂直統合方式の開発・実用化を捨てて、AI・IoT対応で競争力をもつ他社との連携・協業(アライアンス)を、有効に実行できるかにかかかっています。

今までの大手メーカーの一部は、ベンチャーや中小企業の技術やノウハウを、しょうしょう極端に言いますと、「盗み撮り」するようなかたちで、自社商品の開発・実用化に反映させてきました。

このやり方は、イコールパートナーシップが前提条件となる連携・協業(アライアンス)を有効に活用できません。

トヨタのような大手メーカーとITベンチャーが、お互いに「Win/Win」の関係構築で行うオープンイノベーションを効果的に行うことが必要不可欠になります。

国内製造事業者の代表であるトヨタが、他社との連携・協業(アライアンス)・オープンイノベーションを、今後効果的に行えるか注目しています。

トヨタがオープンイノベーションを有効に活用できると、他の国内企業の良い事例になるとみていることによります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁



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日経記事;『海外の模倣品、中堅・中小も対策急ぐ』に関する考察 [アライアンスの実行]

                                                             2012年4月23日
皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月23日付の日経新聞に、『海外の模倣品、中堅・中小も対策急ぐ 識別コードなど商機も 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 

『中国など海外市場での模倣品被害が中小企業にも広がっている。特殊な部品を使うことで模倣を防ぐなど自衛策を講じる企業が増えると同時に、製品に識別用コードを付ける技術などを持つ企業には新たな商機になっている。

模倣品の氾濫は単価下落などにつながり、体力が乏しい中小には影響が大きいだけに、有効な対策や関連ビジネスが注目されそうだ。

特許庁のアンケート調査(2010年度)では、中小企業の約2割が模倣被害を受けている。ただ、大手に比べ海外での特許取得ノウハウが乏しく、訴訟に時間や費用をかけられないのが実情だ。

味噌製造のマルコメ(長野市、青木時男社長)は模倣品対策として、昨年末から輸出品のパッケージに肉眼ではほとんど確認できないほど微細な識別コードを印刷し始めた。同社の丸刈りの男の子のキャラクターを使った、そっくりのパッケージの模倣品が中国などで見つかっているという。

上海の事務所にはコードの読み取り機があり、市中に模倣品が出回っていないかをチェックできる。正規品なら読み取り機をかざすと音がする。模倣品を見つけ出せば、仕入れルートをさかのぼることも可能になる。

マルコメが導入したのは、グリッドマーク(東京・千代田、吉田健治社長)が持つ赤外線で読み取る微細コード技術だ。パッケージのシールなどに印刷されるのは32個の微細な点で、それらがわずか2ミリメートル角の中に収まっている。この技術は化粧品や酒類メーカーなどの中国向け製品でも採用が決まっている。

レーザー打刻機製造のアライ(福島県会津若松市、佐藤一男社長)も自動車・家電部品メーカーに、打刻機で付ける数ミリメートル角のコードの導入を働きかける。半導体製造の工程管理に使う手法の応用で、専用の読み取り機をかざすと管理データが表示できる仕組みだ。

模倣品が紛れ込むなどして部品の納入先から「不良」のクレームがあった際に、自社製品と区別できるようにしておくことが、製品価値の維持など自衛につながる。

ネジ供給機製造の大武・ルート工業(岩手県一関市、太田義武社長)は、基幹部品に日本の特定企業しか製造できない特殊なセラミック部品を使った製品を投入した。内部に磁力が発生する仕組みになっており、金属部品を使った模倣をできなくした。

東北電子産業(仙台市、山田理恵社長)は、プラスチックなどの劣化状況を測定する装置の海外販売を加速する。独自開発したソフトウエアをコピーできないように保護する機能を加えたうえ、性能を左右する光をとらえる部品の感度を外部から判別できないようにする。模倣を防ぐ仕組みを構築することで、中国などでの市場開拓に弾みをつける。』

中国企業の模倣品製作は、活発に行われています。中国は、既にWTO加盟していますが、特許知財に対する企業や国民の理解がまだ十分に得られておらず、他社製品の模倣品を作って安く売ることが日常的に行われています。

私の支援企業の中に、かってに模倣品を作られて迷惑をこうむったところもあります。模倣品対策は、記事にありますように、中小企業単独では防止するることは至難の技です。

従って、模倣品が市場で確認された場合、自社のWebサイトで模倣品に対する注意喚起を行ったり、既に購入してくれた顧客にメールやレターなどを出して、自社製品と模倣品の違いについて説明するような対策を取っているのが現状では精一杯の対策です。

模倣日と並んで頭の痛い問題は、中国企業が知財やノウハウを勝手に使用するケースです。

中国は巨大市場あり、大きな事業機会が存在しますので無視できないのも事実です。例えば、中国企業との連携・提携については、慎重に行う必要があります。基本的には、支援先企業には、「徹底的な性悪説」を持って中国企業と交渉をおこなうようアドバイスしています。

模倣品に加えて、中国には、他社の知財や開発アイデアを盗むことに罪悪感を感じない企業が非常にい多いとの印象を持っています。

従って、国内企業が中国企業と付き合う場合、知財やノウハウの扱いを慎重に行う必要があります。

基本的なやり方は、知財やノウハウを開示しないようにすることです。例えば、部品の場合、コアな技術部分はブラックボックス化するような処置をとり、誰も開けることが出来ないようにします。

何らかのソフトウエア処理を行う場合は、半導体チップに当該アルゴリズムを埋め込むことで誰も触れなくする方法もあります。

機密保持契約(NDA)のような契約面での縛りを入れるのは当然のことですが、単に契約を結んだだけではNDAはただの紙切れになることもあります。

「徹底的な性悪説」を前提に中国企業と付き合う場合、NDAに基づいて開示した機密情報は、その取り扱いを厳格化します。

例えば、開示した情報には連番をうち、開示した日にちと開示した相手の名前と場所などを明記して記録として残します。また、開示した人のサインももらっておきます。

こうしておくと、もしある機密情報が第三者に漏れた場合、対象となる情報の履歴がありますので、何時、どこで、誰に開示した情報かトレースバック出来ますので、開示者や対象企業などを特定できます。

手間と時間がかかりますが、貴重な経営資源である知財やノウハウなどを盗まれないための知恵と工夫が必要です。

その他、ライセンス契約、共同開発契約、売買契約など、NDA以外の契約でも可能な限り、知財やノウハウを盗まれないための細かな工夫・仕組みが必要です。

ところで、国内の中小企業同士の連携では、細かな取り決めや契約締結を好まない経営者が時々います。アドバイスしても簡単に理解してくれない経営者には、知財やノウハウを慎重に扱うことの重要性などを今ままでの事例をもとに根気よく説明し、理解を得るようにしています。

中国市場は重要ですが、やみくもに入っていくのではなく、慎重に検討して上記のような事前準備を行って参入・進出することが大事です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


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日経記事:『ベネッセ・ローソンなど、電気自動車普及で連携』に関する考察 [アライアンスの実行]

                                           2010年6月17日

皆様、おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月17日付の日経新聞に、『ベネッセ・ローソンなど、電気自動車普及で連携』の記事が掲載されました。

主な内容は、以下の通りです。

『ベネッセホールディングスやローソン、ガリバーインターナショナルなど電気自動車(EV)に関心の高い大手企業と、全国の関連ベンチャーが、EV普及に向けて連携する。29日に協議会を立ち上げ、ガソリン車をEVに改造するときの安全基準づくりや技術者育成、ベンチャーの資金調達支援などに取り組む。。。

6月29日、EVの普及を後押しする任意団体「電気自動車普及協議会」が発足する。任意団体「電気自動車普及協議会」の会長にはベネッセ会長の福武総一郎氏が就く。ゼロスポーツ(岐阜県各務原市)、タジマモーターコーポレーション(東京・中野)、ナノオプトニクス・エナジー(京都市)など関連ベンチャーのほか、EV事業に興味を持つ大手企業や大学なども参加する予定だ。。。』


EVは、既存のガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関を動力源とする自動車とは異なり、必ずしも変速機が必要ではありません。また原動機の始動に外部からの動力(補助動力装置)も必要としない。ゆえにEVは構造が比較的単純であり、部品点数も大幅に削減でき、内燃機関のノウハウがないメーカーでも開発・設計・生産が可能です。


この状況下、EVの生産・販売に乗り出すベンチャー企業が増えています。電池とモーターを組み合わせれば従来の自動車に比べて手軽に製造できるため、完成車市場への「参入」を目指す動きが草の根運動的に広がっている。とのこと。

かって米国のシリコンバレーでIT産業が水平分業の形で立ち上がったように、日本でもEV事業に乗り出すベンチャーが増えている。EVを水平分業の形で作り上げる構造が出来つつあります。

今回の動きで注目されるのは、任意団体「電気自動車普及協議会」の設置です。

協議会では、EVの開発や製造、販売、保守に関わる事業者が満たす基準を2010年度に策定。12年度までにEV技術者3千人を教育することも目指す、とのこと。
会員から小口の出資を集めベンチャー資金として活用したり、EVに必要な電池などを共同購入したいすることを検討する。
また、EVの安全基準づくりも行い、政府との連携も視野に入れている。。


この協議会は、全国のEVベンチャーを結集して、各社がそれぞれ、ばらばらに蓄積してきた技術やノウハウを束ね、市場拡大を一気に進められる可能性があります。

勿論、大手メーカーとの競争も激化することが予想されます。
競争が技術を磨き、販売価格の低下も促進されます。
顧客にとっては、安全で高品質のEVが安価に買えれば、市場は飛躍的に大きくなりことは経験則で実証済みです。


今回の動きは、日本市場が活性化される一つの起爆剤になる可能性が高いと考えます。


関係者の方に望みたいことは、最初から海外市場開拓を視野に入れて、マーケティング、宣伝広告、販売、物流、保守のノウハウ蓄積を行って頂きたい。
国内市場だけでは投資の回収を行うのは難しく、“All Japan”のEVが世界を席巻する事を期待します。
そこが今回の『連携』の最終ゴールと考えます。

その最終ゴールを達成するために、協議会を通じての『連携活動』を柔軟に行って、各EVベンチャーを束ねてノウハウを蓄積し、EVの事業インフラをどうのように構築していくかが課題と考えます。

各ベンチャーを束ねていく事は難しさもあると思いますが、協議会の知恵を結集して、課題・問題の洗い出しと解決スケジュール(ロードマップ)、役割分担などを明確化してチームで動いていけば成果を出す事が可能です。

よろしくお願いいたします。

以上、

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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